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探偵サークルの日常 「ツバキの自縛」

「ふぅ…」 とあるアパートの一室にて、一人の女子大学生がコーヒーを片手に優雅な休日の朝を迎えていた。 セミロングの黒髪が美しい少女の名前は春風 椿(はるかぜ つばき)。探偵サークルのメンバーである。 「ふふ、おいし♪」 コーヒーのいい香りが気持ちを落ち着かせてくれる。 この充実した時間が長く続けばいいと思っていた。だが、現実はそんなに甘くない。 〈ピンポーン〉 玄関のチャイムが鳴り響く。 「はーい、いま出まーす」 〈ガチャ〉 ツバキは扉を開ける。 「動くな!手を上げろ…!」 「っ!?」 ツバキは言葉を失った。 扉を開けると、フードを深くかぶった人物が自分に向けて拳銃を突きつけてきた。 その人物が背負っているリュックサックから麻縄がはみ出ているのが確認できた。 「(麻縄…。私…縛られちゃうのかしら…)」 ツバキの脳内には泥棒に捕縛されてしまう未来が容易に想像できた。 「むふふ、酷いことをされたくなかったら大人しく縛られるんだな。そうだなぁまずは亀甲縛りを自分でしてもらって、そのあとは逆海老縛りで責めてあげようかなぁ〜」 「ん?」 ツバキは違和感に気がつく。 「そしてそして…ボールギャグを咥えさせて上目遣いで睨ませて…うへへ〜」 ツバキは完全に理解した。 深い嘆息の後、ツバキはその“少女”のフードを取り外す。 「何してるのよ、かすみ…」 「えへへ、泥棒に縛られるシチュエーションは安定ですな〜」 フードを外すとそこにはツバキと同じ可愛い女子大生の顔があった。 茶髪のポニーテルの少女の名前は秋山 霞(あきやま かすみ)。ツバキと同じ探偵サークルのメンバーでツバキの親友でもあった。 美少女という部類に入るほどのルックスの持ち主のかすみであったが、ツバキの縛られた姿を妄想している表情は“変態”そのものだった。 「ほら、そんな変態顔晒さないでさっさと入りなさいよ」 「むへっ!?いけない!まだ外だったね、他の人に私の趣味がバレたら大変だよ」 「はぁ…私の優雅な朝の時間が…」 ツバキは頭を抱えながらかすみを家にあげた。 ____________________________________________________________ 「ということで始めようか!」 コーヒーを一杯流し込んだ後にかすみは高らかに宣言した。 「………。」 「あれ?どうしたのツバキ?」 「いや…何も聞いてないんだけど…。」 そう、ツバキは『明日の朝遊びに行くから』としか伝えられていなかった。 そのため、かすみが何を考えているのかさっぱり検討がつかなかった。 そしてツバキを困惑させているのはそれだけではない。テーブルの上に並べられた数々の“アイテム”。“麻縄”“ボールギャグ”“ローター”“目隠し”……数々のSMグッズが並べられていた。これら全てかすみの私物である。 「こんな卑猥なものを私のテーブルに並べないでくれる?」 「む!卑猥とは失礼だね。いいかいツバキさんや、縛りとは芸術なんだよ」 「はぁ…もういいわ。とりあえずそこのところは置いといて…、今日は何をするために来たの?」 「よくぞ聞いてくれました!」 「最初から聞いてるわよ…」 かすみは今日集まった目的を満を辞して告げた。 「『第一回、ツバキを縛っちゃお会』開催だよ〜!」 「はい、解散ね。」 そそくさとかすみを追い出そうとするツバキ。 「ちょ…ちょっと待って!今日はねツバキに縛りの良さを知ってほしいんだよ!」 「別に知りたくはないけど…」 「いいから!大人しく縛られて!」 「や、やめ…」 かすみは強引にツバキの両腕を後ろに回す。 麻縄が肌に触れ『もうだめ…』と思った……その時。 「あ!ローターの電池忘れてた!コンビニ行って買ってくるね〜」 かすみは急いで飛び出して行った。 「まったく…騒がしい子ね」 ツバキは床に落ちた麻縄を拾い上げる。 先ほどまでツバキを縛り上げようとしていた麻縄である。 「(縛られるのは好きじゃないけど、かすみになら……)」 かすみに縛り上げられる自分を妄想する。 後ろ手に縛られ胸の上下にかけられた縄。 胸を強調するようにV字にかけられた胸縄。 縄を解こうともがけばもがくほど食い込む股縄。 「って何考えてるのよ…!」 そうは言いつつもツバキは手に持った麻縄をまじまじと見つめている。 「(こんな縄で縛られるのの何が良いのかしら?)」 「…………。」 「(コンビニまでは遠いし…ちょっとだけなら……)」 ツバキの心臓はバクバクと心拍数が上がっていく。 「“亀甲縛り”なら…何回か縛られたことあるし…」 ツバキは見よう見まねで二つに折った麻縄を首にかけ、数カ所に結び目を作る。 「ここに通して…」 股間に縄を通してギュッと引っ張り上げる。 「ん……!(この身体に電撃が走る感じ…)」 「ん……あとは…亀の甲羅みたいに…」 〈ギュ…ギュ…ギュ…〉 〈ギュ…ギュ…ギュ…〉 ツバキは身体に何周も縄を巻き付け、亀甲縛りを完成させた。 「意外とちゃんとできるものね…」 姿見用の大きな鏡の前で自分の姿を確認する。 服の上からではあるがしっかりと亀甲縛りが施されていた。 縄の間から大きな二つの膨らみが突き出しており、いつもより色気じみた何かを感じられた。 「うふふ、部屋の中で縛られるのも久しぶりね。」 ツバキは少し前の事件のことを思い出す。 「あ…、あの時は後ろ手に縛られてたんだっけ」 ツバキは両手を後ろに組んでみる。 後ろ手を拘束する手段がないため手を後ろに回しただけであるが、それだけで拘束感が出てきた。 「私を縛ってどうするつもりですか…!」 ツバキは演技まで初めてしまう。 「身体は縛られても…心まで拘束することはできませんからね…!」 柄にもないセリフまで言ってしまう。 「きゃ…」 ベットに押し倒される。 「何をするの…やめ……やめてぇ!」 ベットの上で両手を後ろに組んで、顔を真っ赤にしている自分が鏡に映る。 それを見てツバキは我に帰った。 「バカバカし、かすみが帰って来る前に解かないと…」 〈ガチャリ〉 「っ!?(うそ…でしょ……)」 玄関の扉が開く音がしてツバキの身体は硬直する。 「あはは、お財布忘れちゃったよ〜」 部屋の中に入ってきたのはかすみその人だった。 もちろん、かすみの視線には縛られたツバキの姿が映る。 「って…ツバキ!?どうしたの…悪い人に縛られちゃった…」 かすみは縛られたツバキを確認すると、あたりを見渡す。 「泥棒?もう出て行ったのかな?こんな僅かな間に入り込むなんて…」 「あ…あぁ…」 ツバキは全身から血の気が引いていくのがわかった。 「まってて、いま解いてあげるからね」 かすみはツバキの拘束を解くために近づいていく。 そこで“違和感”に気が付いた。 「あれ…?泥棒が家主を縛るのに亀甲縛り?随分とマニアックな変態さんなんだね」 「うぅ…」 「それにしても綺麗な縛りだなぁ。泥棒にしておくにはもったいないよ」 「っ……」 「どうしてツバキが赤くなってるのさ?」 「いや…別に……」 「ほら後手の縄を解くから後ろ向いて」 そこまでかすみが言ったところでツバキは観念した。 「…ばく……のよ…」 「え…なに?」 「自縛したのよ!」 「えぇ!?」 かすみは目を見開いて口をパクパクしている。 「魔がさしたのよ……。変な心配かけさせてごめんなさい…。」 〈パシャリ〉 「ちょ…!なんで写真…」 「ツバキの自縛記念日ということで」 「そんな記念日なんて要らないわよ…」 一応事態を飲み込めたかすみは徐々に自分のペースを取り戻していく。 「ほうほう…ツバキさんもついに縛りの良さを知るとは感無量ですなぁ…」 「べ、別に…良さなんか……」 「そんな姿で言われても説得力はないですよ〜」 「うぅ…//」 自室で友達の麻縄を借りて亀甲縛りを自分で完成させていたのだ、ツバキに反論する余地などない。 「この写真どうしよっかな〜」 かすみはツバキにスマホの画面を見せる。 そこには先ほどまでの自縛に興じていたツバキの姿がバッチリ写っていた。 「消して…!お願い!」 「え〜〜」 かすみはニヤニヤしながらツバキと向き合う。 「このことをバラされたら私もう生きていけない…」 ツバキは悲しそうに告げる。 見かねたかすみはとある“提案”を持ちかけた。 「そうだなぁ、ツバキが大人しく“あること”をしてくれたら消してあげても良いよ」 「あること…?」 ツバキはかすみを見る。 「えへへ〜」 「そ、それは…」 かすみの手には麻縄が握られていた。 かすみと長い付き合いのツバキは自分が何をするべきかを理解した。 「さぁ、自分の口と態度で示してごらん?」 「く…覚えてなさいよ……」 「んー聞こえないな〜」 煽るかすみを横目にツバキはゆっくりと両手を後ろで組む。 そして、ゆっくりと口を開いた。 「私を……縛ってください…。」 「は〜い、よく出来たね〜」 「こんなことって…」 「はいはい、いま縛ってあげますからね〜」 そういうとかすみは手に持った麻縄をツバキにかけていく。 〈シュルリ…〉 〈ギュ…〉 手首に巻き付けられた縄が締められる。 この瞬間、身体が動かなくなり囚われの身であることを自覚する。 常人であればこの瞬間はとても怖い。 だが、ツバキの気持ちは違った。 「(どうしてだろう…どこか心地良さを感じてしまう。私…どうにかなっちゃったのかしら…?)」 かすみの縄を受けると恐怖心よりも安心感の方が勝ってしまうのだ。 全身を縄によって抱かれているような感覚。 安らぎすら覚えてしまうような縄だった。 「ふぅ…終わったよ〜」 「え…もう?」 気がつくとツバキは胸の上下に縄を巻かれ、V字の胸縄も施されていた。 「ん……解けない…」 手首を動かそうにもギッチリ縛られているためほんの僅かにしか動かすことができない。 「どう?私の縛りは?」 「えぇ…、本当に凄いわね。将来は泥棒に就職した方が良いんじゃない?」 「も〜ツバキはそうやってすぐ照れ隠しするんだから〜」 「別に照れ隠しなんか…」 ボソボソと誤魔化すようにツバキが呟いていると、かすみはボールギャグと目隠しを持ってきていた。 「ねぇ、これもつけてみない?」 「え…視界と口を塞がれるのはちょっと私を怖いわね…」 「大丈夫、首を横に振ればすぐに外してあげるからさ」 「本当…?」 「大丈夫だって、私を信じて!」 そう告げたかすみの笑顔には邪な感情などはなかった。 純粋に拘束されることを楽しんで欲しいという思いをツバキは受け取っていた。 「ふふ、分かったわ。私は弱みを握られてるし好きにして良いわよ。」 「ありがとう。それじゃあ口を開けて」 「はい、あー……ふぁぐ…」 ツバキの口にボールギャグを咥える。 かすみはツバキが咥えたのを確認すると頭の後ろでベルトを締める。 「目隠しもつけるよ。」 「むぐ…(お願い。)」 かすみはツバキの後ろ側からゆっくりと目隠しを付けた。 「むぐぐ…(何も見えない…)」 遂にツバキは視界まで奪われてしまった。 視界を奪われ、言葉も奪われ、身体の自由も奪われてしまった。 そのためツバキは色々なところが敏感になっていることに気がついた。 「むぐぐ…(息をするたびに縄が…食い込んで…)」 肺に空気を入れ、それが膨らむと胸の縄がギュゥゥと身体に食い込む。 胸縄の影響で膨らみの周りだけに縄が食い込む。 そこに痛みはなく、感じたことのない感覚だった。 〈もにゅ…〉 「むぐぅ!?(む、胸が!?)」 ツバキの胸は何者かにゆっくりと揉まれた。 「大丈夫、私だよ。」 耳元でかすみの声が聞こえる。 かすみのぺったんこな胸が背中に当たっているのが分かった。 「(後ろにいるのね…)」 〈もにゅ…もにゅ…〉 「ん……!」 「どう?嫌な気持ちはしない?」 ツバキはコクリと頷く。 〈もにゅ…もにゅ…〉 かすみは執拗にツバキの胸を揉む。 ツバキの敏感なところを的確に揉んでいく。 「むぐ…むぐぐ…」 「ツバキ…涎垂れてるよ」 「むぐ!?(うそ…でしょ)」 「とっても綺麗だよ」 「むぐぅ……///」 身体があつい…。 ツバキが今まで感じたことのない感覚だった。 〈さわ……〉 「むぐ!?(そこは…!?)」 次に手が伸びてきたのは下半身だった。 鼠径部を添うように撫でられる。 「むぐ…ぐ…ぐ…」 その間も左側の胸は揉まれ続けていた。 〈もにゅ…〉 〈さわ…〉 「むぐ…」 〈もにゅ…〉 〈さわ…〉 〈ビクッ…〉 「むぐ…むぐぐぐ!」 ここでツバキは首を横に振った。 「分かった、いま解いてあげるね」 ____________________________________________________________ 「どうだった?」 「別に気持ちよくなんかなかったわよ!」 「気持ちよかったかどうかなんて聞いてないんだけどなぁ」 「う……」 縛りから解放されたツバキは、かすみと共にテーブルの席についていた。 「それで…写真の件だけど……」 「うん、もう消しといたよ」 「え……?」 ツバキはポカンとする。」 「『え…』ってそういう約束だったでしょ?」 「あの…かすみのことだからそのネタで何回も私を脅すつもりなのかとばかり…」 「もう!ツバキは私のことをなんだと思ってるのさ」 「縛り狂」 「あはは、手厳しいなぁ。今日はツバキを縛ることができたし大満足だよ。ありがとう」 「いえ、こちらこそ…」 「ん?遂にツバキちゃんの口から『縛ってくれてありがとう』って聞けるのかな?」 「いうわけないでしょ!!!」 「やっぱり」 「まぁでも嫌な気持ちはしなかったわ、ありがとね。」 「えへへ、こちらこそだよ。」 ____________________________________________________________ かすみが帰宅した後、ツバキはベットの上で悶々としていた。 「(なんで私が…縛られて……あんな気持ちに…)」 「(いえ…誘拐犯に縛られた時はこんな気持ちになんか…)」 「(……!?…もしかして……)」 「(“かすみ”に縛られたから……?)」 「(“かすみ”に胸を揉まれたから…?)」 「(じゃあ…私はかすみのことが…)」 「(…いや、そんなはずないわよ…。たまたまの偶然よ…)」 「(女の子同士で…そんなこと……)」 ツバキは胸の奥がギュゥゥと締め付けられた。 それはどうなキツイ縛りよりも苦しい締め付けだった。 ____完____

Comments

とんでもない回数縛られちゃってますからね〜 一番はかすみや佳奈、千秋ちゃんが近くにいるというのが大きそうですね!

のべ

ツバキさん。真面目なフリしてそんな事感じていたとは


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