こんにちは、庄名です。
ご無沙汰しております。
めちゃくちゃ期間が開いてしまってごめんなさーい!
さて、今日は長い間寝かせてしまっていたのですが、
FANBOXのたんぽぽプラン用のアイコンをイメージして描いていたものを完成させました!
笑うのって大事ですよね。
ちょっと恥ずかしいんですが、大昔の私の同人誌では、
よく「笑顔」に関連するタイトルが出てきます。
自分のサークルのコンセプトだったのですよね。
描いている時、初心を思い出してまたそういう絵を描いていこーって思いました。
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『 お兄ちゃん! 待って!』
「お兄ちゃん! 待って!」
田んぼのあぜ道を真っ直ぐに駆けていく。
呼びかけたその人は、声に気づいてゆっくりと振り返った。
「佳乃」
「歩いていくの、早いよう」
「俺の足が長いから仕方ない」
「んもう」
ぽすんとその背をゆるい拳で叩いて、頬を膨らませる。
素直なその感情表現に、兄はごめんごめん、と頬を緩ませた。
「置いていかないでって言ったでしょ」
「ちょっと買い物に行くだけだろ?」
「一緒に行きたいって言ってるの」
ね、と可愛らしく甘えた顔をして見上げたが、やれやれと呆れた顔が返った。
「つまりあれだ、お菓子買って欲しいんだろ」
「違いますぅ。アイスですぅ」
「変わらん!」
けれど、自然と二人の足並みは揃う。
にこにことご機嫌な佳乃を見下ろしてきて、兄がため息をつく音がそっと聞こえた。
「それにしても、アイスクリームはまだ早くないか?」
「大丈夫、大丈夫ぅ」
「はぁ」
足取り軽く、佳乃は前に進んでいく。
その背に結ばれたスカートのリボン、そして緩く結ばれた髪がひらひらと揺れた。
「蝶々みたいだな」
「なにか言った?」
「なんでもない」
妹に対して、かわいいな、などと言ってやる柄ではないのだ。
「そんなことよりもお兄ちゃん、今日のお昼御飯はなあに?」
「やきそば」
「またぁ?」
「文句言うなら食わなくていいぞ」
「そんなこと言ってないでしょ」
ふいに佳乃がしゃがみこむので、揃って足を止めた。
狭いあぜ道だが、他の誰もやってこないことを見回して確かめる。
全く、佳乃はこうしてみていてやらねば危なっかしい。
「だったら、買い物は豚肉と、キャベツと、もやしとぉ……?」
「キャベツは残ってたぞ」
「あーっ、あれ古くなってたよ。使ったらだめ」
「え、マジか」
軽口を言いながらぷつんと摘まみあげたのは、一本の綿毛だった。
丸々としていて、ふふふ、と佳乃は満足げに微笑む。
「お兄ちゃん、どっちが遠くに飛ばせるか競争しよ」
「嫌だけど」
「けちー」
兄にすげなくされても、佳乃は楽しそうだ。
ふうぅ、と息を吹いて綿毛を空へと送り出している。
ふうぅ、ふうぅ、ふうぅ。
またひとつ摘んでは、ふうぅ、ふうぅ、ふうぅ。
「お前、飽きないな」
「今だけなんだもん。楽しいもん」
おしまーい、と軽快に言って再び佳乃は立ち上がる。
とん、とん、とん、と軽やかに駆けていき、呆気にとられる兄に口を尖らせながら振り向いた。
「お兄ちゃんおそーい。私もうお腹ぺこぺこだよー」
「お前が言うか」
兄もズボンに手を突っ込んで、ぶらぶらと歩いていく。
スーパーまでは、もう少し。
ひらひらと揺れるリボンに蝶が舞い降りたのに気づいて、兄も思わず頬を緩めていた。
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絵:庄名泉石 文:柊ユーリ
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梅雨時から詰まっていた仕事が少しづつ終わり、ようやくペースが戻ってきました。
絵の練習も止まっているので少しづつ再開したいです。
FANBOXでは、ちゃんとした完成イラストを目標にするとなかなか更新できなくなってしまうので
もう少し気軽に、どちらかというと他の方に普段見せない経過やラフなどを載せていけるようにしていきたいという気持ち。
またちょっとづつお付き合いくださいませ!
庄名 泉石
ななつ
2022-08-17 14:43:12 +0000 UTC