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局部医務室 7話 【破壊描写有り】

「ぐあぁぁぁッッッ…!」  Cコートで悲鳴が上がった。  その響き渡る痛々しい叫びは、  他の選手すらも一瞬止まってしまうほど悲痛なものだった。 「お、おれの…ッ チンポを…このッ…」 「フフ、ごめんなさーい♪ あんまり簡単にお漏らしするから、  止めてあげようと思って〝蛇口〟を捻っただけなの、ゆるして♡」    ぐりり… 「ぐがぁッッぁッ…」  勃起したペニスを握られているのに快感ではなく激痛が走る。  テントの折れ曲がり具合からしても〝蛇口〟が壊れているのは明らか。 「う…くッ」  最大の弱点である陰嚢(いんのう)ばかり守りを固め、  まさか〝竿の方〟を破壊されるとは思っていなかったのだ。 『こ、これは金的… いやッ よく見ると〝竿の方〟ですッ  ライラ選手、守りの硬い玉袋への攻撃はフェイント、  カイ選手の硬く肥大化した竿を破壊したようですッ!』   実況によってカイの〝現状〟を知った男性客は…      「竿ってチンポの方かよ…」 「エグ過ぎる…見てるこっちまで痛くなってくるぜ」 「いつもは〝玉の方〟ばっかだから忘れてたけど…」 「あぁ、ライラって〝折った竿の数〟でもトップなんだよな」  ひとり残らず顔を青ざめさせ、逆に女性客は… 「え! オチンチンって折れるものなの?」 「ふにゃチンじゃ無理でしょうけど、ある程度硬くなれば……ねぇ♡」 「えぇ、折れたってことはそれだけギンギンだったって事よ♡」 「フフ… バカな男♪」  頬を赤らませつつ嘲笑を響かせるという反応を示し、  まさに性別で二分されるという奇妙な歓声が上がり始めた。  「あらあら… 最強のルーキーさんのクセに  チンチン折られただけでもう立てないの?」 「ぐぐ…」 「くすっ♪ 勃っていたせいで  二つの意味で〝たてなく〟なっちゃったみたいねぇ♪」 「ッッ……」 (ちくしょう… ブン殴りたくても…腰に力が…)  ライラは自分からカイに試合の映像を渡すことで  上手く〝本命の武器〟を隠していた。  もし、カイが自力でライラの過去の試合を研究していたら、   彼女が〝玉〟だけでなく〝竿〟を破壊する映像に辿り着いていただろう。   「く、くそ… おぉ…」  だが、どれだけ悔んでも折れたペニスは戻らない。  少なくとも、コート上でどれだけ時間を稼いでも  このダメージは回復するものではなかった。 『ライラ選手、余裕を見せているのでしょうか?  無防備にうずくまるカイ選手へのトドメを刺さず、  悶え苦しむ様を観察するように屈み込んでいます』   ライラが両手を膝に付けて上体を屈ませると、  重力に引っ張られた爆乳だけが〝たゆん♡〟と揺れた。 「おぉ…前屈みになると一段と凄いな」 「とんでもない谷間だ、チンポどころか腕でも余裕で挟めそうだ」 「本当なら特等席に居るカイが羨ましいが…」 「あぁ、肝心のペニスが折れちまったし…同じ男として同情するぜ」  観客達も、もはや楽しみはライラの乳揺れだけ、とばかりに見ている。  誰もここからカイが逆転するとは思っていない。 「ほらほら♡ 早く立たないと  チンチンだけじゃなく別のトコロも壊しちゃうわよ♪」 「はぁ… はぁ うぐッ」  客たちの予想は正しい。  ここの客たちは〝何でも有り〟の試合を見慣れている者ばかりであり、  睾丸を潰された男と同じく、充血した陰茎を折られた者が  逆転するなど不可能と知っているのだ。 「ふぅ… まったくだらしないわね~  特別に10秒だけ待っててあげるわ」 「!」 「はい、9――」  突然始まったカウントダウン。  何故ライラは止めを刺さずこんな事をするのか。   答えは、彼女が〝自分に何を望まれているのか〟を知っているから。 「8――」  それは見ている男たちへの〝オカズ〟の提供。  彼女は、自分が今この場で見ている男たちの  〝オナネタ〟になっていることを知っている。 「7――」  知っているからこそ、プロ意識が高いからこそ、  その無言の要望に応えるのだ。  もちろんリスクが低いと判断した時のみだが。 「6――」  カウントを勧めつつも、ライラの手が自分の衣装へ伸びていく。 「ん! おい、ライラが…」 「衣装の肩ひもを…解いた! まさか…」  再び男性客たちがざわめき始めた。 「5――」  一方、悶絶していたカイの体も少しずつ起き上がり始める。 「な…なめやがって…」 「4――」  ライラが〝10秒〟に設定したのはテンカウントを意識させるため。  「3――」  カイの中に色濃く流れるボクシング王者としての誇りを刺激し、  起き上がるのを手助けするためでもあった。 「2――」 「チ……チンポが折れたくらいで… 負けてたまるかッッ!」  ライラの目論見通り、カイが重い体を起こして顔を上げた。  それでも、目論見通りなのだから、  こんなことでカイの勝率は1%も上がらない。 「――なっ!?」  上がったとすれば、男性客たちの〝ペニス角度〟くらいだろう。   「んふ♡ 起き上がれたご褒美にたっぷり見ていーよ♡」  顔を上げたカイの目の前にあったのは〝生の爆乳〟  ライラが惜しげもなく国宝級の乳房を晒していたのだ。 「ライラの生チチが見れるなんて…今日は来てよかった」 「うおぉ…これは…〝今夜のために〟しっかり目に焼き付けておかないと」 「おい、他のコートで試合している野郎どもまで見てるぞ」 「そりゃ見るだろ、あんなの男なら誰だって反応しちまうよ」  会場の男たちが無意識に見てしまう程の爆乳。  コレを超至近距離で見ていたカイは、  やっと搔き集めた闘志ごと脳内を真っ白に吹き飛ばされてしまう。 「ぅ…あ…」 「あーあ、ガン見しちゃってカワイイ♪」  ライラの中では〝勝つ事〟と〝客(男)を満足させる事〟の  優先度はほぼ同じ。  つまり、確実に勝てるほど相手を弱らせたのなら、  客の喜ぶフィニッシュで決めるのは当然の選択だった。 「――では、せーの…」  可愛らしい掛け声を出すと、  まだ立ち上がりきっていないカイの顔面めがけ――    むぎゅぅうっ♡  スペシャルホールドを決めた。 「ッッッ!!」  カイの顔をオッパイに食べられた。  そう表現するのがしっくりくるほど、  カイの頭部がライラの爆乳に深く挟まれた。 「ふふん♡」   むにゅぅぅ~…♡ 「フ…フゴ…!!」 『おぉ! っとこれはッ ライラ選手のパフパフが決まったぁッ  しかしこれはスゴイ! ライラ選手クラスの爆乳となると  もはや顔を〝挟む〟ではなく〝捕食〟しているようにも見えます!  まさに世の男性がうらやむ光景です、が… 一方で陰茎は骨折してますし、  上は天国、下は地獄といったところでしょうか?』   実況の言葉を少し訂正するなら、  〝上が天国になるほど下が地獄と化す〟である。 「私の生オッパイに挟まれるなんて幸せ者ね♡  しっかり味わいなさい♪」   ぱふっ♡  ぱふんっ♡ 「ムグ…ゥゥ…ッ!!」  性的興奮を催(もよお)すほど折れたペニスに激痛が走り、  乳肉に埋もれた口からはくぐもった悲鳴が漏れた。 「~♡」  もちろんライラは知っててヤっている。 「んふふふ♡ ほーれパフパフ~♪」    ぱっふ♡  ぱっふん♡    「ム…ムッッ ム~ッッ…!!」  痛みに耐えかねたカイが両腕を使って強引に脱出しようとするが。 (う、腕に力が入らな… いや、腕だけじゃなく体中に…!)  もう、敗北は秒読み段階まで迫っていた。  〝オッパイに挟まれている〟という幸せな響きに騙されていたのだ。  発育の良すぎる乳房は時として凶器になる。  顔面をすっぽりと挟まれれば呼吸すらままならず、  酸素を取り込めなければ肉体に力を入れることも出来なくなる。 (う… 意識が……!)  カイの思考に黒い靄(もや)が混ざり出し、立つことすら難しくなってきた。 (このままじゃ…… 俺は… オッパイに… 負け…)  視界のみならず頭まで黒く塗り潰されたカイの体は、  オッパイに挟まれたまま首から下がだらりと弛緩(しかん)する。 『ん! もしやこれは… 落ちている?  カイ選手、乳房に顔をうずめたまま落ちてしまったのでしょうか?』  〝乳房による締め落とし〟と、言って良いかは分からないが、  それは、この格闘場でも極めて珍しい決まり手であった。 「え? オッパイの間で気絶しちゃったの?」 「アハハ、ダサすぎ~♪」 「男はオッパイに弱いって本当だったのね♡」  女たちがその惨めな敗北者に呆れた声と視線を飛ばし、  男たちは同情しながらもライラの爆乳に目が釘付けとなっている。 「………」  カイの動きが完全に停止した。  気絶したフリをしているようにも思えない。  乳房の中で意識を落とされてしまったのだ。 「――ふぅ」  ライラとて〝何でも有り〟の試合に緊張が無いわけではない。  勝利に安堵したのか、軽く息を吐くと、  挟んでいたカイの頭部を解放してやった。 「我ながら満点と言ってもいい試合だったわ♪」  どさりとカイが仰向けに倒れ、  彼の折れ曲がったペニスからは残留していた精液が漏れ出す。      『試合終了~ッ! ライラ選手の勝利です!』  決着が宣言され、客たちの歓声がコート上に降り注ぐ。 『試合前はカイ選手有利との予想も多かったのですが、  終わってみたらまさかの完勝、パンチひとつも受けておりません、  無敗の大型ルーキーも所詮は男、  〝男殺しのライラ〟には勝つことが出来ませんでした!』  実況が今言ったようにライラの顔には傷ひとつ付いておらず、  客たちは盛り上がり、男性客に至っては股間まで盛り上がっている。  ライラ自身が〝満点〟と評価するのも思い上がりではなかった。 「みんなー ありがとー♡」  爆乳を片腕で隠しながら客たちの声に応えるライラ。  しかし、片腕で〝隠すフリ〟をしながらも乳首をさり気なく見せている。  ライラは頭の切れる女だ。  どうすれば男が悦ぶのか男以上に知っている。  だからこそ彼女はペニスを折った時点で止めを刺さず、  わざわざ挑発してまで決まり手を変えたのだ。  他の格闘技でもそうだが、  決まり手、フィニッシュブローなどは記録に残る。  〝どこか隙のあるエロい女〟という自分のイメージを保つためにも、  〝陰茎の破壊からの追い撃ち〟より〝パフパフ〟の方が  相応しいと判断したようだ。 「男の子のみんなー♪ 私のオッパイに見惚れるのはいいけど   今夜は〝ほどほど〟にねー♡」  試合が終わり、周りの男たちも勃起している事に気付いた女たちは、  ライラの言葉に乗っかるようにクスクスと笑い出した。 「やだー♪ そこら中にテントがビンビンに張ってるー♡」 「くす♡ これがスタンディングオベーションってヤツかしら♪」 「く… あんな爆乳を見て勃たない方がおかしいだろ」 「竿も玉も破裂しそうだ…今夜どころか今すぐ抜かないと…」  その後、〝ほどほどに〟と言われたにもかかわらず、  さっそくトイレで〝処理〟しようとする男も多かったとか。  ※ 「――ではお願いします、  搬送車は既に手配しておりますので、10分後には到着するかと」 「えぇ、分かったわ」  シズハ先生が係りの者と話している。  いつもより係りの者が焦っているように見えるのは、  そこで寝ているカイ選手が期待の新人だからだろう。  予想通り、この〝局部医務室〟送りになったカイ選手だが、  破壊されたのが〝睾丸〟ではなく〝陰茎〟なのは意外だった。  私も先生も、まさか開始直後に勃起するとは思っていなかったのだ。 「どうやら試合前からカイ選手は何か仕込まれていたみたいね」  話を終えた先生がカイ選手の〝折れたテント〟に視線を移す。 「けど、一体どうやって…  直前に変な薬でも飲ませたんでしょうか?」  私は詳しくないが、遅効性の勃起薬とかがあるのかも。 「かもね… でも今は彼の勃起した理由を解明してる時間は無いわ、  ナズちゃん、応急処置するからパンツを脱がせて」 「ハイ」  確かに今は時間が無い。  私はハサミを使ってカイ選手のボクサーパンツ、  そして中に履いていたもう一枚のパンツを切り取る。  睾丸を潰された〝ヤスダ選手〟の時と同様に、  負傷した局部への刺激を減らすために脱がすのではなく切り取るのだ。 「出来ました」 「オッケー」  この時、私が切り捨てた〝中に履いていた方のパンツ〟  後に運ばれる病院でカイ選手の局部から媚薬の成分が検出され、  このパンツからも同様の成分が見つかるのだが、  それに私たちが気付くのはまだ先の事である。 「――よし、後は搬送車がくるまで安静をキープね」 「はい、  あの、ところで…」  処置を終えた後、時間が少し開いたので、  私は痛々しく折れ曲がったペニスを見ながらこんな質問をした。 「〝潰れた睾丸〟と違って〝折れた陰茎〟は治るのでしょうけど、  その、後遺症とかあるんですか?」 「ん~ 完全に治るまでは排尿の時とか朝勃ちの時とかに  痛みがあるのかもしれないけど…」 「いえ、そうではなくて…」  と、私が言うと、言いたい事を察したのか、  シズハ先生が妖しく笑ってから答えてくれた。 「フフ、別にペニスサイズが縮んだり、〝持続時間〟が短くなったりとかは  聞いたことないから、その辺の後遺症は大丈夫なんじゃないの♪」 「あ、そうなんですか」 「えぇ、さっきは海綿体に負荷が掛かり過ぎるとポキっと折れる、  って言ったけど、損傷するのは白膜っていう海綿体を包む膜で、  その白膜は縫合手術で元通りに治療できるみたい、  だから、よっぽど放置しない限り大丈夫でしょ」 「へぇ」 「さて…報告書に〝ペニスを一本〟プラスしておかないと…」 「はは」  最終試合の他のコードでは股間の負傷者はおらず、  この日はカイ選手が最後の患者となった。  ~次の日~   〝何でも有り〟の試合を毎日のように見ている私だが、  改めて〝何でも有り〟の恐ろしさを思い知らされる事もある。  昨日、睾丸を握る潰される選手や陰茎をへし折られる選手もいたが、  凄惨さでは確実にそれ以上と言える事態が起きたのだ。


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