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116.マリエーヌとお別れデート(後編)

 俺はイドウスルーを唱えて、マリエーヌと一緒にサンビュルーリカに戻った。 もちろん彼女の二の腕を触ってね。  現在、ランチを終え、ミルフィーヌの家に戻りながら世間話をしているところだ。 マリエーヌは相変わらずよく食べていた。 ステーキとパスタとハンバーグという、メイン級の3品を完食していた。 もしかしたら新技の影響で、まだ体力が完全回復しておらず栄養を欲しているのかもしれない。 やはり体内で魔力を変換して身体能力を強化する新技は負担が大きいんだろうな……と思ったが、もともとマリエーヌはそのぐらい食べるか。 もっと野菜や果物を食べて欲しかったぜ。 レストランを出る際にお会計をマリエーヌが出してくれたので、ちょっと自分を情けなく思ってしまった。 俺は全然お金を持っていないんだよね……。 まぁ、魔女の里では男がお金を出すなんてとんでもない……という文化なのかもしれないが。 「さてと……」  俺の横を歩くマリエーヌが伸びをしながら気持ちよさそうに喋り始めた。 おっぱいに目がいってしまう……。 「帰ったら旅に出る準備をしなきゃ」  もうデートは終わりか……。 ちなみに、俺もマリエーヌもミルフィーヌの家に寝泊まりしている。 「マリエーヌ様……」  本当に行ってしまうんだよな。 「あ、そうだ。2週間後にお祭りがあるのよね」  レンガ造りの建物が並ぶ街並みを見渡しながら、新たな話題を振るマリエーヌ。 「お祭り……? サンビュルーリカで行なわれるんですか?」 「そうそう。この里で大規模にやるのよ。【魔女王祭】っていうの。1年に1回、この時期にパレードをするのよね。なんと魔女王のアインベルト様が自ら街に出向くのよ!」  魔女王の名前は【アインベルト】か! これは初めて聞いたぞ。 ミルフィーヌには、この魔女王の座を狙ってもらうわけだな。 「今年の魔女学校の卒業生の表彰もあるわ。あと、魔女学校の教員に変更があった場合、そこで公式に発表するの。さらに魔女隊の選抜試験もあるわね。実力を披露する一次試験って感じかな。あと、死刑執行が行なわれることもあるけど……」 「え! そうなんですね。それはそれは……」  なんか色々と大切なイベントが行なわれるみたいだ。 魔女学校の教員に変更か……ストマイドは解雇だよな。 犯罪者だもんね。 ……って、魔女王祭では死刑執行が見せ物になるってこと!? もしかして……ストマイドの死刑執行も行なわれるのか? マリエーヌは何を思うのだろうか? 心配だが、こんなセンシティブな話題は触れないほうがいいな……。 「来週あたりから大勢の魔女が里に戻ってくるのよ。他里のお偉いさんもたくさん来るわよ」 「え、それはものすごい規模になりそうですね!」  他の里か……! サンビュルーリカ以外にも多くの里があるのだろう。 「あ! ほら、ちょうどあそこ。もう準備が始まっているわ。パレードの後は、あそこの祭壇で色々な行事を執り行うのよ」  マリエーヌが少し遠くを指差した。 レンガで造られた大きな祭壇が見えたぞ。 「な、なるほど……」  ある程度近づいてみると、レンガでできた大きな舞台であることが分かった。 白いローブを着た女性達が作業をしており、舞台の上に銀色でできた像やら宝石やらを運んでいる。 メイド服姿の女の子が指揮を取っているようだ。 死刑の話が出たので、美しい像や宝石からも恐怖を感じてしまうな。 「あと2週間のうちに、もっと里全体が派手になると思うわ。パレードの経路はとくにね」  なるほど……。 それにしても、ここで死刑も行なわれるということだよな。 この白いローブの女性達が死刑執行を行なうのだろうか? 死刑のことばっかり気にしてしまうな。 なんか思った以上にサンビュルーリカは怖いぞ。 「あのメイド服の女性はミランダ様よ。魔女王様が長年かけて魔力で生み出した魔法生命体なの」  【魔法生命体】だって!? 新しい用語が出てきたな。 俺は改めて魔法生命体とやらの女性をチラリと見てみた。 少々小柄の黒髪ロングで日本人っぽい。 う〜ん……本当の人間と変わらないぞ? 「見た目は他の魔女と変わらないのよね。魔女王様の忠実な秘書って感じで、強い自我はないわ」 「す、すごいですね……」  魔法生命体……よく分からんな。 人工知能をもつマシン的なものか……? ファンタジーの世界観で言えば、ゴーレムって感じかな? 強い自我がない……って、あのメイド服の子が死刑執行人かも。 ギロチンとかは見当たらないな……。 また死刑のことを考えてしまった。 「ねぇ……」  ん? マリエーヌが俺に近づき、小声で話し始めたぞ。 「ケンジ……何を考えているの? もしかして、魔女王祭でエリィを襲撃させるつもり?」  えっ!? 死刑のことを考えていたせいで、深刻な表情になっていたか? ……って、マリエーヌのアイデアはめちゃめちゃ大胆で攻撃的だな! 「ま、まさか……! 僕らが目指すのは無血革命ですよ!?」  俺も小声で答える。 こんな話を周囲の人に聞かれたら大変だ。 「そうよね。そこまで無謀な策は立てないよね」  俺は頷いた。 マリエーヌが安心している。 それにしても、彼女が革命に向けた話をしてくれたのは嬉しい。 配偶者を探しに旅立ってしまうけど、やはり革命への期待はあるわけだな。 「お祭りでは魔女隊の隊員たちが大勢で魔女王様を護衛するから、襲撃はエリィでもためらうわよ。魔女隊の隊長たちだっているんだから」  ま、魔女隊の隊長? しかも隊長……たち!? 隊は複数あって、隊長も複数人いるんだな。 それについてはサンビュルーリカを攻略するために詳しく聞きたいぞ。 「私もパレードの列に組み込まれているわ。魔女学校を首席で卒業したからね。歴代の首席は一緒に行進するのよ」  おお! マリエーヌが行進するのは見てみたい。 列を崩さずに周りと合わせて歩けるのかな? 協調性が問われそうだな。 あと、首席と言うときに若干マリエーヌがドヤっているところが可愛い。 それにしても、魔女王祭は大きなイベントなんだな。 しつこいようだけど、やはり俺は祭りで死刑執行を公開するというのが怖いんだけど。 サンビュルーリカでは普通なんだろうな……。 日本でも時代が違えば普通に一般人の前で処刑が行われていたしな。 2週間後に開催されるのか……。 「あ! じゃあ、マリエーヌ様も、それまでは里にいたほうがいいんじゃないですか?」 「いやいわ、私は明日にはサンビュルーリカを出るわ。2週間ものんびりしていられないから」 「そ、そうですか……」  たった2週間でもパートナー探しをしたいんだな……。 やはり意志が強いぞ。 「魔女王祭の前日には戻ってくるから」 「楽しみにしています! それにしてもマリエーヌ様、そんなに配偶者を探すことに焦っているんですね……」 「うん。私は、私の目的を達成しないとね」 「そうですよね……」  複雑な気持ちになってしまうぜ。 「まずはどこに行くんですか? イドウスルーで送りましょうか?」 「いや、1人で行くわ。ケンジはケンジで、ちゃんと目的を達成するために時間を使って」 「は、はい……」  2週間か……結構すぐに会えるので嬉しいけどね。 1年ぐらいは会えないと思っていたからな。 けど、祭りが終わったら長旅に出ちゃうんだろうな……。 嫌だなぁ、マリエーヌの男探しの旅。 「本当に明日、旅立っちゃうからね」  マリエーヌがこっちを向いて、しっかりと俺の目を見ながら告げた。 彼女は真剣な表情である。 「はい……」  俺が返事をすると、マリエーヌは前屈みになった。 その可愛い顔が俺の顔のすぐ近くに……!! え、笑顔だ! 「ケンジ、私のことを忘れないでね」  うおぉっ!? でれえっ!! 急に明らかなデレえええぇッ!! 今日のマリエーヌは本当に良い感じだぞ!! 「マ、マリエーヌ様……今夜は一緒に部屋で……」 「あら、そう? まぁ、いいけどさ」  やった!! 俺を大切にしてくれているぞ! 「でも、出発の準備もしなきゃいけないからなぁ……」  マリエーヌが髪をかき上げながら考えている。 「……今日はデートでしょ? ホテルにでも行こうかな? 今夜と言わず、今から」 「ほっ? ホ、ホテルゥッ!?」  え、宿屋じゃなくて? ホテル? デートと認識してくれているのは嬉しいけど……この世界にラブホがあるのか? ---    多くの人で賑わうサンビュルーリカ。 街中をしばらく歩き、やがて人通りの少ないエリアに入った。 そしてマリエーヌに導かれるままに、とある建物に入った。 ここがラブホテル……なのか? この里では一般的なレンガ造りの建物である。 普通の宿屋に見えるけど? 「いらっしゃいませ。ご宿泊ですか? 休憩ですか?」  でも、受付の人は顔だけ見えないようになっているぞ? しかも『休憩ですか』……だと? こ、これは……ラブホっぽい! 「休憩です」 「201号室をお使いください」  鍵を受け取って2人で部屋に向かう。 マリエーヌ……こんなラブホっぽいところに入って大丈夫か? サンビュルーリカじゃ有名人みたいだし、立場的にどうなんだろう? 「大丈夫ですか? なんというか、マリエーヌ様の立場的に……」 「魔女なら普通のことだから大丈夫よ」  そうか……ラブホに入るところを誰かに見られたマズいみたいな日本人的な考え方ではないんだな。 魔女なら普通のことって……マリエーヌは過去にラブホに行ったことがあるのかな? 誰と来たんだろうか? 嫌だなぁ……考えちゃうぜ。 本人に聞きたいけど聞いちゃダメ。 俺のほうが年上なんだから、余裕を持たないと。 「ケンジがミルフィーヌの正式な奴隷になっちゃったら、こんなことはできないけどね。今、ケンジは客人として里にいるから大丈夫なのよ」  ああ、そうだよね……! 最初で最後のマリエーヌとのラブホにならないようにしないと! そう考えると、今日は本当に貴重なデートだぜ。  俺たちは階段を上がり、2階に到着した。 「あ、マリエーヌ様! 201号室はここですね」  木でできた扉を開け、中に入っていくマリエーヌ。 続いて俺も入室する。 壁はレンガ、床は木材。 中もサンビュルーリカでは一般的なスタイルの部屋だな……。 ダブルサイズぐらいの大きな木製ベッドがあるけど、見た目は普通だ。 敷き布団も掛け布団も白だし。 日本のゴージャスなラブホ感はないぞ。 見渡す限り特別なものはない。 あれ? いや、なんか天井に違和感があるぞ!? 「マリエーヌ様……あ、あれは!」  俺は部屋の天井を見て驚いた。 「え? なによ」 「天井が……鏡張りです!!」  ベッドの真上に相当する部分に、大きな鏡が取り付けられていた。 天井に……鏡だなんて! たしか日本にもあったな、こんな形式のラブホ。 いや、俺はラブホにはたいして行ってないけどね? 自分は行ったことがあるクセに、マリエーヌの過去の経験は気にしちゃうんだよな……。 男の嫌なところというか、俺の嫌なところだぜ。 「ふ~ん……こうなってるんだ? いろんな部屋があるのかなー。こういうところは初めて来たからわかんないけど」  お!? 来るのは初めてらしい! 安心安心。 って、ジェラシーを発動している場合ではない。 マリエーヌとの大切な時間だ……! 「マリエーヌ様、とりあえずシャワーでも浴びますか?」  一緒に浴びたい! 俺は誘うぞ。 「いや……待って」  マリエーヌがこちらに向かってくる! 「え!?」  な、なにぃ!? 両肩をつかまれた……!? 「ちょ、ちょっと……!?」  マ、マリエーヌが! 俺を押し倒してきた!? 「マリエーヌ様!? あ、ああっー!?」 「ケンジはね、最近ちょっと積極的で頼りがいがある感じになってるから。立場を再確認しないと」 「ええっ!?」  ど、どういうこと!? 積極的で頼りがいがあることに何か問題でも!? マリエーヌは俺をベッドに押し倒して、ドヤ顔だ! 格好良いけども! 「一昨日の騎乗位では、下から突いてくるし」 「あ……えっと、それは……」  ミルフィーヌの家での話だな。 俺もリードしたかったんだよ! 「しかもエッチした後、私の上に乗っかってたし」  うっ!? そう言えば、射精後に上から乗っかって抱きしめたっけ……。 「あ! ニホンでは、私の上に乗っかりながらエッチしてたわ! 私の手首を押さえつけながら! なんかオラオラしてたし……」  え!? けっこう前の話だな! 初めてのエッチのときだよね。 緊張からなのか、あのときはマグロマリエーヌだった……。 「あ、はい……そうでしたね」 「まぁ、今日の春先の谷での宣言はいい感じだったけどね。良い感じの頼れる感じ」  良い感じの頼れる感じ!?  そ、それは嬉しく思っていいのか!? 「ちゃんと決断してくれて嬉しいけど、私には私の立場があるのよ」  ニヤニヤしている! どういうこと!? 「魔女として、男の尻に敷かれる訳にはいかないのよ」  なぁっ!? 俺もリードしたいんだけど! 日本では男が女の子を引っ張っていくものだという価値観が染みついているけど、魔女の世界では逆の感じなのかな。 「ぼ、僕は僕でリードしたい……です」  俺は頼りになるところを見せたい。 「ふふっ」  マリエーヌ!? 笑いながらモゾモゾと動いてフトモモで俺の顔を挟んだぞ!? 「静かにしなさい」 「むふううぅっ!?」  や、柔らかいフトモモだ……! そんなことを思っているど、マリエーヌはヒールを脱いでベッドの上に立ち上がった。 仰向けの状態の俺を見下ろしてニヤニヤし始めたぞ? そしてミニワンピの裾を捲り上げ、俺の顔の上に座ろうとしている。 あ、またマリエーヌの黒いパンツが見えた。 このアングルだと線が浮かび上がっていて、お尻の割れ目が分かるんだよな。 さっき砂浜でアソコに挿入したんだ……俺のアソコを。 あっ! どんどん彼女のパンツが近づいてくるぞ……! が……顔面騎乗か!? 「えいっ」 「うっぷ……!?」  俺の鼻と口がマリエーヌの股間で塞がれた。 パンツがスベスベの生地で気持ち良い。 俺の目はギリギリで塞がれていないので、マリエーヌのおっぱいが見える。 下から見るオッパイがまたイヤラしい。 相変わらず服の上からでも張りがすごいぞ。 まぁ、さっき砂浜で充分堪能したんだけどさ。 この真下からのアングルはなかなか別種の魅力があるんだよね……。 あ……天井の鏡も見えるぞ! 上からのアングルによるマリエーヌのオッパイも確認しておこう。 座布団みたいな扱いを受けている俺の姿は情けないけれど、心の中は幸せだからね? 「どうよ? 私が上なんだからね!」  そう言いながらグリグリと下半身を動かしているぞ!? あ、ああ……マリエーヌの黒いパンツが……お尻が……俺の顔の上に……。 『私が上』……と言われても! まぁ、エッチのときは尻に敷かれてもいいか。 「ぶはぁっ! もちろんマリエーヌ様が上です……! 最高ですよぉ」  お尻と口の間に少しだけスペースをつくって返答する。 俺の返事を聞いてマリエーヌは満足したようだ。 再び俺の口と鼻のあたりにアソコを押し付けてくる。 ああ、マリエーヌに座られて満足だ。 なんというか、今やもう彼女から愛を感じるからね。 それが前提ならば、座られても満足なのだ。 重みで顔が痛いってのはあるけど……もちろん我慢しよう。 「あ、勃ってきたかな?」  彼女は後ろを振り向き、俺の下半身を確認する。 俺の股間にテントが張っているのだろう。 本日すでに射精しているとは言え、マリエーヌとシャワーを浴びる想像をした時点でもうチンコは反応していたさ。 マリエーヌに押し倒された時点でフルボッキである。 「よし、それじゃあ……」  マリエーヌは立ち上がり、俺の服を全て引っぺがす。 「ちょちょちょっ!? ちょっとぉ!?」  マリエーヌは手を緩めない。 全裸になった俺の両手を引っ張り自分のほうに引き込む。 上体を起こされた俺はベッドの上に座りこんだ。 一方で彼女は俺の服をベッドの外に投げ捨てたぞ。 んん? 今度は背後に回ったぞ!? 「ねぇ、ケンジ。何をされるか分かる?」  俺の背後に座ったマリエーヌが耳元で囁いた。 そして密着してきたぞ……!? 背中に当たる感触はマリエーヌの弾力オッパイである。 このオッパイには本当にもう……心からドキドキしてしまうよ! 俺の腰の辺りに両腕を回し、ゆっくりと股間に近づける。 これは……両手コキだ!! 「両手で……してくれるんですね!?」 「……正解よ」  再び彼女が耳元で囁く。 綺麗な声だな……。 俺の腰の辺りから、今度はマリエーヌの綺麗な両脚が前に出てきた。 ううっ……!? 彼女の両足が俺のフトモモをロックする! う、動けない……!! 「唾を垂らしちゃおう」  マリエーヌは俺の右肩の辺りから顔を出す。 そして宣言通りに唾を垂らす。 もちろん、その唾液は俺のフルボッキチンコに向かって垂れていく。 「あっ……!? そんな……マリエーヌ様……」  唾液つきペニスをマリエーヌの両手が包み込む。 て、手コキが始まった……!! 「ほらほら」  ほらほらマリエーヌだ! 高速両手コキによって、部屋にクチュクチュとした音が鳴り響くぞ!! 「き、気持ちいぃっ!! 気持ち……良過ぎですうぅっー!!」 「まだまだ続くから、耐えなさいよ?」  一定のリズムで続くマリエーヌの高速手コキ。 「ああっ!? あぁ……あっ……ああああぁっ!?」  この速さは……すぐに出てしまう! 本日すでに1発出しているにもかかわらず!! 「あれ? もうイキそう? 弱いんだね、手コキ」  くうっ!! マリエーヌが上手いんだよ! ダ、ダメだ……。 「ダ、ダメです……イッちゃいますうぅっ……!!」 「ダメよ」  ス、ストップしたあっ!? す、す……寸止めだあぁっ!! 「う、ううううぅっ……!?」  俺は射精したい衝動を必死で抑える! いったん天井に取り付けられている鏡を見て冷静になろう。 ああ……なんとも幸せそうな男の姿だ。 もちろん俺の姿なんだけど……。 「はぁっ……はぁっ……」  自分を客観視すると冷静になれるな。 羨ましいけど、情けない男の光景でもある。 「なに上を見てんのよ?」 「ちょっと、イカないようにクールになろうかと……」 「へぇ」  マリエーヌも天井を見上げる。 「冷静になれるのかは分からないけど、なんかケンジと一緒にいることを実感できるわね」 「あ……確かに。そうですね……」  俺とマリエーヌが一緒にいることを第三者の視点から見ることができる。 ああ……すごい良い関係になったなと思う。 その一方で、すぐ離れ離れにならなきゃいけないんだな……とも思う。 「まぁ、いいや」  マリエーヌが気持ちを切り替えたようだ。 エッチの続きをする気満々である。 「……あ! ちょっと待って、あのスティックが売ってる」  マリエーヌが何かに気づいたようだ。 なんだって? 『あのスティック』って……!? あ、あれは……! ベッドの横には棚があり、そこには大人のオモチャが販売されている! 価格が表示されており、『後払い』と書いてあるので間違いない。 このホテルも日本のラブホのように室内で販売を行なっているのか。 色々と置いてあるぞ! マリエーヌが指差しているのは、いつかの『魔法のシルバースティック』だ。 以前にコロシアムのおじさんから買ったよね。 「これを買おうっと。このスティック……前にもケンジに使ったわ」  え……!? と、ということは……? 「覚えてるよね? 昔、このアイテムで何をされたか……」  またこのスティックでアナル攻めをするつもりか!? 「な、ななななっ!? ちょ!? そ、それは……!」 「ドロドロの液体が出るから、それで……ね?」  彼女は笑顔で喋りながら棚に向かい、シルバースティックを手に取った。 マリエーヌ……ちゃんと後でお金を払うんだよ? 「よし。再開するわよ」  再び俺の後ろにまわり、元の体勢に戻るマリエーヌ。 両脚をロックされ、身動きが取れなくなってしまった……。 後ろから手も回しているぞ。 俺の目の前に、シルバースティックをもつ彼女の手があるのだ。 「えいっ」  シルバーステックからドロドロの液体が溢れ出て、俺のペニスに降り注ぐ。 そうだ……魔力を込めるとローションみたいな液が出てくる仕組みだったんだ。 「さて……今度は……」  マリエーヌはスティックをベッドの上に置いた。 そして俺のペニスの亀頭部分を両手の親指、人差し指、中指でつまんだ。 「あひィっ!?」  その瞬間、刺激で俺の体がのけ反りそうになる。 「お! 良い反応ね。動かないように、ちゃんと押さえつけるからねー」    マリエーヌの体に力が入る。 ま、全く動けない……。 そして力を入れたせいで今まで以上に背中にオッパイが当たる。 「こちょこちょ」 「うひゃあああぁっ!?」  ローション付きの亀頭を指先でくすぐるマリエーヌ。 「あひいいいぃっ……!!?」  くすぐったり、つまんだり、くすぐったり……ひたすら刺激を与え続けるマリエーヌ!! 「ココとか? ココとかは? ココとかはどうなっちゃうのかなー?」  ペニスのいろいろな箇所をイジり、ついにはカリの部分をなぞり始めた。 「あ、あ、ああぁっ!? あはぁっ……!!?」  あ、頭がおかしくなる!! 「ここもかな~」  そ、そこは金玉だよ!! 左右の睾丸をそれぞれの手で優しく摘まみ、コロコロするマリエーヌ!! 当然、ローションまみれである。 「ひいいいぃっ!? ひぃっ!!? ひいいいぃっーー!!」 「まだまだ」  亀頭、カリ、睾丸……繰り返し繰り返しイジり続ける。 あまりの気持ち良さ、そしてくすぐったさに、俺は体をのけ反ろうとしたり、反転しようとしたりしてしまう。 しかしマリエーヌが圧倒的な力でそれを阻止する。 理性が飛ばないように俺は再び天井の鏡を見上げる。 マリエーヌの顔……なんだか嬉しそうだ。 「ふふっ。これはイク感じじゃないのね」  そう……射精感は薄れている。 やはり手コキに比べれば、射精に至る攻めではないのだろう。 「は、はい……そう……ですね……」  俺は息も絶え絶えで返答した。 射精に至らないまでも、今の攻めはヤバかったぞ……。 「よし。じゃあ、次」  マリエーヌが俺を拘束するのをやめて、ベッドの上に立った。 「また仰向けになってくれる?」 「は、はい……!」  彼女の言うとおり、俺は再び仰向けになる。 「よいしょっ」  またしてもマリエーヌが俺の顔の上に座った! 彼女の背中が見えるので、今度は反対向きに座られたぞ!? 暖かいお尻が俺の鼻と口を塞いでいる。 「う、うぷっ……!?」  呼吸がしづらいが、もちろん我慢しよう。 「えいっ」  マリエーヌが俺の両足首を両手で持ったようだ。 そして手前に引っ張っている……!? これは……まさか……ちんぐり返しか!? 「よし、お尻の穴が丸見え。この体勢のままでいてね」  やはり……ちんぐり返しか!! つらい体勢ではあるが、ここまで来たらマリエーヌのエッチプランに乗っかるよ!! 彼女は何やらモゾモゾとしている。 さ、さては……ベッドの上に置いたシルバースティックを拾っているな!? 「うひゃあっ!?」  アナルにちょっと冷たい感覚が……!? そして強まる異物感……。 間違いない! 俺のアナルにシルバースティックを挿入している……!! 「う、うむぅ……!! むひゃあっ!?」  顔をお尻で潰されながらも、俺は喘ぎ声を上げてしまっている! 「ほらほら、何をされているか分かる? どんどん奥まで入れちゃうよ?」  その言葉通り、どんどん異物感が強まっていく……!! 「むわあああぁっ……!! あ、あひぃ!!?」 「もうね、速く動かしちゃう」 「いぃっ!? むぎゃあぁぁぁぁ!!?」  上下にスライドし始めた! これは耐えられそうにない!! 「こうしたほうが気持ち良いかな!?」 「……!? むううううぅっ!?」  おそらくスティックを抜き差ししている!! 出したり挿れたりを繰り返しているぞ!! も、もうダメ……。 「あら? 大人しくなっちゃった? 大丈夫かしら?」  心配しながらも、スティックは奥まで挿れたままである。 「むううううっ……」  自分の声にならない声が聞こえてくる……。 「じゃあ、このまま手コキかな」  なっ!? マリエーヌ……スティックを挿入したまま、俺の肉棒をイジる気か!? これで……フィニッシュかもしれない! こんな状態で手コキされたら、俺はもう保たないぞ!? 「ふふっ。ヌルヌルの手コキは気持ち良いかな~?」  マ、マリエーヌが楽しそうだ! ペニスに彼女の手の感触が伝わってきた! スティックを持っていないほうの手で手コキされている……! ローションまみれで、アナルにステックを挿入されて……手コキ!! 「むうわあぁっ……! むぎゃあぁっー!!」  一瞬で射精感に襲われた。 「あ! 出る感じ?」  もう……思いっきり出す! マリエーヌの服にかかっちゃうかもしれないけど、思いっきり出すぞ俺は!! 「むうああああああっ!? あああああっー!!!」  俺の大声が部屋に鳴り響いている! 手コキのためにマリエーヌが少し前傾姿勢になって腰が浮き、口が自由になったか!? 状況をハッキリと理解できないほどに気持ち良い!! 「あああっ!! 出ますうっ!! 出ちゃいますうううぅっー!!!」 「もちろんダメ」 「ああああっー!! えっ!? えええええぇっー!?」  マリエーヌが手コキをやめた! 「うはぁっ!? ううぅっ!! う、ううぅっ……」  俺は体を激しく動かそうとする。 ……が、マリエーヌに押さえ込まれている!! そして射精には至っていない! そ、そんなぁ……!? 「はい、残念でした」  マリエーヌが立ち上がり、俺を見下ろしながら笑顔で言った。 俺は仰向けの状態になり彼女を見つめる。 「ま……ま、マリエーヌしゃまぁ……す、すんどめぇ……?」 「そうよ。今日はもう終わり」  笑顔のまま、エッチの終わりを告げられた。 続けて優しく喋り始める。 「ほら、自分でスティックを抜かないと」 「ひゃ、ひゃあい……」  そ、そうだ……なんか気持ち良いままだと思ったら、スティックが挿入されたままだ! 俺は挿入されているスティックを抜こうとした。 「あ、あれ? 抜けないです! アナルから抜けない!」  え、どうしよう……焦ってしまうぞ、これは! 抜けないので、気持ち良さに浸っている場合ではない。 ど、どうしよう……。 「そのままにしてればw」 「そ、そんな……!? 広がって大変なことになりますよ!?」 「そう? じゃあ、がんばって自分で抜きなさい。ふふっ」 「え、ええぇっ!?」  がんばれ、俺! マリエーヌが射精させてくれない上に、抜いてくれない……。 「ぐうううぅっ!」  俺なりに魔力を込めてスティックからローションを出した。 お、おお……!? ど、どうだ……? 「あひぃっ!?」  滑りをよくして、なんとか抜くことに成功した!! 「はぁっ……はぁっ……マ、マリエーヌさまぁ……」  アナルをヤラれてしまった……。 そして射精させてもらえなかった……。 最近はちょっとマリエーヌをリードできていたんだけどな。 さっきの砂浜でも、ここでも、結局は主導権を握られてしまった……。 「今の立場を分らせるためよ!」 「た、立場……」 「ふふんっ♪」  なんか機嫌がいいな。 どうしたマリエーヌ? 「もう今日は終わりよ」  うぅっ……! 俺がリードするセックスもしたかったけど。 ここで無理にアピールしてはいけない。 嫌われちゃったら大変だ。 それにしても生殺し感がヤバい。 射精……したかった……。 「これでミルフィーヌに誘惑されても振り切れるわね?」  え、そんなことを気にしていたの……!? そういえば砂浜でも言っていたな。 ちゃんとハッキリと言っておこう! 「もちろんです!! 誘惑されませんよ!!」  俺はマリエーヌ一筋さ。 そもそもミルフィーヌは、もう俺に何もして来ないと思うぞ。 それぞれの道を決断したザッシとプロトンもいるしね。 ミルフィーヌとは大きな目標を達成するための同志なのさ! 「じゃあ、シャワーを浴びてくるわね。私の裸は見せないわ」  うわああああぁっ!? な、なんということだぁっ!! 今日、俺はマリエーヌのおっぱいを見てない!! あ! ちょっと待って! 今日はキスをしていないんじゃないか!? 一昨日はしたのに!!  ……今日、俺は今後のことを決断したからな。 マリエーヌはそれを聞いて、俺への接し方が変わったんだ。 おそらくマリエーヌは、俺の気持ちを自分から離さないために、ジラす作戦に出ているんじゃないか? ミルフィーヌのことを気にしているし。 そうだとしたら、俺のことをとても大切に思ってくれているので嬉しいぞ。 「私が明日旅立つまではオナニーも禁止よ!」  なぁっ!? なんという厳しい状況! こ、この興奮をどう静めればいいんだ……!? う、うぅっ……絶対に、絶対にミルフィーヌをサンビュルーリカのトップにする! 少しでも早く!! そしてマリエーヌと一緒になるんだ!! 「とは言ってもね……」  ん? なんだ? マリエーヌがこちらを見て笑っているぞ。 「私が旅立った後は、今日のことを思い出してオナニーしてね♡」  イ、イタズラな笑顔!! こ、これも……ツンデレ!? さすがマリエーヌ……!! 安定の可愛さだぜぇっ!!


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