THE女スパイ拷問classic~前編~【真支援プラン限定】
Added 2023-04-19 12:46:02 +0000 UTC前編 ――カツン……カツン……カツン…… 地下室へと続く薄暗い階段に靴のヒールが地面を突く音が反響して鳴り響く。 その音が部屋へと近づくにつれ私の心音は緊張によって高鳴ってしまうけど、敵に自分の緊張を悟られる訳にはいかないと唇を噛みつつ湧きあがる不安を自ら押し込めようとする。 天井に鎖でつながれた手枷に両手を吊られるように拘束されている私には……それ以外に抵抗する手段を選べない。 ――カツン、カツン……カッ…… ヒールの音が扉の前で止まった。 ほどなくしてその扉は鉄の錆びた音をこもらせながらゆっくりと内側に開いていく。 「フフフ……お目覚めかしら? コソ泥の女スパイさん?」 扉の奥からは歩く音を響かせていたであろう黒い艶やかなハイヒールを履いた女性が、屋敷で雇っているメイドらしき部下を二人従えて入ってきた。 黒いハイヒールを履いた女は、エナメル質のボンテージ服に身を包んでおりいかにも“女王様”と言わんとするような格好で私の前に歩み出た。 背が高く赤黒い髪も腰まで届くほど長くスレンダーな体格も相まって妖艶に映る。従えているメイド達も服装こそクラシックな給仕服ではあるが、ハイヒールの女に負けずとも劣らないスタイルの良さが伺える。 「目なんてとっくに覚めていたわよ。人のこといきなり眠らせてこんな拘束して……ただで済むと思っているの?」 連結した鋼鉄製の枷に両手首を拘束され、その枷に繋がっている鎖を天井の滑車に掛けて引っ張り上げられている為私の足は地面につかず宙に浮いた状態を強制されている。 腰にも巻かれているベルトにも鎖が付いていてこれも天井の別の滑車に繋げられていて身体を支えて貰っている状態であるから、手首だけに全体重がかけられている訳では無いが……それでも多少は手首にも体重がかけられていて突っ張るような痛みを覚えている。 しかしながら私の身体を拘束しているのはこの手の枷と腰のベルトだけではない。足首にも手と同じように枷がはめられており私の足の自由も奪い去っている。 足の方は真っすぐ上げさせられている手の拘束と違い、大きく股を開く様な格好になるよう枷の調整が成されている。枷に繋がった鎖が地面の離れた位置にあるそれぞれのフックに繋げられていて私の足をそれによって左右に引っ張る形を取っているのだ。 宙に浮かされ身体の自由も聞かないこの状態であるのだから、枷に繋がった鎖を引っ張れば簡単に私の足はその力に逆らえず左右に開く事になってしまう。そうして私の股を少しキツメに開かせた後、鎖の長さをフックの位置で固定してしまえば私は脚を閉じれなくなる。常に鎖に引っ張られるような状態になる為私の脚は開きっぱなしを余儀なくされるのだ。 手は真っすぐに万歳の格好……脚は左右に大きく開いた恥ずかしい格好……私の体勢は自分の意思とは関係なく漢字の“人”の様な字を形作った姿で拘束されてしまっているのが現状だ。 「タダで済まないのはあなたの方でしょうに……。知ってる? 人の屋敷に勝手に入り込んで物色する行為は犯罪だし……警察に突き出せば裁かれるのはあなただけなのよ?」 幸い衣服は脱がされていない様子だ。 侵入した時に着ていたタンクトップの黒シャツと同じく黒の動きやすいホットパンツは穿かせて貰っている状態であるから、無理やり露出させられているという状況にはおかれていない。 股を開かせる拘束をされているのだからズボンやら下着やらは脱がされて当然だと思っていたのだけど……どうやらこの女にはそういう趣味は無いらしい。それだけは少し安心できるか……? 「フン! あんた達が売りさばいている絵画が贋作だと証明されれば警察が牙を向くのはそっちになるわよ! どうせ工房や職人もこの地下に隠してあるんでしょ? 警察が踏み込んでココを調べられたら速攻でアウトなんだから!」 「あらあら……やっぱりアレの事を嗅ぎまわってこの屋敷に侵入して来たのねぇ? 全く……何処から情報が漏れちゃったのかしらねぇ? もしかして……身内の中にもスパイでも居たのかしら?」 私がこの情報を掴んで侵入したのには勿論ちゃんとした裏がある。この屋敷にメイドに偽装で潜入していた“ミドリ”が情報を送って来てくれたのだ。 「最近おかしいと思っていたのよねぇ~? 商売先になぜか警察が先回りして来てたり……売買の情報が同業者に勝手に伝わっていたり……。あまりにもおかしいから、私も網を仕掛けて敵が食いつくのを少し待ってみたのよ……そしたら“この子”が網にかかっちゃってね?」 ヒール女が何やらリモコンのような物を取り出しスイッチをいくつか操作した。すると、天井からスクリーンのような物が降りてきて私の目の前に簡易的な映像投影を行えるよう自動で準備を整え始めた。 そしてそのスクリーンに映像が映し出されるや否や私は思わず声を上げてしまう。 「……ッ!? み、みどりっ!?」 映像にはメイドとして潜入していた筈のみどりが目を閉じたアップの顔が映し出された。 薬によって眠らされているのか……それとも気絶させられたのかは定かではないが、私と同じように拘束されているというのは顔の横に伸びている両手が物語っている。 私も……顔をアップで映されればこの様に耳の横に両手がピタッとくっつく様な格好で映し出される事だろう。それが分かっているから、彼女も私同様捕まって拘束されている事が手に取るように分かってしまう。 「へぇ~? この子……みどりって言うんだ? って事は彼女……名前まで偽って潜入して来ていたのね……全く、小賢しいったらありゃしないわ……」 “みどり”というのも本名ではなくコードネームだ。私達エージェントは名前を任務の度に変えて潜入したりする。今回は色で名前を統一した。だから彼女は“みどり”だし、私は“あお”というコードネームを使って呼び合っている。 「この子がスパイだと分かった日から3日間みっちりと尋問させて貰ってやっと分かったんだけど……どうやらこの子は何処かの会社に雇われたスパイだっていうじゃない? そしてこの会社では潜入したスパイに何かあった時の為にバックアップのクルーも存在すると……」 みどりはこの女に尋問されて口を割ってしまったようだ。口ぶりから察するに派遣した会社までは喋っているようだけど、そのバックにある組織の存在までは漏らしてはいないようだ……でも、バックアップのシステムを喋っているのであれば口を割るのも時間の問題か……? 「そのバックアップクルーっていうのが貴女よね? 相方が消息不明になって3日経たないと行動できない……そういう縛りがあるみたいね? あなたの会社では……」 3日経たないと行動できない……それは正しい情報だ。まぁ、もっと正確に言うなら消息を絶って3日後に任務を引き継ぐのと相方の生死の確認をする……って言うのが私の役割になるのだけど。 「でも、彼女ね? それ以上の事を教えてくれなかったの……。話す前に壊れちゃったから……今度はあなたに話を聞かなきゃなって思った訳♥」 そう言うと女はリモコンで映像を早送りし始める。 映像ではみどりが目を覚まし何かを訴えかける様子が数秒流れ、そして突然顔を左右に振って暴れ出す様子が映し出された。 顔のアップだけの映像が音声無しで早送りされている為彼女が何をされているのか詳細には知れないが……しかし、早送りでも分かる程にみどりは激しく顔を振って暴れている為余程の苦痛を与えられているのだろうという事は理解出来る。 途中から涙を流し口からは涎を垂らしながら何かを大声で訴えかけているようだ。 だけど……なぜだろう? 苦しんでいるように見える彼女の顔だが、時折“笑っている”ように見えなくもない場面が多々過っている。 まぁ、早送りの映像が早すぎて顔の表情がたまたまそういう風に映ったと言えなくもないが……それでも、そういう顔が多く散見されているように思えてしまう。 多分気のせいだろう……。苦痛を強いられているのだから笑うなどという事はあり得ない……映像が早すぎてそういう風にしか見えないようになっているのかもしれない。 そうだとしてもあまりにも不可思議で滑稽な映像に見えてしまう。みどりには悪いが……彼女が苦痛を笑いに変えて悶えているように見えて仕方がない。 そんな性癖を彼女が持っていない事は私が一番よく分かっているのだけど……しかし、どうもこの映像を見るにみどりが爆笑して苦しんでいるようにしか見えてこない。 仲間が尋問されているという緊迫した状況を見せられている筈なのに……彼女が笑っていると想像してしまうと不思議と可笑しさが込み上げてきてしまう。 「そろそろ良いかしら……? ここから見て貰いましょうかね?」 ヒールを履いた女がそう言ってリモコンの再生ボタンを押すと、一瞬だけみどりの映像が静止した。今まで“まさか笑っている訳ないだろう”と心の中では否定していた私だったのだが……その静止した映像では明らかにみどりは笑っている。 大きく口を開けて目尻を下げ涙を流しながら……笑っている。 それでも“まさかそんな筈は”と思いたかった私だったが……映像が静止状態から再生へと切り替わると同時に……その思いは裏切られる事となってしまう。 ――ピッ! 『ッっひ!? ひぎゃ~~~~っはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、やははははははははははははははははははははは!! やめっっへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、うへへへへへへへへへへへへへ、イ~ッヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ、ひぃぃぃ~~~~っっ!!』 音声が入ると同時にみどりのけたたましい笑い声がスピーカーから吐き出され始めた。 この声と表情と顔の動きはしっかりと同期しており、妙な違和感やズレなども感じられない……つまりはこの映像は、そのままなんの加工もされていないまま流されている映像だと判断できる。 この映像がリアルタイムを切り取った映像だとするなら……増々疑念が深まることになる。じゃあなぜみどりは“笑って”しまっているのか? という疑念が…… 『わ、わ、わかりましたぁぁはははははははははははは、言います! 言わせてくださいっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ、喋ります! なんでも喋りますからっははははははははははははははははははははは、だからやめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへ』 みどりの声で間違いない。間違いないのだが……どうしても信じられない。いつもクールで真面目な彼女が……こんな馬鹿笑いを吐きながらなんでも喋ると口走っているのだ……正直、別人であると顔を背けたくなる程に信じがたい映像だ。 『駄目よ! あなたは嘘をついた! この二日間あなたの嘘に振り回されて時間を無駄に過ごしちゃったじゃない! もう嘘なんてつけないよう徹底的に責め抜いてあげるわ! 休みなんて一切あげない!』 みどりの爆笑声に続いてヒール女の声も入り込んでいる。どうやらみどりは尋問で嘘をついて翻弄してくれていたのだろう……ヒール女は怒りの感情剥き出しで怒鳴り上げている。 『おでがいぃぃひひひひひひひ、もう限界っっひひひひひひ!! もう限界なのぉォっほほほほほほほほほほ、ゆるじでぇぇへへへへへへへへへ!! ホントに許じでぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、いひゃ~~っはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!』 何をされているのか分からない…… 分からないが、みどりは明らかに苦しんでいる。笑いながらも苦しみを訴えかけている。 どういう状況だ? と問いただしたくなるが、これは映像の中のみどりだ……だから言って答えを返してくれる訳ではない。 だから、コッチの方に問い掛けをぶつけてみるしかない。そう、映像を映し出しているこの女の方に…… 「これは何? どういう事? みどりに何をしたの! どうせ薬か何かを飲ませているんでしょ! こんな情けない姿に彼女がなるなんて……それしか考えられない!」 神経をおかしくさせる薬? もしくは脳内の何かを狂わせる麻薬? そういう類の薬物を注射しみどりの身体をおかしくしてしまっているのではないかと考えた私は、そのようにヒール女を問いただしてみたのだが…… 「薬? いいえ? 私はそんな下品なモノ使ったりしないわよ?」 と、すました顔で私の言葉に返答をする。 いや、そんな筈はない。どんな拷問にも耐えれるよう肉体的にも精神的にも訓練してきたみどりが……敵の前でこんな無様な姿を見せる筈はない。薬物か何かで強制的に神経を破壊しない限りはこんな事……起こる筈が…… 「あぁ……そっか♥ アップで映っているから彼女が何で笑っているか理解出来ないわよね?」 「……だから! それは薬かにかを盛ったんじゃないかって聞いてんでしょ?」 「薬じゃないわ。彼女……素の状態でこんな風に笑っちゃってるのよ。フフフ……同僚の笑ってる顔を見るのは初めてかしら? どう? なかなか可愛いものでしょ?」 「薬じゃないって……どういう事よ! そうじゃないって言うんだったら、なんでみどりはこんな場面で笑っちゃってるのよ!」 中々状況の核心に触れられず焦りを覚えた私はついつい言葉にも冷静さを欠く勢いが乗ってしまう。今は冷静に状況を分析して隙を伺わなければならない場面である筈なのに……目の前の映像があまりにも理解不能過ぎて意識がそちらに向きっぱなしになってしまう。 「何でだと思う?」 「……ッ!?」 私の焦りを見越しているのか……ヒールを履いた女は私を煽る様に質問を質問で返してくる。 その言葉のじれったさに怒りを覚える私だが、自分の冷静さをこれ以上欠くわけにはいかないと思い至り、彼女の誘導に乗る形で改めてみどりの状況を分析しようと試みる。 映像は顔のアップである為……彼女が今どういう服装なのかとかは判断できない。もしかしたら脱がされているかもしれないし……そうじゃないかもしれない。 でも時折見切れている彼女の腕には布のような物が映っていないから、少なくとも袖のあるような服は着せられていないという事が伺い知れる。 上半身は裸か……下着姿か……もしくは……私と同じ? 潜入する際に私達が必ず身に着けるこのタンクトップのシャツ……。普通のタンクトップと違い、腕の可動性を更に確保するためにワキの部分にV字の切れ込みの入った潜入専用の衣服……それを着せられて拷問を受けている可能性も考えられる。 いずれにせよ、生身の腕や肩が映像に見切れる事が有るという事は……そういう服を着ているかもしくは着せられていないかの二択だ。 普段任務以外での衣服は袖の長いモノを好む彼女が肌を露出しているという事はそういう事だろう。無理やり脱がされたか……無理やり着替えさせられた……と考えるのが妥当だ。 「フフフ……イイ顔♥ 口が小さくてお人形さんみたいな顔立ちだって思っていたから……笑った時のギャップが激しくて堪らないわね♥」 私がみどりの格好を推理している場面でも、この女は呑気に自分で流している映像を見て惚けるような表情を浮かべている。余程気に入っているのか、尋問映像である筈なのに一時停止をしたり巻き戻したりを繰り返し頬をピンクに染め上げて喜んでいる。 映像の中のみどりは、前髪が額に張り付く程汗をかきまくっている。それだけ長い時間尋問が行われたという証拠だろうが、映像のタイムバーは20分近くしか経過していない。 きっと意識を取り戻す前も過酷な拷問を行ったに違いない。でないと私よりも体力の高い彼女がここまで疲弊させられる訳が無いのだから。 息の切らし方も半端ではない……暴れる仕草も体力の消費が激しいことが分かる程に憔悴しきっている様子が見て取れる。 余程の拷問を彼女に強いたのだろう。彼女の頭が混濁し苦痛に対して笑いを吐き出してしまう程なのだから、並の責め苦ではなかった筈だ。 傷や火傷、打撲跡が見られない所からも……恐らくは水責めなどの呼吸阻害系の拷問を行ったに違いない……いや、もしかしたら電気を流された可能性も無くはない。もしくは画面に映っていない身体の部位を痛めつけられているとか…… 「どう? この笑いっぷりを見て……彼女が今何をやられているのか想像出来た?」 正直……笑っている原因よりもその前に行った拷問の内容の方が気になる。 彼女がなぜ笑っているのか? というのはその後遺症でしかないと思っているのだから…… 「タイムバーを見れば分かると思うけど……この後2時間以上彼女は笑い続ける事になるの。そしてその2時間後に彼女は壊れてしまう事になっちゃうわ♥」 「壊れた? なによそれ、壊れたったどういう意味よ?」 「そのままの意味よ? 彼女ったら尋問を終わってあげても笑い続けるようになっちゃったの。涎を垂らしながら力なくエヘ~エヘ~って感じにね」 「何をしたらそんな風に壊せるのよ……薬を使っていないって言うんだったら意識を失う前に余程酷い事をしたとしか思えない!」 「うん? 酷い事ぉ? う~~ん、別にこの映像の前にやってた事もあまり変わらないけど?」 「嘘よ! 何かとんでもない拷問をしたから、みどりは頭おかしくなって笑うようになっちゃったんでしょ!」 「あぁ……成程、今映ってるこの映像は彼女が頭がおかしくなった後に撮った物だと勘違いしてる?」 「……ッ!? ち、違うの?」 「違う違う~♥ 1日目の映像もこれと同じような感じよ? みどりちゃんは3日間通してずっと笑っているの♥」 「は、はぁ?? ずっと笑ってるって……馬鹿も安い休み言いなさいよ? みどりみたいに大人しい子がこんなアホみたいな笑い顔をずっとしてる訳……」 「確かに……みどりちゃんはメイドとして仕事をしている時は一切笑わなかったわね……」 「そ、そうよ! この映像見ても……合成かなにかじゃないかって疑ってるくらいだもの……」 「表情筋が無いのかしら? って思える程ニコリともしてくれなかった彼女だったけど……でも映像ではこうして笑ってくれてるでしょ? 子供みたいにギャハギャハって……」 「それが不気味なのよ! みどりが私と同じように拘束されているのだとしたら……笑うなんていう感情になる筈がないわ! それは彼女が一番良く分かっている筈……」 「そうね。確かにそう……」 「……?」 「尋問を始める前はあなたみたいに睨みながら強気に振舞っていたわ。私達を脅すくらいの言葉を吐きながらね……」 「そうでしょうね。みどりは……ああ見えて気が強いトコあるし……」 「でも、尋問が始まった瞬間からは御覧の有様よ? 仲間の為に映像を取るわねって言ってあったにもかかわらず、我慢できずに笑ってしまっていたわ♥」 「尋問が始まった瞬間からって……それはあんた達の尋問なんかに屈しないぞって言う覚悟の表われだったんじゃないの? そういう高笑い的な……」 「んもぅ! 違うんだってばぁ……じれったいなぁ~」 「……な、なによ!! じれったいんだったらさっさと本当の事言ったらいいじゃない! 実は薬を盛りましたとか、過酷な拷問に掛けましたとか……」 「分かったわよ。じゃあ最大のヒントをあげるから……今度こそ正解を導き出してね?」 「ヒントって何よ! ふざけてるの? 私はあんたとクイズ大会をしに来た訳じゃないのよ!」 「はいはい♥ ヒントはね……みどりちゃんは自分の意思では笑っていないっていうのが真実よ。彼女は最初から自分の意思で笑ってなんかないの……」 「自分の意思で笑っていない? 何を言ってるの? そんなの当り前じゃないっ! みどりがこんな状況でこんな馬鹿みたいに笑う訳が無い! 薬かなにかのせいだって言ってんでしょ!」 「貴女ってほんとに鈍感ね? ココまで言われてもまだ分からない?」 「ッ!? ど、鈍感って……言うな!」 「自分の意思で笑っていないって事は、私達が“笑わせている”って考えないの?」 「わ、笑わせている? あんた達……が?」 「そうよ。私達が無理やり笑わせてるの♥ みどりちゃんが思わず笑いたくなるような事をして……ね♥」 「みどりが思わず笑いたくなる? 何それ? お笑いか何かでもして見せてるの? 目の前で……」 「フフフ……私達はそんな芸達者じゃないわよ」 「じゃあ……なに? 何をしてこんな……」 「ほら、もっとあるじゃない♪ 笑いそうにない女の子を無理やり笑わせる方法が……」 「無理やり……笑わせる……方法?」 「“コレ”をするのに……都合のいい服をあなたも着てるじゃない♥」 「服? 服って……この潜入用のシャツの事?」 「そうそ♥ それに映像には映っていないけど、足の方もあなたと同じように“裸足”になって貰っているわ♥」 「は、裸足?? 靴を脱がされているって事? 私と同じように……?」 「あなたのその格好と全く同じよ? むしろ、貴女の方を彼女と同じ拘束にしたって言った方が分かりやすいかしら……」 「は、裸足にしたから何? それが……何だって言うのよ?」 「フフフ♥ 貴女はどうか分からないけど……みどりちゃんはねぇ、上半身よりも足の方が弱いみたいなの♪ 裸足にされた瞬間から何をされるか悟ったみたいで……顔を真っ青に染めてたわ♥」 「上半身より……足??」 「ほら……もう分ったでしょ? 彼女が……何で映像の中で笑い続けているのか……そして、私達に何をされて笑わされているのか……」 「裸足……この服……? 自分の意思じゃない笑い……そして何かをされて笑わされている……? 笑わされてるって……え!? それって……ま、まさか!?」 「アハ♥ 分かっちゃった? ついに分かっちゃったかしら~?」 「あんた達……まさか……みどりの身体を……くすぐってるとか……言わないわよね?」 「せいかぁ~い♥ やっと答えに辿り着いてくれたわね~? あぁ、じれったかった……」 「んなっ!? ほ、ホントに……そんな馬鹿みたいな事やってんの? みどりに??」 「あっ! 今馬鹿にした? くすぐりの事……馬鹿にしたでしょ?」 「そ、そりゃするに決まってるって言うか……なに? あんた達の尋問って……人の身体をくすぐってキャッキャ言わせて楽しむ程度の事しかやってないの? 馬鹿じゃないの?」 「あらら……くすぐりの事……完全に舐め切ってる感じね?」 「舐めるも何も……くだらないとさえ思っているわ……実際」 「ふ~~ん、そっかぁ……じゃあ勿論あなたの身体にもやってあげても良いわよね? 怖くも何ともないんでしょ?」 「好きにすれば? 私はもっと酷い事されるって思ってたから……それに比べれば子供のお遊びくらいにしか感じないわ」 「成程……それは楽しみね♥」 「何がよ? 私の笑い顔を見て何が楽しい訳? っていうかあんた達の為に笑ってやるつもりも一切ないんだけどね?」 「その強気がいつ絶望に変わるのか……それが楽しみでならないわ……」 「絶望? 私が……絶望するとでも? くすぐりごときで?」 「必ず絶望すると思うわ♥ それに後悔もすると思うの……」 「後悔?」 「あの時舐めた事を言わなければよかったって……思うようになるわ♪ みどりちゃんと同じで……ね♥」 「みどりと……同じ?」 「さぁさぁ、長話はここでお仕舞♪ 時間も惜しいからさっさと始めちゃいましょう♥」 「っっ! くぅ……」 「あ、そうだ。その前にいちお形式だけでも聞いておかなきゃ駄目よね?」 「……聞いておく? 何を?」 「勿論……貴女達を送り込んだ会社の情報とか……よ?」 「私が……言うと思う?」 「今は言ってくれない事くらいは分かってるわ♥ でも……気を付けてね?」 「……何をよ?」 「みどりちゃんみたいに……強情を張り過ぎて、頭がパァになるような事にならないように……ってね?」 「……ッっ!?」 「あと……嘘はつかない方が良いわよ? 嘘をつけばつく程……寿命を縮める事になるから……」 「じゅ、寿命って……あんたちがこれからするのは……くすぐりの筈よね? ワキとか足の裏とかをコチョコチョってする……アレなのよね?」 「そうよ? それ以外はしない……するつもりもないわ♥」 「だ、だったら何でそんな物騒な言葉が出て来るのよ!」 「それは受けて見れば分かるわ♥ 拘束された状態で受けるくすぐり責めが……いかに肉体的にも精神的にも辛い拷問になりうるのか……その身をもって知ると良いわ」 「お、脅しても無駄よ! たかがくすぐりでしょ? 肌を軽く触るだけの愛撫でしょ? そんなモノ……本物の拷問に比べたら……」 「みどりちゃんも……最初はそんな風に強がっていたわ……」 「ッ!!?」 「でも……最後は強情を張り過ぎて……自我を保てなくなる程に壊れちゃったのよ?」 「そ、それは……過剰表現じゃ……ないの? 私を脅す為の……」 「だから貴女はそうなる前に自白して頂戴ね? でないと……私……貴女の事まで……くすぐりで壊しちゃう事になるから……」 「……ッっ!!」 →中編へ続く