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巨乳メイドの愉悦②

我が家の食堂は広い。お客さんたちを招き入れる際に、格が落ちない様にと必要以上に大きく作り過ぎたせいだ。しかし、大規模なパーティーをする時に使う用の会場は別に作られているから、この食堂はほとんど身内でしか使わない。つまり、ただただ無意味に広いだけだ。 コロコロと料理が乗った台車を押して、メイドさんが席まで近づいてくる。この食堂で働くメイドさんも、他の人たちと同じように「黒髪ロングで前髪ぱっつん」の規約を守らないといけない。パパは厨房で働くシェフ全員も同じような見た目にしようとしたけど、それは流石にママに止められて叱られていた。シェフは4人いるけど、その内2人は男なのだ。 男の「黒髪ロングで前髪ぱっつん」は、まあ否定はしないけど、好みじゃない男性にそれを強要するには流石に可哀想だ。 「ありがと」 料理を運んできてくれたメイドさんにお礼を言う。この人は、ここで働いているメイドさんの中で1番と言っていいほど仲がいい。他の人たちを違って、ほとんど毎日必ず会うからだ。名前も覚えてる。佐織(さおり)さんだ。 「今日は遅い朝食ですね」 佐織さんは穏やかに言う。歳は確か28ぐらいで、私とは一回りほど離れているが、童顔過ぎてそこらの中学生よりも年下に見える。白のエプロンの下で豊潤に膨らんでいるHカップの胸を揺らしながら笑みを見せる。 「ご主人様にまた叱られますよ」 通信制の高校に変わったからといっても、パパは私が昼前にようやく起床することをよく思っていない。学校に通わなくていいから早起きしなくてもいいじゃんと私は思うのだが、パパはそういうことじゃないと言うのだ。早起きは三文の徳とよく言うだろと、私を叱りつける。 「パパだってよく昼寝してるくせに。朝早く起きても昼にいっぱい寝てたら意味ないじゃん。活動時間的にはそんなに変わらないよ。・・・・いただきます」 テーブルに広がるのは、白米と豆腐とわかめのお味噌汁にさわらの塩焼きと目玉焼き。パパはもっと豪勢な物を食べろというけど、私はママと同じように和食が好きなのだ。 「今日から新しい人が来てるんだよね?」 「食事しながらの会話は叱られますよ」 「パパだってよくやってる。・・・・それで、知ってる?」 「ええ。今はお庭の手入れを任されているようです。先ほどお嬢様のお部屋にも挨拶に向かったそうですが、ノックのお返事が無かったようですので後で再度出向くようです」 そうだったのか。すっかり熟睡していて気が付かなかった。 「それは悪いことをしたわね。挨拶には私から行くわ」 「それがよろしいかと」 「あ、そうだ。今日は摩耶加(まやか)さんはどこにいる?」 「今日は非番のはずですが」 「あ、そっか。今日火曜日か」 家から出ないと、どうにも曜日感覚をよく失う。 「またゲームですか?」 「そ。今日こそリベンジをって思ったけど、いくらゲームの相手とはいえ、非番の日に付き合ってもらうのは悪いかな」 摩耶加さんもここで住み込みで働くメイドさんの1人だが、よくゲームの対戦相手として付き合ってもらっている。歳は22歳と近く、ゲームの腕がいいのだ。むしろ上手すぎるぐらいで、私に対しても容赦なく勝ちを奪っていく。別にサボりを強要しているわけじゃなく、パパからすると、私のゲームの相手もれっきとしたメイドさんの業務の一つなのだ。 「誘うだけ誘ってみてはどうでしょう。彼女、夜に予定があるとは言っていましたが、今はお部屋にいると思いますよ」 「そっか。じゃあ、行くだけ行ってみようかな」 そして私は食事を終えると、庭の手入れをしているという新人さんに挨拶しに行くことにした。 家の中もそうだけど、我が家は庭もめちゃくちゃに広い。何せ敷地内でも門から屋敷の玄関までは歩いて十分はかかる。しかも横にも広いので、庭の手入れだけでもメイドさんを4人と専用の手入れ業者を複数雇わないといけないほどだ。 つまり、その新人さんを探すのにも一苦労ということ。食事終わりの運動としてはちょうどいいけど、今日は春にしてはそこそこ暑く、背中には汗がじんわりと広がっていた。 2人のメイドさんに話を聞いてついに目当ての新人さんを探し出したのは、食事から30分が経った頃だった。 「あのっ」 声をかけると、噴水周りを箒で掃除していたメイドさんが振り返った。 規約通りの「黒髪ロングで前髪ぱっつん」。そしてHカップ以上の巨乳だ。他の人たちと同じように、黒のロングスカートにフリルの付いた白のエプロンという定番のメイド衣装を着ていて、やっぱり外見は他の人たちとそう変わりはない。身長はそう高くなく、歳も二十代後半ぐらい。これも、ここで働く多くのメイドさんたちの特徴と一致する。 しかし、その眼つきだけが特徴的だった。なんていうか、とても鋭い。目に入る人間は全て敵だというように、警戒するような目つきをしている。 「はい。なんでしょう」 落ち着きのある声でそう応える。仲良くなるには少し時間がかかるかもしれないと、そう思った。 「今日からの人でしょ?さっきは挨拶しにきてくれたみたいだけど、出られなくてごめんなさいね」 「とんでもございません。こちらの不届きです。まさかお嬢様の方から来てくださるとは。申し訳ありません」 そう言って小さくお辞儀をするが、心には何とも思っていないんだろうなという気がした。多分、私のことを舐めている。まあ、そんなことは気にならないし、むしろ嬉しい。私を特別扱いしようとしないのは、私にとってはむしろ好印象だ。 「いいの。それで、名前は何て言うの?」 「利花(りか)と申します」 「そう、利花さん。よろしくね。もし良かったらいつか一緒にゲームでもしない?きっと仲良くなれると思うから。もしよければ、今日の夜にでも」 「ありがとうございます。ですが、本日の夜には先達の方とご予定が入っています。よろしければ、また後日にでも」 「もちろん。そうだよね、今日が初日なんだから、色々と確認することはあるよね。それじゃあまた後日。無理しない様に頑張ってね」 「ありがとうございます」 利花さんは今度は深くお辞儀をした。まるでこれで話は終わりだと言うように。そして私に背中を向けて掃除を再開した。 なんとなく影がありそうな人だと、そう思った。


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