NokiMo
ハルカナ
ハルカナ

fanbox


PT研4ー⑫『催眠の壁』

12:催眠の壁  理子先輩の人差し指は鳴臥先生の足裏の土踏まずに優しく触れると、試しにと言わんばかりにその指を足の爪先方向に向けゆっくりと一撫でし先生の反応を伺った。  先生は理子先輩の指が肌に触れるや否や「ヒィィ!?」という素っ頓狂な悲鳴を上げ、脚から上半身にかけてをブルリと寒気が走る様に大きく震えさせてしまう。そして、先輩の指がソ~~ッと肌をなぞり始めると……先生の震えは一段と激しいモノとなり、固く結ぼうと力を込めていたであろう口元もすぐに波立つような形に変形していった。 「ぅっっくくくく!? ひっ! あっっっ……あっっっ!! あぁ……うぅ!!」  足をばたつかせ枷から逃げようとする音が激しくなっていく。指一本に一撫でされただけの刺激でここまでの拒否感を露わにしてしまったのだから、その後に襲う先輩の意地悪なくすぐりに対抗できる筈もなく……  人差し指で指の付け根までなぞり終えた後、今度は人差し指に変わって中指を前に出し……その中指で性器を弄るかのように指先だけを曲げて先生の土踏まずをくすぐり始めた。  先輩のくすぐり方としては非常にゆっくりで……焦らす様なくすぐり方だけど、中指が妖艶にくねりながら丁寧にくすぐりを入れるその光景を見ると……別にエッチな光景を見ている訳でもないのに、胸奥が高鳴る程の疼きを覚えさせられる。  この刺激を受けて先生は、いよいよ我慢の許容量を刺激が越えてしまったようで……口元を笑みの形に歪ませ、徐々にその口奥から耐え切れなくなった笑いの塊が吐き出されるようになった。 「くっっっ……ふはっ! はひひひ……くくく……や、め……へひっ!? ひぐっっふっっ!!! くふふふふふふふふふふふ……んくくくくくくくく……」  先輩からの焦らす様なくすぐりにどうにか抵抗しようと足先を左右に振ろうと試みたり、踏みしめる為の地面を探すかのように足全体を上下に動かしてみたりしているが、どのように足を動かそうとしても先輩のくすぐりから逃れる事は出来ない。足首が抑えつけられるように固定されてしまっているのだから、足先は僅かに動かせても肝心の土踏まずやその周囲の弱点を動かす事は出来ない。先輩はそんな逃げられず悶えている先生の足裏を指先一つで触って虐め、彼女が本格的に笑いだすのを待つように段階的に刺激を強めて悶絶を更に強くさせるよう誘導している。 「あっっはっっひ! わ、私が……くすぐりなんかに……負ける訳……ない! こんな子供の遊びみたいな刺激に……負ける訳には……いかな……ヒッッ!!?」  まだ先輩の中指は、土踏まずの窪みを優しく上下に撫でているだけだ。  その撫でるスピードも極めてゆっくりであり、先輩の攻めとして考えれば前戯にも満たない刺激にしかなりえていない。  だけど、そんな弱い刺激であっても先生は、先程の無反応からは想像も出来ない程に強く悶える姿を露呈し、その刺激がいかに耐え難いものなのかを態度で私たちに示してくれてきる。  下に向けた顎のラインがヒクヒクと小刻みに震え、その余波が広がる様に肩は寒気を催している様な大きな震えを繰り返し始める。  そして口からは断続的に「クックック」という堪え切れていない笑いが吐き出され始めると、いよいよ笑う準備は整ったと言わんばかりに、下げていた頭を逆に天井の方に向けなおし先程よりも強く頭を左右に振り乱して限界である事私達に伝えた。  その合図を見た理子先輩は口元をニヤリといやらしく曲げ…… 「よぉし♥ そろそろね? ほ~ら、笑っちゃえ♪」  と、零してくすぐっていた中指に他の全ての指を合流させ、その全ての指をコチョコチョとランダムに動かし肌を触って……本格的なくすぐりを施し始めた。 「ッっ!!?」  そのくすぐりが開始されるや否や、笑う事をギリギリ我慢していた先生も最後に大きく身体をビクつかせ、溜め込んでいた息を吹き出し…… 「ぶひゃっっっっ!! むひゃ~~~~っははははははははははははははははははははははははははははは、ィギャ~~ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、うぁはははははははははははははははははははははははははははは!!」  っと、大人の女性らしく豪快な笑いを私達に見せる事となった。 「なかなか良い笑いっぷりじゃない♪ 最初から素直にそうやって笑ってれば、少しは可愛いと思ってやれたのに……変に我慢強いから危うく憎らしく思える所だったわよ?」 「はぁ~~っはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、く、く、くすぐったいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! 足の裏ぁくすぐったいぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ンァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」  土踏まずの肌を指先が触るか触らないかの絶妙な距離感で素早いくすぐりを施している理子先輩。このくすぐりに、催眠とやらの防御を失った先生は大爆笑を強いられ子供の様な笑い悶えを椅子の上で晒してしまっている。  いつも強気で高圧的で……“怖い”というイメージが付き纏っていたあの鳴臥先生が、子供の様な容姿の先輩に弄ばれ無理やり笑わされている……。  普段笑顔など一切見せる事もなかった先生の初めて見せる笑い姿は……子供の様に無邪気にも映る反面、大人の色気を体現したような妖艶さも声に混じっており私を変な気分にさせる。  先輩のくすぐりと、先生の笑い声が同時に目と耳に情報として入ってくると、それだけで私の“くすぐりたい欲”が刺激され……思わず先生のワキを触りたくなる衝動に駆られる。  そうなってしまえば……もう私を抑制するタガが機能する訳もなく……私は本能に従うままに左右の手の指を、先生の伸びきった体操服越しのワキに密着させ……ぼんやりした意識のままその指を動かして先生をくすぐり始めてしまう。 「ヒャンっっ!? わ、わ、わきぃぃひひひ!? こ、古峯井っっ!? お前っっ、まさかワキに手を……っほ!? やめっっ!! 今は……そこ……くすぐるなっっハッっ!? ハヒャアァァァ!?」  指は肌に食い込ませないよう最低限の力に抑え、でも刺激がしっかりと通る様に服の上に爪を立てワキの窪み部分をカリカリと優しく引っ掻くようにくすぐる。そのくすぐりを始めると先生の身体はまたビクンと大きく跳ね……私のくすぐりにも笑いを吐き出してくれるようになる。 「ァヒャ~~ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、うへひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、や、やめっへへへへへへへへ!! 古峯井ィっっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!! やめろ、古峯井ィぃィひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ぅわぁぁはははははははははははははははははははははははははは!!」  その反応と笑いはフラストレーションの溜まっていた私を満足させるのに十分な破壊力があり、先生を笑わす事が出来たという快感が、私の身体を火照らせるのに時間など殆どかからなかった。 「ヤバっ……。笑ってる先生……めっちゃ……可愛い……♥」  燃えるように下腹部から湧き上がってくる“くすぐりたい欲”が私の頭に浮かんだ感想をそのまま吐き出させる。普段先生に対してこのような言葉を零す事はご法度の様に脳が抑制を掛けるものだが……今はその抑制も働いてはいない。言いたい言葉を本能のままに呟く……そういうトランス状態に陥ってしまっている。 「だぁ~っはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、ぃェへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒ、な、何でこんなにくすぐったいのぉ!? 目隠しされただけでこんなぁはははははははははははははははははははははははははははははははは!!」  私の手が先生の服の生地を引っ掻くたびにカサカサという布と爪が擦れるが耳に入ってくる。普段部活で生のワキをくすぐる事の方が多い私にとって、この布越しのくすぐりというのはどちらかと言うと新鮮に感じる部分が多いのだけど……生のワキと違ってくすぐっている時の音が激しく聞こえるこの責めは、自分がくすぐっているという実感を大いに味わえて新たな興奮を得てしまう。  生のワキと比べて、服を着せてもらって刺激にワンクッションが置かれているというアドバンテージが先生にはあるのだけど、これだけ私のくすぐりに激しく反応を返してくれるなら触れているのが生の腋でなくても満足が出来てしまう。  催眠術という魔法の逆効果で敏感になってしまった先生にとっては、布越しでのこのくすぐりにも十分にくすぐったいと感じてしまう事だろう。爪が強く食い込んでもワキの皮膚に当たるのは服の裏生地の部分である為必要以上の刺激を送り込まなくて済む……それよりも、今の先生にとってはこの“布越しに爪で引っ掻かれる”というくすぐりの方が普通のくすぐりよりも効いているのだと思う。  訓練された理子先輩と違い責めの素人である私には、こういう状況である場合は先生に服を着ていてもらった方が丁度いい塩梅の刺激を与える事が出来ているのだ…… 「ほら、足をジタバタさせない! そんな事しても無駄だって分かってるでしょ? 大人なんだから大人しく私のこしょぐりを受けて素直に笑ってなさい! って言っても……聞こえないから意味ないか♥ ほ~れ、コショコショコショ~~♥♥」 「ギャ~~ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!! やめてぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、あじの裏ぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、あじの裏撫でないでぇへへへへへへへへへへ、優しく撫でないでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、くすぐったいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 「センセ? 私はぁ? 私のくすぐりはどうですかぁ? 逃げる事も隠す事も出来ないワキをぉ……爪の先でコチョコチョって引っ掻かれるの……堪らないでしょ? ほらほらぁ……コチョコチョコチョ~♥」 「ヒャッッッハァァアァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、いへへへへへへへへへへへへへへぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、腋も駄目! ワキもくすぐったいぃぃひひひひ!! 無理、無理ぃぃひひひひひひひひひひひひひ、こんな刺激に耐えられる訳ないぃぃひひひひひひひひひひひひ!!」  聴覚をイヤホンで奪われている先生に語り掛けても返事が来ない事は分かり切っているが、私と理子先輩はついついいつもの癖で煽り言葉を紡いでしまう。(まぁ私の場合は……興奮し過ぎてて勝手に言葉が出てきてしまってるだけなのだけど……)   「ほら、もっと笑え~♪ 私に向かって舐めた口を利いた罰よ! あと、身体測定の時に“発育に難あり”とか……よくも人の居る前で言ってくれたわね! その恨みは忘れてないわよ? 私の気にしてる事を人の前で言って笑い者にした罪は一番重いわ! 笑って償え! この不良センコーがっ!」  理子先輩はどうやら個人的に先生に恨みがある様で……くすぐり方にも特別気合が入っている。  強い刺激はNGという制限がついているにもかかわらず、そのくすぐり方は私なんか足元にも及ばない豊富なバリエーションを見せていて……感服を禁じ得ない。  感情的になりながらよくもこんなに制限を守りながらくすぐれるなぁ……と、理子先輩の優等生っぷりを改めて感じさせられる。私なら……感情に流されて、必要以上に力んじゃうのが目に見えている。というか、今も意識しないと力が勝手にこもってしまっているのだから……私はまだまだ精神的に理子先輩よりも未熟なんだろうなぁと思わされてしまう。 ――コショコショ、カリカリ、サワサワ……ツツツ……コチョコチョコチョ♥ シュッシュッ……コショコショ、ツツツツ~~~♥  土踏まずの部位だけでも……全ての指を全部使って素早くくすぐったり、5本の指の腹を肌に軽く触れさせてスーーっと上下に撫で往復を繰り返したり……はたまた指1本だけで土踏まずの周囲に円を描くように線を引くなぞりを行ったり、土踏まずの中央に指を立ててタップダンスを踊らせるかのように軽快に突いて刺激したり……二本の指をコチョコチョ動かしながら土踏まずを上から下に縦断させたり、両手を背中合わせに構え土踏まずの中央から左右に向かって開くように刺激を送り込んだり……私が想像出来ないような手技を駆使して先生の足裏を優しい刺激だけでくすぐり犯していく理子先輩…… 「アハァ~~ッッハハハハハハハハハハハハハハハハ、ぃぎゃははははははははははははははははははははははははははは、あじの裏がぁははははははははははははははははははははは、色んなこそばさが次々襲ってきて滅茶苦茶こしょばいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひ!! おでがいぃぃひひひひひひひひ、一旦休ませてぇへへへへへへへへへ!! 笑うの苦しくなってきたぁぁははははははははははははははははは、ホントに苦しくなってきたからぁぁはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、ぅあはははははははははははははは……」」  その刺激を受けて、先生は感情の制御が効かなくなったアンドロイドの様に笑い狂った。  そして、笑い人形と化した先生は……私の雑なくすぐり方にも笑い悶えてくれる。 「わっっははははははは、ワキっっひひひひひ、ワキィひひひひひひひひひひひ! ワキも刺激が強すぎて笑いが止められないぃっひひひひひひひひひひ!! 服着てるのにぃィヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!! ちゃんと服着てるのにぃぃぃっぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ……」  あの冷酷で厳しいイメージの付いていた先生は何処に行ったのだ? と思える程に、ひたすら無様に……ひたすら幼稚に、私達のくすぐりに笑い悶えてくれた。  生徒会長や風紀委員長をくすぐった時にも思った事だけど……やっぱり、普段「清楚そうだ……」とか「堅物そうだ……」とか「クールビューティだ……」とか感じる人ほど笑った時のギャップが激しくて、それを見ると思わず胸がボッと熱くなる程の興奮が湧き上がってきてしまう。  特に……普段笑わなそうな人を笑わす事が出来た時の高揚感は……格別の快感を味わう事が出来る。  なにか……見てはいけないものを覗いているかのような、背徳感というか……  普段隠されている裏の顔を私だけに見せてくれているかのような、特別感というか……  そういう……特殊なご褒美を貰っているかのような喜びが、私の中には巡っている。  くすぐりは……そういうものを無理やり引き出す事が出来る……淫靡な行為だ。  先生の意思とは無関係に、私が見たいと思った表情を彼女にさせる事が出来る……そんな支配欲を満たす行為なのだ。  それが……私の純だった性癖をどれだけ歪めたか……部のメンバーは誰も理解してはいないだろう。  部の根幹の目的は痛みの無い拷問を研究するという体を貫いているのだろうけど……私は違う。  私は……この行為に……興奮だけを求めてしまっている。  頭がぼんやりし、下腹部に全ての熱い血液が集まってくるかのように熱く滾る程の興奮……それを味わいたいと思ってくすぐっている。  味わった快感をもう一度味わいたいと思う不純な意志が私の行動原理に繋がってしまっている。  それはあまり歓迎されない動機じゃないだろうか? こんな不純な思いで部に入っている事を知られたら……先輩方や綾ちゃんにどう思われるだろうか? ふとした瞬間にそんな風に冷静になってしまう自分が生まれて、後ろめたさに興奮が冷めそうになる事もあるけど……  そんな時は決まって…… 「フフフ♥ どう? 明日香ちゃん? 先生が笑う姿を間近で見るのは思った以上に興奮するでしょ♥」  小夜子先輩が……快感を促す言葉を私に掛けてくれる。 「本当は地肌をくすぐらせてやりたい所だが……お前のくすぐりはまだまだ粗削りな部分があるからな……今回はこれで勘弁してくれ?」  部長が……私の迷いを察して気遣いの言葉を掛けてくれる。 「いいなぁ……先生……イイなぁ♥ 私も……明日香ちゃんにくすぐって貰いたいなぁ……。動けなくされて……こんな風に……コチョコチョ~ってぇ♥ ハァハァ……♥」  綾ちゃんが……私を求め、私を立ててくれる。そして…… 「ほら、明日香! 服越しならもっと強くヤっても良いんだから、脇の下とか脇腹とかも揉んだり引っ掻いたりしてやりなさいよ! どうせ鳴臥はそういう刺激も弱い筈だから、そこを責めればもっと嫌がるはずよ? ギブアップが出るまで徹底的に笑かすつもりなんだから……あんたも手伝いなさい! ほら!」  理子先輩が……なんやかんやで助けてくれる。  私が道を見失いそうになると……そっぽを向きながらも手を差し出してくれる。  部員の皆が……私を支えてくれる。  だから、私は……自分の迷いに潰される事なく……本能に従うようにくすぐっていられる。  自分が気持ち良いと思うくすぐりを……自分がしたいようにやらせて貰えている。 「がぁはぁぁっはっはっはっはっ、ひゃめぇへへへへへへ、服で指が滑って余計にこそばいぃぃっひひひひひひひひ、ンヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、ひぃひぃ」  普段は被害者意識が強すぎてその様には思えていないけど、いざ本気で足を止めてしまいそうになると気付かされる。  きっと私は……見えない所で……この人たちに支えて貰っているんだ……と。  それは嬉しい事だけど……  それはとてもとても……光栄な事だけど……  それを素直に感謝するのは……ムズ痒くて……心の端がくすぐったい。  だから、言葉にはしないけど……態度で返事を返すようにしている。  与えて貰ったものは……行動で返すようにしている。  私はこの部に入れて良かったのだと……言葉にする代わりに行動で示すようにしている。 「先生ぇ? 脇腹はどうですかぁ? 脇腹もコチョコチョしてあげますね? ほ~ら、気持ち良いでしょ? 私のくすぐり……とっても気持ち良くて……ゾクゾクしちゃうデショ?」 「あぎゃ~~~~~っはははははははははははははははははははは!! やっっっああぁぁっぁはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!! 脇腹ぁあはははははははははははは、揉むなぁはははは、揉まないでっへへへへへへへへ、揉んじゃダメぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「モミモミが嫌ぁ? じゃあ……モミモミ……もっとしてあげちゃう♥ ほらぁ~モミモミモミモミ~~♪」 「あがっっははははははははははははははははははははは、イギヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ、や、やめ……へへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、クハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、し、死ぬっ! このままじゃ笑い死ぬぅぅふふふふふふふふふふふふふふふふふふふうふふ、ダァ~ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」 「死んじゃう? 私のコチョコチョで死んじゃうの? センセェ? 笑いながら死ぬなんて……無様で素敵ですね♥ 良いですよ……私が笑い死ぬまでくすぐってあげます♥ ほら……コチョコチョコチョコチョコチョコチョ~♪」 「あがっっっっはっっっハギャ~~~ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! 今度は脇の下ぁぁはははははははは、胸の横ぉぉほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほ、肋骨の間に指がぁははははははははははははははははは、やめ! そのくすぐりダメ! だめぇっっっっぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「そんなに身体をビクンビクン♥ってさせても無駄ですよぉ? 私のくすぐりからは逃げられませんもんね? ほら……こんな事されても……センセ……逃げられませんもんねぇ? コチョコチョコチョ~~♪」 「ハギャっ!? アギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、や、め、っへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、や、や、やめ……へへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ぎひ、ひぃ、イィヒヒヒヒヒヒヒヒイヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!」 「笑ってるセンセェ……とっても子供っぽくて……可愛いですよぉ? 私……子供っぽい人……大好きなんですぅ♥ もっと見せて下さい? 私に……その可愛い顔ぉ……コチョコチョコチョ♥」 「……あんた、今……遠回しに私の事煽ったでしょ? しかも“子供っっぽい”の部分をわざわざ強調して、私の方見て言ったわよね?」 「えぇ? そんな事しませんよぉ♥ 私が先輩の事子供扱いする訳ないじゃないですかぁ! こんな可愛いらしい先輩の事ぉ……♥」 「か、可愛いらしいなんて言うな馬鹿! それが子供扱いしてるって言ってんのよっ! 私はこう見えてもあんたの先輩よ? もっと上級生らしい敬いの言葉を吐けっていつも言ってんでしょうが!!」 「そういう事でムキになる先輩も可愛いです♥ 理子先輩って……ホントに子供っぽくて可愛い♥」 「むぐぅぅ!! 今言ったなぁ? ちゃんと子供っぽいって言いやがったなぁ!! 後で覚えておきなさいよ明日香っ! 二度とそんな口ぃ利けないようくすぐり責めにしてやるんだから!」 「アハハ……先輩ったら大袈裟ぁ~♪」 「あぁ! 理子先輩ズルいぃ! 綾にもそれやって下さいぃ! 二度と口が利けないカラダにしてくださいぃィぃ♥」 「ど、ドM(綾)は黙ってろ! 話がややこしくなるんだからっ!!」 「えぇ? やだぁ! 綾にも構ってくださいよぉ……先輩っ♥」 「あんたは苦痛がご褒美になっちゃうから嫌なのよ! 私の怖さが全っ然伝わんないし!」 「綾は理子先輩の事ぉ……とっても怖い先輩だって思っていますよぉ? 先輩のくすぐりは……綾を滅茶苦茶にしてくれるしぃ……」 「私はあんたが一番怖いわ……」 「そんなぁ……♥」 「喜ぶな! 馬鹿ッ!」  理子先輩の天敵は実は綾ちゃんだ。  理子先輩がいかに最強のテクニックをもって綾ちゃんを責めようとも、彼女は悦ぶばかりで全く恐怖という感情を植え付ける事は出来ない。  彼女のドM癖はそれだけ筋金入りなのだ。苦しめば苦しむほどに快楽を見出してしまうという特異体質だと言っても過言ではない。  きっと小夜子先輩は、彼女のその特異体質を見抜いてあの時(生徒会長との一件の時)彼女に交渉を行ったに違いない……  生徒会長の秘密をも喋らせる……秘密の交渉を……先輩が…… 「ハァハァ……わ、わ、分かったぁはははははははははははははははははははは、お前たちの話ぃひひひひひひひひひひ、聞く! 聞くからぁぁははははははははは、やめてくれっっへへへへへへへへへへへへへへへへへ、これ以上くすぐるのはやめてくれぇへへへへへへへへへへへへへ!! アガァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ……」  時間にして20分くらいは経ったか? それくらいの時間笑い悶え続けた先生は、いよいよ自分の体力が限界だと悟り……私達に屈服の言葉を零す事となった。  その言葉を受け、部長は私と理子先輩にくすぐるのを止めるよう指示を下し……先生の言葉を受け入れるかのように責めを中断させた。  私はその指示を受けて、先生のワキ肌の触り心地を惜しむように渋々手を放していく。手を放していくと……自分の今まで見ていた視界がいかに狭い範囲だけしか見れていなかったという事実に、今更ながら気付かされる事となる。  私は自分の手だけしか見ていなかった。  時々映り込む理子先輩のくすぐりも見てはいたけど……集中して見ていたのは先生のワキの部位と自分の手だけだった。  くすぐる事に熱中するあまり……周りの事などが見えなくなっていたのだ。  見えていたのは自分の手の動きと……くすぐりによって波立つように皺が蠢いている服の様子だけ……  手を放していくと自分の視界が徐々に広がっていくような感覚を覚え……段々と夢から覚めるように自分の意識も脳の制御を取り戻していく。  意識が完全に現実へと戻り、行為の最中に自分が発していた言葉を思い出していくと……途端に恥ずかしさが込み上げてきてしまう。  私はくすぐりながら先生や先輩に向かってあんなキャラ崩壊染みたセリフを吐いていたのだ……と、自覚すると……恥ずかしさに顔から熱が発され、火傷してしまうのではないだろうかと思うほどの火照りを感じてしまう。   私も……くすぐるという行為に酔っていたのだろう。  くすぐりに夢中になり過ぎて……さっき部長が言っていた“トランス状態”と言うヤツに陥っていたのだろう。  こんな感じに意識が集中し過ぎる状態は……今までになった経験が何度かある。  生徒会長をくすぐった時も……そんな感じになったし……風紀委員長の時だって……  私は、きっと……くすぐる事に悦びを見出してしまうタイプなのだろう。綾ちゃんとは真逆の……S(サディスト)寄りの思考が根にあるのかもしれない。  あまり意識した事はなかったけど……多分そうなのだろう。  だって……くすぐっている時の高揚感は……美味しいモノを食べた時の感動よりも遥かに心が踊ってしまうと自覚しているのだから…… 「ハァハァ、ハァハァハァハァ……ゲホゲホゲホ!! ハァハァハァ……」  くすぐりから解放された先生は荒い呼吸と咳き込みを何度も繰り返している。短距離を何度も全力疾走させられた後であるかのように、身体の筋肉は弛緩しきり頭は重力逆らえずに項垂れ、汗と涎に汚された顔からはその雫が自分の太腿にポタリポタリと滴っていた。  そんな満身創痍の先生からは目隠しは外されず、耳を覆っていたイヤホンだけが取り外され、彼女に私達の声が届くよう配慮が施された。  イヤホンを取ってあげたのは私だったのだが……それを取った瞬間、イヤホンの両側から小夜子先輩の『コチョコチョコチョコチョ~~♥ コチョコチョ♥ コチョコチョコチョ~♥』と囁く声が漏れ聞こえ、コレをずっと聞かされ続けていたのだと先生の境遇を察するとそれだけで背筋がゾクゾクするような感覚を味わってしまう。  小夜子先輩の声は普段から何というか……艶があるというか……色っぽく語尾が伸びているというか……大人っぽいというか……なんかそういう喋り方だから、こんな風にヘッドホンで間近で囁かれたらきっと女性であっても変な気分になってしまうだろう。漏れて来る声を聴くだけでもそう思うのだから……これを耳に当てられたらどれだけ脳を搔き乱されるか……想像すら出来ない。  音声だけで……イかされてしまうんではないかと……恐怖すら湧き上がってきてしまう。 「フフフ♥ 明日香ちゃん? それ……聞きたい?」  そんな事をぼんやり考えていたら、それを見ていた小夜子先輩がニコニコ笑顔を零しながら私にその様に語り掛ける。 「はひぇ!? ち、ち、違います!!」  その突然の声掛けに語頭が斜め上へ飛んでいくかのような高い声を発してしまった私。それを見て小夜子先輩はクスクスと楽しそうに笑いを零す。 「そう? 興味深そうにしてるから……てっきり私の声を聞きたいのかなぁって期待しちゃったけどぉ……」 「ぃ、いえ、か、返します!! はい、これ……返しますから!!」 「……あらあら♥ 残念……」  私はすぐにそのヘッドホンを小夜子先輩に付き返すように返却したが、小夜子先輩の隣にいた綾ちゃんは物欲しそうな目で指を咥えてそのやり取りを見ていた。  そんな綾ちゃんに対して小夜子先輩はニコリと笑みを零し、不意に綾ちゃんの手を握って見せた。  それが何の合図なのかは私は良く分かっていないのだけど……綾ちゃんは何故かその手繋ぎの意味を理解しているようで、ウンと頷きを返して見せると……大人しく先輩とは距離を取る様に離れて行った。 「さて、鳴臥先生? 今は私の声も……聞こえているでしょう?」  そんなこんなのやり取りが交わされていた最中、部長は先生の正面に立ち直し声を低く抑え威圧するように言葉を投げかけ始めていた。 「ハァハァハァ……聞こえてる……。聞こえている……わ……」  先生は息も絶え絶えにその様に返し、顔をゆっくりと持ち上げる。 「とりあえず“話を聞く”と仰られましたので会話だけは出来るよう取り計らいましたが? 話を聞くとは……どういう意味なのでしょうか?」 「ゲホゲホ! はぁ……はぁ……こ、交渉の条件を……聞くと……言っているの。貴女達の……条件を……」 「交渉の条件? それは最初から提示しているでしょう? 鳴臥先生には顧問になって頂きたい……と」 「それ以外の……条件は?」 「……はい?」 「折衷案(せっちゃうあん)は……ないのかって……聞いているの!」 「ほう……。折衷案……ですか?」 「私は……顧問になんてなるつもりは……ない。でも、協力なら……してやらない事も……ない……」 「協力? 例えば……どのような?」 「そ、それは……例えば……顧問になれそうな先生が現れたら……いち早く……PT研に伝える……とか……」 「……それでは困るんですよ。我々はすぐに顧問の先生が必要ですので……」 「じゃあ……すぐに探してやる! なってくれそうな先生を片っ端から当たって……」 「そういう先生はもう居ないと……小夜子からこの前聞いたでしょうに?」 「うっ……ぐ……」 「それに、別にそういうのは……小夜子が調べれば事足りるので……我々に旨味は有りませんなぁ……」 「うぐ、じゃ、じゃあ……あんた達の悪行を……黙って見過ごしてあげる! 私から学園に喋る事もしないし……今日のこの事も……不問にしてあげる! だ、だから……」 「別に……貴女個人に恨みを買って頂く事を我々は恐れてはいませんよ? 言いたいのでしたら学園のみならず……警察やらにも相談してみたらよろしいでしょうに?」 「な、なによ! 警察が怖くないとでも言いたいの!? 貴女達のやってる事は犯罪よ?」 「警察が怖くて拷問の研究なんてやってませんよ。それよりも……警察の方にはどのように報告するつもりで? まさか……くすぐられたから逮捕してなんて……言いませんよねぇ?」 「拉致……監禁……拘束……それだけでも犯罪よ!」 「監禁、拘束は百歩譲っても犯罪かもしれませんが……拉致は捏造ですよね? 我々は先生の事を無理やりこの部屋に連れ込んだ訳ではありませんし……あの時了承してくれたのは先生の方からでしたよね? 我々の活動を体験すると……」 「うぐっ! そ、そうだけど……でも!」 「それに……監禁も学園内の部室での出来事ですよ? 園外だったらいざ知らず学園の中の教室で監禁など……聞いた事もありませんなぁ」 「学園の中だろうが外だろうが監禁は監禁よ! 私の意思を無視しているのだからっ!」 「まぁ、そうだとしても……その事を警察に話したとして彼らが何と答えるか想像できるでしょうに……」 「は、話したら何よ!」 「貴女は教育を施す側の立場なのですよ? “今後そういう事にならないよう再教育を徹底してください”って諭されるのがオチです」 「学園の問題は……学園で解決しろって……突っ返されるって事?」 「当然です。だって……先生の身体には傷一つ付いていないじゃありませんか……。酷いことをされたという証拠も何も無いのに……警察が動いてくれるとは思えませんな……」 「そ、それは……くすぐりだけ……だから……当たり前……」 「例え……くすぐられたと警察に報告しても、まともに取り合って貰えないと思いますよ? だって……先生も仰った通り、くすぐりは“児戯”に過ぎない行為なのですから……」 「くっっ、うぅ……で、でも……拘束も……されたし……」 「警察は証拠が無いと動かないと言ったでしょう? 拘束“された”という証拠が何処に有ります?」 「手にも足にも枷の後が付いている筈よ! コレを見せれば……」 「先生も拘束されているから気付いているでしょう? この拘束椅子の枷の裏側には“暴れても傷をつけない”ようにと、綿の緩衝材が挟んである事を……」 「う、う、うぅ……」 「解放された瞬間はうっ血して少しは跡が付いているかもしれませんが……先生が警察に駆け込む頃にはその跡も消えていますよ……」 「くっっ……」 「さて、先生の言う折衷案は……これで終わりですか? 途中……脅しの様な言葉にも聞こえたような気がしますが……」 「こ、顧問以外でっ! それ以外でなにかコレを止めてくれる条件は無いの?」 「こちら側は……思いつきませんなぁ……」 「お金は? 欲しい額を言ってみなさいよっ! 解放されるのにいくら払えばいいの?」 「お金など必要ありません」 「うぅ……じゃ、じゃあ情報は? 先生しか知り得ないような情報を定期的に流すというのは……」 「それも必要ありません。なにせ……先生の情報よりも小夜子の情報の方が早くて正確なので……」 「うぐぅぅ……だったら……」 「残念ですが……。我々が手を止めるのは先生が顧問になった時のみです。それ以外の条件は一切呑みません」 「何か……何かないの? 私が……顧問をしなくて良いという条件は……」 「ありません。顧問にならないという事でしたら……責めを追加するだけです」 「責めの追加!? や、やめて!! そんなの……今の私じゃ……耐えられない……」 「でしたら……顧問になる件を引き受けて頂けますか?」 「む、無理なの! どうしても……顧問を引き受けちゃいけないって……頭に声が響いて……なぜか逆らえないの!! だから……それ以外の条件なら……なんでも……」 「そうですか。それじゃあ、小夜子? 先生にもう一度ヘッドホンを……」 「い、嫌! もう嫌!! もう笑いたくないっっ!! お願いやめて!! お願いだからっ!!」  抵抗も空しく……先生の耳には小夜子先輩の手により再びヘッドホンが装着された。  これで……こちら側の声はまた届かなくなった。  視覚が奪われ……聴覚も奪われ……暗闇の中でまたくすぐられるという恐怖を味わう事になった先生。そんな哀れな彼女に……聞こえないとは分かっていながらも、部長は語り掛けるように言葉を零し始めた。 「先生……貴女は今……四ツ星先生からの催眠が働いていて、顧問になるという言葉を吐けない状態にされています。それを口で説明しても貴女は自分では理解出来ないでしょう……。まぁ、耳を塞がれているのでこの声も当然届いていないでしょうが……しかし、これから先の行為については、その催眠を解くためとはいえ無礼である事も理解しています。だから先に謝らせて下さい……申し訳ありません……」  突然膝を折り頭を下げその様に陳謝して見せた部長は、ポカンとする私に顔を向けると……私にも頭を下げ「済まないが……ここからは小夜子に責め場所を譲って貰う事になるが……構わないか?」と告げて来た。  私はその突然の頭下げに手をアワアワさせながらも「滅相もございませぬ! しょ、承知たてまつりましたっ!」と、何時代の言葉だと突っ込まれてしまいそうな言葉を発して、小夜子先輩と入れ替わるようにその場から下がった。  そして、先生の姿を斜め正面から見れる綾ちゃんの隣の位置に移動して、綾ちゃんと一緒にその後の展開を見守る事とした。 「さて、小夜子?」 「なぁに? 和音ちゃん♥」 「分かっているとは思うが……先生に掛けられている催眠は、四ツ星先生の得意な……あの催眠だ」 「えぇ……分かっているわ。快楽催眠……よね?」 「あぁ。彼女の与える強烈な快楽によって暗示の力を強固なものに仕立てるという……ある意味性奴隷に堕とされていると言っても過言ではない最悪の暗示だ。それの解き方は……勿論分かっているよな?」 「うん♥ 先生の与えた快楽を上回る快楽……それを与えないと暗示は解けない……。だったわよね?」 「そうだ。そして……それが出来るのは……お前だけだ。くすぐりを快楽に変換できるのは……お前の最大の特技だ。すまないが……それを使って……解いてやってくれ……」 「分かってる♥ 先生だって被害者なのだから……私が……必ず解いて見せるわ♥」 「そして理子……」 「は、はいっ!? な、な、なんですか??」 「お前はお前のテクニックを駆使して……先生の笑いが途切れないよう責めを施してやってくれ……」 「え、えぇ……? 良いんですか? 快楽がどうのと言ってるのに……笑わせちゃって……」 「あぁ、構わない。思いっきり笑わせてやってくれ」 「は、はぁ……。いいんだったら……別に……全力でくすぐりますけど……」 「先生に与える快楽はただの快楽だけではダメなんだ」 「ただの快楽では……ダメ??」 「……普通の性的快楽では四ツ星先生の与えた快楽には勝てない。それ以上に新鮮な刺激を混ぜて与えて塗りつぶさないと意味がない」 「は、はぁ……」 「まだ鳴臥先生が味わった事の無い……初めてで強烈な苦悶の快楽を……与えてやってくれ」 「わ、分かりました。とにかく私は先生をくすぐって笑わせればいいだけですよね? いつも通りと言う事ですよね?」 「催眠状態が解かれていない先生は……視覚・聴覚を奪われ逆に刺激に敏感になり過ぎている状態だ。だから刺激は激し過ぎても優し過ぎても駄目なんだ……。そういう難しい責めはお前にしか出来ない。お前にしか頼めないんだ……理子」 「大丈夫です。笑わせるだけであれば私の専門分野ですから……きっと期待に応えて見せますよ」 「あぁ、期待しているぞ……理子。それに、小夜子……」 「任せて♪ 和音ちゃん♥ 私……そういうの……得意だから♥」 「私も精一杯くすぐります! 鳴臥の肺から出る呼吸全てを笑いに変える勢いでくすぐりまくってやります!!」 「……くすぐりに笑い苦しんでいる中で見出す“強烈な快感”……それが先生の掛けた暗示を上回ると……私は信じている。だから諸君……しっかりと、先生の事……責め切って見せてくれ!」 「はい!」 「はぁ~い♥」  二人を鼓舞するように声を上げる部長の言葉に、理子先輩は振り絞るような元気な返事を……小夜子先輩はマイペースながら芯のあるしっかりとした返事をそれぞれ返し、互いに所定の持ち場へと手を運んで行った。  その様子を頷きながら見た部長は、すぐ隣にいた私と綾ちゃんの方にも身体を向け…… 「そして、明日香、綾!」  と、私達の名前を点呼するように呼びつけた。 「は、はひ!」 「……はい?」  突然の呼びつけに思わず背筋がピンと伸びてしまう私だが、綾ちゃんはいつも通りおっとりとした返事を部長に返した。  部長は私達の顔を交互に見比べて…… 「済まないがお前たちは……小夜子が指示を出したら、それに従って適切に彼女のサポートを行ってやってくれ……」  と、名前の呼びつけの勢いとは裏腹に、最後に優しく指示を与えてくれた。 「あ、あぁ……はい!」 「了解です部長♥」 「四人総がかりの責めにはなるが……この責めで確実に鳴臥先生を堕とすぞ! 堕とせなければ……PT研は終わりだ! それくらいの覚悟で……挑んでくれ!」 「「「「……はいッ!!」」」」  快楽睡眠……小夜子先輩の責め……四ツ星先生の暗示……  分からない事は多々あるけれど、やることは何となく分かった。  部長は……四ツ星先生の催眠をくすぐりで破ろうと考えているのだ。  しかもただのくすぐりではない様子……。小夜子先輩が与えるくすぐりは、どうやらただの笑わせに留まらない手技を持ち合わせているようだ。  その刺激で……本当に催眠とやらは打ち破れるのかどうか?  そもそも、何のためにその催眠が施されているのか……理解も出来ていない。  正直……頭がついていけていないのは事実なのだけど……  でも、その困難的状況に挑もうとする先輩たちは……頼もしいという言葉しか浮かばない。  きっと……絶望的な状況だと部長や小夜子先輩は感じていたのだろうけど……それでも弱音を吐かず戦おうとする姿は……流石にカッコいいと思えてしまう。  まぁ……ヤってる事がアレだけに……ヒーローやヒロインっていう感じには映らないけど……。でも、このPT研と言う狭い部室の中だけで見れば……やっぱり私にとってはカッコいい存在なのだ。  私に出来ない事をやってのける……そういう可能性を感じることのできる……カッコいい先輩たちなのだ。  私も……こんな風になれるだろうか? こんなダークヒーローみたいな先輩になって……後輩たちに慕われる事は出来るだろうか?  それはこの部が存続してから考える事だろうけど……私は密かに憧れている。  先輩たちの様にカッコいい……上級生に……なれる事を……。


Related Creators