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(ぴゅあスマ2)#29

#29  座椅子型の拘束台の最も端にあたる部分……恵理のカカトが置かれている部位の真下には黒い重厚感のある金属製のボックスが存在感を示すように貼り付いている。  開始のボタンを押すとそのボックス予め開いてあった穴から鳥の羽根を摘まんで持ったマジックハンドが2本這い出してきて、すぐ真上に晒されている恵理の足裏へ向けて羽根先を構えながらゆっくりと位置取りを開始する。  足の指まで拘束板に磔にされた無防備な恵理の足裏……その土踏まずの窪みに片方の羽根が先端を突き刺すかのようにそれを接地させ責めの態勢をまずは整える。  反対の足に向かっていたもう片方の手に持たれた羽根は時間差を設けながらも右の足指の根元付に羽根先をフワリと当て開始の合図を待つかのように一瞬動きを止める。  それぞれの箇所に羽根の先端が薄く触れると、恵理は大袈裟なほどビクリと身体を震わせすぐに下を向いて顔を隠そうとする。しかし、待機していた羽根先が何の合図も待たずして突然責めを開始すると、下に向けていた顔をいきなりガバっと持ち上げて驚いたかのような表情をあなたに見せる。  その顔たるや無表情がデフォであった彼女とは正反対の……命の吹き込まれた人形の様な動きのある顔になっており、足裏への刺激がいかに苦手であるかをその表情であなたに訴えかけている。 ――コチョコチョ♥ コチョコチョコチョコチョコチョ♥  瞳孔を開き、口を波型に歪ませて刺激に敏感に反応を示した恵理だったが、機械の手はそのような表情を見せた彼女の反応など無視するようにマイペースに責めを開始する。  足指の根元に置かれた羽根先は隣の指の付け根を順々になぞる様に小さな凹凸の続く指の付け根を毛先を細かく上下に動かしながらくすぐり、土踏まずに置かれた羽根先は王道を守る様にその部位の中心から円を広げるように渦を描きくすぐったい刺激を恵理に送りつける。  最初は刺激に驚いた表情を見せていた恵理も、その刺激が明確に“くすぐったい”と自覚し始めたのか眉は困ったときにする形を取りカッと見開いていた目は徐々に引き攣る様に垂れていき、波立ちつつも声を漏らすまいと固く結んでいた口も片方の頬へ引き攣らるように口角が上がっていき“笑い”の形を取り始めた。 ――コチョコチョコチョコチョコチョコチョ♥ コチョコチコチョコチョコチョコチョ♥  くすぐりが続くにつれ我慢に余裕がなくなってきたのか口の端がヒクヒクと震え始め、肩も頭も小刻みに揺れ始める。  最初こそ言葉も何も発さず耐えようとしていた恵理だが、くすぐったさが募るにつれ口の端から「くっくっ……」という小刻みな笑いが零れるようになり垂れていた目尻にも薄っすら我慢涙が溜まり始めているのが見えた。 ――コチョコチョコチョコチョコチョ……こちょこちょこちょこちょこちょこちょ♥  恵理の我慢がそろそろ限界まで来ているのではなかろうか? と、思われるタイミングを計ってか機械の手は一瞬だけ攻め手を止めて足裏から羽根を遠ざけて恵理を休ませようと責めを止める。  恵理はその責めの停止に思わずホッとしてしまったのか、我慢の為に閉じていた口を僅かに緩め口内の酸素を入れ替えようと外気を取り込もうとする。  しかしその油断が恵理の命取りとなってしまう。 ――こちょこちょこちょこちょこちょこちょ! コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!  羽根を僅かに遠ざけて休憩を取らせたかに見えた機械だったが、その実は責め箇所を入れ替える行動を取っていただけの事で別に彼女を休ませる体で羽根を離したわけではなかった。土踏まずに円を描いていた羽根は足指の付け根へと移動し、逆に足指の付け根を触っていた羽根は彼女の土踏まずへと移動し、その移動が終えるや否や真逆になった責め箇所を一斉に羽根先でくすぐって油断した恵理に我慢ならない刺激を送り込み始めた。 「ぱぎゃっっ!!? アヒっ!? はひひっっ!! あっっかっっはっっっ……はひひひひひひひひひひ、んひひひひひひひひひひひひひひひ、ぅひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!?」  左右の足裏で責め方が入れ替わる形になり再び新鮮なくすぐったさを植え付けられた恵理は、刺激に驚いた顔をしつつも開いてしまっていた口からは自分の意図していなかった笑いが徐々に零れ始めてしまう。 「あはっっははははは、いひひひひひひひひひひひ、ま、待って……下さいっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、こんな責めのプログラム……私……組んでませんっっ!!」  漏れ出てしまった笑いを必死に抑え込むために口を閉じようとする恵理だが、吐き出すまいと溜め込んでいた笑いが次々に喉元から溢れ出してきて中々口を閉じるに至れない。それどころか笑いの溢れ出しはくすぐりが進むにつれ激しくなりもはや“我慢する”という行為自体を不可能なものにさせていく。 「それはそうですよ♥ 恵理ちゃんを責めるのに、自分でプログラムした責めを使ってもつまらないでしょ? だから今回の為に責めのプログラムは初期化して……チーフに新しくプログラムを打ち直してもらいました♥ ねぇ? チーフ♥」  あなたは勿論そのようなプログラムの知識がある訳でもましてや本物のチーフでもなんでもない……しかし、今の設定上チーフという役割を担っている以上美咲の言葉には頷きを入れておかなければならない。 「はひっ!? ち、ち、チーフがっっ? はひゃっっ!? このプログラムをっっ? そ、そ、そんなの……卑怯ですっっ!! それじゃあ刺激の予測が……んはっ! で、出来ない……んっ! じゃ……ないですかぁっっは! んはっっはひひひひひひひひひひひひひひひ、くはっっっははははははははははははははははははははは」 「そうですよぉ~? 腋や脇腹のプログラムは弄っていませんでしたから気付かなかったでしょう? まぁ、時間が無かったのでこの足裏のプログラムだけを弄らせてもらったんですけど……やっぱり他人に弄らせたプログラムには素直に反応するんですね? 恵理ちゃんは……」 「あはっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、な、な、なんで足の裏っっ!? よりによって……なんで足裏なんですかぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、んひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ……」 「え? たまたまだけど? なんか……恵理ちゃんのプログラムって足裏がすごく拘っていたみたいだったから……折角だから足裏にそれを仕込んでみたんだけど……もしかしてぇ~~? 恵理ちゃんってば……足の裏が弱かったりしちゃったのか・し・ら?」 「ひっっ!? ち、ち、違ひ、ますぅぅふふっふふふふふふふふふふふふ!! 私……足の裏なんてっっへへへへへへへへへへへへへへへへへ、弱くないっっ!! 弱くないぃィぃィひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」 「そう? その割にはこんな小さな羽根の刺激にも抗えてないように見えるけど……気のせいかしら?」 「あがっっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、これは卑怯な責めをしたから笑っているんですっっふふふふふふふふふふふふ、プログラムを変えるなんて卑怯ですよぉぉ!!」 「フフ……くすぐり責めっていうのは“予期しない刺激”をいくら攻め手に加えられるかが成否の鍵を握っているのよ? そんな事……恵理ちゃんが一番分かっている筈じゃない……卑怯なんて心外だわ♥」 「あはっっははははははははははははは、はひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、こ、こ、こんなの耐えられるわけがありませんっっふふふふふふふふふふふふふふふふふ!! 誰だってこんな事されたらっっはははははははははははははははははははは!!」 「そうかしら? 試しに鈴菜ちゃんの足裏もこの機械に責めさせてみたけど……彼女は耐えきったわよ? 一度も笑わずに……」 「み、美咲さん! それは言わないでください……恥ずかしい……」 「あらぁ? これって……秘密にしてたっけ? ごめんごめん……ウフフ♥」 「かはっっはははははははははははははははは、鈴菜さんは特別だからぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、特別にくすぐりに強いからぁぁはははははははははははははははははははははははは!!」 「あら? 誰だってこんな事された笑うって言ったのは貴女よ?」 「だ、だってぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ、比べる対象が違い過ぎててっっへへへへへへへへへへ、んはぁぁはははははははははははははははははははは!!」 「違わないわ。そろそろ認めたらどう? 自分は“足の裏が弱点です”って……」 「ち、ち、違いますぅぅふふふふふふふふふふ、わ、私には弱点なんてありませんっっ!!」 「そう? じゃあ……これからの責めにも笑わないって自信が有るのですよね? 今度は機械ではなく……チーフの手にくすぐられるのですよ?」 「はひひひひひひひひひひ、いひひひひひひひひひひひひひひっ! ち、ち、チーフっっ!? チーフの手にぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!?」  人が変わったかのように笑い狂う恵理に見惚れるあなたに、鈴菜が横腹を小突いてあなたへボソリと言葉を零す。 「ねぇ……さっきから“もう時間だって”何度も言ってるんだけど? 止める気が無いわけ?」  その言葉にハッとなって現実に意識を戻すと、確かに恵理の笑い声に交じってストップウォッチの電子音が鳴り続けている事に気付く。あなたはこのプレイのルールを慌てて思い出し、急いで恵理を責めていた機械を止める為に停止のボタンをクリックする。 「ったく……まぁ、時間超過は誤差範囲だったから許すけど……今度はしっかり守りなさいよ?」  そのように言葉を零すと鈴菜はヤレヤレと息をついて奥へと下がっていく。  あなたは遅れながらも鈴菜の言葉に深く頷きを返して、改めて美咲の方を振り返る。 「さて……チーフ? 今回の結果を見て貰って分かる通り……恵理ちゃんには足の裏責めがかなり有効だと言えます。本人は認めていませんが……腋の責めよりも反応は明らかに良かったと思います」  美咲の言葉にあなたは「その通りだ」と言わんばかりの頷きを返す。 「まだこれが“演技”である可能性を完全には潰せませんが……まだ触ってもいない“脇腹”を選ぶよりはギャンブル度は下がるとは思いますので、これからの素手での責めは足裏をお勧めいたします……」  美咲の言葉にもう一度頷きを入れようと頭を傾けようとするがその前に部屋の奥の方から鈴菜の声が響き、あなたに別の提案を持ちかける。 「でも……ギャンブルになるとはいえ、もしかしたら脇腹の方が実は最大の弱点であるかもしれないじゃない? あんたとしてはやっぱり最大の弱点を責めて大笑いさせてみたいって思っている訳でしょ? だったら賭けてみても良いんじゃない? 脇腹に……」  鈴菜の言葉ももっともである。足裏が最大の弱点とは決まった訳ではないのだから、脇腹にも注視しなくてはならない……もしも足裏以上に効いてさっき以上に笑い狂ってくれる姿を見れたなら……それは至高にも快感を得る事が出来る事だろう。  ギャンブルに勝つという喜びと、無表情だったはずの恵理をくすぐりによって無様に笑わせることが出来たという達成感……それらが組み合わさるとどれだけの快感が得られることになるだろう? それを妄想すると……疼きが止まらない。  くすぐってみたいという疼きが……止められなくなる。 「それを言うなら腋だって同じでしょ? あの反応が“演技”だった可能性もあるのですし……」  脇腹に意識を移そうとしていたあなたに今度は美咲が腋への誘惑を推してくる。  確かに……最初に責めた箇所は腋であり、反応はまずまずだった。あの反応が……耐えに耐え抜いた結果我慢の中に納まっていたという反応なら、直接手でくすぐる刺激でその我慢を崩せるのかもしれない……。足裏のプログラム以外は弄っていないという言葉を美咲は漏らしていたのだから……腋への刺激はある程度予測出来ていたのかもしれないのだから……。  明らかに反応の良かった“足の裏”……  未知の責め箇所である“脇腹”……  そして、ハズレでもないが当たりでもないかもしれない“腋”の部位……  どれが正解でどれが不正解かは読み切れないが……あなたは決断しなくてはならない。次の一手を何処にするのかを…… 「チーフ? いかがですか? どの場所を責めるか……決められました?」  しばし唸る様に頭を捻らせ考えを巡らせていたあなたに、責め箇所を決められたどうかを尋ねる美咲。あなたはその促しに決意を固め責め箇所を一つに絞り切った。  迷った末にあなたが選んだ責め箇所は…… A:あの反応を大笑いに変えて見せる! と“腋”を選択した→#36へ B:反応を見ていないからこそ責めてみたい! と、“脇腹”を選択した→#38へ C:あの反応は弱点に違いない! と、“足裏”を選択した→#42へ


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