こちらは全体公開版よりもう少し詳しく&画像大きめ&目の塗り方なども載せた記事となります。
さて、油彩っぽい塗りは1年以上前くらいから背景などで部分的に試していたのですが、標準のアクリルガッシュやドライガッシュブラシでなんとか全体行けそうかなと感じたあたりで突如水彩ブラシを投げ捨てようと思いました(えー
色々試して今はこの辺に落ち着いてます。該当ブラシの製作者様には大感謝です。
昨年のクリペのアップデートで実装された「色の変化」設定でストロークごとにランダムな色を吐き出せるようになったことでアナログっぽさが出やすくなりました。
色が入り交じり重めでガサガサ、どっしりとした風合いになるのがなかなか気に入ってます。
情報量の少ないのっぺりしたブラシはもうやだ!って方はお試しあれ。
ここからは工程別ですが全体公開版より高解像度、解説もやや詳細になっています。
鉛筆系などの好きなブラシでごりごりと下描き。自分はSAI風鉛筆Ⅱを乗算モードにして60%グレーで描くのがコピー用紙にシャーペンで描いてた当時に近い感覚で好き。
この段階で各差分の線画も別レイヤーで描いておきます。
今回は同人誌の表紙用なのでトンボにサイズを合わせてからリアルGペンや丸ペンでペン入れします。差分の線画も(以下略
普段のリワード用絵では他のブラシ使ったり線は真面目に描き込まないことも。
パーツごとにレイヤー分けします。この時点ではまだ色は何も考えなくてOK。
昔からのクセで「1レイヤーで全部塗り」はなかなかできませんね…
いきなり先に背景を描いてしまいます。なんなら一旦キャラは非表示にでも。
各種ブラシでガシガシ描いたり撮ってきた写真を部分的に合成したり。
こうして背景を先に描いて全体の雰囲気を決めてしまった方がキャラの色も考えやすくなるのです。
次は差分を後回し(非表示化)にしてベースから塗っていきます。
光源の方向を考えながら影の形に色(この時点でもまだ適当な色)をざっくりと置いていきます。厳密な形や方向よりも「ここが出っ張って主張してるとうれしい」ぐらいの感覚でやってます。
背景共々パーツごとに調整レイヤーで色をいじり回して好みの風合いを考えます。
背景無しで塗り始めるとどうしても『肌は肌だから肌色』のような観念に引っぱられやすいですが、先に背景を作っておくことで「暗いんだから赤紫置こうぜー」って感覚がスルッと出てきます。
サイケな配色を考える時もこういうやり方がいいのかも?
あとはできた色を拾っておもむろに塗り筆ブラシでベタベタ塗っていきます。ストロークのたびに違った色が出てくるのでアナログ絵の具的な感じがして楽しい。
少し削りたい・ボケ足が欲しい時はぼか油彩などで削ります。
主線の色が濃いままだと仕上がりのイメージを邪魔するのでこの時点であまり気にならない色に変えています。
さらに影を増やしてハイライトを追加するなどして描き込んでいきます。ハイライトを描くレイヤーは通常で普通に塗ったり加算で光らせたりやり方はまあ色々(今回はビビッドライトで重ねてるのが面白いところ)
髪のハイライトも入ってそれっぽくなってきました。
髪の房を描き加えて主線を着色。一部主線のレイヤーをコピー&ぼかして不透明度を下げてピントずらしを目論みましたがあんまり意味なかったかも。
あとは後光を足して雰囲気を出したりなど適宜効果を加えます。
同じ要領で差分パーツも塗っていきます。
さらっと流してますがリワード絵における作業量はベース塗り:差分で1:2ぐらいだったり…ひえぇ…。いや差分増やしすぎなのが悪いんですけども。
全体のカラーの微調整や光の効果を足したりしたらできあがり!
同人誌の表紙としてはこのあとPhotoshopに移動してロゴを入れたり裏表紙のデザインをしてCMYK変換を経て入稿します。
・色変換関係の余談
印刷の予定がなくWebのみで公開する普段のリワード絵ではクリペでの作業開始時からsRGBのiccプロファイルを埋め込み、そのまま最後まで一貫して作業していきます。
しかしCMYKは色域の関係上sRGBから変換するよりもAdobeRGBから変換した方が最終的な色再現度が良くなる傾向にあるので(色にもよりますが)、制作中はAdobeRGBで作業・保存を行いWeb向けの出力をする場合だけsRGBに変換するプロセスが挟まります。
(Adobe RGBやDCI-P3のような広色域表示は対応ディスプレイでないと正しく表示できないので該当しない場合は使っちゃダメです。色がなんか赤く飛んでる~みたいなやつの原因がこれ)
ちなみに今回の記事の画像はうっかり変換しないままpngで出したのをjpg化してるので逆に本来より色が少しくすんでます。あとで気付いたけど解説記事だからまあいいか…って(笑)
目は毎回のように塗り方変えたりするのであくまで「今のところ」ですが…こんな感じ。
普段これを差分の数だけやるので作業量でわりと死ねます(えー
…以上となります。ここまで長々とお読み頂きありがとうございました。
色々考えて試してることもあってパパッと素早く描けるタイプの塗り方ではないのですが、まあそのへんはそういうのができる方に任せておけばいいですしね。
むしろここまでやりこんで描くのがふたなりとかうんこなんだから実にいいですよね。
というわけでこれからもまたよろしくお願いします。