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キラメキ居残り大戦争_物好きな人向けのあとがき…③終

続き、たぶんこれで最後…。

(半年間思っていたことのほとんどを書き出しているので、長くなってしまってすみません…💦)


ががめ素材_20190923


■撮影

過去の記事でも何度か書いた気もするのですが、

今回、いわゆる商業アニメの"撮影"的なスタッフさんは雇っていなくて、

その代わり、一部界隈ではレッサーパンダでおなじみの、フリーの映像作家の

鑓田さん(やりたさん)という方に、「共同監督」という形でサポートしていただく形となりました。

"撮影"さんを雇わなかったかという理由としましては、

最初は予算的な問題もあったのですが…、結果的にはやりたさん、めちゃくちゃ頑張っていただいたので、

たぶん、普通の撮影さんよりも多めのお給料にはなったと思います。

普通の撮影さんの相場には詳しくないのですが、

でも、イメ背全般とか、CG周りとかも、ふわっとしたイメージで丸投げしてしまったので、

たぶん個別にそれぞれ別の人に発注するよりはまだ安く収められたのかな……?

あと、ネタ出しとか、その場の思い付きとか、臨機応変にカットを操作できるようにしてもらいたかったので、

そういう権限的な意味で、撮影や編集ではなく「共同監督」という形でお仕事をお願いしていました。

…というか、どちらかというと、

自分が作画の方で手一杯で、1~10まで撮影指示を作る余裕が無くて、

ある程度自己判断で臨機応変に映像を制作してくれる方にお任せしたかったので、

そこはもう、やりたさんがいなかったら完成していなかったというか、

本当の本当にたくさん助けていただきました…!!!!!><;


あと、逆に、普通の"アニメ業界の撮影さん"を雇うデメリットとしましては、

だいぶ自分の偏見も含んでいるとは思うのですが…、

基本的に、トップダウン型のお仕事に特化しているというイメージがありまして、

具体的な指示や、しっかりした設計図があると凄く優秀に動いてもらえるですが、

あいまいな注文や、自発的に演出のアイディアを盛り込んだりすることは苦手という印象で、

いや、組織で作品を作る上で勝手なことをしないというのは、当たり前といえば当たり前なのですが、

設計図通りの仕事はしてくれるんだけど、設計図以上の完成品が出来上がることはないので、

だから監督や演出のコンテや指示が勝負のすべてになってくるんですけど、

一人原画を同時にやりながらだと、伝達のところにコストを割いている余裕が無くて…。



あっ、あと、今回コンテの作り方もたぶん、普通の商業アニメとはちょっと違っていて、

よくある、ページ形式のコンテ?は作らずに、基本Vコンテのみで作業を進めていて、

紙のコンテを作っている間は自分の原画作業も止まってしまうし、

作ったところで、ほぼほぼ独り原画で撮影も半分自分の担当だし、

直接画面に影響しない紙を作る時間に対して、それを使う機会があまり想像できなかったので、

mp4のVコンテのみで作業していたのですが…、

結果的には若干不便な場面もあったのですが、

そのあたりは連番の書き出し素材で対応したりしていました。

それで、そのVコンテ自体も、きちんと完成させないまま作業を進めさせていただいて、

普通の商業用アニメのような集団での制作体制ですと、

まずコンテがあって、そこから判断して必要なアニメーターさんに担当カットを割り振るので、

だから、まず一番最初にコンテがほぼ完璧に完成している必要があるのですが、

今回の場合は自分が、一人原画兼、監督兼、撮影も半分という立場だったので、

(というか、そもそもそんなにアニメーターさんを雇う予算も無かったと思うので)

CGのところはその都度やりたさんと相談しつつ、わりと漠然とした状態のコンテのまま、

サビとか確実にやりたいところの原画を優先して進めていって、

途中で思い付いたアイディアや、時間的に厳しそうみたいなところは、

その場その場でガラっと内容ごと変更したりとかしていました。

…たぶんこういうのって、個人制作に近いやり方で、

チームとかでこんなことしたら絶対に現場は大混乱してしまうと思うのですが…、

前にOPの演出をやったときは、コンテの段階でコマ数までガッチリ固めていないと作業できない

っていうのと、その後から、Vコンだと不安だから、万が一のための保険として

カット毎に3コマずつ予備尺を作れ、っていうのを後から言われて、

結局必要の無かった作業に数日費やして、自分の作業時間が無くなって、

色々と辛かった思い出があったのですが……、

そういう点では今回の企画は、自分で撮影作業まで触らせてもらえたので、

だいぶ気が楽だったように思いますね…。


それで、自分の担当分の撮影作業についてなのですが、

EDクレジットには"コンポジット"と表記されているのですが、作業内容としましては、

今回やりたさんが、セルみたいなアニメの撮影は未経験で、タイムシートとかが読めなかったので、

それで自分が動仕上がりの素材をアフターエフェクトで組み立てて、

それと、パペットツールの動きと、軽めにカメラの動きを付けたAEP素材を

やりたさんにお渡しする―、みたいな作業工程を行っておりました。

この、自分で作ったAEPの素材をそのまま使ってもらえるというのが、個人的にはとても有り難くて、

本来、アニメの撮影さんに、自分が本当に思った通りのイメージを伝えようとすると、

従来の商業アニメの作業工程ですと、一度自分の手元で組み立てた映像を、

紙の上で素材を数値に分解してから、もう一度撮影さんの方で組み立ててもらうことになるので、

拘ろうとすると、止め絵のスライドや伸縮の指示だけでも、

画面に映らない部分での作業がすごく増えてしまうんですよね…。

(※下図参考、自分の指示の出し方が下手なだけかもですが…)

で、自分で作ったAEの素材をそのまま渡せるってなると、ここの伝達のコストが一気になくなって、

しかもストレートに自分の思った演出が画面に出せるわけなんです!!><;





(勝手に過去作の素材載せちゃいましたが、怒られたらごめんなさい…´`;)


こういう、伝言ゲームみたいな書き方は本来、大人数で分業して大量生産するためのもので、

小規模な企画でわざわざこの方式をやる必要はないとは思うのですが、

そういう融通って、意外と利かなかったりするんですよね…。

…やっぱりアニメは個人か少人数で作ってた方が気楽で良いです…。


あと、アニメの"撮影"さんのデメリットとして、

だいたいTVアニメとか納期のシビアな作品と掛け持ちしてたりするので、スケジュールの変動に弱いこと…。

いや、スケジュールに関しては個人のやりたさんだって大差ないとは思うのですが……、

11月から撮影に入れる予定だったのが11月末まで押してしまって…、そこは本当にすみませんでした…。

12月の先行試写会後も、個人で何度も拘ってリテイクしてくださって、

本当に頭の上がらない思い出ございます………m(T-T;)m



■小ネタ


制作の裏話については、書けることは一通り書き出したかなと思うので、

こんな長文を最後まで読んで頂いたお礼に、カットごとの小ネタでも……。


・サビのテスト用紙なのですが、後半に向かうにつれてだんだん点数が上がっていくという演出に……

 …したかったのですが………、2番と3番のサビのテストの素材、同じ点数になってますね…。

 見返して、たった今気が付きました…。これは完全にチェックミスです…。

 演出的には、運動ちゃんが文化ちゃんと関わることで

 苦手だった勉強を克服していく描写にしたかったので、

 もしやるんだったら、イントロと1番のテストの点数を同じにするべきでしたね…。

 ぅぁあぁぁぁぁ、こういうのに気が付いてしまうと精神的にものすごく凹むので、だから自分は

 どんなに他人から褒められてようと、自分が携わった作品を見返すのが嫌いなのです…。

 あんなに見返したはずなのに……、

 いや、途中で気が付くのが嫌になって、見るのも嫌になって、目を逸らしていたのかも…。 


・(2:49)「どっちだったって」のところ、早くてわかりにくいかもですが、

 手旗信号として読めるようにしていた……はずです………。

 一応、作画時に調べながら作ったのですが…、もしかしたら間違っているかもなので、

 調べないでください……。


・(3:20)「どうしようもない自分が」のところ、

 文化ちゃんが読んでいる本は、宮沢賢治の銀河鉄道の夜から、

 ジョバンニとカンパネルラの別れるちょっと前のシーンです。(試写会の時点は白紙のページでした。)

 あの作品も、同じクラスの陰キャと陽キャが2人で旅をするというお話だったからというのと、

 あと、自分とやりたさんが、偶然、東北の同郷だったからというか、

 宮沢賢治とわりと近い?ところの出身で、そういう記念で選んでみたのですが、

 青空文庫なので、著作権的には大丈夫……なはず、なのですが……、

 あまり気にしないでおいてください……。

 

・(2:20)ウサギのボールペン?なのですが、

 イロドリミドリの"still"の時にもナズナちゃんがウサギのペンを持っていたのですが、

 母がその動画を観て、「家にも同じペンあるよー!」と言って、ウサギのペンをくれたんです…。

 母は、何年か前に、ステージⅢの中皮腫って診断されていて、

 田舎では珍しく、オタク文化に理解のある人で、こんな道に進んだ自分を応援してくれて…、

 もう、これから何本自分の作品を観てもらえるかはわからないのですが…、

 でも…、自分のモチベーション的にも、これが最後になるかもしれないですね……。

 


……なんだか、もう少し色々考えながら作っていたような気もするのですが…、

あんまり細かいところまで観られてしまうと、また作画ミスをみつけてしまいそうなので、

画面は観ずに音楽だけ再生しておいてください……。

とはいえ、再生したところでその分の収益は自分には入らないのですが…。

あ、今回の自分のお給料、4月末~12月までやって70万でした。

でもいいんです…。個人的には、それなりに好き勝手やらせてもらえましたし、

世間的にはどうか知りませんが、普段の自分の仕事よりは良いお給料だったし、

自分の方で声を掛けたスタッフさんにはその分、それなりにお給料出せたし…、

でも、もしその分、自分の知らないところで安く叩かれてる人がいたら嫌だな…。

それこそ、そんな業界ならば、今度こそ自分は後腐れなくこの場所から足を洗いたいです。

誰にも恨まれずに、もうちょっと、生きて行ける道を探したいので………。



…長文、最後まで読んでいただいてありがとうございました!

これからは、2月だけちょっとまたお手伝いをして、それが終わったら、

今年はもう、今回のお金で自分の作品を作って行って、

FANBOXにも進捗記事とかを載せていければと思いますので、

何卒宜しくお願い致します…!!!!m(><;)m



■※余談……、ラビットさんの新作

youtube post: hc0ZDaAZQT0

Rabbit MACHINEさんっていう、大学時代にネットで知り合ってから

もう10年来のライバルみたいな方がいるのですが、(偶然ウサギとカメだったので)

彼はアニメとは関係の無い理系の大学を卒業後、自分みたいな商業アニメの業界には入らずに、

たぶん、個人や少人数での映像制作を主体に活動してきたような方なのですが、

今回たまたま同時期に似たような形でMVのお仕事を公開することになって、

なんというか…、画面の色味とか、全体を通しての統一感だったり、エフェクトの掛け方だったり、

作画とCGの合わせ方だったり、カットごとアイディアのキャッチーさだったりとか…、

やっぱり流石に、個人制作として積み重ねてきた場数が違っていて、

隅々までラビットさんのコントロールが届いていて…、自分のやった仕事と比べてしまうと、

なんだか、MVとしての作り方の"正解"を叩きつけられたような感じがして……、

凹みました…。


(YouTube)


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