オナニー動画を送りつけてくる田中摩美々のお話《15,000文字》
Added 2022-01-30 11:56:38 +0000 UTC手元にある書類の山から目を逸らし、壁掛け時計を確認する。永劫のように思える体感に反して、長針はのろのろと数ミリ程度の歩みを進めたばかりだった。全くひたすらに恨めしい。かれこれ一時間もこの繰り返しなのだから、もどかしさだって積もり積もれば苛立ちへと変質しよう。明日は休みなのが余計に気を逆撫でする。人目がないのを良いことに、先程から貧乏ゆすりが止まらない。 別に深夜に事務所に泊まり込んでまで、仕事をしている現実から目を背けたいわけではない。というかそもそも、手元にあるこれらの書類も対応に急を要するものではないのだ。案の定、進捗は全く芳しくない。今夜俺が事務所の電気代と備品のコーヒーと貴重な余暇の時間を犠牲にして進めた分の仕事は、休み明けの昼休憩を半分ほど割けば難なく帳尻が賄う程度のもの。つまりこの泊りがけの残業は事務所に居残るための体裁のいい言い訳であり、カモフラージュに過ぎない。では、一体どうして俺が悶々とした気持ちを募らせながら、非効率極まりない山積みの紙束相手に気を紛らわせなければならないのか。それが一体誰のせいなのか、と問われれば——。 時計を仰ぎ見る。秒針は俺と目が合った瞬間は、確実にその歩みを止めていやがったのに、視線が向けられたことでのっそりのっそりと歩みを再開したように見えた。 もう我慢ならない。俺は、とうとう痺れを切らして立ち上がり、自分の席のPC前まで移動する。傍らには並々に注がれたまま、温くなったコーヒー。口内の渇きを誤魔化すためにそれを一気にあおりながら読み込みボタンを押す。やや間があっても全く同じ画面の、全く同じ最終更新日時。いつもならとっくに更新されている頃合いなのに。心臓が痛いくらいに早鐘を打ち、机の下では膝が慌ただしく上下している。まるでそんな俺の姿を見透かして、焦らすような扱いをされているようにさえ思える。冗談ではない。このいたずらは冗談では済まされない。超えてはいけない線引きを、あの色気づいた小娘は分かっていないのだ。 いいか、よく聞け。やっちゃいけない線引きのライン、大人の琴線を教えてやる。女子高生の分際でいっぱしにチンポを焦らして、イラつかせることだ。コンプラ案件だろうが業界人なんだから配慮しろだの、正論は今知ったこっちゃない。ひとたびオスを勃たせたら、気持ちよく射精させるまで面倒を見る。それが女の役割で社会のマナーだ。 なあオイ、わかってんのか摩美々っ……!! アイドルたちとの資料共有に使われているクラウドのホーム画面には、田中摩美々から編集の履歴はない。彼女たちが持つアカウントはそれぞれ独立してこのホスト端末に個別ページを持っており、ファイルの送受信が可能となっている。大抵はレッスンの確認動画や次の仕事に関する資料ばかりなのだが、摩美々のページを開くと、その中でいっとう目立つふざけた名前のフォルダがある。 『まみみのオナニー動画』。製作者は田中摩美々。中身はデータ量の重たい動画ばかりが、ずらりと詰まっている。カーソルを巻いて日付順にソートした一番下の最新ファイルを確認しても今日のものではないし、ウィンドウ右下に現在編集中の文字が浮かんでもいない。 事務所内に誰もいないことを確認し、施錠したことをしっかり思い出してから、俺はふるえる手つきにもたつきイヤホンのプラグを差し込む。気を宥めながら暇を潰すために、日付の古いファイルから再生することにした。 事務所の備品として貸し出した高解像度のビデオカメラが、カーテンを締めきった薄暗い部屋を映していた。向かって右側には白黒ストライプの壁紙、左側の壁面には絵画やアートの額が飾られており、画角の中央はモノトーン調のベッドが鎮座している。少し映りこんだだけでも、部屋の様子はそこに暮らす人間の品性を雄弁に物語る。 まるでモデルルームの展示会のような仕上がりだ。自分で選んだのかシックで良質な調度品に、彼女の好む明るい紫だの黒だの一見奇抜な強い色遣いが見事に溶け込んでいて、ハイセンスな感性が伺える。 しかし本当に言及するべきは、目に見えるものではない。美容品のボトルの山だとか、部屋干しした洗濯物だとか。そういった普通に暮らしていれば、部屋に散らかってもおかしくない、生活のノイズが一切存在しないことにこそ目が留まる。整頓された空間を保つことが習慣となっているのか、はたまた家にはお抱えの家事手伝いがいるのか。いずれにせよ、部屋の主の育ちの良さがありありと滲み出ているその部屋は、まぎれもなく田中摩美々の自室だ。 ビデオカメラの電源を手動で入れたのであろう摩美々が、ベッドの上にのっそりと上がりこむのをじっと見つめていると……画面の中の彼女はおもむろに部屋着を脱ぎ始めた。それもカメラの方に視線を寄越しながら、だ。普段の小憎たらしい不敵な笑みはどこへやら。ツインテールを両手でふぁさふぁさと持ち上げるあの照れや恥じらいを噛みころす時の表情で、衣服をほころばせてゆく。 その火照った視線をカメラ越しに向けられて、俺は胸の奥がどくんッと高鳴るのを感じた。幾度となく再生した映像だが、それでもこの感覚には未だに慣れない。よく見知った生意気盛りのいたずら少女が、女の貌へと変わる瞬間。俺はそのギャップにすっかり見初められてしまっていた。 「んっ、んん……❤︎」 細かい衣擦れの音ともに、吐息までマイクが拾う。 これはグラビアのイメージビデオとは違う。服を脱げば露わになるのは番組が用意した水着ではなく、田中摩美々という女子高生アイドルが私物として着用している、生の下着姿だ。自ら男子禁制のランジェリーショップへと足を運び、胸や尻を包むために吟味した布地。アイドルの彼女を異性として意識しているファンや、あるいはクラスメイトの男子に言わせれば、なるほど一度でいいから盗み見て鮮明に記憶に焼きつけたい姿なのだろう。 だが俺は大人であり、プロデューサーだ。アイドル活動の一環で、摩美々が水着になるところなんて何度も目にしている。だから初めてこの動画を見つけて再生してしまった際には、彼女の下着姿を見られるなんて部分に、意識の焦点なぞ当たっちゃいなかった。 だって予想がついてしまう。私服やこの部屋のコーディネートを鑑みれば、田中摩美々という女は既に自分の身体を自己表現の手段として捉えていよう。ならば着衣を崩したところで、彼女の生まれたままの生身を包むものは——それがたとえ外から見えないものだとしても——海外ブランドのデザイナーズランジェリーか、レッスン用の機能性重視のスポーツ下着が妥当だろう。それにあいつは年齢相応の健全健康な体を持つ女子だ。均整のとれた体つきは大したものだが、個人的な嗜好を述べるならば、俺はもっとむちむちした女が好きだ。乳も尻も歩くだけで弾み波打ち、触れば指が埋もれてゆく。やや過剰とも呼ぶべき肉感に性欲がぐつぐつと煮え滾る。 だからまかり間違っても田中摩美々の下着姿に期待なんて、俺はハナから持ち合わせていなかった。この自撮り映像があまりに盗撮めいているものだから、担当アイドルの痴態を覗き見る背徳感が良心を麻痺させて、彼女は一体どこまでを曝け出すつもりなのかばかりに気が向いて仕方なかった。そのはず、だったのだ。 「これ、撮られてるって思うと、けっこう恥ずかしいですねぇ……❤︎」 ショーパンと部屋着を脱いだ体躯は、見慣れていても美しかった。日焼けのシミや傷跡ひとつすらない白磁のような肌からは、慈しまれて育てられてきたことが見て取れる。そんなお嬢様の身体を包み込むのは、ネイビーブラックだのディープヴァイオレットだのといった無粋な色ではない。 摩美々が身につけている下着は、清廉な白だった。それもレースや刺繍など気取った気配は全くない、上下ともに女のやわらかな身体を包むことだけに注力された良質な綿生地。左右の乳房をまとめて包み込むようなカップの入ってないハーフトップのブラと、やや厚めの生地の純白ショーツ。その真ん中には小さなリボンがちょこんと鎮座しており、それが唯一の飾り気といっても過言ではない。さながら中学生がはじめて買った下着セットのようなそれを、あの不敵ないたずら不良娘が着用していた。 今更小娘の下着姿程度で心を揺れ動かされることはない、とタカをくくっていたのに。チョーカーやピアス、紫のハーフツインテールに奇抜な化粧で着飾る首から上との壮絶なギャップは、あの生意気な小娘をよく知っているからこそ頭がくらくらする。 「んふふっ……❤︎ ピース……❤︎」 恥じらいへの照れ隠しからか、両手で弱々しくピースサインを作ってみせる摩美々。そのままベッド脇のクッションを身体の後ろの壁面との間に差し込んで背もたれにすると、畳んでいた足を行儀悪くベッドに投げ出した。ちょうどカメラの真正面が股間を捉える位置取りだ。 下着の真ん中から尻の谷間までのラインを曝け出すようにすすす、と足が開かれてゆく。その動きは実にぎこちない。不敵な笑みを貼り付けてはいるが、緊張の色がありありと滲んでいる。根っこのところで、この小娘はやはり育ちがいいのだ。みだりに足を開くことに対して、はしたないと強く感じているのだろう。しかし、いやだからこそ、その良心に競り勝ってしまうほどの性的興奮に突き動かされている彼女から、目が離せない。 「摩美々の胸触ってきたヘンタイさん、見てますか〜……❤︎」 この動画が何かの手違いで誤って共有されてしまったわけではなく、俺にみせるために撮影したものなのだと少女は語る。ファイルの撮影日は5月25日火曜日。日を跨いですぐの深夜。摩美々の誕生日が明けてまだ何時間と経っちゃいない。その日はちょっとしたアクシデントがあったから、その時の触感もろともよく覚えている。誕生日祝いのお返しと言わんばかりに俺をからかおうとしてきた摩美々の身体……その胸元に勢い余って触れてしまったのだ。 「きゃっ」と甲高い悲鳴をあげてその場から飛び退く、あまりにウブな反応。耳まで真っ赤にした少女は、その咄嗟のリアクションを恥じ入るのに精一杯で、俺を詰る余裕もなく「い、今の、聞かなかったことにしてください……」と視線を逸らした。 話しているのはその時の、つまり画面の中の彼女からすればつい数時間前の出来事だ。 「男の人に胸を触られたのなんて、初めてだったので、恥ずかしくて、ドキドキして……」 蚊の鳴くようなか細い声はふるえていた。ブラを引っ張り食い込みを直しながら話すせいで、どうしてもそちらを見てしまう。 女の子が初めてに選ぶジュニアインナーは、膨らみだした胸を優しく包むためにワイヤーが入れられていない。摩美々が着用しているそれもどう見てもその類で、見るからにサイズの合っていない初めて用のブラに、高校生の胸を無理やり詰め込んだ形になっている。 伸縮性の高いスポブラはその小ささも相まって、年頃の女子が常に注意を払う乳の輪郭を、くっきり浮かび上がらせてしまう。鎖骨の下ではむちむちに強調された谷間、押し付けられることによってはみ出した下乳、さらには下着を内側からつんと押し上げる陰影まで。いくら手直ししようが卑猥なシルエットは変わらない。だがその無駄な乳ポジ直しをして気を紛らわせながら、俺に胸を触られたことを話す姿は、あまりにいじらしい。 「なんでぇ、それをおかずに……お、オナニー、しようと思いまぁすぅ……❤︎」 ——この小娘は、俺をヘンタイ呼ばわりしておいてカメラの前で自慰行為を晒すらしい。しかもその撮影した映像をこうしてわざわざ俺に共有しているのだから、好き者は一体どっちだと詰ってやりたくなる。チンポまでイライラが集まってくる。 きつく縛りつけられた自分の胸を両手でゆっくりと鷲掴みする摩美々。飾り気のない白いブラに濃い色のネイルの取り合わせは、やはりちぐはぐで同じ人物が身につけているものとは思えない。摩美々の秘密を覗き見ている疚しさが、いっそう掻き立てられる。 一方その当人はといえば、カメラの前の俺をどんな気持ちにさせているか、そんなことを考える余裕はとっくに頭から抜け落ちてしまっているようだった。潤んだ瞳は焦点すら定まっていない。なのに指先はひとりでに動いている。 「は、ぁっ……❤︎ ふぅ、ふぅ、ぁ……❤︎」 綿生地のブラに形が浮かび上がるくらい、ピンと勃った乳首。その周りを付かず離れずの距離で、人差し指がくるくると円を描く。五周、十周、二十周。まだ近づかない。 そうこうしているうちに、今度は窮屈なブラで締め付けられている乳房全体をゆっくりと撫で回し始めた。たぷたぷと手のひらで弄び、上下に弾ませて揺らしてみたり。そのやわらかさを確かめるために下乳に指先を沈ませてみたり。 「はぁ、はぁ……❤︎ ぁ、ふ、ぅ……❤︎ ふぅっ……❤︎ ふぅぅっ……❤︎」 小さな口をだらしなく半開きにして、微弱な愛撫をひたすら自分に浴びせ続けてゆく。その指遣いは、摩美々が普段からオナニーにどっぷり浸かっていて、好きなやり方を確立しているがゆえの迷いのなさだった。 いたずら好きの生意気小娘を装ってはいるが、この女の根っこには構われたがり気質が横たわっている。だが素直な気持ちを打ち明けられないまま胸の奥に押し込み続けた結果、もどかしさを拗らせてしまったのだろう。嬲られると興奮する身体になるべくしてなった、と思わざるを得ない。 胸ばかりを執拗に愛撫するうちに、下半身にまで身動ぎが伝播していく。だらしなく伸ばした足の裏でシーツを蹴り、もぞもぞと膝を揺らす。切なさを噛みしめているくせに、その表情は恍惚として悦んでいるのは明白だった。無意識にかけていた理性のセーフティが外れ、我慢の効きが悪くなっていた。喘ぎ声が部屋に響く。 「ふぁ、ぁ……❤︎ ひゃぁっ❤︎ あっ、ぁぁぁっ……❤︎」 聞き覚えがある甲高さは、不意に摩美々の胸を触ってしまった時の「きゃっ」という無防備な恥じらい声を思わせる。 あの時恥ずかしがったのは、つまりそういうことか。俺はてっきり、普段の悪い子キャラにそぐわない女々しい声を出してしまったからだとばかり思っていたが。 ——もしかして、いつもオナニーするときの声を俺に聞かれたと思ったからなのか? なるほど、それならあの過度な恥じらいようも合点が行く。日頃どれだけ悪い子を装っていても、育ちのいいお嬢様だもんな。自分のマゾオナニー声聞かれたら、そりゃあ恥ずかしくてなんも言えなくなっちゃうよな。 だって今それをオカズに思い出しオナニーしてるぐらいには、脳に焼き付いちまったんだもんな? だったらこの時すぐ言えよ。帰り際に引き止めろよ。 シラフじゃそんな真似できなかったから、こうやって自慰行為の動画送りつけるのが精一杯の抵抗だったってか? あぁクソ、めちゃくちゃかわいいなお前。 「はぁ、はぁっ❤︎ はぁ、うぅ、ぁ、ぁ……❤︎」 胸への執拗な焦らしだけで、その発育途上の身体は既に出来上がっていた。高解像度のカメラが、むちむちの太ももに囲まれた下着——繊維が毛玉になった履き古しのそれに、シミが滲んでいく一部始終をつぷさに捉えている。 小さなリボンがついた真っ白のジュニアショーツが、大人になりかけの女の愛液で濡れてゆく。やがて縦シミはどんどん浸食し水気をよく含んで肌に張り付くせいで、綿パンツにうっすら透ける生えたてふわふわのアンダーヘアまでよくわかる。 白には紅がよく映える。病みメイク程度では誤魔化せない潤いのある肌は、羞恥心と発情のせいでうっすらとピンクに色づいていていじらしい。体の芯まで染み込んだ『いい子』の所作に抗って、足閉じないでいようとする健気な姿と相まって、エロい上に愛らしかった。 「んっ、ん、ん……はぁ……❤︎」 腰がくいくいと持ち上がり、ベッドから離れた一瞬の間に尻がぷるるんと波打つ。許容量の限界が近いことが見て取れる。絶頂に瀕する女の身体はかくもいやらしく映るのだということを、俺は思い知らされていた。 たゆんたゆん揺れる巨乳が好きだ。メロンやスイカほどの大きさが弾んでいるのを見るとチンポがイラついて仕方ない。ぷるんぷるんと交互に打ち合う女の大きなケツが好きだ。腰を強く打ち付けても大丈夫なセックス向きの下半身は繁殖欲が唆られる。 けれどそんな性癖嗜好を全て差し置いて、今はこの悪い子マゾJKの自慰行為に興奮する。彼女が絶頂するタイミングに合わせて精液を搾り出したくて、俺はズボンをくつろがせてペニスを握っていた。今すぐにでもイキり勃つ肉棒をゴシゴシと思いっきり上下させたい。させたいが、画面の中の女の自慰ではまるでタイミングが測れない。 動画を見ている俺にまでもどかしさを移されて、摩美々に感じていた愛らしさが、煮え滾る射精への苛立ちで塗りつぶされてゆく。 「ぁっ、ふぁっ、ふぅ、ふぅ……❤︎ だめ、ぁ、むりっ……❤︎」 ピンと立てた人差し指を一本ずつ。それで摩美々のオナニーは事足りる。両胸の先端を触れるか触れないかぐらいで、かるぅ…く掠めながら弄ぶ。その最中、一瞬、ほんの一瞬だけ指の腹が乳首を擦れた時に、俺を差し置いて、摩美々はひとりだけ善がるのだ。引き締まったウエストをくにゃくにゃとくねらせて、魂を抜かれたような顔で足先までがピンと伸びる。 射精のために持続的な刺激を必要とするオスとはちがって、こいつは乳首に刺激が走ったたった数フレームのうちに甘イキを迎えてしまう。 自分だけ抜け駆けして気持ちよくなりやがる敏感ボディのクソ雑魚乳首オナニーは、射精のためのオカズ動画としてはあまりに不向きだった。 それからひとしきり自分の乳首を焦らしに焦らした摩美々は、結局まともなアクメを一度も迎えないまま、放心状態に入った。乳首は尖りっぱなしで、下着はもうその下のシーツまでぐちゃぐちゃなまま、全身をぐったりさせている。 ふざけるなよ、まんこの毛生えたてのメスガキが……!こんだけオスのチンポ焦らすだけ焦らしたぁ、どういう了見だ。もっと激しく無様に下品に、思いっきり絶頂しろよッ……!! だが歯がゆいことに、いくら恨みがましくそう思っても動画の結末に変化がもたらされるはずもない。 程なくして忘我から抜け出した悪い子は、身体を四つん這いに引きずってとうとうカメラに映らない画角の外へと消える。びちゃびちゃに崩れた事後のようなベッドを映しながら、衣擦れの音と戸惑いの声をマイクが拾う。 「ん……うわ、すごぉ……」 我に返って、自分のベチャベチャになったパンツを指で摘み上げているのだろうか。それをまじまじ見つめながら、羞恥に顔を赤らめているのかもしれない。そういうのを見えないところでやるやつがいるかッ……! ほんッとにチンポへの礼儀がなってないヤツめっ……! 動画の尺は残り一分弱。だが再生は止めない。ガタガタと貧乏ゆすりを鳴らしながら、待っているとややあってカメラのすぐそばから小憎たらしいニマニマ顔が割り込んできた。 そして手に持っていた白い布を、わざわざ画面いっぱいに映すように、両手の指にかけて広げてみせた。股の部分だけ水の張った洗濯機にくぐらせたのかと思うぐらい、べっちょりと水気で変色したジュニアショーツ。使用感がありありと感じられるそのクロッチに、ちぢれた毛が何本か付着していることをこいつは分かっているのだろうか。 べちょべちょマン毛つきオナニーショーツをあやとりの要領で見せて、 「んふふ〜❤︎ オカズにしていいですよぉ……❤︎」 なんて、赤らんだ顔のまま笑ってみせるものだから。俺はまんまと悪い子の魂胆に乗せられ、抜きどころを求めて慌ただしく次の動画を再生するしか無くなってしまう——。 8月3日火曜日。 次に古い日付は、確か夏祭りのイベントMCに呼ばれた日の夜遅くの動画。向こうの運営と連絡の行き違いがありつつも、機転を利かせた摩美々がうまく立ち回ってくれた。そのちょっとした労いも込めて、花火が綺麗に見えるドライブウェイに寄って帰った。俺は素直に感謝しながら褒めているつもりだったのにあいつときたら、「ふふー。こんな人気のない夜道で未成年のアイドルとふたりって、変な噂が立ったらどーするんですかぁ」だの、「知ってますー? みんな花火大会でキスとか済ませちゃうらしいですよー」だの、ふざけてまともに取り合わなかったんだ。今にして思えば、あれが摩美々なりのアピールだったんだろう。 「れるれるれぅ……❤︎ えうえうえう……❤︎」 ベッドの上の摩美々は、自分の親指にしゃぶりついていた。強い色のリップで指先がベトベトになるのも憚らず、根元までを口に含み、舌をれろれろと下品に使って音を鳴らす。さながら、キスの予行演習だった。それも唇同士を合わせるような子供騙しのそれではない。この後に交尾を予定する男女が行う、発情を煽り合う唾液交換のそれ。 「ぷろ、りゅーはぁ……❤︎ ぷろりゅーふぁ……❤︎」 摩美々はカメラのこちら側で見ている俺のことなんかすっかり忘れて、妄想の中の相手とのキスに夢中だった。まるで母親の胎内にいる赤子のように小さく背を丸めながら、目尻のとろけたメス顔で一心不乱にベロを絡めている。 帰ってきてそのまますぐにこれを撮り始めたのか。ベッドの上にはその日の服が乱雑に脱ぎ捨てられている。その中には下着もある。花の刺繍をあしらった左右非対称の、デザイナーズランジェリー。摩美々らしい、当初の見立てどおりのそれは私生活で着用するものなのだろう。 だが摩美々はそれとは別の下着を着直していた。またしてもあの、さっきの動画のサイズの合わない真っ白なジュニア下着。年季の入りようからして、あれは摩美々が小学生だか中学生だかの頃に実際に着用していたものに違いない。 きっと彼女が悪い子を自称する前、一番かまってほしかった、一番褒めてほしかった時のそれを——『オナニー用の下着』に用立てているのではなかろうか。 第二次性徴が始まる女児と少女の境目の子が身につけるものだ。身体を丸めていると余計に、女子高生の肉つきにはサイズが追いついていない。肩紐や胸のカップ、ショーツの腰ゴムなど至る所が身体中に食い込んで、摩美々の身体をむちむちと縛り上げている。 その状態で延々と俺に呼びかけながら、空いた手で乳首を焦らすオナニーに没頭する摩美々。動画の尺は実に30分以上あった。俺は生唾を呑みこんで、名残惜しさを噛み潰しながら、動画を数分飛ばしにしてゆく。それでもほとんど同じ姿勢のまま、ただただ延々と自慰を続ける摩美々は正直死ぬほど愛おしかったが、これも結局最後まで抜きどころを見つけることはできなかった。 そのあと、似たような日付の連番をいくつか開いて閉じてを繰り返して、目当ての一つに行き当たった。 10月7日火曜日。 この頃から摩美々のオナニーは少し様相を変え始めた。原因はまちがいなく、紆余曲折あって俺たちの関係ががらりと変わったことにある。再生を始めてすぐ、この動画の撮影日は、摩美々がフェラチオを覚えた日の深夜のものだと確信めいた閃きが思い浮かんだ。 ベッドの上の摩美々は自分の洋服を鼻に押し当てて、息を荒げていた。上着に勢い余って、精液をひっかけてしまったのだ。初めて生のペニスを目の当たりにする生娘に、精飲まで強いたわけではない。むしろ目と鼻の先に突きつけた、据えた臭いのする凶器に唇をつけてくれたことを有り難く思うべきなのだろうが——摩美々のフェラチオはなんというか、初々しいくせに従順なものだった。 根っからのいいとこ育ちの彼女は男性器を口で咥えるという発想自体がなかったようで、ペニスの前にしゃがませてやってからは半ば放心していたように思う。剥き身のチンポを突きつけてやっただけで生意気な体裁がものの見事に剥がれ落ち、チンポに視線が釘付けになってしまったあの表情といったらもう。思い出すだけで、金玉にゾクゾクとえもいわれぬ悪寒が走る。 俺が言いつけたことに対して、何でもかんでも文句を垂れ、やれ面倒だのやる気が出ないだのと屁理屈をこねてきたダウナーJKが。まんこを抉り犯すためのイカつい勃起ペニスにビビって「綺麗に舐め取れ」の一喝で、言う通りになった征服感ときたら生きてきた中でいちばんだった。 俺でさえパンツの中で蒸れた汗臭い匂いなんて顔をしかめるぐらいなのに。風呂好きを自称し、育ち柄不潔とは縁遠い世界で生きてきたアイドルの小娘は、頭の奥が痺れるチンポ臭に圧倒されていた。何度もえづきながら、噎せながら、だがそれでも摩美々は俺のペニスからその端正な顔を離さなかった。 「さいってー……ですねぇ」だの「ありえないん、ですけどぉ……」だの俺を睨みながらの覇気のない軽口は終始止まらなかったが、俺は知っている。お前ずっと鼻の穴開いてたよな。脂ぎった金玉の裏から、チンカスのこびりついたカリ首、そんで顔面にぶっかけてやったどろっどろの黄ばみ精液まで。全部こっそり鼻腔いっぱいに吸い込んで脳に染み込ませてたの、気づいてたからな。 そうしたらほら案の定。一体誰だ、「このパーカーもう着れないじゃないですか……」なんて捨て台詞吐いたやつは。その精液シミに顔丸々全部埋めて、変態オナニーしてるやつは、どこの誰だ言ってみろ摩美々。 たった数時間前に初めて濃厚なオスの味を知ってしまったこいつには、もうたっぷり時間をかけて乳首を弄っていられる余裕なんて残されちゃいなかった。あのオナニー下着を身につけて、指を伸ばしているのは上ではなくて下。 ベッドの壁際を背もたれにして、足をM字に開いているものだからよく見える。パンツの上から指全体でまんこの上を激しくさすって往復する、まるで前戯の仕方を知らない童貞の前戯のような、実に下手くそで必死なオナニーだった。 ひょっとして、これまでは膣内は赤ちゃんを授かるための神聖な場所で、女の子の純潔を示す場所だからと。万が一にでも膜を傷つけないように配慮して、触らないでいたのかもしれない。そんな最後の一線とも呼ぶべき田中摩美々のストッパーを俺の精液が跡形もなく破壊していた。それでこうやって俺が全く知らないうちに、パンキッシュ気取りのビジュアル系女子高生アイドルは下品なマンコオナニーを覚えてしまったようだった。 ファイルはダントツでこれが重たい。ボロ雑巾のようになったショーツの上から失禁するまで擦り続けては放心する姿が、たっぷり140分ほど収められていた。抜こうかどうか迷ったものの……俺は摩美々の声が聴きたくなっていた。 12月14日火曜日。 マンコオナニーを覚えた摩美々はすっかりアダルトグッズにハマっていた。ベッドの上にはいつも通りのあの芋くさい女子中学生下着で自分を締め付けているダウナー女と、周りにはエロ漫画の中でしか見ないような、カラフルなイボつきディルドが何本も転がっていた。 それをショーツの上から割れ目に沿うように押し当てて使うのが、この時のお気に入りらしかった。日付を鑑みるに、まだ処女の頃だ。マンコに咥えさせるには、勇気が足りなかったのだろう。 ダウナー、めんどくさがりや、イタズラ好き、悪い子。誰もが田中摩美々に貼り付けるレッテルを頭の中で並べてみる。世間がそんなふうに捉えているカリスマJKアイドルの実態は、こんだけディルドを取り揃えておきながら大切に膜を守って擦り付けオナニーに甘んじている、育ちの良さが抜けきっていない寂しがりやのヘンタイ小娘なのだ。 律儀に両手で持ったイボイボディルドを、マンコ表面のスジにあてがってゴシゴシと自慰に耽る摩美々。この部屋の中で、そのディルドがいちばん値段がつかない。一本あたり千円とか、二千円だとかそのくらい。きっと田中家に取っては取るに足らない、それこそ摩美々が飼育するペットのおもちゃ程度の額でしかないだろう。そのおもちゃ風情に絶頂へと追いやられてゆく姿は、俺だけが知っていればいい可憐さだ。 しかし、そうは言っても、だ。摩美々の表面的な部分は摩美々という女の子の本質ではないと言いたいわけじゃない。構われたい気持ちの裏返しが、普段の小生意気さな訳で。だったらいっそ俺に食ってかかる舐めた態度も、案外許せるのかもしれない——。 今手に持っているディルドを取り落とした摩美々は、周りを見渡してその中でもとりわけ短くて細いディルドを拾い上げた。 「これがまみみのお気に入りで〜す。にひひ……❤︎ プロデューサーの、ミニミニちんぽぉ……❤︎」 今しがたのオナニーの余韻を残す赤み顔のくせして、いやというかそもそも雑魚マゾオナニー女のくせして、摩美々は俺を挑発するにんまり顔をカメラの方に向けてきた。 「プロデューサーっ、おちんちんちっちゃいですね〜❤︎ 大人のくせに情けないですぅ……❤︎」 前言撤回、許せるわけなかった。瞬間的にビキビキと青筋がチンポに浮かぶ。何度も見たはずの映像なのだが、それでもその度に新鮮な苛立ちを与えてくる。こいつは本当にチンポの神経を逆撫でするのに長けた女だ。今すぐにでも、この汗臭い怒りマラを綺麗な口で磨かせてやりたいという憤懣に駆られる。 が、動画の顛末を知っている身からすれば、むしろ敗北のための丁度いいチンイラポイントを作っておいてくれてありがとうよと礼でもくれてやりたい気分だ。 どうせイキ潮を吹き散らかして、謝りまくることになるのだから。 「ぷろでゅー、さ、ごめ、ごめんなさいっ、まみみっ、ヘンタイで、ごめんなさっ、ぁ、ぁっ、や、ぃ、イクぅ……❤︎ 悪い子、ぅ、ぁ、ぁ〜……イっクッ……❤︎」 ものの数分と経たないうちに、摩美々は謝罪アクメの沼から這い上がってこれなくなっていた。自分で自分のマンコに細っちょい電動ディルドをあてがっていながら、腰を高くあげて刺激を逃がそうとしている。つま先を下半身を持ち上げる支えにして、ケツまでガクガク揺らしながらアクメに上り詰めてゆく。そうして目いっぱい腰だけ宙に留まってから、絶頂と同時にベッドへ落下する。無様なアクメブリッジを披露している様は大変に滑稽な痴態でエロさ極まりないのだが、腰を高く掲げ過ぎているせいでどんな顔をしているか見えないことだけが残念だ。 クールぶった不敵な顔をぐちゃぐちゃにして悶えるイキ顔が見られたら、射精してやろうと思っていたのに。結局動画いっぱい食い入るように見続けても、理想の抜きどころには出会えなかった。 「摩美々がザコまんこで良かったですねぇ……❤︎ プロデューサー、これで摩美々の弱点、しっかりお勉強しといてくださいねぇ……❤︎」 しまいには、さっきと同様手を振る悪い子に煽られる始末。チン先に滲んだカウパーの玉はコポコポと溢れ出し、竿を伝って金玉の方まで流れ落ちている。気づけば動画の中でどんどん性の味を覚えてゆく摩美々とは対照的に、俺だけがもどかしさの中に取り残されていた。 耐えかねて時計を見上げる。火曜日の深夜。いつもならとっくに動画が更新されている時間帯だ。なんだかんだ言ってマメな奴だから、こういう生活のルーティン(オナニー動画のアップロードをルーティンに数えるかどうかはこの際置いておいて)を崩したことなんてなかったはずなんだが。あぁクソ、なんで俺はあいつにひっそり送りつけられる雑魚マゾオナニー動画なんかに心奪われてるんだ。とっくにただならぬ関係だ。本番こそしていないものの、フェラだってキスも、手マンもした。ムラムラしたら互いに手頃に性欲を解消できる間柄、だったはずなのに。 こんな深夜に事務所に残ってPCに噛り付いてまで、何をしてるんだ俺は。まるであの小娘に関わる秘密なら、一つ残らず把握しておきたいぐらいに執心しているみたいじゃないか。 最近の若い奴は告白もないのに付き合うらしいなんていう、心底どうでも良いと思っていた情報が頭の中をぐるぐる回る。なんでこんなに振り回されて、煩わされなきゃならんのだ。もういい知らん、適当に風俗でも行って帰ってやると気が荒だったその時、スマホのバイブ音が机を揺らした。 発信者を見ると、田中摩美々。ヘッドホンを無造作に脱ぎ、投げやり気味に片付けながらスマホを耳に充てる。すると、あの小憎たらしさ全開のダウナー声が、流れ込んできた。 「プロデューサー、今何してました〜?」 ズボンにしまったチンポが、なんでもない声を聞いて反応する。語尾が弾んだ話ぶりにニヤついた微笑みが容易く想像できる。こいつもしかして確信犯か? だったら絶対許さん。今すぐここに呼びつけて処女差し出させるまである。性欲がイラつきに点火して轟々と燃えたぎる俺をよそに、摩美々の声が甘くとろけ始める。 「お仕事中でしたかぁ? それともぉ、オナニー、しちゃってましたかぁ……?」 ヴヴヴヴッ……❤︎ ヴヴヴ……❤︎ 「……お前」 通話口の向こうから、聞こえる電動音。わざわざ聞いて確認しなくてもわかる。さっき散々動画の中で聞いたから。 「んっ、おっ、ぉ゛ぉ〜っ……❤︎ んふふ、私と一緒ですねぇ……❤︎」 こいつスマホ片手にオナニーしてやがる。人が散々焦らされきって苛立ちがピークに達している今、この瞬間にもきもちよくアクメに耽ってやがるのか——俺に見せることなく、知らせることもなくっ……! 「プロデューサーがまみみのページ見始めてからぁ、ずぅ……っと、お゛っ、ぉ、ぉ……❤︎ おっ、オナニーしてましたぁ……❤︎ まぁ、今もなんですけどぉ……❤︎」 動画を閉じると、思わず舌打ちが出た。共有ページのウィンドウに『ホストとmmmが編集中』と表示されている。つまりはこいつ、俺が事務所のPCにへばりついて待ってたのを知ってて、ほくそ笑みながら自分だけ雑魚マゾオナニーしてたってことか。 頭とチンポの先に急激に血が集まってゆく。こちとら焦らされ好きのお前とはちがうんだぞ。大人の射精弄びやがったのかお前マゾのくせに、雑魚マンコのくせに。やろうこのまま通話ブッチ切ってやろうか。 「プロデューサー……射精しちゃいましたかぁ……?」 「………してない」 「あはっ、やったぁ……❤︎」 何がやったぁ、なんだ。お前俺のこと射精するおもちゃぐらいにしか考えて——。 「わたしぃ腰抜けてっ、ベッドから起き上がれなくなっちゃってぇ……❤︎ 明日、お仕事おやすみですよねぇ? 暇ならぁ、うちの玄関の鍵締めにきてくれませんかぁ? オートロックの設定っ、忘れちゃってぇ……❤︎ ぁ、ぁっ、鍵は、ポストに入れといてくれればいいので〜……❤︎ おっ、ぁ、ぁ……イクっ❤︎」 呼び出すつもりだったのはこっちだ。逆に呼び出したぁクソ生意気がすぎるぞと真正面から言い返しかけて、はっと思い直す。そうだこいつの生意気は、構われたがりの裏返しだ。 「さっき家政婦さんが帰っちゃって、両親も明後日まで帰ってこないからってぇ……変なこと考えちゃダメですよぉ……❤︎ わたしぃ、プロデューサーが、れ、レイプしにくる妄想でオナってますからぁ……❤︎ ぉ、ぅ、ぅ……だめ、だめ……イクぅ……❤︎」 大好きなアクメに浸っているくせに、その声はどこかもどかしい。乳首ばかりを弄り回して、あるいはキスを妄想していた時の動画みたいな潤み方をしているから、何が言いたいのかやっとわかった。 やっとわかったが、その口から言わせてやらなきゃ気が済まない。 「もっとちゃんと言え」 「んふ……さみしくて、しょうがないのでぇ、……らぶらぶレイプしにきてくださぁい……❤︎」 「ずっと待ってたんだが?」 「ん……ごめんなさぁい」 「じゃ、あとでな」 「……プロデューサー?」 「なんだ。事務所出るからもう切るぞ」 「早く会いたいですぅ……」 「……いい子で待ってろよ」 「はぁい、いい子で待ってまぁす」 「レイプしに行くから」 「ふふー、さいってー、ですねぇ……❤︎」 《おしまい》