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くのいち姉妹と恐怖のくすぐり屋敷:7

7:観音地獄 「うびゃあぁぁぁぁっっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!! んはぁぁはははははははははははははははははははははははははははは、だめっ! や、や、やめてぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  屋敷の地下深くの小部屋では慈悲の微笑みを浮かべる6腕の観音像による無慈悲なくすぐり責めが開始された。 「おほぉぉぉ~~ほほほほほ、うはひゃへへへへへへへへへへへへへへへへ!! やめっっ、やめ、やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! 足の裏をこぢょこぢょしないでぇぇえへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」  目を閉じ人を慈しむような穏やかな表情を浮かべる2体のカラクリ式の観音像は時雨の右足、左足に分かれ、6つある腕にそれぞれ1本ずつ“鳥の羽根”を握らせ、その羽根で彼女の無防備な足裏をコチョコチョとくすぐっている。 「あはぁぁあああぁははははははははははははははは、いひぃ! いひぃぃぃ!! だめダメだめぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! 時雨はあじのうらダメなのぉぉぉぉぉ!! そんにゃにたくしゃんで触っちゃだめぇぇぇぇぇえええんんふへぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」  6本それぞれの手に握らされていた鳥の羽根は芯の部分がしっかりして皮膚を撫でると大きくしなる。その芯から生えるように連なった羽毛部分は乾燥していてカサカサしており、毛先に摩られるとチカチカして猛烈に痛痒い感触を受ける。この“痛痒さ”が足裏の皮膚を這い回ると、信じられないくらいにくすぐったい。特に、肌を反らす様にピンと引っ張られた状態にある時雨の足裏はこそばゆさを感知する神経が剥き出しになっていると言っても過言ではない為、羽根の刺激を余計に強く感じてしまう。  時雨は12本もの羽根に蹂躙されている足の裏が……こそばゆくて、こそばゆくて堪らない!  羽根先でツンツンと突かれたり、足指の隙間をコショコショと撫でられたり、ピンと張った土踏まずの肌をソワソワと撫で降ろされていく刺激が堪らなくくすぐったくて形振り構わず暴れて逃げ出したくなってしまう。  でも、優しい微笑みを浮かべながら責める観音像の羽根から足裏を逃がす事は出来ない。足首を拘束する枷がしっかりと時雨の足を石ベッドに固定してしまっているから、足を動かす事も上げる事も叶わない……。  ただただ、途切れなく与えられるこそばゆい刺激に笑い悶える事しか時雨には許されていなかった。 「うひゃあああぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! アギャアアァァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、いひぃぃひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!! くしゅぐったいぃぃぃぃ!!! やだぁぁはははははははははははははは、くしゅぐったいのぉぉぉほほほほほほほほほほほ、いへひゃぁぁはははははははははははははははははははははははははははは!!」 「ウフフ♥ くすぐり観音の羽根コチョ責め……楽しんでもらっているみたいね?」 「んひゃああぁはははははははははははははははははは、だのじぐないぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ、じぇんじぇん楽じぐないぃぃぃぃぃぃぃひひひひひひひひひひひひ、いぎゃあぁぁはははははははははははははははははははははははははははははははは!!」 「嘘おっしゃい♥ こんなに楽しそうに笑っているのに……楽しくないわけがないでしょぉ? フフフフ……」 「お、お、お、お腹が痛いぃぃぃひひひひひひひひひひ!! このままじゃ捩れちゃうッッ、捩れちゃうよぉぉほほほほほほほほ!! えひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 「笑い続けると腹筋や腹膜が痙攣して勝手に筋肉疲労を起こしちゃって……とっても痛くなるでしょ? 捩じ切れちゃうくらいの鋭い痛みが襲うでしょ? でもくすぐりは止めてあ・げ・な・い・の♥ 笑い死ぬまでくすぐり責めにしてあげるわ♥」   「いぎゃあぁぁはははははははははははははははははは!! やめでぇぇへへへへへへへへへへへへ、ぐるじいのっっほほほほほほほほほ、足はやめでぇぇへへへへへへへ!! 足はダメなのぉぉぉぉぉぉぉ!!」 「あらぁ……時雨ちゃんは足の裏をコチョコチョされるのが苦手なの? だったら、もっとイジメてあげなくちゃね♥」 「あひへへへへへへへへへへへへへへっ、にゃ、にゃにするのぉ? にゃんでリモコン構えてるにょぉぉ?? んへひぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 ――ピッ!  惚けた顔で時雨の苦しむ様子を嬉しそうに眺め、頬に手を当てながらリモコンの別のスイッチを押す梢。リモコンは短い電子音を1度だけ鳴らすと、梢の押したボタンの命令を2体の観音像へと素早く伝える。すると―― ――サワサワサワ……サワサワ……サワ…………っっ、シャシャシャシャシャシャシャシャシャ!!  足裏を焦らす様にゆっくりと撫でていた合計12本の手はジワジワ責めるのをやめ、本番はここからと言わんとするように手の上下運動を素早くし、羽根での撫で上げをよりスピーディにし始める。 「ふひっっ!?!? んぎひぃっっっっっっ!!? えぎゃあああぁぁあぁぁぁはははははははははははははははははははははははは、えひへっっはははははははははははははははは、フギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」  ピンと緊張させられた肌を羽根の先端が素早くなぞり回していく異常な痛痒い感触に時雨はギアを2つも3つも上げて激しく笑い悶えた。  最初は恥ずかしそうに控え目に開いた口で上品に笑いを零そうと努力していたが、今ではそれは見る影もない。  だらしなく大口を開け、涎を口横から垂らし、涙で頬を濡らしながら爆笑に次ぐ爆笑を吐き出している。もはや恥ずかしいなどと言ってはいられない……笑いが止められなくて苦しくて身体も節々が痛んでいる。胸筋やあばら骨が笑う度にミシミシと痛みを感じる。  明らかに笑いすぎて骨も筋肉も悲鳴を上げている。でも笑いが止められない! 羽根が足の裏をコソコソとくすぐる度に笑わずにはいられなくなってしまう。  苦しい……。滅茶苦茶苦しくて辛い……。  この刺激から今すぐに逃げてしまいたい! 逃げて暴れてうずくまって手で足裏を守って……観音像達のくすぐりから逃れたい!  そう思っているがどうしても逃げられない……足を動かすことすらも出来ない……。足指の先を僅かにクネクネさせて嫌がる事しか出来ていない……。 「おはぁぁぁあぁぁああああぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! こひょこひょだめぇぇぇぇぇぇぇへへへへへへへへへへ、こひょこひょはダメぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!! ブヒャーーヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!! あひへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  美月にこの姿を見られたらなんと言われるだろう? このような子供っぽい責めに情けなく涙を流して笑い悶える自分を見て彼女はどう思うだろう? 「情けない……」と溜息をつくかもしれない……。 「修行が足りない!」と叱責されるかもしれない……。  その事を思うと恥ずかしくて堪らない。顔から火が出る程恥ずかしくて……笑っている自分が恨めしくて仕方がない。  でも笑いは止められない。可笑しい事など一つもないけど、笑いが次々に溢れ出してきて止める事など出来やしない。  苦しいし恥ずかしいし……悔しいし情けない。怒りたいけど笑ってしまう。泣きたいけど笑ってしまう。  感情のコントロールを自分ではもう出来なくなっている。何があっても“笑う”事しか出来なくなってしまっている。  ただ足裏をくすぐられているだけなのに……。  ただ羽根先でコソコソと撫でられているだけなのに……。  時雨の心はいとも容易くポキリと折れてしまう。 「あびゃああぁぁはははははははははははははははははは、な、な、何でも言うごとぎぎまずぅぅぅふふふふふふふふふふふふふふふ!! 何でもぎぎまずがらぁぁぁははははははははははははははは、これ止めでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、早ぐ止めでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」  修行は積んだが、精神面や忍びとしての覚悟は美月と違い鍛えてはいない。故に自分がこの笑わせ地獄に生命の危機を感じ取ると、途端に怖くなり命乞いを始めてしまう。  それは仕方のない事だった。彼女は未熟だと稲穂も美月も判断を下していたのだから……。  それでも時雨は姉についていきたかった。大好きな姉の後姿を追いかけたかった。その気持ちを先行させてしまった為、強引についていく事となり……そしていざという時の覚悟が足りないが故に簡単に屈服してしまう。  くのいちとして……忍びとして絶対にやってはいけない事を……時雨は自分の命可愛さにやってしまう。 「だめよ。貴女はもう助からない。このまま笑い果てて貰うわ……」 「お、お、おでがいぃぃぃぃぃひひひひひひひひひひひ!! たしゅけてぇぇへへへへへへへへへへへへへへへ、もうやめてぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! 何でもしゅるからぁぁあぁぁははははははははははははははははははははははははは、いひぃぃぃッッっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひ!!」 「でも……もし私好みの情報を吐いてくれるんだったら、少し休憩を挟んであげてもいいわ。少~しだけ……ね♥」 「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!! わ、わがっだぁぁははははははははははははははははははははは!! 言うっッ!! 言うから止めでぇぇへへへへへへへへへへへへへへ!!」 「質問にちゃんと答えたら止めてあげる♥ それまでは笑い狂いながら必死に答えなさい……」 「いへひゃあぁあははははははははははははははははははははははは、はひ、はひっ! そ、そんにゃぁぁあはははははははははははははははははははははははは、くるひぃ! くるひぃよぉ!! ンヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」 「まずはそうねぇ~~。私の個人的に聞きたい事から教えてもらおうかしら?」 「はひ、ひゃへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! わがっだぁぁぁ、何でも言うがらぁぁははははははははははははははははは、早ぐぅぅふふふふふふふふふふふふふふふふ!!」 「貴女のお姉さん……美月ちゃんは、何処が弱点なのかなぁ~?」 「へひひひひひひひひひひひひひひ?? じゃ、弱点っっふふふふふふふ?? な、なんでしゅか、それは?」 「だからぁ~くすぐられたら何処が弱いか? ……って聞いてるの♥」 「く、く、くしゅぐり?? 何処が弱いか?? んはっ!? はへひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃははははははははははははははははははははははは!!」 「そう。何処をくすぐられるのが弱点なのか……教・え・て♥」 「んはぁぁぁははははははははははははは、し、知らないっっひひひひひひひひひひひひひひひ!! そんにゃの知らないよぉぉぉほほほほほほほほほほ!!」 「へぇ~。何でも教えてくれるんじゃなかったの? やっぱり仲間は売れない……って事かしら?」 「あはひへへへへへへへへへへへへへへへ、ち、違うぅぅふふふふふふふふふふふふふふ!! ホントに知らないのぉぉぉ!! し、知ら……知らなぁぁっっ!!? いひゃぁぁぁっっっはははははははははははははははははははははは、本当だってばぁぁぁはははははははははははははははははは!!」 「私の質問に答えられなかったら、こんな風にくすぐりの速度を更に上げるからね? 言葉は慎重に選んだ方が良いわよ?」 「ぶひゃああぁぁははははははははははははははははははははは、知らないものは知らないっっひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! 知らないのぉぉぉぉ!!」 「まぁ、弱点は捕まえた後じっくり探ってもいいわね……。じゃあこれだったら答えられるでしょ?」 「はひへへへへへへ?? あひゃひゃひへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、いぎゃあぁぁはははははははははははははははははははははははははははははは!!」 「今回のこの屋敷の情報……それは誰が漏らしたのかしら?」 「んへはひひひひひひひひ、いひひひひひひひひひひひひひひひ?? 情報っっふふふふふふふふ?」 「そう……。この人攫いの情報を流した情報屋がいる筈よ? それは……誰?」 「じょ、情報屋ひゃん!? はひぃぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ!! そ、そんにゃの知らないよぉぉぉほほほほほほほほほほほほほほ!! えひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 「あら……意外と強情なのね? 簡単に堕ちると思ってたけど……。まぁ良いわ、それじゃあもっと苦しみなさい?」 ――ピピッ!  情報を吐かない時雨に対して梢は持っていたリモコンの“速度”と書かれたボタンを中から強に切り替える。  すると6腕の観音像はその命令に対して“了解”と答えるように電子音を2度響かせ、手の速さを更に速めていく。 「んぎゃあああっぁぁぁぁぁははははははははははははははははははははははははははは!! あはぁぁぁあひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! ま、ま、待っでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! 本当に知らないのぉぉぉ、えびゃあぁぁあぁぁっははははははははははははははははははははははははははは、いひひひひひひひひひひひひひ、ふへぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」  像の1本1本の手は発作的に痙攣するかのように素早く上下し、指で摘まんでいる羽根を目にも止まらぬ速さで上下運動させる。しかし決して雑にくすぐるのではなく、その引っ掻く様な動きを繰り返す羽根先は時雨の足裏の刺激に弱い箇所を集中して責め抜いていく。  足の指の付け根……カカトの端……土踏まず……足裏の左右の端、刺激に敏感な側面までもカバーして、刺激に慣れさせないようあの手この手で責め方を変えくすぐり犯していく。 「あびゃあぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! お、お、お、ねがひぃぃぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひ、死んじゃうぅぅふふふふふふふふふふふふ、いへはひぃぃぃひひひひひひひひひひひ、いっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!」  薄暗い地下部屋には時雨のはち切れんばかりの爆笑声と、機械の駆動音と、足裏を羽根が掠ってこそばしているカサコソという音が同時に響いている。  この足裏から聞こえてくる乾いた羽根の掠る音は徐々に素早さを増し、いかに時雨の足裏中を這い回っているかを音でも知らせてくれる。  その音と、時雨の笑い苦しむ顔を見て梢は満面の笑みを浮かべる。  興奮しているのか頬を赤く染め、垂れ目を更に垂らし息遣いを荒くさせている。 「フ……フフ……。良いわね♥ 凄く良いわよ……時雨ちゃん♥ 貴女の笑い狂う顔……最高に興奮するわ♥♥」 「はひゃあぁぁぁあぁぁはははははははははははははははははは、へ、へ、へ、変態ぃいぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! 時雨の事そんな目で見ないでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! ぶひゃああああぁぁはははははははははははははははははははははははははは!!」 「そう……私は変態なの♥ 抵抗できない娘さんをくすぐりで笑わせて悶える姿を見るのが好きな……変態さんなのよ♥」 「いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、そんにゃの絶対変だよぉぉほほほほほほほほほほほ!! おかしいよぉぉほほほほほほひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、いへはぁぁはははははははははははははははははははははははははは!!」 「ウフフ♥ 可笑しかったら笑えばいいじゃない。ほら、もっと笑えるように新しいオモチャも出してあげるから♥」 ――ピピッ! ……ゴゴゴゴゴ!!  梢が三度目のリモコン操作を行うと、今度は大掛かりな仕掛けが起動し始める。  時雨の胸辺りの延長上にある天井が左右にゆっくりと開き、その開いた天井の中から何やら見覚えのある形状の像が吊られながらゆっくりと降りてきた。  部屋の中全体が薄暗く、最初は何が吊られているのか時雨は理解できなかったが、高度が下がり壁際に設置された小さなライトの光源でもその正体が分かる位置まで降りてくると、それを見て時雨は顔を青ざめさせる。 「あへっひひひひひひひひひひひひひひひ、お、お、お地蔵さんがぁぁはははははははははは! お地蔵さんがもう一体っっひひひひひひひ!!?」  それは時雨と向かい合わせになるように寝かされ、肩や背中、足等を落ちない様にそれぞれワイヤーで吊られた6腕の観音像だった。  足を責めている観音像と同じように穏やかな笑みを浮かべてはいるが、その手に羽根等は持たされていない。代わりに指をワキワキさせいかにもこれから「くすぐるぞ」と言わんとするような動きを見せながら時雨の上半身に向けて降下している。 「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、う、う、嘘でじょ?? 嘘だよね? や、や、やだよぉ!! や、やだぁぁぁぁぁぁはははははははははははははははははは!! いひぃぃぃひひひひひひひひひひひひひ、これ以上何かされたら狂っちゃうぅぅふふふふふふふふふふふふふふふ!!」 「ウフフ♥ 足の裏に加えて脇の下もコチョコチョされたら……時雨ちゃんは耐えきれるかしら? これ以上のくすぐり責めに……耐えきれるかしら? クックックック♥」  徐々に時雨との距離を詰めてくる観音像は、光加減からか微笑みに薄暗い影が差している。    指の動きも徐々に早くなっていき、そして観音像は今まさにその指を時雨のワキのラインに這わせられる位置へと降下してきた。  時雨の目の前に迫ってきた不気味な微笑みを見せる観音像。その鼻先と彼女の鼻先は接触してしまいそうな距離まで詰まっている。  このままでは観音像の顔と自分の顔がぶつかってしまう! っと顔を横に背けた時雨だったが、その心配は必要なく……観音像を吊っていたワイヤーはぶつかるギリギリでピタリと降下をやめた。  顔と顔が衝突する危機は免れたが、その代わりに時雨にはもっと恐ろしい危機が加えられる事となる。 「はひっっ!? あひひひひひひ!! ちょっっ、やだぁぁぁぁぁああぁあぁっぁぁ!! あ、当たってるっっふふふふふふふふふふふふ!! 指が当たってるぅぅぅふふふふふふふふふふふふ!!」  コチョコチョとくすぐる真似を空中で行っていた指達が、今度は実際に時雨の腋の窪みや胸の横のあばら……そして脇腹をくすぐり始めた。  腋の窪みを細い指先でコショコショとなぞり、胸横のあばら付近を摘まむ様にコリコリと力強くマッサージし、脇腹を手で揉む様にムニムニと刺激を加える。  足裏のこそばゆさに加え、万歳させられて動かせない腋のラインをくすぐられ始めた時雨は…… 「ぶひゃっっっっ!!!?? んびゃひゃああああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁっっっっっはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!! く、く、くすぐったぁぁぁははははははははははははははははははははははぃいいいひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! だ、だめぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! そんにゃのだめぇぇぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!!!」  枷が許す限界まで身体を持ち上げ頭を何度も横に振ってこれまで以上の大爆笑を始めてしまう。  刺激の強さを表すかのようにカッと瞳孔が開かれ、目尻の横からは涙が止めどなく流れている。大音量の笑い声を上げている口元からは涎が線を引くように零れ、笑いの形を取らされている口は痙攣するように小刻みに震えている。 「ほら、意識があるうちに早く知ってる情報を吐きなさい? もし有益な情報を吐いてくれたらこの機械を止めて……貴女を殺さずに人質として利用してあげてもいいわよ? ただし……このまま何も喋らないつもりなら覚悟なさい。食事も水も与えずに気絶もさせないくすぐり責めを死ぬまで行ってあげる! お腹が捩じ切れるまで笑わせ責めにしてあげるんだからね……ウフフフフ♥」 「いひゃああぁぁっぁああはははははははははははははははは、コヒョコヒョで死ぬのは嫌あぁぁぁあぁはははははははははははははははははははは!! えひゃあぁぁぁぁひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 「だったら喋りなさい! 嫌だったら知っている情報を何でも喋るのよっ!! ほらっッ!!」 「えはあぁあぁぁはははははははははははははははははは!! し、知らないっっひひひひひひひひひひひひひ!! 知らないのぉぉぉほほほほほほほほほほほほほほ、いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 「新人のくせに強情ね……。いいわ、そんなに笑いたいんだったら死ぬまで笑い狂ったらいい!」 「びひゃあああっぁぁぁはははははははははははははははははははは、ほ、ほ、ほんどに知らないのぉぉ!! 本当に知らないんだってばぁぁぁぁああはははははははははははははははははハハハハハハ!!」  くすぐりに次ぐくすぐりの応酬ですっかり我を忘れたかのように笑い狂う時雨だったが、その口からは笑い以外に梢を満足させる言葉を吐いたりはしなかった。  知らないの一点張り……  潜入するのが新人のくのいちだと情報を聞かされていた梢は、この拷問でしっかりと情報を収集できる手筈で居た。新人が耐えきれる筈がない……ましてや気が弱そうで苦痛に対してあまり耐性が無さそうな娘に見えた……そんな彼女がこの疲労と窒息を同時に味わう拷問に耐えられるはずはない……そう踏んでいた。しかし、期待とは裏腹に時雨は情報を一片も吐いてくれない。 『……っッ! 稲穂ったら、まさか今更教えていないって言うんじゃないでしょうね? それとも……この娘だけには教えていないって事? と言う事は、姉の方が本命か……』  梢は笑い狂う時雨をよそに天井を見上げチッと悔しそうな舌打ちを零す。  その目は壁を突き抜けて見えている訳ではないが、確かにその視線上には美月の姿があった。  地下へと続く長い梯子を見つけ、それを丁度降り終え一息ついていた……  姉くのいち美月の姿が……。


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