鏡臨神社
Added 2023-02-28 15:00:00 +0000 UTC「おっおっおっおっおっ」 「オっオっオっオっオっ」 ぱちゅん、ぱちゅん、ぱちゅん、という音が、暗く湿り気が充満した部屋に響き渡る。 部屋にある布団の上では、二つの巨大な桃が何度もぶつかり合っていた。 ぶつかり合っていた、というよりは、上下に重なっており、上の桃が下の桃に向かって何度も落ちたり上がったりしていた。 否―――それは女の尻だ。 「おっおっおっ――――このっ、偽物めぇ!しゃっひぃんっ!しゃとぉ!負けを認めてっ、きえりょぉぉお!!!」 「オっオっオっ―――やぁああ!!いやぁあああ!!イクっイっちゃぅっ!負けたくないっ負けたくないのぉぉおお!!!」 何度も何度も、上の女が下の女に腰を振り下ろすのを繰り返していた。 何度も何度も黒髪を振り乱し、汗と愛液で塗れた体で下の女を責め立てる。 しかし、やがて溜まっていた快楽が、決壊し解放される。 「「オォォォォオオ―――――・・・・ッッ!!!」」 びくんびくんっ、と痙攣し、愛液を重ね合わせた陰唇から吹き出し、絶頂する二人の女。 ぶしゅぶしゅぶしゅぅぅう・・・と愛液が溢れ出て、しばらくその余韻に苦しんでいたが、しばらくするとぐらりと重なった女体が傾き、上下が逆転する。 そして、逆転して上になった女は、先ほど自分がされていたのと同じように、腰を持ち上げた。 そして振り落とした。 「「おぉおっ!?」」 絶頂し、仰け反る二人の女体。 「偽物は、貴方なのっぉおおっ!?消えるべきんひぃ!?なのんひぁぁ!?貴方なんでしゅぅううぅう!!!」 「やぁああ!うそぉおおお!!!イクっやっイクぅうっ!やだやだ私が本物っ私がほんものなのよぉぉおぉお!!」 ぱちゅんぱちゅんぱちゅん、と何度も乳房がぶつかり、鳴り響く。 「「おぉぉぉぉおお―――――・・・・ッッ!!!」」 そして再び、快感が決壊し、溢れ出し、絶頂する。 愛液が溢れ出し、体が痙攣し、余韻に動かなくなる。 そしてしばらくすれば、下の女が上の女を引きずり落とそうとする。 しかし、今度は上の女は耐え、上を取られることはなく、下の女はどうにか引きずり落とす事に成功したが、そこで力尽きた。 そこで、二人の顔が見えた。 なんと、同じ顔なのだ。 それだけでなく、その肉体どころかほくろの部分まで何もかも同じであった。 そう、二人は同一人物なのである。 いや、既に別々の個体であるために、既に別人と呼ぶべきか。 しかし、二人は同一の存在であった。 彼女の名は『鏡臨伊織《きょうりんいおり》』。 鏡臨神社の巫女である。 その証拠に、部屋の片隅に二人分の巫女服が置かれていた。 齢二十八になる彼女たち。その年齢に見合う頭一つ分ほどの大きさの胸と尻、そしてすっきりとした腰を持ち、美しい黒髪を持つ美女であることは公然の事実ではあるが、何故、彼女が二人になってこんな状況になっているのか。 しばらく、横並びに仰向けになって息を整える二人の伊織。 そして、余韻が抜けた頃、横眼で互いを見つめ合うと、 「「んちゅぅ・・・」」 先ほどとは打って変わった甘いディープキスをかました。 「「んちゅ・・・んちゅっ・・・くちゅっ・・・」」 そうしてしばらく交わった後、 「「ぷはぁ・・・!」」 そして離れる。 「「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」」 そして、しばらく見つめ合うと・・・ 「「・・・これぐらいに、しましょうか・・・♡」」 同時に、そう呟いた。 鏡臨神社は、異世界と繋がっている。 と言っても、全く同じ時間、同じ事象、同じ人物がそれぞれ存在する二つの世界のみを繋げているに過ぎない。 そしてその扉を管理する神を祭り、その権能の一部を扱えるのが代々鏡臨神社で務めてきた巫女一族、『鏡臨』であり、当代が伊織である。 十の見初めから始まり、十五の下拵え、十八で継承し、二十歳で次世代を産み三十八で次世代に継承。 継承後も齢六十まで務めることが出来るのがこの神社の特色である。 それが鏡臨の巫女の一生である。 そして、巫女の役割は、もう一つの世界への通路を管理する神への奉仕以外に、いくつか役割が存在する。 一つはそれぞれの当代巫女同士での通路の安定化である。 その方法は至極簡単。 先ほどのように巫女同士で性交すればいいだけである。 しかし、本気でやらなければ安定せず、毎度意識が途切れそうになるほどやらなければならないのである。 その証拠に、二人ともすぐには動けないほど疲労している。 「いたた・・・腰いたいなあ・・・」 「少しやりすぎた・・・かなぁ・・・」 マンネリ化を防ぐ為に、色々と設定を考えてやり合っているのだが、先ほどのは、自分を本物と信じて相手が偽物だと思っている女が互いを偽物と罵り合ってやり合う、といった風にやっていたのである。 「そっち、どう?」 「ぜんぜん依頼がこないわ」 「私も同じよ。はあ・・・帰ったら景気の良い依頼入らないかしら・・・」 「そうよね。あたた・・・あれ、どっちの扉から出たんだっけ?」 「どっちで出ても変わらないわ」 それぞれの扉から、それぞれの伊織は外に出る。 「それじゃ、また、都合が出来たらね♡」 「ええ。また楽しみましょ♡」 そうして二人はそれぞれの世界に戻っていった。 巫女にはもう一つ役割がある。 「ふぁあ・・・寝ようかな・・・」 だが、そこで、鳥居の方から声が聞こえてきた。 「ん?なんだろ」 とある博物館にて。 一人の女が暗闇の中を抜き足差し足で歩いていた。 黒のライダースーツなので体のラインがくっきり見えて煽情的だが、もちろん彼女にそんな意図はない。 彼女は見ての通りの泥棒である。 「みーつっけた」 女泥棒は目的の展示品―――宝石のある場所へ警備やセンサーを潜り抜けて、それを盗もうとしていた。 だが、 「そこまでよ」 何者かの声が、その女泥棒の行動を止めた。 「誰!?」 「今までの盗みの数々の上、その為に何人も怪我をさせたこと、悔い改める事ね」 声は、その展示室の入口からだった。 だが、その正体を知る前に、何かの呪文のような声が聞こえた後、 「え・・・きゃあぁぁああぁああ!!?」 いきなり、立っている感覚がなくなり、浮遊感に包まれ、そして自分が落下している事に気付いて悲鳴を上げた。 そして、その落下の最中で、意識を手放した。 「・・・・んぅ・・・」 しばらくして、女泥棒は意識を取り戻した。 どうやら柔らかい布団の上にうつ伏せに寝ていたようで、見起こしてみる。 どうやら知らない木造家屋の中に閉じ込められているようだ。 「「どこよここ・・・ん?」」 声をあげると、隣からもう一人の声が聞こえた。 そして、横を見れば、そこには、鏡があった。 「「え?」」 いや、違う。 鏡にしては、近すぎるし、冷たい感じがしない。 何より、 ぴとっ 「「きゃあ!?」」 伸ばした手が触れ合った。それに思わず手をひっこめ合う。 今のは硝子の感触ではない。 肉の感触だ。 つまり、目の前にいるのは―――― 「「だ、誰よあんた!?」」 二人の女泥棒は同時に叫んだ。 「「誰って何よ!?私の真似して!っ!だから真似しないでよ!この偽物!!違うわ!本物は私!偽物はアンタよ!」」 言い争っても平行線。 それもその筈、相手は同じ自分なのだ。 1×1=1である同じように、その言い争いは何も生まない。 その式に新たな数字が入り込まない限り。 (なに・・・これ・・・?) そこで、女泥棒は気付く。 体が無性に熱くなっている事に。 (わたし・・・発情してるの・・・?) 最初は叫んでいるから体が熱くなっているのではと思っていた。 だが、気付いた時には既に遅かった。 二人は唇を重ね合わせていた。 「「んじゅるぅぅぅう・・・・!!」」 時にはハニトラも使う彼女だ。当然、その知識は持っているしやったこともある。 それ故に、その始まりはあまりにも激しすぎた。 「「んじゅぅう!!んじゅるぅうじゅるっじゅるっじゅぞぉぉおおおお!!」」 激しい接吻が二人の重ね合わされた唇の中で繰り広げられる。 縦横無尽に入り乱れる舌が、全く同じの左右非対称な動きで入り乱れる。 そして、その動きが相手の快感を刺激するポイントを的確に突きまわり、 「「んぅぉぉぉぉぉぉおっ!!?」」 いとも容易く絶頂してしまう。 ((わ、私が、こんな偽物なんかに、絶頂させられたぁ・・・!?)) 股間が更に熱くなっていくのが分かる。 溢れた愛液がライダースーツの中で溢れかえるのが分かる。 体臭を残さないためにラバー製のライダースーツを着ているために外に漏れることもない。 しかし、このままでは熱が籠って脱水症状になることも彼女は分かっていた。 その為、ジッパーを下ろし、スーツを脱ぎ捨てた。 むわぁ、と汗と愛液の匂いが溢れ出し、二人の理性を更に削り取る。 上半身の部分だけを剥ぐように脱いだ女泥棒。それ以上は面倒くさくなって、その豊満な胸を揺らして相手に飛びかかった。 ぐにぃ、と乳房同士が潰れ合う。 「偽物がぁ!本物に張り合ってんじゃないわよォォおんひぃ!?」 「偽物はあんたよぉ!本物は私なんだからさっさと潰れろひゃあ!?」 体が動く度に乳房が揺れ、乳首が擦れ合う。 何度も何度も擦れ合う為に、快感がどんどんたまっていく。 そしてすぐさま、絶頂してしまう。 「「いくっいくっいくぅぅぅぅぅぅぅううう!!!」」 激しく絶頂し、スーツのはだけた股間から愛液がぶしゅぅぅぅう、と溢れ出る。 その絶頂によって力が抜け、二人は入れ違いになるように倒れる。 そうして二人の視界に入るのは相手の陰唇。 それを見た瞬間、一回固唾を飲んだ後―――― 「「んじゅるぅぅううっんほぉぉおおおぉお!!?」」 その陰唇にくいつく―――と同時に絶頂し、愛液を噴き出す。 その愛液が顔面にかかり、それが侮辱的行為だと感じた二人の女泥棒は、理性を完全に吹き飛ばし、本能のままに陰唇にしゃぶりついた。 「「んじゅるぅぉぉぉおっぉんぉおおぉおお!!?じゅるっじゅるっじゅぞぞぞぞぉっんじゅるるるぅぅうんんぉおほぉおぉおおんじゅぱぱああっんじゅうるるうるるうるうう!!」」 何度も絶頂させ、絶頂し、愛液を被り、口の中にぶちまけられる。 凄まじい快楽が脳髄を叩きつけ、もはや理性など二人にはなかった。 有り余った快楽が愛液を生み出し、噴き出させる。 二人は獣のように相手の陰唇にむしゃぶりつく。 「「んおぉぉおおぉぉおおぉおお!!!」」 ぶっしゃあぁぁあっぁああああ!!! 再び絶頂する。そしてまた、何度も。 ((んぉぉおおぉおおお!!!またイクぅぅぅぅうう!!!)) 「「んほぉぉおおおおぉおおお!!?」」 ぶしゅぅぅぅぅう!!! 再び、愛液が噴き出し、絶頂する。 そしてようやっと、二人は止まった。 「「は・・・はひゅ・・・ひゅっ・・・ひゅぐっ・・・」」 仰向けに倒れ、酷く呼吸を整える二人の女泥棒。 (も、もうむり・・・うごけない・・・きもちいのいらない・・・) 朧な思考で、そう呟く女泥棒。 (なのに) だが、その意志に反して、 (どうして、この女に近付くのよォ・・・!) 体は互いの陰唇を向け合っていた。 「ふぅー・・・ふぅー・・・ふぅー・・・」 「はぁー・・・はぁー・・・はぁー・・・」 激しく呼吸をする二人。 まるでその時を今か今かと待ち望んでいるかのようだ。 (まって、やめて、そんなことしたら、ほんとうに―――) 「「ふぅー・・・はぁー・・・んっんぉおお・・・」」 (―――もどれなくなっちゃう!!) ぴとり、とクリトリス同士が触れ合った。 「「んぎぃぃいい!!?いぐぅぅぅぅぅうう!!!!」」 あっさりと絶頂し、愛液を噴き出した。 吹き出た愛液が互いの体に降りかかり、あっという間に濡れる。 しかし、それで止まらない。 「「んひぃぃぃぃいいい!!!イクイクイクぅぅぅうう!!!イクの止まらないぃぃぃぃいい!!!にせものなんかにぃぃいぃいぃいい!!!」」 叫んで、必死に快感にたえようとする女泥棒たちだが、連続する絶頂の意識を保つ為に、叫び続ける。 「いぐぅっいぐぅっいぐぅっ!」 「いぐいぐいぐいぐいぐぅっ!」 「ゆるぢでぇぇええ!!」 「だずげでぇぇええ!!」 「わたしが偽物でいいがらあぁぁああ!!」 「あなたが本物でいいがらぁぁああ!!」 「「まだイグっまだいぐぅぅぅぅううう!!!!」」 その絶頂は、延々と続いていく。 何度も、何度も、何度も―――― 「―――これで、しばらくは大丈夫ね」 水晶玉を覗き込みながら、伊織は一息ついた。 鏡臨神社の巫女のもう一つの役割。 それは、供物をささげることである。 供物と言っても、果物とかではない。 手頃な女性だ。 正確には、その女性の性交の際に溢れ出る淫気なのだが、その際、向こう側の同一人物を引き合わせる必要がある。 そのままでは無理なのである。 ただの淫気では、神には届かないのだ。 だから増幅する。 同一人物による性交であれば、同じ波長であり、その波長が重なり合った際に起きる増幅現象によって、神に届く淫気となるのだ。 誰でもいい、という訳ではないが、今回のように、犯罪の犯した女でも十分可能だ。 そしてその場合は、しばらくの間、いくつも存在する『間《はざま》』で延々ともう一人の自分と犯し合ってもらう。 そうして、この神社は成り立ってきた。 そして、今日も一日、 「あっちの私とセックスしたいわぁ・・・」 巫女はそう呟くのであった。