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柔よく剛を制す「前編」【破壊描写有り】

 ここは〝N大学〟柔道部の部室内――  体格の良い3人の男が柔道着を着ながら話し込んでいた。 「おい聞いたか? W大学にも出たらしいぜ」 「ん? 出たって…例の道場破りがか?」 「あぁ、主力の3人が病院送りに… しかも妙なのが、  その被害者たちが誰ひとり事件について話そうとしないってことだ」 「そいつらだけじゃない、P大もD大も、やられた奴ら全員が黙り込んでやがる」 「いったいどういう事だ…?」    3人が首を傾げていると、ひとりの部員が部屋に駆け込んできた。 「た、大変です先輩ッ!」  息を荒げる部員が言うには、怪しい奴らが乗り込んできて  半ば強引に柔道勝負をけしかけてきた、とのこと。  奇しくもその話をしていた3人は急いで支度を整え、現場へと向かった。  『武道場』 「お…ぐ…」  3人が到着すると、部員の一人が畳の上に倒れ込んでいる。 「弱い… 女だと思って油断しすぎた、馬鹿が」  倒れた男を見下すように立っているのは黒い柔道着を纏った女。  そして、同じような格好の者が後ろに数名控えていた。 「何だこれはッ! おいッ 説明しろ!」  3人の男のうち、部長である岩田が声を張り出した。  すると、向こうの女もこちらに気が付いたようで、  倒れる男にわざと足を乗せながら、こう挑発してくる。 「あぁ失礼、紹介が遅れた…と、言っても紹介するような名は無いのだが、  ちょっとした理由でここいらの柔道部を狩っている者だ」 「お前らが… おい、そいつからその汚い足をどけろ!」 「わかったわかった、そう怒るな…  で、ひとつ提案があるんだが―― 私らと勝負しないか?」  「勝負? 柔道でか?」 「あぁ、そっちだって女にここまでされて  そのまま返したんじゃ腹の虫がおさまらないだろ?  それに…ちゃんと〝男としてのメリット〟も用意してあるぞ♡」  そう言うと、後ろに控えていた女たちが黒い柔道着をはだけ、  中に着込んでいたインナーを〝ギリギリまで〟めくり上げたのだ。 「うおぉ…!」 「で、でけぇ」 「あれが生オッパイ…始めてみた」  男たちから声が上がる。  黒衣の女たちはどれも器量が良く、鍛え上げられた女体に実る乳房は  大小あれど、どれも非常に魅力的であった。 「どうだ♪   もし勝てたら、私を含め、この女たちを好きにしていいんだぞ♡  むさ苦しい男とばかり抱き合っているキサマらには  たまらんご褒美だろう♡」  リーダーと思われる女が肉体を妖艶にくねらせると、  後ろの女たちも乳房を寄せ上げたりウインクしたりとアピールしてくる。 「なるほどな… やられた奴らが詳細を話さないのはこういうことか、  こんなふざけた女たちとアホみたいな勝負をしてたなんて、  知られたら恥の上塗りだもんな…」 「言ってくれるじゃないか…けど、  その割にはさっきから視線がチラチラとオッパイに向いているな♪  もしかしてママ以外のオッパイ見るのは始めてか? クク…♪」 「このアマ…! いいだろ、格の違いを見せつけてやる!」  分かり易い挑発に釣られてしまった岩田。  一見すると、激高に駆られて喧嘩を買った形に見えるが、  彼もまた、他の男たちと同様に〝ご褒美〟に惹かれていたのだ。  そこからの話はとんとん進み、3対3の団体戦が始まった。 『男女対抗柔道勝負 一戦目』  女チーム「南」 対 男チーム「大林」   「大林、頼むぞ」 「おぉ!」 「南、遠慮なく〝アレ〟をやってしまえ」 「あら! よいのですか?」 「あぁ、まずは男どもに思い知らせてやらんとな」 「そうですか、では…遠慮なく♪」  白い柔道着を纏った大男と、ひと回り小さな黒衣の女性が対峙する。  大林の厚みのある肉体は100キロを超え、  全国でも名の通った実力者であった。  片や、そんな怪物と向かい合うのはいかにも大人しそうな女性。  道場破りに現れた女たちの中でも最も穏やかな空気を纏った淑女であり、  なぜ彼女のような人物がこんな非常識なメンバーに居るのか不思議に見えた。 「あの大林はウチで一番の実力者だ、出し惜しみはしねぇ、   一回戦から男と女の差を思い知らせてやるよ」  部長の岩田が女のリーダーに歩み寄り、傲慢に鼻を鳴らす。 「なるほど、確かに強そうだが…こういう格言があるだろ、  〝柔よく剛を制す〟と」  柔道部でなくても知っているであろう格言を言い放つと、  その女は自身に満ちた表情で南を見ていた。 「ちっ、今に見てろ」 「キサマこそ、しっかりと見ていろ、  面白いものが見れるぞ♪」  初戦が始まった。 「さて…」  のそりと歩を進める大林。  彼はその巨体でありながら、一気に距離を詰める瞬発力も持ち合わせていた。  ならば何故、大林は悠長に構えているのか、 「お手柔らかにね♡ 大林クン♡」    …チラ♡ 「!」  大林が男メンバーいちの大男であるように、  南も女メンバーの中で一番、オッパイが大きかったのだ。 「フフ…♡」  これだけの体格差があれば、当然ながら大林は南を見下ろす形になり、  見下ろすという事は、その深い魅惑の谷間をハッキリ見てしまうという事。    ――ゆさっ♡ 「う……」  南の柔道着の前は、ワザとか、と思うほど開かれており、  黒い柔道着の中にある紺色のインナーに浮かび上がる爆乳のラインは、  大林のみならずその場の男全員を惹きつけていた。  当然、部長の岩田も… 「……ごく」 (しかし、なんてエロい胸してやがる… 顔もカワイイし…  正直今すぐオカズにしたいくらいだ…   いや、この団体戦で勝てば〝あの肉体〟を好きに出来るんだよな…  あのドスケベボディを… 好きなだけ……)  妄想に鼻の穴を膨らませていると、  それを遮るように「おい」、と、女のリーダーが声をかけてくる。 「鼻の下を伸ばすのは自由だが、南を甘く見るなよ、  いや、南だけではない、私たちには〝ひとつの共通点〟があるのだ…」 「何?」 「それはな―― 武術流派の後継者という事だ」 「武術…流派…?」  岩田が聞き返そうとした直後、おぉ!っという歓声が上がった。 「あらぁ、倒されてしまいましたわ」 「へへ… お望み通り〝お手柔らかに〟抑え込んでやるよ♪」 「まぁ、お優しいんですね♪ フフ…」  大林が南に組み付いた後、軽々と投げ技で決められるにもかかわらず、  わざわざ体勢を崩して寝技に持ち込んでいた。  この大男は、組み付いた瞬間感じた女特有の柔肌と、  これまでの相手と比べれば羽のように軽い南に変な欲求が沸き上がり、  出来るだけ〝愉しもうと〟固め技で決める事にしたのだ。  南が色香を振り撒いたのは、そう仕向けるためだとも知らずに… 「さ~てと…」 (どの技でおねんねさせてやろうか… 顔を一番近くで見れる〝縦四方固め〟か…  いや、俺の股間をこの綺麗な顔に近づける〝上四方固め〟なら、  技を掛けつつ偶然を装って爆乳に顔をうずめることも…)  寝技の場合、〝押さえ込み〟の宣言から30秒押さえ込めば一本となる。  つまり少なくとも30秒は愉しめる――  大林がそんな卑しい計算をしていると、その巨体に抱えられて  ほぼ身動きが取れないでいる南から声が上がった。 「あのぅ、よければ私のほうから技をお掛けしましょうか?」 「はぁ?」  何言ってんだコイツ――? と、思った大林だが、  その提案はすぐに受ける事になる。 「惚れ惚れするような殿方の筋力、直に触れてみて勝ち目はないと悟りました、  ですので、その前に敗者として奉仕しようかと……」 「奉仕だと?」 「はい、例えば…〝横四方固め〟など如何でしょう?  私が寝転ぶアナタの横から覆いかぶさり、この大きな胸をむにゅむにゅと押し付け、  右手をそっと股間へと伸ばして……フフ♡  もしかしたら偶然に手が殿方のアレに触れてしまうかもしれませんねぇ…♡」 「!!」  男はエロい妄想をすると脳がフル回転する。  大林は一瞬でその淫猥な場面を脳裏に描き、目の色を変えた。 「それが叶わぬのなら…敗者として潔く〝畳を叩こうかと〟」 「え!」  固め技の勝利条件は何も30秒押さえ込むだけではない、  危険を感じたら畳や自分の体、または相手の体を2回叩けばギブアップとなる。  しかし、そんなことをされたら大林は全く愉しめない。 「さぁ、如何しますか?」 「うぅ…」  既に彼は南の術中に墜ちていた。  だからこそ、あっけなくその提案を受け入れてしまったのだ。 「え? 大林先輩が…返された!?」 「嘘だろ! あの体格差で…女なんかに抑え込まれて…」  「アレは… 横四方固め! っていうか、あれだとオッパイが…」 「あぁ、めっちゃ当たってるよな、 正直、羨ましい…」  男たちが驚愕する。  南が技をかけても抵抗せず、むしろ自分から抑え込まれにいった大林だが、  傍から見てると奇跡の大逆転にも見える。  だが、男たちは驚きつつも爆乳美女の妖艶な寝技に、  別の意味で興奮してしまっていた。 「はい、抑え込み、完了です♡」       むにゅうぅ…♡ 「おほぉぉ♡」 (やべぇ… 何て感触だ、柔道着越しでもエロさがわかる…  まぁ、爆乳の重量感はすげぇけど、この程度の重さならいつでも返せる、  他の奴らには悪ぃが残り25秒間、たっぷりと愉しませてもらうぜ)  抑え技は25秒過ぎれば30秒前に返されても〝技有り〟になってしまう。  そのことを念頭に置きつつ、オッパイの感触に陶酔したいた大林だが… 「あ、そうそう、右手でしっかり〝掴む〟のを忘れておりました」    横四方固めとは、仰向けに倒れる相手に交差するように覆い重なり、  左手を相手の首の下へと回し、もう一方の手を相手の足の間へ伸ばして左横帯を掴み、  そのまま胸で相手を抑える固め技。  いくら股間付近に手を伸ばすといっても〝男のナニ〟に触れる訳ではない。  本来ならば…… 「では、お覚悟を…」 「へへ、触ってくれんのかい、サービスいいな♪」 「えぇ、触って… いえ、握って差し上げますわ♡」  南の穏やかな笑みが冷笑に変わる。 「ッ!」  そんな彼女の変化を場外で見ていた岩田だけが気付いた。 (嫌な予感がする)  相手のリーダーが言っていた武術流派という言葉――  南がかいま見せた冷酷な瞳――  岩田の胸中で言いようのない不安が膨らんでゆく。 「大林ッ! 何か変だッ 今すぐそこから脱出しろッ!」  この警告がもう数秒早ければ、  大林は〝あんなこと〟にはならなかったかもしれない。     …………グチュッ 「ッ!!」  何か…湿った袋が破裂したかのような…  そんな気味の悪い音が〝持ち主〟である大林にだけ聞こえた。 「え…!? な……!!?」  直後に下半身を駆け巡る痺れ。  それが燃え盛る痛みへと変化したのは1秒にも満たぬ間であった。 「お……おぐあぁぁッッッ……」   「な、なんだ!?」 「大林先輩ッ どうしたんですか!?」  後輩の部員たちが困惑する中、  抑え技の途中だというのに南がスッと立ち上がったのだ。  そして、 「フ、フフ… アハハハッ♡ この感触…♡  この感触だわ♡ あぁ…やっぱり…最高♡ フフフフ…♡」  今までのおっとりとした柔和な物腰はどこへやら、  ナニかを握り締めた右腕を見ながら、  火照る表情を妖しく歪ませて狂ったように笑っている。 「おい! 大林ッ 大丈夫か!」  謎のアクシデントに戸惑いながらも岩田が大林へと駆け寄る。 「ぐ…はぁ…… ぁ… あの女… お、俺の…タマ、を……」  びっしりと汗を滲ませて悶絶する大林が、股間を押さえて震えていた。 「な、なんだと…! タマ!? って、もしかして…」  この大林をたった一発で悶絶させる攻撃――    絞り出すように言った〝俺のタマ〟という言葉――  そして、南が股間に手を伸ばした直後のアクシデント――  それらを紡ぎ合わせれば答えは一つしかない。 「お前ッ!」  激痛で体を丸める大林の前で、岩田が南を睨みつけた。 「金的を…やりやがったな!」  うっとりとした表情のまま、南が返す。 「フフフ…♡ えぇ、殿方の宝玉を〝ひとつ〟潰させて頂きました♡」 「くッ!!」  何かをニギニギするように右手を蠢かす南、  そんな様子を見た岩田は本能的に恐怖を感じてしまう。 「あぁ…まことに素晴らしい感触でした♡   筋骨隆々とした殿方の股座に実った禁断の果実…  潰れてしまえばもう二度と実らない希少な2つの種袋…  それプチュッと潰した時の手触りといったら…♡ あぁ… たまりませんわぁ♡」 「こ、このッ…変態めッ!」  この時、岩田はようやくこの女たちのヤバさを実感し、  軽率に勝負を受けてしまった事を後悔した。


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