(な、なんなんだ!? 私はいったい……どうなってしまったんだ!?)
ヒーロー、キャプテン・オプティマスは混乱していた。怪人が放った粘液を浴びたところ、急に体に力が入らなくなり──それどころか、体が空気が抜けた風船のようにしぼんで、薄っぺらになってしまったのだ。
「ぐひひひ……この包皮怪人、マラカセー様の敵ではないマラね……」
それは、頭部が巨大な包茎チンポのような風体の怪人だった。首から下は肥満体の全裸の男で、股間にも小さな包茎チンポが生えていた。頭部に顔は無いようだが、視覚はあるようだ。怪人は皮になったヒーローをつまみ上げると、背中に出来たチャックを開き、まるで服のように着込み始めた。
(あっ! やめ、やめろ! 私の中に……入ってくるなッ!)
マラカセーの太短い足が、豊満な太鼓腹が、そして太い腕が──ヒーローの皮に入るたびに、嫌悪感と快感がキャプテンを襲う。そして頭部も着込まれると、自動的にチャックが締まり──マラカセーはキャプテン・オプティマスに「なった」。
(わ、私が私じゃなくな……あぐっ! ぐひひ……脳みそも乗っ取れたマラ!)
「ぐひひ……これからはおいらが……キャプテン・オプティマスだマラ〜ッ!」
渋みのあるバリトンボイスで、下品な口調で叫ぶヒーローの声が、路地裏に響いた。
※
「さあ、市民の皆さん! 今日はこの私のヒーローアナルを、存分に堪能して欲しい!」
駅前で淫猥な宣言をするヒーロー。そして、マラスキーの能力として「包皮のあるもの」を自在に操る事ができる。周囲の男性たちは突然勃起し、強烈な性的衝動に溺れ始めた。
「きゃ、キャプテン……」
30代の逞しいサラリーマンが、うっとりとした目でヒーローを見つめる。ヒーローは彼を押し倒すと、ガニ股で跨った。
「さあ、まずは君からだ! ぬおっ……!」
屹立したチンポを飲み込んでいくヒーローのアナル。ヒーロー協会から除籍命令が出たのは、それから程なくのことだった。
(終)
「おーっす」
「うおっ! いきなり金玉揉むなよ!」
男子校であるM学園は、かなり男同士のスキンシップが濃い──というより、全員ホモなんじゃないかってくらい、ホモ率が高い。学生寮での抜き合いは日常茶飯事で、部活では上級生から下級生に対して、そういう「指導」も公然と行われている。そんな校風であるため、入学当初はノンケだった学生も、卒業する頃には熱烈な男好きになっていた。
「おーっし、そろそろ席につけー、ホームルーム始めるぞー」
それはこのM学園の卒業生であり、2年1組の担任である景山健二もそうだった。景山は学生時代にラグビー部でたっぷりと「指導」を受けており、男好きになっている。景山は、友達と喋り続けていた野球部員、山本琢磨のプリッとした尻を揉みながら注意した。
「おい山本。そろそろ席に戻れよ。早く戻らないと、ずっと揉み続けるからな」
「え〜! それはそれでありじゃないっすか! どうすっかな〜」
芋臭い顔に笑みを浮かべて、にやける山本。景山が口を開こうとしたとき「改変」が発生した。
生徒たちの制服が、学ランから変化する。いずれも競泳水着、ハイレグ水着、マンキニ、ケツワレなどであり──卑猥ではあるが、学校の校章があしらわれていた。中には全裸の生徒もいるが、その生徒の肌には校章のタトゥーシールが貼ってあった。
景山の白いポロシャツとジャージも、一瞬で変化した。景山は蛍光ピンク色のマンキニ水着を穿き、競泳水着を穿いた山本の尻をスケベそうな顔で揉んでいた。景山は鼻息を荒げながら、口を開いた。
「んっ……♥ このままホームルーム始めちまうか。情報の竹田先生からだが、課題のAVの提出期限は今週中だ。あと、来週の体育はアナルセックスをやるからな〜」
「あっ! 先生……アナル、感じちまうっす!」
「ん〜? あと何かあったかな〜?」
景山は節くれだった指を、山本の競泳水着の隙間から肛門にねじり込みながら、平然とホームルームを続けた。
(終)
怪盗DEUX(ドゥ)が盗むのは、被害者の「肉体」である──被害者は、自らを怪盗DEUXだと名乗り、自身の犯罪を告発する動画を配信してしまう。不正な利益を得た政治家、ブラック会社の社長、不倫した芸能人や、中には闇バイトの首謀者までが、肉体を「盗まれて」動画を配信していた。被害者たちは、動画配信を終えた直後に我に返り、自分自身の意思で行動したと思っていたが、しかしさっきまでの自分は自分ではなかった──と、みな口を揃えて訴えていた。
※
「集団ヒステリーとかじゃねえのか?」
笠原正憲は一連の事件をそう評した。笠原は警視庁捜査一課の叩き上げの刑事で、今年で51歳になる。角刈り頭と髭の剃り跡には白髪が混じっている。ずんぐりとした猪のような中年刑事だった。
「もっと柔軟に考えましょうよ。奴には超能力があるのでは?
若手の刑事である三浦慎太郎は、笠原とは別意見だった。三浦は27歳。溌剌とした精悍な風貌だ。笠原が三浦を睨む。
「あのなあ、逮捕状に『肉体の窃盗容疑』とでも書くつもりか?」
「笠原さんは頭が固すぎます。この間の事件だって──」
二人は何かと衝突しがちだった。それは、ある政治家の元に怪盗DEUXからの予告状が届き、その警備に駆り出された現場でも同じだった。周囲も「またやってるよ」という顔で肩をすくめていた。
「おい三浦。ちょっとツラ貸せや」
「ええ」
笠原が三浦を連れて別室に向かい──ドアを閉めると、三浦が笠原を抱き寄せてチュッとキスをした。不機嫌そうだった笠原が、デレっとニヤけた。
「おう、俺達は表向き、不仲ってこと忘れんじゃねえぞ」
「いいじゃないですか。誰も怪盗が『二人組』ってことに気づかないぐらいですし」
「まあな。被害者はあえて記憶を残してやってるだけで、やろうと思えばいくらでも記憶は改竄できるしな」
「ええ。笠原さんと俺は、しっかりと記憶を弄って、怪盗DEUXの熱烈な信奉者にしておきましょう」
(終)
(意外とあっさりとしたものだったな)
中西邦浩は、逮捕した連続強◯魔である野尻悦男をパトカーに乗せて、自身も後部座席に乗り込んだ。運転席には若い警察官が座っている。中西は捜査一課の刑事であり、42歳のベテランだ。逮捕された野尻は屈強な体格をしているにも関わらず、おとなしく手錠を掛けられている。その野尻が、妙にニヤついた表情をしていた。
「野尻。お前なにへらへらしてんだ」
「うへへ。刑事さん。まさかこんなんで、俺を捕まえたつもりだと思ったら、可笑しくってね……」
中西は肩をすくめた。苦しい負け惜しみだろう──そう思っていた。野尻が、盛大な音を立てて放屁をするまでは。
ブフゥ〜〜〜っ! プスッ! ブボッ……ブボボ、ボフンッ!
「うわっ! 中西さん。今の音、なんですか!?」
「こいつ、屁こきやがった! おい、窓開けろ──おっ? おぉぉっっ!?」
屁を鼻腔から吸い込んでしまった中西の股間が急に勃起し、肩がビクビクビクビクン!と震えた。屁はパトカー内に充満し、若い警察官も窓を開ける前に「ああぁぁっ!」と喘いで運転席で悶えた。
あまりにも臭く、熟成された屁の匂い。なのに、それを鼻腔から吸い込むことは、まるで屈強な男に種付けされる濃厚なセックスを連想させた。
「くっ、んあっ! なにしやがった……!」
「へへへ。俺の屁を吸い込むのは、俺に種付けされるのと同じなんですよ。刑事さん」
野尻は再びボフンと音を立てて放屁をした。パトカーの中の屁の匂いがより濃くなる。若い警察官は、あまりの快感にすすり泣くような声を漏らしていた。
「ここでたっぷりとあんたら二人に『種付け』して、俺の屁なしじゃ生きられない変態にしてやるよ。そうしたら、最初にこの手錠を外してくれよな……」
「そんなこと……するわけ……んあぁ……!」
ボフッ! と更に放屁を続ける野尻。中西は、屈強な野尻に抱かれるイメージを屁から脳に刷り込まれつつ、ゆっくりと腰を動かし始めていた。
(終)
──────────
約4ヶ月ぶりの800字小説でしたね。どれも書いていて楽しかったです。今回は、
①「逆レ皮モノ」と「怪人」
②「元から全員(教員含め)ガチホモの男子校」+「エロ制服(競パンやケツワレ、ハイグレ、全裸、マンキニ等)やエロ授業義務化の常識改変」
③「体狩り怪盗」と「不仲な老若刑事コンビ」
④「強◯魔の巨漢とベテラン刑事」+「種付け放屁」
の4本でした。
※②は「元から全員(教員含め)ガチホモの男子校」+「エロ制服(競パンやケツワレ、ハイグレ、全裸、マンキニ等)やエロ授業義務化の常識改編」とリクエスト頂いていましたが、「常識改編」は「常識改変」の誤字だと解釈し、そちらで書かせて頂きました。
800字小説のお題のリクエストは、基本的には「2つの単語」までOKです。具体的には「◯眠」+「体育教師」などですね。ただ、入れ替わりや立場交換の場合は、単語2つだけだとリクエストの幅が狭くなってしまうので、交換したい組み合わせまで書いて大丈夫ですよ。例:「入れ替わり」+「水泳部と野球部」
簡易的なリクエストとして、思いついたものがあればコメントしてみてください。リクエストしたいお題は、今まで通り800字小説のコメント欄にどうぞ。
それと、どんなリクエストしたのか他の人に知られたくないときは、どうしたらいいですか?という問い合わせも頂きました。その場合は、TwitterのDMやpixivのメッセージでリクエストを下さい。それ以外の通常のリクエストは、今まで通り800字小説のコメント欄にコメントを下さい。
※リクエストする際のお題を「2つの単語」に絞っているのは、複雑な内容を文章でリクエストされても、800字という文字数では対応できないためです。ご了承下さい。
くろねこ@9605
2025-02-14 16:11:13 +0000 UTCevol
2025-02-13 16:08:08 +0000 UTCくろねこ@9605
2025-01-08 13:42:32 +0000 UTCブウ
2025-01-07 14:25:19 +0000 UTCくろねこ@9605
2025-01-04 05:59:54 +0000 UTCくろねこ@9605
2025-01-04 05:58:40 +0000 UTC樹
2025-01-03 23:42:34 +0000 UTCTon爆To
2025-01-03 13:02:58 +0000 UTCくろねこ@9605
2025-01-01 15:16:35 +0000 UTCくろねこ@9605
2025-01-01 15:09:36 +0000 UTCくろねこ@9605
2025-01-01 15:07:00 +0000 UTCスキマチオ
2025-01-01 11:11:26 +0000 UTC思兼
2025-01-01 00:57:53 +0000 UTC黒竜Leo
2024-12-31 14:08:51 +0000 UTC