三玖の部屋から灯りが消えたのは、深夜三時を過ぎた頃だった。
女性が性器を咥えて男性を強引に射精させる様子をパソコンで見ながら、自分がもしもあの男にこの行為をすることがあれば、上手くできるだろうかなどという妄想を膨らませていた結果、悶々としていた三玖はパソコンの前で自慰に及んでしまっていたのだ。
一日中使用されたヘッドホンに充電器を取り付けてから、ベッドに仰向けになった彼女の身体は興奮で熱り、荒くなった呼吸が落ち着くまでにはまだ時間がかかりそうだ。
男と保健室で出会ってから二日が経過してしまい、その間全く会話はできていない。二乃に会いに行くことを口実にして男のクラスへ行けば会うことはできたかもしれないし、連絡先を知っているのだからメッセージを送ればいい。だが普通ではない出会い方をしてしまったことが、彼女の行動力を鈍らせていたのだ。
パジャマの胸元を開けて胸を露出させ、固くなったままの乳首を指先で少しだけ叩く。じんじんと股間にまで響く小刻みな快感で顔が歪み、内股にぎゅっと力が入る。
「会いたいな……」
三玖の脳裏をよぎるのは、男が射精したときの蕩けてしまったような表情。
またあの姿を見てみたい。また、あの熱い液体を触ってみたい。
スマートフォンの連絡から男の名前を探し出し、三玖は約束を取り付けるべく入力を開始した。
◇
放課後の教室で、男と三玖は隣同士の席に座って話し込んでいた。
「この前は……ごめんね」
「俺もその、悪かった。あんな思いっ切り、出しちゃって……」
「ううん、え、エッチな女子だって……思ったよね?」
目をそらし前髪で顔を隠すように俯いた三玖の頬は、わずかに紅潮しているようにも見える。
「いや、それはその……」
「分かってるから……大丈夫だよ」
ここ数週間、男には二乃と五月から毎日のように連絡が届いており、用事がない放課後はほとんどなくなってしまった。
珍しく約束がない日はそのまま帰宅するのだが、久しぶりに暇だったはずの今日は、ついに中野家の三女からお呼び出しを受けてしまった。
世間的に間違った行為を仕掛けてきたのは三玖だったが、初対面の相手に惨めな射精姿を見せてしまった恥ずかしさと、二乃と五月の顔がちらつき、イケナイコトをしているという意識で激しく興奮してしまった男は、気まずい素振りを隠しきれずに三玖の出方を伺っている。
三玖に呼び出された時点で何を求められるのか分かっていたというのに全く嫌な気はせず、むしろ期待して男はここにいた。
「中野……男の扱い慣れてるのか……?」
「それは心外、初めてだったんだけど」
異性との交際経験が全く無い三玖にとって、行為の全てが手探り状態。様々な"資料”のおかげで知識だけはあるが、彼女が今まで見てきたものの中で男の乳首を愛撫しているようなものはあまり見かけなかった。
保健室で男の胸元が開けていたのを見て興味本位で少し触ってみた結果、反応が良かったのでそれを続けていたに過ぎない。
「え、でも……初めてであの指使いは……」
「でもじゃないっ、初めてだった」
恥ずかしそうにむっと眉を顰めた三玖は、包み隠さずに自身の経験の無さを曝け出した。
「だから……男の人の射精を実際に見たのも……初めて……」
「そっか、なら……なおさらあんな形で見せちゃって悪かったな」
「なんであなたが謝るの? 無理矢理しちゃったのは私なのに」
「でも中野が―」
男が言いかけたとき、三玖が手を前に小さく突き出して話を制止した。
「三玖。名字で呼ばれると、姉妹と勘違いする」
「それもそうだな、じゃあ三玖。三玖が初めて見るものだったってのにさ……もっと理性を持って俺が我慢できればよかったんだけど、気持ち良すぎて……我慢しないで出しちゃったから、悪かったなって」
「……良い人なんだね」
「違うよ、全然、違う」
「私は悪い人なんだ。寝てる同級生の……勝手に触っちゃうような悪い女」
「三玖?」
立ち上がった三玖が、男の前にしゃがみこんで膝をつき、男の乳首をワイシャツ越しに引っ掻いた。
「あのとき、そんなに気持ち良かったの?」
「ん……ぁ、あぁ、気持ち良かった」
布越しにカリカリと何度も指先が通過した乳首はすぐに固くなり、呼応するように男性器が熱を帯びて隆起し始める。
「敏感な乳首、可愛いね」
「んっ、んっ……」
「またおちん◯ん、固くなってる」
乳首を弄りながら男の股間を優しく触り、三玖が小さく囁いた。
「あなたは悪くないよ、私が……こんなふうにしちゃった責任、ちゃんと取るから、ちょっとだけ動かないで?」
「……分かった」
男の衣服を少しずつ緩めていく三玖の手を、男は少しも抵抗せずに受け入れていた。
ボタンを外されたワイシャツ、ファスナーから飛び出している勃起した肉棒。舌先でチロチロと裏筋を舐めている三玖の困ったような顔が目に映り、その光景が意識を鈍らせる。
「ここ……気持ち……良い?」
雁首にザラザラとした舌が触れ、鼻息が亀頭をくすぐる。
「ぁ……、なんか……それやばい……っ」
三玖は両手で男の勃起した乳首を優しくつまみながら、不器用なフェラで肉棒を舐め続ける。
「先っぽから、もう出てきてる……本当に敏感なんだね? 変態さん」
「へ……変態って……」
「だってそうでしょ? 初対面の女子相手でもすぐに射精しちゃったんだから。それに、今だってこんなに乳首固くなってるし」
自分の唾液と男の我慢汁を指で混ぜ合わせ、男の両乳首に塗りたくる。艷やかに光を反射する隆起した乳首を指先で引っかきながら、三玖は男の反応を確かめていた。
両手で口を塞ぎながらビクリと震える身体。固くなり続ける性器と乳首。
そして舐めても舐めても止まることのない我慢汁が、三玖のやり方が間違ってい無いということを言葉なしに表している。
「もっと気持ち良くなりたいよね?」
「はぁ……はぁ……、何を……ん、あ……っ」
男の返答を待たずに三玖は亀頭を口の中に閉じ込めた。
浅く咥えこんだ亀頭の先端を舌で舐めながら、とめどなく溢れ続ける我慢汁を次々と吸い出していく。
乳首を弾く指に汁を馴染ませながら一層早く動かして愛撫する。
「どう?」
初めての口淫で緊張した三玖の支えになっているのは、男の無防備な反応。
慣れていない自分が上手くできるかどうかという不安は、この男に払拭してもらうしかない。
「ぅ、ん……ぅぁ……き、気持ち良い……っ」
何とか絶頂を耐えている様子の甘い声を聞き、
「じゃあ、もっとしてあげるね」
三玖は更に口の中深くへと肉棒を咥えた。
◇
飲み込めなかった精液も肉棒から綺麗に舐め取って、ようやく三玖は男性器から顔を離した。
「上手に……できたかな?」
「やっぱりすごいよ……初めてとは思えないって。三玖のフェラ、すげー気持ち良かった……」
「上手くできないと思ってたから……あなたが敏感で良かった。ちょっと苦いけど精液ってあまり味しないんだ」
口の中と喉にねっとりと絡みつく精液を飲み込んで、鼻を抜ける生々しい匂いで三玖の頭はぼんやりしていた。
興奮で上昇し続ける熱を逃がすためにカーディガンとブラウスを開け放ち、柔らかく透き通る肌が露出する。
「み、三玖ここで脱ぐのはまずいだろ」
「それはあなたも同じ」
「まぁ……そうだけど」
「あなたを見てたら熱くなっちゃった……、まだおちん◯ん苦しそうだね?」
ブラジャーのホックと金具を外して剥ぎ取り、男の肉棒に一歩近付いて、三玖は豊満な乳房を押し付ける。
「じゃあ、もうちょっとしてあげる」
肉棒が三玖の乳房の谷間に挟み込まれるようにして閉じ込められ、男は射精直後に襲う快感で思わず声を漏らした。
【Side:S 三女-ゴブンノイチ- つづく】
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