「それじゃあゲーム開始だ、頑張ってゴールにたどり着こうね!」 そう言って、馬之助を誘拐した犯人は車に乗って去って行った。 銀髪の少女、馬之助はうめき声を上げながら、小さくなっていく車を見つめるしかなかった。 馬之助はある日突然謎の人物に誘拐され、その人物の家に監禁され快楽調教を受け続けていた。そしてある日、その人物は馬之助の四肢を拘束し、猿轡とバイブを付け、自身の車に乗せて外へ出た。拘束はしっかりと体の自由を奪うだけでなく、用いられているベルトすべてに鍵が付いており、力尽くでは外せないようになっていた。 「たまには趣向を変えて外でゲームでもしてみようか」 そういいながら車は夜の街を走る。時間は午後の11時を指していた。窓から見る外にはまだ人が歩いており、馬之助の肝を冷やした。 馬之助は人物の隣の助手席に座らされており、乳首と尻の穴、そして秘所に取り付けられたバイブの振動にもだえ苦しんでいた。絶頂には決して行けないような弱い振動は馬之助の精神を徐々に蝕み、思考力を奪っていった。 バイブの振動に集中力を持っていかれないように、馬之助はふと正面を見上げる。すると、目の前には地図が貼り付けられていた。地図には一つの道に赤く線がつけられており、大通りのある道を「スタート」とし、しばらく大通りを通った後に裏路地に入り、住宅街を経て1軒の家を「ゴール」としていた。 謎の地図を見つめ怪訝な表情を浮かべる馬之助に気付いたその人物が口を開いた。 「その地図、しっかり覚えておいてね。ゲームにならないから。」 馬之助はその意味が分からず困惑していたが、やがてその意味をじわじわと悟ったのか、その表情は車が道を進むにつれて青ざめて行った。 ふと、車が動きを止めた。馬之助ははっと顔を上げる。しかし周囲に信号はなく、またガードレールが近くに見えたことからここが目的地だったようだ。馬之助は慌てて地図に目を戻す。ここは大きなビルが並ぶオフィス街で、駅も近く日の昇っている時間帯ならば人通りが多い場所である。その駅も地図にはっきりと記されており、馬之助は地図の言う「スタート」にたどり着いたことを悟った。 人物は車から降りると馬之助を担ぎ上げ、歩道におろす。四肢を曲げる形で拘束された馬之助が安定して立つにはひじとひざを上手く地面に設置させる必要があり、そのさまはさながら犬のようであった。 「そうだそうだ、これを忘れていた」 馬之助が恐怖と羞恥に震えている後ろで、人物が何かを取り出し馬之助の体をなぞり始める。馬之助はくすぐったそうにうめき、身をよじるが、その行為は何の意味もなさなかった。 「できたできた、これこれ」 やがて人物は馬之助の体をなぞり終わると、携帯を取り出し馬之助の体を写真に撮り始める。そして、「見て見て」と口角を上げながらその写真を馬之助に見せた。その写真を見て、馬之助は思わず声を上げてしまった。 「ん”う”う”ぅっ!!」 その写真は地面に四つん這いになった馬之助を撮っており、背中とバイブの刺さった尻が見えている。しかし、その背中と尻には卑猥な言葉での落書きが大量に、無遠慮に書かれており、さながら馬之助が望んでこんなことをしている変態かのようであった。 「こんなのが誰かに見られたら、マズいよね?もう夜遅いとは言ってもまだ人通りがあってもおかしくない時間帯だ。ましてやここは都会だよ。いつ誰が来るか…………ほらっ!!」 「ぐぅうっ!?!?」 そういって人物が誰もいない路地を指さす。 「なんてね。まだ誰もいないよ。でも、見つからないようにね?」 「う”う”--………」 人物はわざとらしいほどに馬之助に顔を近づけ、ニヤニヤと口元をゆがめて笑う。馬之助はそんな相手に何もできない悔しさから、涙を流した。 人物はポケットからいくつものスイッチを取り出し、すべてを一番高いメモリに押し上げる。 「う”っあ”ぁあ”ぁあ”!!??!?」 突如激しくなった各所のバイブに馬之助の体は跳ね上がる。車内でずっと弱い振動で「お預け」をされていた馬之助の体はその衝撃に耐えられず、馬之助はすぐに絶頂へと達してしまった。絶頂の波は体を蝕み、四肢が地面についていられないほどに震える。それを見て人物は大声を上げて笑っていた。 「あぁ面白い。四つ足でよちよち歩いて、スイッチを入れるといつでも跳ねる。まるでオモチャみたいだ。本当に人間なの?」 馬之助は口枷越しに文句を言おうとするが、その声は口枷によって意味のないうめき声へと変換され、人物の歪んだ性癖を満たすだけに終わった。 「さて、そろそろ始めようか。」 人物は車からひときわ大きなコントローラーを取り出し、スティックを操作する。すると、またもや車から何かが飛び出した。それは馬之助のぴったり真上に位置すると、その位置にとどまり動かなくなる。 「制限時間は1時間。このドローンが君のゲームの進行状況を僕に伝えるよ。君の首輪についているGPSを感知して、このドローンは君を追いかける。そしてドローンについたカメラが君を上空から捉え、僕の持つタブレットに状況を知らせてくれるんだ。さっき地図で見たルートは覚えた?君はゴールの家……ていうか、僕の家だね。そこにたどり着くことができればゲームクリア。その拘束具の鍵を渡して君を解放するよ。制限時間以内にゴールにたどり着けなければ、ゲームオーバー。僕が君を回収して、監禁生活に逆戻りだ」 人物はスタスタと歩きながらルール説明を終え、車に戻った。馬之助は必至でうめき、なんとかこのゲームをやめさせようと叫ぶがその言葉はどれも言葉にはならず、人物には伝わらない。馬之助はその無力感に大粒の涙を流した。 人物の車はエンジンを吹かす。 「それじゃあゲーム開始だ、頑張ってゴールにたどり着こうね!」 そう言って、馬之助を誘拐した犯人は車に乗って去って行った。 夜の街に一人取り残された馬之助はうめき声を上げながら、小さくなっていく車を見つめるしかなかった。 (後編に続く…後編はラーメンプラン以上に加入していただけると見れます)