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ぐぷちゅっ、ぐぷっ。
薄暗く、カビ臭い倉庫の中で、水音が響いている。
ジェイドは赤肌の怪人に犯されていた。
「く、あ……あうっ」
「ちっ、もうちょっと気張ってくれよな~」
幾度の交代を経て、疲労で反応さえままならない。
「う、くっ……」
どずんと怪人が奥に突き入れると、きゅっと膣が締まり、陰茎を絞り上げた。
「そうそうっ……うっ、まだまだ締まるじゃねえ、かっ!」
「あ、あっ……」
「出すぞっ!」
「っ……」
びゅくんっ! ぴゅ、びゅっ!
「う、あ……」
ジェイドはかすかに鼻を鳴らし、下腹部に染み渡る熱に悶えた。
「くっ……う……」
(いつまで……続くのだろうか……)
虚ろな意識の中、交代したタコ怪人が衰えぬペニスを突きつけてくるのを見て、ジェイドは絶望感を覚える。
怪人共の性欲は底なしだった。
その後、ジェイドが疲弊してほとんど反応を示さなくなっても、彼らは子宮に精を流し込み続けた。
それから、何時間経っただろう。
「う、ああ……」
むせ返るような精臭が倉庫に満ちていた。
ジェイドの身体は怪人たちの精液で汚れきっていて、昼夜通しての凌辱でその意識は虚ろだ。
「へへ、いい表情になってきたじゃねえか?」
「しょうがねえ、もう数時間やりっぱなしだからな」
「じょ……」
ぱくぱくと陸に上がった魚のように、ジェイドは声を絞り出す。
「ん?」
「あの……女性……は?」
「ああー!」
これはしたり、とばかりにペしんと赤肌の怪人が頭を叩く。
「あの女……なぁ?」
「おお」
「ちょっと休憩のつもりでヤッてたんだがなあ」
怪人たちのそぶりから、ジェイドは察した。
すっと自分の血の気の引くのがわかる。
「首絞めックス楽しんでたら急にカクンっ……てね」
「ひゃはは!」
「あ……あぁ……」
彼らを見上げるジェイドの顔には、絶望が張り付いていたに違いない。
(ああ……)
わかってはいた。
連中が、約束など守らないということを。
それでも、それでも――。
「うっく、うううう……」
みり、みしっ。
バリッ!
エネルギーバインドを引きちぎって、ジェイドはゆっくりと立ち上がった。
「な、な……」
ジェイドの身体から溢れ出す緑光に照らされながら、怪人たちは狼狽した。
「そんな馬鹿なっ! なんでいきなり……」
「貴様ら……貴様らっ……!!」
こんな拘束などは、脱出しようと思えばできた。
だが、彼女が無事と思えばこそ――耐えていたのに。
感情が噴き出したマグマのように溢れ出す。
「地獄に堕ちろ、外道ども!」
「な、なんだあっ」
「おおおおああああああっ!!」
そして、緑の閃光が、倉庫に満ちた。
背後で、倉庫が崩れ去り、燃えている。
燃え盛る炎の熱を背中で受け止めながら、ジェイドは立ち尽くす。
(私は、愚かだったのか?)
彼女の遺体を横たえて、その身にそっと手を添える。
その目は、もう開くことはない。その体には、怪人が愉しんだ痕が痛々しく残る。
(一縷の望みにすがって、無用の苦しみを彼女に与えた……)
戦いの傷より、凌辱の記憶より、その事実が胸を抉る。
あのとき、彼女を犠牲にして連中を殲滅するべきだったのだろうか。
答えなど、多分でないのだろう。
皆のもとに戻った翡翠の戦姫は、そして今日もまた空を舞う。
プロローグ 終
小鬼上人
2023-08-18 10:48:54 +0000 UTC