2.旅の仲間が悪女でした【宿屋に泊まったらパーティの女賢者に魔法責めされて、超絶イキ地獄を味わいHPが0になった】
Added 2021-12-03 03:30:00 +0000 UTC「ト、トレーニング……だって?」 女賢者が、夜中に突然トレーニングをしようと言い始めた。 「そうです……私に勝てないようじゃ、勇者とは言えないですよね? 魔法はナシでいいですよ。私とトレーニングしましょう」 な、なんだ? ずいぶんと煽ってくるな……。 従順な子だと思っていたのだが、これがこの子の本性なのだろうか? まぁ、彼女は賢者の里が友好の証として旅に参戦させたエリートだしな。 外に出しても恥ずかしくない、優秀な子というわけだ。 向上心や競争心もハンパなものではないだろう。 魔王を倒し、燃え尽き気味で、かつ身体能力のピークを過ぎた俺に不信感を持ったな。 ……とは言え、あくまでも俺は勇者だ。 ここは少し言っておくか。 「いやいや、魔法なし……って、体術で勝負するつもりかい? 僕は勇者でキミは賢者。性差による身体能力の差もある。ステータスだって今日一緒に確認したじゃないか。キミはレベル50。僕は92だ。トレーニングにはならないよ。しかも、こんな夜の時間帯にわざわざやる必要はない」 彼女の身長は155センチ程度である。 身体も細い。 俺の身長は180センチもある。 筋骨隆々というわけではないが、ちゃんと筋肉はついているぞ。 「……本番の相手は魔族です。夜にだって戦えないとダメだと思います。それに、体術的には問題ないと思います。……試してみますか?」 賢者が構えている。 拳を握りしめて、完全に体術で戦う構えだ。 ……な、なんだって? 本当に戦うつもりなのか? こ、ここで? 俺は慌ててベッドから下りた。 「……本気なのか? やるなら、外でもいいだろ?」 「本気ですよ。……ちょっと外じゃマズいですね。それでは、攻撃しますね」 外じゃマズい……とは、どういうことだ!? 建物内の方がマズいだろう……!! 部屋の入り口から、こちらに向かって来るぞ! じょ、冗談ではないのか……!? なかなか良い踏み込みではあるが、俺には彼女の動きが見えている。 余裕で反応できるだろう。 俺は両手を前に出し、向かってきた彼女の両手首をしっかりと掴んだ。 「ほら、スピードも力も、キミではぜんぜん相手にならないって……」 「へぇ……確かにそうですね。じゃあ、これならどうですか?」 賢者がニヤリと笑う。 な、なんだ……!? 「うぼぉっ!?」 俺の股間に衝撃が走った……! な、なんだ……!? もしかして、膝蹴り……か!? これは……き、金的攻撃だ!! 「あら、大ダメージみたいですね? 手加減したんですけど……」 俺は床に倒れてしまった。 た、立ち上がれない……というか、動けないぞ……。 仲間の俺にこんな攻撃をするなんて……ウソだろ!? 「ちょ……これは……反則……」 う、動かない……。 本当に体が動かない! 彼女の膝が、完璧に睾丸にヒットしたのだ……! 「反則なんてないですよ。魔族相手にそんな言い訳が通用しますか? 本番だと思って戦って下さい」 彼女の声が聞こえてくる……。 また攻撃的な発言だ。 倒れたまま必死に顔を動かすと、彼女の綺麗な脚が視界に入った。 あんなに細い脚で攻撃されたのに、こんなに大ダメージになるのか……。 「あれ? 一撃で終わりですか? 本当に軽く蹴ったんですけどね? ふふっ。もう全然ダメですね、勇者様」 あざ笑う声が聞こえるとともに、俺の頭の上に何かが乗っかった。 まさか……頭を足で踏みつけられているのか!? しかも、サンダルを履いたまま! お、俺の頭を踏みつけるなんて……!! 「こ、この……」 まだ起き上がれない……! 金的攻撃は、こんなにも回復に時間がかかるのか……!! い、痛い……! 「まだ動けないですよね。はい、これでも付けてください」 「こ、これは……!?」 彼女がしゃがみ込んだ。 ミニスカートの中のパンツが見えてしまったぞ……。 み、水色か……。 そんなことを考えている場合ではない! 俺はこの子に攻撃されているんだ……!! な、なんだ……!? 彼女は豊満な自分の胸元に手を入れたぞ!? 何かを取り出した! ぎ、銀色のリング……!? 彼女は身もだえる俺の右腕を掴み、手首にそのリングを取りつけた。 「……な、何だこれは?」 「【呪いのリング】……ですよ?」 「の、呪いのリング……!?」 「このリングを付けている間、ステータスが半分になります。レベルも半分になっていますよ。今、勇者様はざっとレベル46ってところですね。私の方が少し上になりました」 レベルが……半分に!? しかも、呪われているのか!? 呪われた装備品は魔法屋に行かないと外せない……!! こんなリングを取り付けてくるなんて……! レベルが半分になってしまったのは……マズい!! 「あ、その青ざめた顔……。このリングの恐ろしさを理解したようですね」 「……な、何が狙いだ!?」 「私たち賢者の里は、勇者の活躍の影に隠れていました。そろそろ一番にならなきゃダメなんです。みんな勇者勇者って……そろそろ賢者の方がすごいってことを知らしめないといけません」 「な、なんだその理由は……!?」 「あなたを殺せば済む話じゃないのが厄介なんですよね。ご存知だとは思いますけど、あなたを殺すと、勇者の能力は次の代に引き継がれます。この世界に新たに生まれてくる選ばれし赤子にね。いわゆる【引き継ぎ】ですね」 そうだ……。 勇者の力には、そういうシステムがある。 俺が死んでも継承されるのだ。 「その赤子があなたよりも才能のある勇者になったら、大変です。また次の世代も賢者の影が薄くなってしまいます。あなたには、なるべく長く生きてもらおうと思っています。弱体化された状態でね。子供も産ませません。あなたが子供を産んだ場合も、その子供に【引き継ぎ】が行なわれてしまいますからね」 な、なんだって……!? 「賢者には、【引き継ぎ】とか面倒臭いシステムはないですから。今も、賢者の里で優秀な賢者がたくさん育っています。いつかまた新しい魔王が現れるでしょうから、その時に備えているわけです。そのときに活躍するのは私たち賢者……というのが、賢者の里が勇者様を狙う趣旨です」 な、なんということだ!! そんな狙いがあったのか……! 「……というわけですけど、じつは私には違う目的があります」 なんだ? ルーの顔つきが変わった。 目力がすごい。 「……それはまたいつか、時が来たらお話ししますね」 な、なんだ……!? 何を言っているんだ!? この子は……賢者の里の意見に反対しているということか? 今の一瞬だけ、この子の強い意志が感じとれたぞ。 もとの冷たい表情に戻った彼女が、また自分の胸元に手を入れた。 今度は何をする気だ……!? 「こ、このっ……!」 よし……長いおしゃべりのおかげで、金的のダメージは回復してきている! 俺のレベルは46で、この賢者は50だ。 まだ充分に俺が勝てる見込みはある……! 金的攻撃さえ注意していれば勝てる……!! 「まだ動いちゃダメですよ。はい、左手にも」 な、なぁっ!? 胸から取り出したのが……呪いのリングだと!? 同じリングを……2個も持っていたのかっ!! 「ふふっ。これでレベル23ぐらい。私のレベルの半分以下です。もう魔王軍の残党にも勝てませんね。……戦力外ですよ、勇者様」 俺は立ち上がりながら、目の前に座っている賢者をニラみつける。 え、笑みを浮かべているぞ……! 「キ、キミは……こんなことをして良いと思っているのか!?」 「……その『キミ』って呼び方、すごい嫌だったんですよね。あなたの部下みたいで」 彼女も俺に続いて立ち上がりながら、右足を振り上げる。 俺の股間を蹴り上げたのだ! 「あぁっ! あああああっー!!?」 ま、またしても……金的攻撃を受けてしまった……! ダメだ……立っていられない……。 警戒していたのに、彼女のケリに反応できなかった……! 警戒していても彼女の攻撃が見えないほど俺の戦闘力が低下してしまっているのか!? 本当にレベルが4分の1になってしまっているんだ。 いつもの力が出ない……! こ、これは……勝てない……!! 「……ふふっ。痛そうですね。本当に軽く蹴っているだけなんですどね。その性器……これまで使い道がなかった上に、戦闘の弱点にもなっているなんて、救いようがないですね。勇者様には恋人がいないみたいですし。……恋人がいないばかりか、男とばっかり旅をしていたせいで、ぜんぜん女の子に免疫がないですよね。1週間、一緒に旅をして分かりましたけど、レディファーストの精神のカケラもなかったじゃないですか。女性に年齢を聞くのも、デリカシーがなさ過ぎて引きましたよ。結婚していないのも頷けます。そんな感じなら、【引き継ぎ】される心配はないですねw」 再び床に倒れて苦しんでいる俺に、彼女は容赦ない言葉を吐き捨てる。 そ、そんなふうに思われていたのか……。 金的だけではなく、メンタルも攻撃されている。 ヘラヘラと笑いやがって……! 「私の従順で媚びた演技に、簡単に騙されていましたね? ふふっ。チョロ過ぎて笑っちゃいましたよ」 こ、この……!! 言いたい放題だな! こんな屈辱……耐えがたい!! 「その顔、悔しそうですね。……まぁ、今日はこのぐらいにしておきましょうかね」 お、終わりか……!? 悔しいけど、助かった……。 この状態では、まったく勝てる気がしない。 この賢者……これは立派な裏切りである。 しかも、計画的な裏切りだ。 ……どうしてくれよう? 賢者の里を取り締まってもらうよう、国王に相談するか……? 「……魔法を使わないトレーニングは、これで終わりです。次は……」 えっ!? なんだ? 何をするつもりだ!? つ、次……だって!? 「あなたに魔法の指導をしますからね」 「ま、魔法の……指導!?」 俺に魔法の指導だと!? たしかに……賢者である彼女の方が、使える魔法の数は圧倒的に多いだろう。 しかし、この子は今、計画的な裏切り行為を実行したんだ。 指導するなんて本気で言っているわけがない……! ふ、ふざけたことを言いやがって……!! 魔法……そ、そうだ、魔法だ! 俺の魔法を放てば……この状況を打開できるかもしれない! 「……雷の精霊よ、その魂の一部を我に譲ることを許したまわん……我が全身にその魂を集めたまえ! ……サンダー……ボルトッ!!」 倒れながらも、全力で魔法を唱えた。 俺の全身から雷が発生する。 無数の雷が彼女を襲うぞ! 俺がこれまで鍛え上げてきた雷魔法だ! 俺は……雷の勇者なんだぞ!! バカにしやがって……! しかし、呪いのリングが厄介だ。 ダメージを与えて、怯んだ隙に逃げる!! ……よし! 魔法が直撃した! 「ふふっ。……無駄ですよ」 わ、笑っている……だと!? 無数の雷は彼女に直撃……したはず!! けど、彼女は微動だにしない……! まさか……ノーダメージかっ!? いくら俺のレベルが下がっているとはいえ……そ、そんなはずはない! な、なぜ……!? 「あなたが【雷の勇者】として名高いのは確かですが……雷属性の魔法しか使えないのであれば、その対策は簡単ですよね」 そう言いながら、胸元のネックレスをつまんで強調する。 よく見てみると、俺はそのネックレスに見覚えがあった。 たしか、雷属性の魔法の無効化するレアアイテム…… 「か、【雷のネックレス】……!!」 「そうです。向かってくる雷に反応して、無効化するバリアを張ってくれるんですよ。ネックレスが光ったのが見えませんでしたか? 注意力がないですね」 「なっ!?」 確かに……見逃していた! あ、焦っているのか、仲間の裏切りに! それとも、彼女のナメた挑発に乗ってしまっているのか!? 「勇者様が使える魔法が雷系統だけであることは、魔法屋で確認が取れています。これで勇者様の魔法が私に効かないことが証明されたわけですね」 「うっ! く、くそう……!!」 「悔しがっていますね? 私はずっと、雷のネックレスを装備していましたよ? ……本当にこの1週間、私のことを全然見ていなかったんですね。おっぱいはチラチラ見ていたくせに、仲間の装備品はチェックしていなかったんですか?」 「うぅっ!?」 ネックレスを装備しているのは知っていた……! しかし、彼女の言う通り、なんのネックレスかは知ろうともしていなかった。 あと、俺がおっぱいを見ていることは気づかれていたのか……。 は、恥ずかしい! 「あ、もしかして……おっぱいばっかり見ているのがバレて、恥ずかしがっているんですか? 顔が……赤くなっていませんか? もしかして勇者様……その年齢で童貞ですか?」 「うっ! うぅっ……!?」 は、恥ずかしい……!! これは恥ずかしいぞ! こんな……一回り近く若い子に!! 何か……何か言い返さないと! 「そんなに顔を赤くして……図星だったみたいですね。この1週間、どおりでチョロいな……って思っていたんですよ。ふふっ。情けない」 彼女が笑っている……。 くそっ! 俺を……あざ笑っている! 「じゃあ……魔法でトレーニングしましょう。賢者たる者、魔法で男を操る術も身につけていますから、覚悟してくださいね」 男を……操る!? な、何をするつもりだ……!? 嫌な予感しかしないっ……!!