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藤柵かおる
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(3)『催眠』というジャンルについて-3「催眠の道すじの多様性」

催眠について-3

「催眠の道すじの多様性」


『前回までの内容』

-1「そもそも催眠って何なのよ?」

-2「書く側としての催眠の便利さ」


『今後の予定』

-4「あなたの好きな催眠シチュは何?」

-5「催眠とはなんなのか」


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さて、前回は『催眠は書き手として非常に便利である』

ということでした。

これだと『催眠を使えば比較的楽に創作できる?』という風にも思えますが、実はここにはある種の問題点があります。


催眠は”何でもできる”がゆえに”何になる”のか、作り手側もよく分からないということになりやすいのです。

特に”自分も欲望を形にしてみたい”と思って人が陥りやすい傾向があるように思います。


ひとつ例を上げて見ます。

『催眠術で女の子とえっちする』という内容でいこうと思ったら、マンガなら一コマ目、小説なら最初の数行で『催眠ドーン!』とすればもう開始できます。非常にスピーディですね。


ところが、ここからどうするのかとなると途端に手が止まってしまうという現象がよく起こります。これこそが『催眠の道筋があまりにも多すぎる』ことによって起きていることなのです。


「催眠術でなんでもできるんだから、迷うことなんてないんじゃないの?」と思うかもしれません。ところが『何でもできる』という状況に放り出されてしまうと、案外『何をすればいいのか?』という風に分からなくなってしまうものなのです。


前回説明したように、催眠はなんでも出来てしまいます。

高貴なお嬢様に催眠をかけたならば、どうなるのか。

選択はあまりにも多くあります


・意識はそのままで身体だけ操る。

(か、身体がっ勝手に……い、いや、いやぁっ……!)


・違和感をなくして、奉仕するのが当たり前にする。

「ザーメンをまんこで受け止めることの何がおかしいの?」


・違和感をなくして、絶対服従の肉人形にする。

「――はい、分かりました」


・意識を操作して痴女化させる。

「おぃひぃ♡ ちんぽおぃひっ」


・意識を操作して違和感を感じつつも、服従させる。

「そ、そうですよね……女性はあいさつの代わりに男性に中出ししてもらうのが、常識……です、よね……」


・催眠になんてかかってないと思わせておく

「催眠術? そんなものに私がかかるわけないでしょ?

 今なにされるのか言ってみろって? あなたがオナニーしたいって言いだすから、仕方なく処女まんこをオナホ代わりに使わせてるやってるだけじゃない。で、催眠術とやらはいつになったら見せてもらえるの?」


ざっとですが、開始時点でこれだけのルートがあります。

ここからさらに話が進んでいくと、

・途中で催眠を解除する。

・もう一人登場させて、認識の違いを出す。

とさらに複雑化していき、最初に決めたルートでさえも、途中で消滅し、瞬く間に別のルートに飛ぶことさえ起こります。


はっきり行ってしまうと、自分でも何やってんだか分からなくなります。キャラが常識の範疇を越えた無様な行動をするところが催眠の抜きどころなのですが、作り手はその常識を越えた行動を描写する必要があるので、本気でわけがわからなくなります。


このように、催眠というのは、一見簡単そうに見えて、

案外普通のものを書くのとは別の意味での、構成力をというものが求められるジャンルだったりするんだと思っています。


次回は、そんな催眠を書く上で大事なことである。

『自分の好きな催眠のジャンル』

について話していこうと思います。


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