19.ラスボスが現れました【宿屋に泊まったらパーティの女賢者に魔法責めされて、超絶イキ地獄を味わいHPが0になった】
Added 2022-03-11 08:00:00 +0000 UTCライスタールの町に来てから4日目である。 まだ魔物は襲って来ていない。 先日、ルーが俺の童貞を奪ってくれた。 それ以降、この町でルーとエッチ三昧になっている。 昨日までの3日間のうちに、もう6回もエッチをした……。 ルーには1日2回までと言われている。 エッチ三昧ってほどではないか……。 俺の33年間ため込んだ性欲に呆れていなきゃいいけど。 今夜もルーと楽しくエッチを2回戦分……とても幸せだ。 恋愛対象じゃない……と言われてしまっていて悲しいけど、エッチしてくれるのは間違いない。 恋愛対象ではないと言うわりには、ルーはエッチのときノリノリなんだよね。 現在、町のお店で夕食を済ませてルーと一緒に宿屋に帰るところである。 「ルー。腕を……組んでもいいかな?」 「ええっ!? ダ、ダメですよ! 恋人気分なんですか? 勇者様は、全然そういうのじゃないんですって! なんで何回言っても分からないんですか!? そういうところが、童貞感がすごいというか、おじさんというか……」 「ダ、ダメなのか……」 「ダメですよ! よく分かりませんが、今回は全然誘惑が解けませんね?」 「ルー……俺の気持ちをわかってくれないのか……?」 「ゆ、勇者様……!? エッチする=恋人……とは限りませんからね? ……って、あ、あれ? ちょっと、勇者様……前を見てください」 ……ん? なんだ? ルーが動揺している。 あ……誰か俺たちの前に立っているぞ。 こ、この子は……? 「見つけた……。上手く私たちから逃げられたと思ったら、大間違いよ!」 なぁっ!? この赤髪!! 端正な顔立ち!! そして黒いローブ……! レ、レインだ! レインに見つかってしまったぞ!! 「レイン……しつこいですね。勇者様は渡しませんよ」 「え……ちょっと、ルー!? 腕を組んでいる!? しかも勇者のほうから腕を組んでいるですって!? この雰囲気はもう……エッチしているわね!? これは……たくさんエッチをしているカップルの雰囲気よ……!」 「違いますよ! いや、完全に違うというわけではないんですけど……って、勇者様! 何で勝手に腕を組んでいるんですか!? いつの間に!」 「うっ! す、すまない……。つい……な。俺とルーの仲なら……このぐらい……」 「分かりました分かりました。……ちょっと黙っていてくださいね、勇者様。レインと話さないといけないので」 ルー……。 怒ってしまったか……。 「くっ!! ルー……やはりあなたを……殺すしかないのね」 そう言いながら、レインがこちらに一歩近づく。 ルーもレインに目を向けて口を開く。 「レイン……勝負をつけましょう。そっちがその気なら……私もあなたを殺すつもりで戦うしかありません。今度こそ、どちらかが死ぬまで戦うしかないのかもしれません。町の外に出ましょう。町の人に見られてしまいます」 え? ルー? ほ、本気で殺し合いをするの!? いや、あまり本気って感じではないな。 なんとも言えない険しい表情をしている。 レインのほうも、本当はルーのことを殺したくないって思っているんだよね……。 それに……もしかしたらルーのお腹には……! 「そ、それはよくないって! ルー! もし妊娠していたら……何かあったらどうするんだ……?」 俺は小声でルーに伝えた。 「勇者様……」 ルーが俺に何かを言いかけたところで、レインが口を開く。 「何をコソコソと……! 町の外に出ましょう。私だって、命をかけて戦うわ」 「そうですね。私だって、居場所を知られた以上、あなたを里に返すわけにはいきません」 「……のぞむところよ。私たち保守派は、勇者の【引き継ぎ】を阻止できれば、それでいいの」 保守派……。 そ、そうだ! 里の内部はどうなっているんだ!? レインは何か知っているだろうか……? 「ところでレイン……賢者の里はどうなっているんだ?」 「賢者の里は大混乱よ! 過激派のメンバーは里の外に逃げ出したわ。保守派も大打撃を受けたわよ。神殿が破壊されたわ。みんなが持っていた松明のせいで半焼……。今は逃げた過激派を追う準備を進めているところよ!」 レイン……相変わらず口が軽いな。 そのおかげで情報を得ることができた。 賢者の里は、すでに大変な事態になっているぞ……! 里の状況を聞いて、ルーの顔色が変わる。 真剣な表情で喋り始めたぞ。 「過激派狩りの準備中ってことですね。……横暴な真似をしそうですね。まるでカタストロフ王国みたいです。なおさらここで勝って、過激派の士気を上げておかないといけません」 「ええ、そういうことよね。させないけど。……町の外に行きましょう」 ほ、本当に……戦うのか!? ルーを戦わせるわけにはいかない! お腹に……もしかしたら…… 「……お、おいっ!? 本当は、レインは……ルーのことを殺したくはないんだぞ!?」 「なっ! あなた……何を言って!?」 「勇者様!?」 「レイン! ルーと出会えたおかげで努力できたんだろ!?」 「ちょっ! こ、この勇者! ペラペラと私の秘密を……!!」 殺し合いになるなら……止めるぞ! 「な、なんですか……レイン? そんなふうに思っていたんですか?」 「うっ!」 レインが赤面している。 「そうなんだよ、ルー。……殺し合うなんて、やめよう」 「……それでも、引き下がれないわ。過激派は……死刑になるのよ。……ほら、町の外でやるわよ」 レイン……。 それでも戦うのか。 「……レインは止まらないですね。保守派の中での居場所を大切にしているんですよ。それは過激派を大切にする私も同じ。私は防御に徹します。勇者様は……攻撃魔法でレインの動きを止めてください。それならレインを……殺さずに制圧できると思います。私がケガをするリスクも低減できます」 小声で俺に伝えるルー。 俺はルーに頷く。 ルー……自分のお腹のことをちゃんと考えている。 それに、殺し合うつもりはないんだな。 よかったよかった。 2人とも立場上、殺す殺す言っているけど、本当はそんなことをしたくないってことだよな。 俺の雷魔法で動きを止める……か。 確かにこの前、レインの動きを止めることができた。 ……これは制圧できそうだ。 ルーの言うとおり2対1なら、ちょっと卑怯な気もするけど、彼女を殺さずに制圧できる可能性が高いぞ。 というわけで、3人で町の外に向かった。 ……ん? そろそろ町の出入り口に着くころだけど、町の外から誰かが来たぞ? 男の人が4~5人、かなり慌てている。 この町の人達みたいだな。 「た、大変だ! 魔物が来た! みんなで追い返すぞ!」 「な、なんてこった! 今日は……大群だぞ!? 今までに見たことがないほどの大群だ!」 「みんな、避難しろぉっ!! 今回はもたないかもしれんっ!!」 魔物の大群!? 数の暴力はマズいぞ……!! 「魔物の……群れ? ど、どういうこと!?」 レインが驚いている。 その様子を見て、すぐにルーが喋り始める。 「……レイン。一時休戦です。この町は普段から、魔物に襲われているそうです。今回は大群です。一緒に魔物を倒しましょう。私たちがなんとかしないと、町が壊滅させられてしまいますよ。ちゃんと仕事をして、カタストロフ王国の機嫌を取っておきましょう。町長は王国と連絡を取っているそうですし、事態を伝えてくれますよ」 「……」 ルーの説明に耳を傾けながら、レインが考えている。 「もし助けもしなかったら、私たちが王国に目をつけられたら……危険ですよ? 雷の勇者を無力化していたことがバレたら……今の混乱した里に攻め込んでくる可能性だって出てきます」 レインが頷く。 「た、確かに……。わかったわ。あなたの言うとおりにしておいたほうが賢明ね。一時休戦よ。今から向かって来る魔物達を倒せばいいのね?」 レインの返答に、ルーが力強く頷く。 ……って、ちょっと待って! 「お、おい!? 大丈夫か? 群れなんだろ? 数の暴力は……」 「またそうやって心配して……。大丈夫ですよ。町にある資料を読みましたが、この地方にはたいした魔物はいないです」 ルーが嫌な顔をしながら答える。 俺が童貞卒業に浮かれている間に……いつの間にやら調査していたんだな。 相変わらず仕事が早い……。 彼女はキリッとした表情に切り替え、大きな声で喋り始める。 「皆さん! 隠れていてください! 勇者パーティが魔物たちを一掃します!」 町のみんなに大声で呼びかけてくれた。 逃げようとしている町の人たちが反応する。 「おお! なんと頼もしい!」 「そうだ! 今、町には雷の勇者様がいるんだ……!!」 「さすが勇者様のパーティだ!」 ルー……頼もしい限りだが、俺は心配してしまう。 ルーは今、妊婦かもしれないんだぞ……!! 「勇者様? そ、そんな心配そうな顔をしないでください! 勇者様は見ているだけです! 私とレインで倒しますから!」 たしかに2人は強いけどさ……。 2人だけで群れに挑むのは……だ、大丈夫かな……? 俺も微力ながら、雷魔法で援護しよう。 --- 俺とルー、そしてレインは町の外に出た。 町の人が魔物の群れを発見した場所を目指して歩いているところだ。 町の外は……荒地だ。 寒いからな……あまり草木が育たないようだ。 10分ほど進むと、町に向かう魔物の群れと遭遇した。 確かに俺たちが来た方向……つまり町の方に向かっているな。 スライム系、鳥系、猛獣系、ゴーレム系……バラエティに富んでいるな……。 見たところ、200匹ぐらいか? ルーの情報通り、特別に強そうな魔物は……いないな。 「……ほら、大した魔物はいませんよね?」 ルーが俺に確認する。 「……確かに」 「じゃあ、無傷で倒しますよ。レイン、よろしくお願いします」 「ええ。200匹ぐらいだったら、スタミナも問題なしね。さぁ、行くわよ、ルー……一気に片付けて、あなたとの決着をつけるわ!」 2人とも意気込んでいるな……。 そして、魔物の群れに飛び込んでいった。 ルーは少し離れた位置から遠距離の攻撃魔法を連続で放っている! レインは……殴って蹴って投げて、接近戦で魔物をボコボコにしているな! 2人とも、次々と魔物をなぎ倒していく! よし……この程度の魔物の群れなら余裕のようだな。 やはりこの2人は……強い。 15分ほど経過したところで、2人は魔物を全滅させた。 200匹の魔物を相手に、なかなか早いな……。 小型の魔物はルーが魔法で一掃し、レインは大型の魔物を着実に倒していた。 見事な判断である。 「今のが最後の1匹でしたね。余裕でした……」 「これで、この件は安心ね。さぁ、私達の決着をつけるわよ……ルー!!」 「ちょっと待って下さい! まずは町長に報告しないと……」 「そんなの、勇者がすればいいでしょ」 そんな会話をしながら、2人がこちらに戻って来ている。 レインとは2対1で戦う作戦なので、俺だけ町に帰ることはしないぞ。 まずは、みんなで町に帰って報告するか……。 ん? なんだ……? ルーとレインの後ろのほうで何か光ったぞ!? 何か……おぞましい……負のオーラを感じる……!! 「……危ない!! 後ろだっ!」 俺の声を聞いて、ルーとレインが振り返る。 さっきまではいなかった誰かが……そこにいる。 「ほう……そろそろ本腰を入れてライスタールの町を乗っ取ろうとしてみれば……お前は……そうか。顔は知っている。雷の勇者……リットだな。我が名はデスヌーダ」 なぁっ……!? 魔王軍……元幹部、デスヌーダ……!? デスヌーダが現れたぞっ!! --- 〜ご支援してくださっている皆様へ〜 次週は2話分更新します!(3/18、17:00と17:30) 3/25の最終話まで是非お楽しみください!! Subtle