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大人のつみき(レゴ)
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プロップマン -Return to the origin- 3

「むおおおっ!」

プロップマンの目には懐かしい光景が映っていた。

荒れ果てようとも忘れ難い芝の海。

闘志を燃やしたハーフウェイライン。

彼方に聳えるゴールポスト。

隔離区域の中心にあるラグビー場は大沼が幾度となく楕円球を追いかけ、勝利の栄光に酔った場所だった。

だが、プロップマンは『ある感覚』によって青春への懐古を断ち切られた。

「き、貴様……!」

自身の体の下からセン凶が見上げていた。

丸々と肥えた小さな体に狡猾そうな目つき。

間違いなかった。

この異形こそ加藤が死んだあの日、取り逃がしたセン凶だった。

「やっと会えましたねえ。私の名は婉レイ」

婉レイと名乗るセン凶は翻訳装置を介さず流暢な日本語でプロップマンに語りかける。

宿敵を目の前にして燃え上がる大沼の怒り、あるいは正義感。

打倒か、捕縛か、いずれにせよヒーローの心は瞬時に発火し圧倒的な腕力が行使される。

はずだった。

「おっ! おうううっ!」

プロップマンの体は動かなかった。

大沼は『ある感覚』が自身の肉体を内側から杭のように固定しているように感じた。

「大沼健東さま。本日は突然ですがご招待させていただきました。私の繁殖相手として」

繁殖相手。

その言葉によってプロップマンは自身を内側から縛り付ける『ある感覚』の正体に気付く。

「バ、バカな……っ!」

遅れてきた実感を信じられず感覚の発生源を見下ろした大沼が見たもの。

それは自身の陰茎が婉レイなるセン凶の股間の割れ目に突き刺さっている光景だった。

DGによるトラップの転移先。

それは異種族の膣内だった。

「ご安心ください。私は生殖種とでも言いましょうか、子を宿し産むことしかできない種族。あなたを攻撃する力すらありません」

今まで確認されたセン凶には生殖器官が見られず、繁殖方法が不明だった。

だが、彼らはある種の昆虫のように役割を分け、分業によって集団を形成している。

この婉レイは言わば蜂の群れの中の女王蜂のような存在だった。

「おっ! こんなっ! おおおおおっ!」

もちろん、その新しい事実についてプロップマンが理解することはなかった。

仲間の仇と体を繋げている事。

その仇の膣から性的快感を感じている事。

信じ難く、そして許し難い屈辱に大沼健東は気が狂いそうだった。

今すぐ自身の男根を引き抜き、この淫乱な異種族を叩き潰す。

そうでなければこのような辱めを拭い去る事は出来ない。

だが、

「おおおっ! おうっ! 貴様あっ! おあああああっ!」

プロップマンは異種の胎内から脱出することが出来ない。

気持ちが良過ぎた。

婉レイの膣はふっくらとした陰唇を蠢かせ、外から見ても分かるほどにプロップマンの極太の肉棒を膣内で痛めつけていた。

自身の陰茎を歯の無い口で噛み砕かれ、貪り食われているような快楽。

大沼は無意識のうちに腰を突き出し、男の全てを陰毛の生え際まで異種の胎内に預けていた。

「抵抗は無駄ですよお。ヒーローの猛烈な繁殖欲求は知っていますからねえ」

ラグビージャージ型スーツを正しく身に付けたプロップマンは一見すればその巨体で卑小なセン凶を押さえ込んでいるようにも見える。

しかし、実態は違った。

ヒーローと異種生物の密着した腰と腰の間はラグビーパンツの脇から突き出した巨大な肉棒で繋がり、咀嚼にも似た淫音を奏でている。

「奥様相手では一方的に指で満足させるだけ。その分、仕事場の卑猥な装置にペニスを挿入し射精すること毎日5回、いえ6回」

「なっ、何を……ぐおおおっ!」

敵が知り得るはずのないヒーローの性事情。

婉レイは卑しい笑みを浮かべながらある品物を取り出し、プロップマンの混乱の上に更に混乱を重ね置く。

「な、何故それを……っ!」

仇が大沼に見せ付けた長方形の物体。

それは大沼が肌身離さず持ち歩いているはずの加藤の形見だった。

「あなたのお仲間が持っていたオマモリです。驚かれましたか? 何故同じ物を私が持っているのか、と?」

ヒーローの疑問を完全に見透かす異種族。

それは全てがこのセン凶の手のひらの上である証だった。

「簡単です。こっちが本物のお仲間の形見。あなたが持ち続けていたものは、私があの時ファブリケーターで咄嗟に創り出した情報収集装置だったのです」

大沼がプロップマンとして目覚めたあの日、英雄の振るう圧倒的な暴力の中で婉レイは策を講じた。

死者の生前の所持品を重要視する人類の文化を知っていた婉レイは加藤のお守りに目を付けた。

ファブリケーターを起動し、情報収集装置を創造。

外観を加藤の持つ護符に似せ、本物とすり替える。

大沼はそれと気付かずあらゆる場所に携行する。

夫婦の寝室という聖域に、男臭いヒーロー専用の性処理室に、発情を抑え切れずに途中下車した駅のトイレにまで。

「あなたたちの野蛮な腕力によって我々は今や絶滅寸前です。ですが私はあなたたちヒーローの異常な繁殖欲求を知り、思い付きました。いえ、天啓を受け取ったというのでしょうか。ヒーローとは我々が栄えるための種馬だと」

「……っ!」

怒りのあまり言葉に詰まったのは初めてだった。

大沼が20年間肌身離さず持ち歩いていたのは異種族の悪意の塊だったという事実。

死者への思いを利用し、ヒーローのプライベートにまで踏み入る悪辣。

仲間の仇にすら情けをかける大沼の温厚さの限界を超えていた。

「ふざけるな!」

マグマのような怒りが全身の血管を走り、筋肉を膨張させる。

プロップマンの最後の反撃の力が爆発する。

はずだった。

「どこまで卑劣な手を使えば気が……! ぐおおおおおっ!」

野太い雄叫びに匹敵する卑猥な水音がフィールドに響く。

プロップマンと異種の結合部から泡立った飛沫が飛び散る。

婉レイはまだ本気ではなかった。

淫靡な海洋生物を思わせる無数のヒダが大沼健東の男の芯を舐め抉り、食い荒らしていた。

「おっ! おおおっ! おあああああっ!」

訳が分からなかった。

酸いも甘いも噛み分けて生きてきた男としての40余年間。

その人生において経験した事の無いほどの感覚を、大沼の体は高圧電流のような衝撃として解釈していた。

数秒遅れ、自身の下半身が無限軌道のごとき滑らかで激しいピストン運動を繰り出していている事に気付く。

そして、大沼はやっと理解した。

己の男根から突き刺さり、全身を貫くものが激甚な性的快感である事に。

「おうううっ! バカなっ! あっ、あの粘液かっ! 卑怯者めっ! ぐおおおおおっ!」

臍から下が意志に反して駆動する。

亀頭冠まで引き抜いては陰毛の生え際まで打ち込む度に雄の随喜が迸る。

自身の痴態を理解も許容も出来ないプロップマンは全てが異種族の卑劣な罠のせいだと吼える。

瓦礫の洞窟の中に満ちていた粘液に男の興奮を高める薬効があったのだと。

「瓦礫の中に塗布しておいたのはただのローションのようなものです。私はデリケートなので、体が傷ついてしまうんですよ」

「うっ、嘘を吐くなあっ! 全て貴様の……!」

「いいえ、後で調べれば分かりますが本当ですよ。今あなたが私と性交しているのは、すべてあなたの性欲が原因です」

「……!」

大沼は自分自身を理性的な人間だと思っていた。

もちろん性欲が強いのは認めるが、十分にそれを制御できているとの自負があった。

だが、客観的に見ればどうか。

精通から40を越える現在まで、いついかなる時も下腹部には射精欲求が煮え滾っていた。

事あるごとに手淫のチャンスを窺い、女ができれば食事と睡眠とラグビー以外の時間はいつも体を求めた。

結婚し、妻が妊娠中も早く次の子を仕込みたくて堪らなかった。

夫の烈火のような性欲に疲弊した妻がそれとなく限界を伝えるまで膣内射精の悦びを貪った。

もちろん大沼健東は誰からも信頼される人格者だが、繁殖欲求を滴らせた雄の獣である事もまた事実だった。

力ある者は自己に対して理解を深める必要が無い。

無力に立ち止まり、己を客観視する機会が無い。

大沼は自身の事なら知り尽くしていると思っていた。

しかし、実際は己の半分については全くの無知だった。

「おあああっ! そんなっ! そんなはずはっ! おっ! おうううううっ!」

もはや反論にもなっていない言葉は婉レイの子宮口に亀頭を嫐られる悦楽に遮られる。

分厚い臀部に張り付いたラグビーパンツ型スーツの下で大沼の毛深い肛門と会陰部が早くも怪しい痙攣を始める。

「何も不思議なことではありません。だってそうじゃないですか」

発情した雄の強い体臭と熱気を感じながら婉レイが目を細める。

自身の胎内を忙しなく出入りする極太の男性生殖器が刻一刻と硬度と直径を増す愉悦に酔う。

「随分とお仲間の死を嘆いておられたようですが、そのわりにはしっかりと雌と交尾し、婚姻し、子供を作っていますよねえ」

「っ……!」

大沼は言葉に詰まる。

加藤の死を悲しんでいるのは紛れもない本心だった。

しかし、その悲しみの中でも大沼は自身の男根を受け入れ、子を宿し、産むことのできる女をいつも探し求めていた。

本能の定めた女、今の妻を見つけてからは多少強引にでも言い寄り、結婚すればすぐに男児ばかり3人も産ませた。

妻も子も幸せに出来ているという自信はある。

だが、大沼健東は初めて、自身の雄としての正体に直面していた。

「そ、それは……!」

仕方がないではないか。

女を抱けと体が命じたのだ。

種を仕込み、子孫繁栄に励めと精巣が命じたのだ。

雄が雄であるほど強くなる呪いは怒りも悲しみも凌駕する。

ヒーローの情報を収集し続けた婉レイはその真実に誰よりも早く気付いていた。

「ご自身について何もご存じないようですねえ。例えばそう……子作りが好きで好きで仕方がない事……」

「な、何をっ! おあっ! おおおおおっ! こんなっ! おうううううっ!」

プロップマンの中で何かが切れる。

ヒーローの巨体が繰り出すピストン運動の質が変わる。

その動きは明らかに女を満足させるためでも、セックスを楽しむためでもない。

雄がこの世に生まれてきた目的を達成せんがための必死の、滑稽な腰使いだった。

「先ほどから膣内射精や妊娠を想起させる言葉を聞いた時、私の胎内のあなたのペニスが太くなるんです。硬くなるんです。熱くなって、拍動が強くなるんですよ」

「ち、違う……っ! おっ! おあああああっ!」

男の最も正直な部分を敵の胎内に咥え込まれておきながら意地を張ることなど無意味だった。

婉レイの媚肉の最奥部を打ち抜くプロップマンの極太肉棒に血管が強く浮かび上がる。

ヒーローと異種の分泌液が混ざったものが芝に飛び散り、大沼の分厚い胸を汚す。

「男は興奮するほど射精が気持ち良いんでしょう? ならば説明してあげますねえ」

婉レイは自身の膣を狂ったように穿つヒーローの陰茎の根元に触れる。

完全に繁殖の態勢に入った英雄の強い体臭を嗅ぎながら太い首元に顔を寄せる。

「今からこのペニスが気持ち良くって気持ち良くって仕方がなくなって、あなたはオルガズムに達するんです」

「ぐうううっ! だ、黙れっ! んおっ! そんな事がっ! んあああああっ!」

耳をくすぐる異種族の囁きにプロップマンは否応なしに絶頂を想像させられる。

正義の男の巨体に悶々としたものが広がっていく。

もしこの淫乱な穴の中で達してしまったら、一体どれほどの邪悪な快感が襲い来るだろうか。

「すると今私のお尻を叩いているあなたの大きな精巣、この欲深い器官の中で作っている精子たちがあなたの輸精管を駆け上り……精嚢からの分泌液と混ざり合って男性の快感の門……射精管を激しく刺激しながらペニスの内部を走り抜けるんです」

「おうううっ! いかんっ! おっ! やっ、止めろおっ! 言うなあっ! おあああああっ!」

今まで意識した事の無かった大沼の巨大な精巣が疼く。

初めて男の快感の門などという器官を指摘され、恥骨の奥に甘い痺れが満ちていく。

「おっ! おあああああっ!」

そして遂にプロップマンの股間の毛むくじゃらの大玉が上がり切る。

安全装置の外れた雄の欲望の弾薬庫は自らを締め付けて子種の砲弾を上へ上へと押し上げる。

「そしてプロップマンの精液の射出される場所……それは私の子宮です。あなたが睾丸で作った卑猥な生殖分泌液が私の命の部屋に撒き散らされるんです」

「おあああっ! 子宮にっ! 俺のっ! ぐおあああああっ! 駄目だあっ! そんなっ! そんな事をしたらっ! んぐおおおおおっ!」

筋肉戦車と謳われたプロップマンが異種間交配を想像させられ発情の極致に昇り詰める。

婉レイの囁きの通り、夥しい精虫たちが大沼の輸精管を蹂躙し、英雄の悦びの門を内側から乱打する。

無論、ヒーローは抵抗する。

責任感で、貞節で、人倫で、命と命を結び合わせる歓喜の衝動を抑え込もうとする。

だが、大沼は心のどこかで知っていた。

自身の肉体が既に男の不可逆点を越えてしまっている事を。

「するとあなたの精子たちは私の卵子を求めて卵管を突き進みます。そして……」

「ぬおおおおおっ! すまんっ! 俺はっ! 俺は敵のナカでっ! おうううううっ! 許してくれっ! 許してくれえええっ!」

忘れ得ぬ後悔の過去。

囁かれる汚辱の未来。

そして快感に踏み躙られた現在がプロップマンの恥骨の奥で一つになる。

雄としての完全敗北の法悦に、大沼健東は自身の巨大な男性器を異種の子壺の行き止まりまで突き入れる。

その瞬間、ヒーローは人生の全てを仇の膣内に放った。

プロップマン -Return to the origin- 3

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