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にしまきとおる Tohru Nishimaki
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ジュラシックワールドバーガーズ

支援してくだったあなたのおかげで、マクドナルドの新作をいただきました。

ありがとうございます。

ごちそうさまでした😋




マクドナルドは、ビジネスのシステムを売っている。


これはよく言われることだが、今回の「ジュラシック・ワールド・バーガーズ」を食べて、その意味をまた噛み締めた。


味が優れているわけじゃない。

そんなのは百も承知だ。


「どうせ、ソース変えただけでしょ?」と、期待半分、諦め半分で袋を開ける。

そして、やっぱりその通りだった。


だが、不味くはない。

むしろ、安定の美味しさ。

“ブルーボトルのあいつ”みたいに「西海岸で飲むいつもの味」、そんな気持ちになる。


心は動かない。

でも、胃袋は満たされる。


それでいい。

いや、むしろ、それがいい。


マクドナルドに“味の冒険”なんて求めちゃいけない。

恐竜パニック映画の名を冠したバーガーであっても、そこにあるのは恐竜ではなく、あくまでマクドナルドのマーケティング戦略なのだから。



映画の『ジュラシック』シリーズもそうだ。


スピルバーグの『1』と『2』で語り尽くされたあとの、虚無のような続編たち。


崩れ落ちたテーマパークの残骸に、かつてのワクワクを探してしまう自分。


けれど、それでも観てしまうのは、

“あの頃”をもう一度確かめたいからだ。


マクドナルドのジュラシックワールドバーガーも、そうかもしれない。


「わかってる、でも一応食べておきたい」


そんな気持ちに、そっと寄り添う恐竜の爪痕付き包装紙。


味に驚きはない。

心を揺さぶる新しさもない。


でも、袋を開けた時の、あの安心感。

変わらないもの、長く愛されるものが、ここにはある。



Youtubeの食レポ動画などを見ていると、評判がいいのはジューシーチキンのようだ。

鶏は恐竜の子孫なので、それはなんとなく関連性がある気がする。

個人的には鶏皮が苦手なので食べていないのだが。




・・・・・・・・・・・・・・・・




握られた手を、そっと包み返す――

ただそれだけのはずなのに、私の中の“何か”が確かに揺れていた。


瞬は、私の膝の上に伏せるように顔を預けてきた。

静かに、でも切実に。


「……ママ」


「うん……」


「もう少しだけ……甘えてもいい?」


「……仕方ない子ね」


私は小さく笑って、彼の背中に手を添えた。

シャツ越しでもわかる、しなやかな筋肉の動き。

スポーツで鍛えた男の子の背中。なのに、どこか子どものように頼りなく、無防備で。


優しく、ゆっくりと背を撫でる。

それだけで、彼の呼吸が少し落ち着いていくのがわかる。


「……子どものころ、熱を出すとこうして背中をさすってくれたよね」


「覚えてたの?」


「忘れるわけないよ。あれが、一番安心できた」


「……嬉しいこと、言ってくれるわね」


そう言いながらも、心の中では不思議な違和感が広がっていた。

これはもう、“子どもをあやす”感覚ではない。

むしろ、彼の背中を撫でながら、私自身の心が――小さなさざ波を立てる。


(どうして……こんなに、愛おしいの?)


「……ママ」


「なあに」


「ねえ……こっち向いて」


顔を上げると、瞬の瞳が、真っ直ぐに私を見つめていた。

その目に、少年の影はもうなくて。

男のひとが、そこにいた。


「ねぇ、ハグして」


その一言に、心臓が跳ねた。

いけないことだとわかってる。

でも、それを否定できないほど――彼の眼差しは真剣だった。


「……瞬ちゃん。もう大人でしょ。そんなこと…」


「ボクにとっては……ずっと特別な人だった。母親のようで、姉のようで、でも、今の大人になったボクにとっては、“女の人”だよ」


その言葉が、胸の奥に落ちて、熱く、甘く、痺れるように広がった。


「……少しだけよ」


気づけば、私の腕が、彼の身体を包んでいた。


瞬の身体がそっと寄り添ってきて、顔を私の首筋に埋めた。


「……いい匂い……」


その呟きに、私の背筋がぞくりと震えた。


「ダメよ、そういうこと言うの」


「だって……ママの匂い、昔から大好きなんだ。シャンプーとか、肌の匂いとか……」


彼の鼻先が、私の髪に、耳元に、そっと触れた気がした。

その一瞬の熱に、目眩がした。


「……もう、だめ。ほんとに、だめよ。わたし――」


「ボクも、もう、抑えきれないかもしれない」


瞬の声が、低く、震えていた。

まるで、心の奥に溜まりに溜まったマグマが、いまにも噴き出そうとしているような――そんな危うい熱を孕んでいた。


「このままじゃ、ボク、壊れてしまいそうなんだ」


「瞬ちゃん……」


「今のままじゃ、何も解決しない。背中を撫でてもらって、抱きしめてもらっても……それでも、この中にある熱は消えない」


彼は、自分の胸を拳で押さえた。


「……この熱を、どうしたらいいのか、わからないんだ」


私は彼の腕を、そっと包み込むように触れた。


「その熱が……“誰かを好き”って気持ちから来てるなら、わたしは、ちゃんと向き合いたい。……でもね、瞬ちゃん」


「うん……?」


「それがただの衝動なら……わたし、あなたのことを止めなきゃいけない」


瞬は、少しの間、黙っていた。

その顔に浮かぶ苦悩が、私の心をさらに揺さぶる。


(この子は今、ただ“欲しい”って言ってるんじゃない。愛したいって、言ってる……)


次に彼が求めてくるのは――きっと、もう少し深い触れ合い。

そのことを私は、直感的に感じ取っていた。


(でも、このまま受け入れれば、きっと一線を越えてしまう……)


でも、それでも。

私は――逃げられなかった。



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Comments

バーガーで始まったらジュラシックの話へ、そしてその後は瞳と瞬の物語りでしたね。

waldo


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