NokiMo
ハルカナ
ハルカナ

fanbox


素足を見せるのが恥ずかしい私が憧れのミカ先生と秘密の特訓をするって話♥②

2:帰宅後お風呂にて 「はぁ……。明日はミカ先生に見られるのかぁ……私の……足……」  その日の夜私はお風呂で身体を洗いつつ、自分の足を見つめながら不安気な表情を浮かべてそのようにうわ言を呟いた。 「約束したはいいけど、やっぱり人に見せるのって……緊張するし恥ずかしいよなぁ……」  泡のついたタオルで膝頭を擦った後そのまま脛やふくらはぎにも泡を付け、タオルを持った私の手は自分の足の足首を洗い始める。  こうして自分で身体を洗うという行為でさえいつも意識してしまう程私のコンプレックスは執着的だと言えるのだけど、今日は特にあのような約束を先生としたものだから余計に意識がそこへと向いてしまう。  足首に泡を付け終えた後は足の甲へとタオルを滑らせ、そして足の先までそれを往復させていく。余計に意識している事もあってか、こうしたただの洗体の作業も何か恥ずかしい事をしているのではないかという気になってしまい、私は一人で風呂場にいるにもかかわらず頬を赤く染めてムズ痒い感覚に苛まれてしまう。 「明日……これ……見せるんだ? 靴下……脱いで……」  私は足の指で床を踏みしめるような格好を取りカカトを浮かせ、今度は足裏を洗うためにタオルを足の裏側に這わせていく。  まずは固いカカトを磨くかのように強くタオルで擦ってしっかりと泡を付着させていき……ある程度洗えたと感じたら次はカカトから土踏まずまでのラインにタオルを滑らせていく。  私の足が大きいせいかこのラインはヒトよりも広い(と、勝手に思い込んでいる)場所だから、特に洗い逃しが無いように念入りにタオルを右往左往させて擦っていく。  カカトから急激に谷間を形成する土踏まずの肌……そこは窪んでいるからその名の通り普段地面を踏みしめる事がない箇所ではあるのだけど、そういう箇所だからこそしっかり念入りに洗っておこうと心掛けている。  足の大きさが災いしてか、私の足の土踏まずは広さに比例してヒトより堀も深い(と、勝手に想像している)。そして足がデカいから親指の付け根にある母指球の膨らみも相対してデカい。その隣の小指球の膨らみも勿論デカいから、二つの膨らみの間にある谷間も土踏まずに負けず劣らず深い(と、勝手に感じてる)  足が大きいんだからそれに合わせる様に足の指だってデカい! 親指は言わずもがな大きいのは仕方がないとして……小指に至るまできっと人よりデカい! その癖、肌も肉厚だから余計に大きく感じるし女子らしい華奢で可愛らしいという一面を一切感じない。  私は自分の足を憎むようにその様に評価しながら、タオルの泡を指の間に至るまで丁寧に付着させていく。  足の指だけで床を踏みしめている格好であるから、土踏まずの窪みはしっかり伸ばされていて窪みの角度も緩やかになっている。踏みしめている足指の付け根には床に押し付けられた母指球の膨らみがあり、その膨らみも上からの圧力で饅頭を上から押したかのような形に変形している。  私はその様になっている自分の足の裏をゴシゴシとタオルで磨き、今日の汚れを削ぎ落していく。  私は……自分が大きな足である事を憎んではいるが……なぜかお風呂で身体を洗うときは、このようにどの身体の部位よりも丁寧に時間をかけて洗うようにしている。  自分でも無意識だけど……こうして丁寧に洗う事によって、いつか“可愛らしい女子の足に生まれ変わりますように”と願掛けを行っているのかもしれない。それ程、私はこの自分の足にコンプレックスを抱いてしまっている訳だ。  泡を付け終わった足裏を改めて自分で見る為に片脚だけ胡坐をかく様な姿勢を取って見やすく組み直すと、私の目にはソープの泡が十分に付着した自分の足裏が映る……  その自分の足の大きさを改めて確認して、私はハァと溜息をついてしまう。 「何でこんなに可愛くないんだろ……? 私の足……」  くるぶしの周囲に見える青筋の様な数本の血管……大きすぎる土踏まずに大きすぎる足の指……腫れているんじゃないかと思える程肉厚な母指球の膨らみに……見た目にもいかついカカトの固さ……。見れば見る程女子らしくないと感じて自己嫌悪が襲ってくる。 「先生の足は……私とは違って可愛らしいんだろうなぁ……」  自分の足を呆れ顔で見ながらミカ先生が椅子に座って脚を組んでいる姿を想像する。黒い清楚なストッキングに白い清潔なナース靴……その靴を脱がせると、ストッキングから薄っすら透けて見えるミカ先生の整った綺麗な足裏が私の目の前に晒される。  私は「このストッキングを脱がせたら……きっと可愛らしい素足が拝めるのだろうなぁ♥」と想像の中で惚けながら零し、先生が自分でストッキングを脱いでいこうとする姿を想像する。  目を瞑りながらスルスルとストッキングを足首の所まで降ろしていくミカ先生……。徐々に露わになるそのシルクの様に白い肌に、私は想像の中なのに興奮する事を禁じ得ない。  そして、先生の細い指が少し焦らす様に間を開けながらストッキングをカカトに掛けて脱ぎ始める……  それを妄想した瞬間…… ――ゾクッ♥  私の背中に突然正体不明の寒気が走り、私は思わず悲鳴のような声を上げて妄想から現実に戻されてしまった。 「な、な、なに今の!? 背中がゾワッて……した?」  天井の水が背中に落ちて来た訳でもなく、不意に何かが足に触れた訳でもない……妄想していたら突然身体の内側から寒気が生まれた感じだ。 「も、もしかして……いつまでもお湯に浸からないから、身体が冷えちゃったのかな?」  私はそう思いなおし、お湯を何度も汲んで自分の身体にかけ十分に泡を流し終えたらいそいそとバスタブの中へと入り身体を温め直す事にした。 「……もう! こんなんで風邪ひいたら……馬鹿みたいじゃん!」  温かいお湯に口元まで浸かりながら、私は水面をブクブクと泡立てる素振りを繰り返す。  顔は湯船の蒸気に当てられ赤く火照り……身体の芯も徐々に温もりを取り戻していく。 「はぁ……。あんな妄想しちゃうなんて……私ってば……欲求不満か何かか?」  裸足になりかけの先生の姿を妄想し胸の奥が騒めくのを感じた私は、何やら下腹部が疼いている様な感覚を覚え……その様に再び溜息をついた。そして、そのざわつきが落ち着くのを待ちながら、明日に控えている保健室での訓練の事を思い浮かべなおしていく。 「明日から……訓練かぁ……」  水中に沈んでいる自分の足を見ながら、私はまた溜息を一つつく。  水面が揺れているせいで足は歪んで見えているが、その歪みがむしろ足を大きく引き伸ばして映しているようで……私はまた自分の足に嫌悪感を抱く。 「こんな足見られるの……恥ずかしいなぁ……」  そんな事を呟きつつも、今日先生と話した事を頭の中に思い浮かべる。 「先生は“ちょっとずつでも良いよ”なんて言ってくれたけど……そんなに何回も通い詰めてちょっとずつしか見せないのは先生にも迷惑だよね? 凄く恥ずかしいけど……でも、勇気を出して明日は靴下……全部脱いでみるかぁ……」  無理はしなくて良いと先生は言ってくれていたけど、やるからには自分もやる気を示したい。何より……毎度恥ずかしい思いをしながら脱ぐのを躊躇うのは、それだけ苦悩が長引く事になりかねない。だから、見せる事ぐらいは一発で出来るように勇気を出したい……っと、私は渋々その様な地味な決意を固めた。 「先生は……私の足見て……何て言うだろう? 何て感じるだろう? やっぱり……女の子らしくないって思っちゃうのかなぁ?」  私の知るミカ先生はその様な言葉を発したりしない。逆に褒めてくれたり普通の足を見るような大人の対応をしてくれる想像しか生まれてはこない。だけど思いとは裏腹に口からは不安の言葉しか出てこず、こうだったら嫌だな……という妄想しか言葉として零れてこない。  不安と恐れ……希望と期待……羞恥と葛藤、それらが入り混じり、私を緊張させたり安堵させたりと忙しない。明日の恥ずかしい思いをしている自分を想像すると、心臓の鼓動が勝手に早くなって胸奥が落ち着かなくなる。  こんなに胸がざわつく思いをするなら安請け合いなんてしなければよかった……などと後悔の念を抱くが、その一方でこういう機会でもなければ克服なんて出来やしない……と諭す自分も現れる。  きっと恥ずかしい思いをする事になるだろう……きっと脱ぐのに苦痛を感じる事になるだろう……顔は真っ赤になるだろうし、心臓はあり得ない程ドキドキさせてしまうだろう……  私にとって他人に自分の素足を見せるというのは、それくらい勇気のいる事なのだ。クラスメイトの前で下着を脱いで裸になる事はいくらでもヤれる自信はあるけど……人前で靴下を脱ぐという行為だけは心が拒否してしまう。  見られてどう思われるか……変な目で見られてしまうのではないか? その様な不安が常に私の胸を締め付け、恥ずかしさと不安に押しつぶされそうになる。  だから本当はどんな理由があれ見せる事だけはしたくはないと思っていた。  少なくとも高校を卒業するまでは誰にも見せたくないと……そう心に決めていた。  高校を卒業さえすればまた違う自分に生まれ変わるかもしれない……気持ちが変われば勝手にコンプレックスも消えてくれるかもしれない……と、自分勝手な思い込みをして克服するという努力から逃げようとしていた。  だけど……先生はそんな私に容赦なく現実を突きつけて来た。  克服する努力をしないと……コンプレックスは解消されない……と。  見られることに慣れないと……いつまでも恥ずかしく思うままなのだ……と。  あの時の先生の言葉に私の頭の中は混乱して真っ白になってしまったけど、このまま克服できないままで良いのか? っという言葉にはハッキリと「嫌だ」と心が叫んだのを覚えている。  私のこの“素足を見せる事が異常に恥ずかしく思えてしまう”というコンプレックスは、生まれ持っての精神的な何かの異常なのだろう……と半分諦めていたが、私自身はこのコンプレックスを出来れば克服したいと常々思っていた。  寝る時さえも長い靴下を履いて素肌を見せないよう取り繕うのは、足を守っているようで実は布生地の中に閉じ込めて窮屈にさせている行為に等しい。  本当は、誰に見られても恥ずかしくないよう開放してあげたいとも思っているのだ。  心の奥の方では、何か努力するきっかけが生まれれば……と、いつも探し求めていたのだ。  それが憧れのミカ先生から提示されたのだから……受けない訳にはいかないじゃないか。  コレを克服できるならどんな努力でもするべきだ……すべきなんだ!  私はその様に改めて想像の中で問いかけて来る自分とミカ先生の顔に決意を固め、温め終わった身体を立ち上がらせ湯船から出た。  風呂場から出た後も、乾いたタオルでお湯の雫を拭いながら私は改めて誓うのだった……  絶対にコンプレックスを克服してやるぞ! と。


Related Creators