おいガキ共ふざけるのもいい加減にしろ!この縄解け!待てぇ!ぶん殴るぞ!
「くれぐれも穏やかにやってね」
「分かってますよ先輩!」
私は婦警なのです。
今度、近所の小学校のガキ共に防犯の授業という事で警察官からの指導をきっちりやって来ます。
「お願いね...」
「はーい!」
私は子供が大好きだし、絶対上手くやれると思う。"足手纏いの女"の異名を持つ私でも今回だけは自信があるのだ。
「それでは今日は婦警さんに来てもらいました」
担任の先生に紹介されて前に出る。
「皆さん、よろしくお願いします!」
35人ほどのクラスの子供達の前で元気よく挨拶をする私。
ワイワイ、ガヤガヤ、ヒュルル、ピコーン。
誰一人として私の話に耳を傾けない子供達に腹が立った。
「おい、お前ら話を聞け」
背筋が凍りついたのか全員ピシッと姿勢を正して私を見る。
「これからお姉さんが防犯の授業をやるから心して聞くように」
「あれ、本当に警察なの...」
地獄耳の私が1人の女の子の呟きを聞き逃す筈がない。怒った私は怖いんだぞっ!
「そこのキミ!...そう女の子、前に出てきて!」
「んぅむううううう!!」
「はい、この様に縛られてしまうと子供の力ではまず抜け出せません」
「んぐぅ!」
お喋りをした女の子を後ろ手に縛って猿轡を噛ませてやった。
「いいですか皆さん、悪い人は情けをかけてくれません」
「ふぐぅうう!?」
縄を引き絞って、足首と手首を繋げてやった。
「ちょっと自力で縄を解いてみてください」
「んっ....んぅぐ!...ふぅっ!....むぅ...ふぅううううう!」
ギッチリと縛り上げられた少女は皆んなの前で悶えている。全員彼女に釘付けになっていた。
「んふぅううう!」
「残念時間切れです。爆弾が破裂してしまいました〜」
「んふぉおうう!」
罰ゲームとして少女をくすぐりながら説明する。
「こうならない為にも防犯は大切ですよ!」
「お姉さんはさっきの自分で解けるの?」
そろそろ終わりに差し掛かった時、1人の男の子が私に挑戦的な態度をとってきた。
「当たり前でしょ!今まで何度もピンチをくぐり抜けてきた女警察なんだからっ!」
子供相手に見栄を張ってしまった。実際にあったピンチといえば上司にコーヒーをぶっかけてしまった事くらいだ。
「大人の力でも無理だと思います」
今度は先程まで縛られていた女の子が言った。
よぅし、こうなれば意地だ。
「そこまで言うなら皆んながお姉さんを縛りなさい!抜け出せたら給食のプリンをもらうからね!」
〜ガチンコ縄抜け対決〜
ここに開幕だぁ!
「どうする?」
「ここに縄通せば?」
「違うってこっちだよ!」
「私ここの縄が邪魔で動けなかったよ」
「あ、お姉さん両手上げて」
ちょ、ちょ、ちょ、待ってよ。
え?なになに、この子達は特別な緊縛の授業でも受けてきたの?
もう既に全く動けないんだけど。
こんなの抜け出すの無理だよ?
お姉さん半分涙目だよ?
まぁ一応ポケットに...
「あ!お姉さんカッター持ってる!」
「うぐっ...........解けぇ!」
まじで解けないってコレは。仰向けに寝かせられて両腕をバンザイで固定。両足も折り曲げられてて伸ばせない。
「やっぱりほら!この縄が邪魔なんだよ!」
「なるほどねぇ」
実は足首の縄が背中の縄と繋げられてしまった。女の子に施した逆海老縛り...。学習能力の高い子供達はすぐに私に応用した。
「....くぅ!うっ!カッター返せ!」
「ズルだよ」
「本当にね」
「口も塞いじゃおうぜ」
「やめろぉ.......おぐぁ!むぅ!」
女の子のハンカチをぎゅうぎゅうに口に詰められてしまった。
「ガムテープどこ?」
「黒板の横じゃない?」
「あ、あった!」
(お願い貼らないで...あぁ...)
女の子がビィーーと音を立ててガムテを適切な長さに切り、私の口にはみ出したハンカチごと包むように貼ってしまった。
「んぐぅおおお!」
さらに押し込められたハンカチが私を苦しめる。
「んぶぅううう(助けてぇ!)」
「大人はもがく迫力が違うのね」
「でも解けるの?」
「婦警さんだし抜け出すんじゃね?」
「おごぉおおお(苦しい!)」
必死に暴れるが縄がうまく連動して私を捕まえてる。さらに口を封じられてしまっているので息が続かない。
「ふぅーー...ふぅーー...ほぉおええええ!」
本日の勝敗
婦警の敗北。