エンドゲームまでは、「ケヴィン・ファイギって天才?」と思っていた。
が、ここ数年のMCUの迷走ぶりを見ていると、そう単純な話でもなさそうだ。
観るたびにこれは本当に劇場公開するレベルなのか?と思ってしまうような作品も多く、正直なところ、今回の『サンダーボルツ』にも大きな期待はしていなかった。
ただ、試写会の前評判がやたら良かったこともあり、もしかして今回は当たりかも……?とほんのり期待を抱いて劇場へ。
初日はそこそこ熱気があって、座席の8〜9割は埋まっていた。やはりMCUファンの熱量はまだなくなっていなかったようだ。
で、実際に観てどうだったかというと――
ちゃんと面白かったし、エンディングまで抜かりなくまとまっていた。
まず、ありがちな「ポリコレ」や、「観客にツッコミを誘発させるようなアラ」がなかったのが大きい。
そういう要素が悪目立ちすると、特にビッグバジェット作品では残念な気持ちになる。
だが、今回はそのへんが抑えられていた。
説教を聞きに映画館に来てるわけじゃないんだから。観客の大半はギークやナードな男だという現実を、制作サイドはちょっと思い出してほしい。
フローレンス・ピューはよかった。
クラシックな金髪美女ではないけど、存在感がある。
やさぐれた演技がすごく合っていた。
ウインターソルジャーことバッキーの存在感も作品を重ねたことで厚みが出て安心感があった。
物語としては、いわゆる「負け犬たちのワンス・アゲイン」もの。
バラバラだった連中がチームアップしていき、最後にはしっかり熱い戦いを見せてくれる。古典的な構造だが、それ故に強固で熱さも感じた。
ストーリー運びもスムーズで、キャラクターの背景も過不足なく描かれていた。
アクションも比較的練られていて、見せ場がしっかりしている。
キャラの個性を生かした動きもあって、観ていて気持ちよかった。
細部までちゃんと手を抜かずに作ってある、という感覚があって、これは久々にMCUで「当たり」の作品だった。
とはいえ、次作『ファンタスティック・フォー』については、また心配な情報がチラホラ出ていて油断できない。今回で上がった期待値は、今のうちに一度下げておいたほうが精神衛生上よさそうだ。
あれがMCUにとっては大切な作品ってのはわかる。でも…岩男(ザ・シング)って、どうしても子どもが粘土で作ったモンスターみたいで、設定に哀愁があるのはわかるが、それでも大衆受けはしないよなーと思っている。
問題はそこではないのだろうが。
waldo
2025-05-02 11:17:15 +0000 UTC