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6.勇者はこのままではいられない【宿屋に泊まったらパーティの女賢者に魔法責めされて、超絶イキ地獄を味わいHPが0になった】

 ……もう朝か? 朝日がまぶしくて目覚めてしまったぞ。 俺は昨夜、トチ狂ってしまった……。 勇者ともあろうものが、小娘の色香に惑わされ、彼女の下着を溺愛してマスターベーションに励んでしまった。 しかも、彼女にされた寸止め射精に恋い焦がれて、自ら寸止めオナニーをしてしまった。 うぅ……こんな色仕掛けに惑わされていては、彼女から逃げ出す気力もなくなってしまう。 「おはようございます、勇者様。行きましょうか」  彼女が俺の部屋に来て、結界を解く。 ルー……いたって普通の表情だ。 この子は次の日になると普通に話しかけてくるんだよな。 まったく……調子が狂うぜ。 「……ああ、行こう」 「今日も遅かったですね。もうお昼過ぎです」 「なっ!?」  昨日は寸止めオナニー……2回。 一昨日は射精地獄だったしな。 俺は……疲れているようだ。 「しまった……寝過ぎた。……早く港に向かおう」  荷物をまとめた後、2人で町の中を歩く。 行き先はもちろん、船着き場である。 船を使って新しい大陸に向かう。 「港はいいですね」  港に到着すると、ルーが明るい表情を見せた。 「ああ」  確かに港は良い。 潮風をもろに感じる。 俺の鬱屈とした今の気持ちを吹き飛ばしてくれる。 本当にもう暗い気持ちだった。 隣にいる賢者の存在が俺をそうさせる。 俺は……この女に遊ばれている。 この女の魅力にやられて、勇者としての立場を失ってはいけない。  ふぅ……この海の香りのおかげで少しはリフレッシュできた。 俺は……勇者としての仕事を完遂する。 必ず魔王軍の残党を倒す。 そして、そのあとは……そうだな、その先はあまり考えていなかった。 ……やっぱり結婚がしたい。 そうなると、いよいよ童貞卒業か……。 ルーは俺のことを『童貞』ってバカにするけど、俺が相手を妊娠させたら【引き継ぎ】が起こるからね!? まったく、勇者の損なところだぜ。 こんなに頑張ってきたんだから、もういい加減休ませてくれ。 幸せになりたい……。 そのはずが、こんな悪女賢者と同行するハメになるなんて……!  そんなことを考えながら、俺と彼女は船内に入った。 とても大きな豪華客船だ。 身分の高そうな人たちもたくさん乗っているようだな。 町長が船内の部屋を2つ予約してくれたらしいが……。 お? 案内係の人が話しかけてきたぞ。 「雷の勇者様ですね! 町長から話を伺っております! こちらへどうぞ!」  とても元気が良い、男の案内係だ。  彼の案内に従い、賢者と一緒に部屋に向かう。 「……勇者様、いよいよ新しい大陸に向かいますね。目的地は、賢者の里がある大陸です。あの大陸にも魔王軍の元幹部がいますよ。確か名前は……【デスヌーダ】ですね」  そう……次の討伐目標はデスヌーダだな。 奴の名前は知っている。 とても強いという噂だ。 次期魔王は奴かもしれない……という噂も聞いたことがあるぐらいだ。 「デスヌーダ……強敵らしいぞ」 「そうなんですね? まぁ、私なら余裕ですけど」  な、なんだその自信は!? 確かに、ここ2日間で見せた傀儡魔法は素晴らしかったが、それは俺のレベルが下がっているから通用しただけの話。 デスヌーダには通用しないぞ! 「……あまり自惚れないほうがいい。本当にこのまま1人で戦うつもりか? それはいくらなんでも……」  彼女の表情が強張った。 俺の言葉が気に入らなかったようだ。 「私に自由を制限されてしまっている勇者様が、そんなことを言える立場ですか? ……って、なんでそんな態度なんですか? 昨日、私があれだけのことをして、あんなに従順になっていたのに……」 「まぁ、俺は勇者だから……としか言えないな」 「……本当にメンタルが強いですね。もう燃え尽きていて、年齢的にピークも過ぎているのに……」  ルーがイラついている。 昨夜の誘惑により、俺が言いなりになるとでも思っていたのだろう。 確かに俺は、成長のピークは当に過ぎているし、がんばり過ぎて燃え尽きているところもある。 もうレベルは92から上がらないだろう。 ただ、魔王軍の残党を倒す使命は全うする。 あ……彼女が、ため息をついているぞ? 「……とにかく、私は1人で戦いますから。心配し過ぎですよ。敵は魔王でもないのに」 「くっ……! 俺は魔王ともデスヌーダ以外の幹部とも戦ってきた。冷静に戦力を分析しているんだけどな……」 「冷静な分析ですか……。なんか……老害感が出てきましたね。魔王討伐に成功したぐらいで、調子に乗っているんですか? 私の実力を舐めてもらっては困るんですよね。勇者様には、まだ私の本気を見せていません」 「そ、そうだけど……」  ……ちょっとケンカになりそうだな。 いや、もうなっているかもしれない。  そんな話をしているうちに、部屋に到着したようだ。 前を歩く案内係の人が立ち止まった。 「勇者様、こちらになります、お連れの方はこちらの部屋です。目的地の港町【マカロウン】への到着は、明日の朝になります。それまでどうぞ、おくつろぎください」 「ありがとうございます」  よし……豪華な部屋に入るか。 ……ん? ルーが俺と一緒の部屋に入ってきたぞ? 「お、おい……? また俺の部屋に……?」  彼女は相変わらず、俺に敵意を向けている。 眉間にシワが寄っているぞ。 「私が求めていないのに、アドバイスなんていらないですよ。本当に……これだからおじさんは……」  一歩前に出て、俺に近づいてきた。 ム、ムキになっている! 「くっ! ど、どうするつもりだ!? また……船の中でも、あんなことをするつもりか!? こ、この部屋にも結界を張って……俺を閉じ込めて……!!」 「……わざわざ結界なんて張りませんよ。結界石は貴重ですし。残党狩りは長い旅路になりますから。節約します」  結界石……確か消耗品だったな。 一体、いくつ持っているのだろうか? なくなったら、閉じ込めておけないってことだな。 そうなれば逃げ出すチャンスが生まれるかもしれない。 「……そうか」 「どうせ海の上じゃ逃げられませんから」  海の上……確かにそうだ。 もう日が傾きかけている。 目的地に到着するのは明日の朝。 夜の海は危険だ。 しかし……俺が船の外に逃げられないと思っているのは、チャンスかもしれない。 夜の海を泳いでいく……それはさすがに無謀だろうか? モンスターも生息しているだろうし。 しかし、そのぐらいのことをしなくては、ルーからは逃げられないだろう。 それだけ隙を見せないのだ。 「それにしても、勇者様は本当に反抗的ですね。昨日の態度とは大違いです。童貞のクセに、一夜明けたら私に魅了された状態じゃなくなっているなんて……信じられないです」 「さっきも言ったけど、勇者だからな。勇者としての責任感はまだ残っている。このままじゃマズいことを頭で分かっていて、理性で欲望を押さえつけているんだ。俺はキミから、どうにかして逃げ出す」 「本当に……何なんですか、私の下着まで受け取っておいて」 「うっ! そ、それを言われると……。あ、そうだ。返すよ、この下着。もう俺は……キミに魅了されない」  これは……受け継がれし勇者達の歴史と、賢者の里の威厳をかけた戦いだ。 負けるわけにはいかない。 俺は彼女の下着を差し出す。 「いや……いらないですよ。汚れているでしょうからね。せめて自分で洗濯しようとしてくださいよ。そういうところですよ? デリカシーがないというか……。あと、勇者様のその『キミ』……って呼び方、本当にイライラしますね。結局、ルー様って呼んでくれないんですね。もう1回、味わいますか? 射精地獄……」 「……」 「分かっていますよね? あなたには、私の傀儡魔法が簡単に効くんですよ? 船旅の間、つまり明日の朝まで、ずっと射精地獄にすることだってできます……」 「……それでも、負けちゃダメなんだ」 「あれ? ずいぶんと強気ですね。……正気ですか? なんでそんなに意地を張っているんですか? 状況的に、もう詰んでいますよ。私に従順になればいいのに」 「俺は勇者だから」  俺は相手の目をそらさない。 ここは……引けないぞ。 この傀儡魔法を突破しなければ、未来はない。 「よく分かりませんけど。……じゃあ、お望み通り」  ルーが魔法を唱えようとする。 ……が、何度も同じ手には乗らない! 俺は彼女が詠唱を終える前に、その口を手で塞いだ。 「んんっ!! んんっー!?」 「……油断したな? いつもより間合いが近かったぞ? 少し感情的になっていたか? それとも、俺が何もできないと思ったか?」  その勢いのままルーを押し倒す。 彼女は倒されながらも、金蹴りを放とうとしていた。 俺は覆い被さりながら、股を閉じて金蹴りをガードする。 「もう読めるよ、その攻撃は……。2回くらったからね」 「んんっ!? んんんー!!」  口を塞いでいるので、何を言っているのかは分からない。 おそらく、悔しがっているのだろう。 「さぁ、この呪いのリングをどうにかしてくれ。もしかしてキミの実力なら、呪いを解除できる魔法を使えるんじゃないか? 偉大な賢者様なんだろ?」  嫌味を言い放ち、俺は自分の手を彼女の口からどかす。 「ぶはぁっ! よくも! 変態勇者のクセに! このぉっ……!!」  彼女は攻撃的な表情をしている。 ……反撃させるわけにはいかない。 俺はすぐに馬乗りの状態に移行する。 「きゃっ!? あぁっ! しまった! ゆ、勇者様……!?」 「……俺の言うことを聞かないなら、俺はこのままキミにヒドいことをする」  この状況を変えるために……殴りつけるのもやむを得ない。 俺は拳を握りしめる。 「……!」  ルーの顔が青ざめる。 レベルの差はあるけど、馬乗りになった状態なら負けないだろう。 「容赦……しないぞ。呪いを解除できる魔法を使えるのか? 使えないのか? 答えろ! このまま魔法を唱えられないように、猿ぐつわをはめて、ヒドいことをするぞ!」  ちょうど彼女のブラジャーとパンツがあるからな。 なんとか口を塞ぐことはできるだろう……! ……と考えていると、俺の全身に衝撃が走る。 「ぐっ!? な……なんだ!?」  全身に鋭い痛みを感じた。 立ち上がりながら後退し、慌てて彼女から離れる。 俺は……何をされた? 「やってくれましたね……勇者様」  ゆっくりと起き上がるルー。 俺は自分の体を確認する。 「な、なんだ……!? 血!? 俺の血か!? き、切り刻まれ……た?」  俺の体中に……切り傷が!! 「得意な魔法であれば、無詠唱も可能です。今のは風の魔法ですよ。風の刃で切り刻みました」  彼女が笑顔になる。 余裕を取り戻したな。 それにしても…… 「無詠唱……だと!? そ、そんなことが……できるのか……」  無詠唱は……想定していなかった! そんな高等技術、かつてのパーティのメンバーにもできる人はいなかった。 さ、さすが賢者……優秀だな。 この子が特別に優秀なのだろうか……? 見たことのない傀儡魔法を使うことができ、回復魔法、浮遊魔法に風魔法……扱う魔法の種類も豊富だ。 それに加えて、無詠唱で魔法を放つことができるなんて……。 相当の才能と鍛錬が必要だろう。 魔王軍の幹部クラスに怯まないだけのことはある。 「無詠唱で驚いているんですね? 今まで勇者様が会ってきた魔法使い達は、たいしたことがないみたいです。……私の魔法は、だいぶ効きましたか?」 「……」  予想外の攻撃だ……。 くっ! 傷が深いぞ! 「聞くまでもないですよね。血だらけですし」  回復……できないのが辛い。 俺は回復魔法を使えない。 アイテムもルーが持っている。 くっ! ルー!? 彼女が詠唱し始めたぞ!? こ……この魔法は……。 「……傀儡魔法、アヤ・ツール」  ああ!! 動きを……封じられた! 棒立ちの状態にされてしまった! ……ま、またか! また徹底的にヤラれる状態になってしまった! あっ! すぐに次の魔法を唱えているぞ!? 俺に右の手のひらを向けている! 「癒しの精霊よ、その魂の一部を我に譲ることを許したまわん……我が右手にその魂を集めたまえ。回復魔法……ヒール」  なっ!? 回復魔法……? 俺の体が淡い光で包まれている……!! 回復してくれているのか? 「な、なぜ……!?」 「これから始めるのは、拷問です。覚悟してくださいね」  ……ご、拷問!? ルーが危険な雰囲気を放っている……。 どんな拷問をしようって言うんだ!? 「そうだ……回復魔法を使ったので思い出しました。一昨日の洞窟での戦いの後でしたかね? 回復魔法をしたときに、お礼すら言わない勇者様にイラッとしていたんですよね」  うっ! また俺のモラルを指摘してくるのか! 「勇者だからって、回復してもらって当たり前だとでも思っているんですか?」  くっ!! 嫌な言い方をしてくるぜ、この子は! 「……さぁ、もう日も沈みます。今夜は長いですよ」  彼女が近づく。 こんな状況でも、おっぱいを見てしまう。 大きな2つのおっぱいの間にネックレスが見える。 雷のネックレスだ……。 昨夜はおっぱいに見惚れているだけだったけど……そうだ……考えるべきはこのネックレスの効果だ。 この雷のネックレスをどうにかできれば、脱出の突破口になる。 このネックレス……俺の雷魔法に反応して、効果を発揮し、無効化していたはずだ。 魔法に反応して輝き、効果を発揮するんだ。 そんなことを彼女自身が説明していたはず……。 「勇者様? こんな状況でも、おっぱいばかり見ているんですか? 本当にイヤらしいですね……」  いや、おっぱいではない。 雷のネックレスを見ているのだ。 このネックレスが反応できないぐらい、もっと……ゼロ距離で……そうだ、彼女の内部に雷を発生させれば……もしかしたら……ネックレスは効果を発揮できないかもしれない。 しかし、どうやって……? 「さぁ、覚悟はできましたか? いきますよ……」  全身に痛みが走る! ま、また! また風魔法だ!! ご、拷問って……風魔法で俺の体を切り刻むのか!? 「う、ぐあああっー!!」 「次は回復魔法です。まだまだ……繰り返しますよ?」  く、繰り返す……だと!? 攻撃と回復をってことか? あ、悪魔か、この女……!!


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