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ある冒険者の末路

ある日の冒険者は羽振りがよかった。 臨時パーティとして組んだ狐の野郎が思ったよりも優秀であり、上位のクエストを達成できたからだ。 いつもは冒険者の酒場で安いエールと肉を食うのがお決まりだが、オレは浮かれていたんだ。 狐の野郎に言われるままに裏道の店に連れられた。 この時点でオレには魔術がかけられていたんだろう。紫色の怪しい酒を疑うことなく飲み下した結果、魔術は完成した。 あの宝石を魅せられると気分が高揚して全部身をゆだねようと思えてしまう。 全てが終わった後、オレはどっかの牢獄にいる。うめき声が聞こえる…目を見ればわかる。オレと同じように罠にはまったバカどもだ。 冒険者としてようやっと名を上げられるはずだったのに。 いつも通り安い酒を飲んで余った分を弟たちに仕送りすればよかった。 自害しようにも死のうとすると身体が動かなくなる。 虚無感の中であの宝石のことを思い出すと身を走る快感が流れることが嫌で仕方ない。 そんな時、うめき声が一斉に止まる。 身体にいままでにない高揚感が走る。 止めてくれ、来ないでくれ。 だれか、助けて……

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