NokiMo
くろねこ@9605
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挿げ替え×改変マジックショー【後編・10,300字】

この小説は後編です。前編はこちらから読めます。

https://kuro96neko05.fanbox.cc/posts/8963140


──────────


「また雄平の負け〜!」


「雄平、すっげーザコじゃん! ざ〜こ!」


「くっそ〜!!」


 学校に着いたあと、俺は教室でクラスメイトたちと腕相撲をしていた。俺はクラスで一番背が低いし、腕相撲もかなり弱い。何度やっても、こてんぱんに負かされてしまう。しかし腕相撲で負けるたびに感じる「こんなにも貧弱な体になってしまった」という劣等感が、ぬるりと別なものにすり替えられてしまう──子どもの頃から大柄で体格のよかった俺が、こんなにも華奢な少年になってしまったという倒錯感──俺本来の肉体とのギャップに、むしろ興奮してきてしまう。そのため、俺は普段から「腕相撲が弱いくせに挑戦してくるやつ」としてクラスメイトから認識されているらしく、今日もこっぴどく負かされたのだった。そうこうしているうちに、担任の先生が教室にやってきた。


「おーし、お前ら席につけー。出席取るぞー」


 担任教師である、澤田翔吾先生だ。年齢は25か26歳くらいだろうか? スポーツマンらしい快活な男性教師で、子どもたちからも人気がある。出席と連絡事項を終えると、さっそく一時間目の国語の時間が始まった。


「まずは先週のテストを返すからな〜。出席番号順に取りに来てくれ」


 俺も他の子どもたちと共に、教卓にいる澤田先生の元へ並ぶ。俺の番が来てテストを受け取ると、100点だった。かなり簡単な漢字の書き取りであるため、当然だ。澤田先生が爽やかな笑顔で口を開いた。


「山口、満点だ。よくやったな!」


 そう言って澤田先生は、俺の少しハゲた頭を撫でてくれた。本当は36歳の成人男性である俺が、自分よりも10歳は年下の若い男にタメ口を使われて、頭を撫でて褒められる──俺が感じた悔しさと情けなさが、「澤田先生に褒められた! ヤッター!」という子どもらしい喜びにすり替わり、頬が緩んでしまう。俺は照れくさくてもじもじしながら、先生にありがとうございますと言った。


 澤田先生は俺の肩にぽんぽんと軽くタッチすると、次の生徒を呼んだ。俺も自分の席に戻りながら、とろーんと陶酔感に染まった頭で、返してもらったテストを眺めてうっとりしていた。テストの返却が終わったあとは、国語の教科書を開いて授業が始まった。音読のときに俺も当てられて教科書を読み上げたのだが、他の子どもたちの声変わり前の高い声に混じって、低いバリトンの声が教室に響くと、他の子どもたちがくすくす笑う声が聞こえた。恥ずかしくて教科書で顔を隠した俺の様子を察したのか、俺が読み終えたあと澤田先生が口を開いた。


「ありがとう、山口。山口の声、低くてカッコいいよな〜! 先生も憧れちゃうぜ」


 そう言ってフォローしてくれるのだが、俺としては子どもに混じって授業を受けている恥ずかしさを改めて感じてしまう──もっとも、その恥ずかしさも喜びにすり替えられてしまい、俺はヒクヒクと華奢になってしまった肩を震わせていた。その後も漢字の書き取りや、あるいは算数の授業では足し算や引き算と言った、36歳の成人男性が受けるにはあまりにも程度の低い授業が続いた。そのたびに情けなさを感じているはずなのに、それが自分でも気づかないうちに、喜びに変わってしまう!「俺に新しいカラダと人生をくれてありがとう! ピエロさん!」そんな子どもっぽい感情がふつふつと湧き上がってしまい、俺はウキウキしてしまう感情を頭の中では口惜しく思いながら、興奮して華奢な足を机の下でパタパタと動かした。


 音楽の時間も、やはり俺の低い声は目立った。音楽の先生である小林沙織先生──こちらは、20代後半くらいの先生だ──小林先生も、合唱でやたら目立つ俺のバリトンボイスを、どうしたものかと悩んでいた。


「山口くんの声、すっごくおとなっぽくて素敵なんだけど……合唱としてまとめるときに、なかなか悩ましいのよね……」


「す、すみません……」


「あっ、ごめんね。怒ってるわけじゃないの。山口くん、今からちょっとずつ歌の練習してみない? たぶん中◯校に上がる頃には、むしろ合唱で大会を狙える位になると思うし……本当にすごいと思ってるのよ」


 小林先生は俺の声を褒めてくれたが、やはり小◯生たちからすると、大人顔負けのバリトンボイスがおかしく聞こえるのか、くすくす笑う雰囲気や視線を俺は感じてしまった。


(はうっ! こ、こんなの……嫌なはずだろ? なのにっ……! んくっ!)


 まだ精通していなくて、本当に良かったと思う。先生の褒め言葉がすごく嬉しくて、俺はドライオーガズムに達してしまった。



 こうして、俺と渉くんの新しい生活が始まった。平日の昼間は俺は学校へ、渉くんは会社へ。互いに「最初からそうだった」記憶があるため、意外とどうにかなっている──だが、渉くんが父親で、俺が息子だということに事実関係が改変されたことで、親子関係としては奇妙なものになっていた。


「あ……おはよう……渉くん」


「えっと……おはよう、おじさん」


 挿げ替えが「以前からそうだった」ことにされてから、最初の週末。土曜日の朝、布団の中で目を覚ました俺は、既に起きていた渉くんと挨拶をしたのだが、妙な気まずさを覚えていた。互いに「親子である」という実感ははっきりとあるのに「最近まで他人だった」という記憶もあるのだ。俺は渉くんを父親と呼ぶことに抵抗があったので「渉くん」と今まで通りに呼んでいるが、それはそれで「父親を下の名前で呼んでいるようなよそよそしさ」を自分で感じてしまい、バツの悪さを感じていた。渉くんも「息子をおじさんと呼ぶ」ということに奇妙さを感じているのか、巨漢の体の上に載った童顔な顔を、うーんと言いながら曇らせていた。


「ねえ、おじさん……それ、どうしたの?」


「こ、これは、その……」


 俺がとっさに隠そうとした敷き布団が、渉くんによって剥ぎ取られる。そこには盛大な染みが──おねしょのあとがあった。俺のパジャマからも、ぷうんとアンモニアの匂いが漂っている。俺は恥ずかしくてうつむいてしまった。そこに、渉くんの無邪気な声が掛けられる。


「おねしょしちゃったの? おじさん、この間までおとなだったのに?」


「そ、そうなんだけど……」


 首から下が俺の肉体になった渉くんは、目の前に立たれると威圧感がある。たとえ俺がこのまま渉くんの肉体で成長しても、ここまでの巨漢にはならないんだろうなと想像すると、なんだか泣きたくなってしまう──なのに、そんな悔しささえも、妙な背徳感に変わってしまう。俺がションベン臭いパジャマの中で股間を固くしていると、渉くんに片腕で抱きかかえられてしまった。


「もう……とりあえず、体あらおうね」


「あっ、おっ、降ろしてくれ! 自分で歩けるってば……」


 そのまま渉くんは俺を片腕で抱えて脱衣所に連れて行くと、服を全て脱がせて──さらに渉くんも全裸になって、風呂場の扉を開けた。二人で裸になり、温かなシャワーで俺の体を洗い流していく。だんだん俺も落ち着いてきたのだが……俺の後頭部に固いものが──朝勃ちした渉くんのチンポが当たっていることに気づいた。


「渉くん……その……」


「う〜ん……おじさん、前に言ってたけど……なんでおとなの体って、朝になると『こう』なるの?」


「その……大人の男の人は、赤ちゃんの元を作れるようになるんだけど──」


 俺はざっくりと、保健体育の基礎知識を渉くんにレクチャーした。男性器と女性器、セックスとオナニー、そして朝勃ち。渉くんは「そうだったんだね!」と笑顔を浮かべ「ぼくもオナニー、やってみたい!」と言い始めた。


「あ〜……まあ……わかった」


 俺はボディーソープを泡立てた手を、目の前の巨漢のチンポに──元の自分のチンポに、恐る恐る近づけた。正直、元の自分の体は、太ってて汗臭いのであまり触れたいとは思わないのだが……まあ、俺の体になってしまった渉くんは、これから男の性欲とも付き合っていかないといけないのだ。なら致し方ない。


(にしても、チンポの太さと手の小ささのギャップがすごいな……)


 36年間も俺のモノだったチンポが、もはや他人のモノになってしまって、しかもそれに触ろうとしている俺の手も、他人の──小◯生の手なのだ。俺は見慣れない小さな手で、見慣れた巨根に優しく触れた。泡のついた小さな手で、雁首のあたりを愛撫してやると、渉くんは広い肩幅をブルッと震わせて喘いだ。


「ああっ! なにこれっ!! すごい……!!!」


「気持ちいいか?」


「うんっ! あっ、あっ……!!」


 俺が雁首を愛撫し、時には変化をつけて亀頭を手のひらで擦ってやると、渉くんは面白いくらいにヒクヒク体を震わせて身悶えた。125kgもある巨漢が、俺の愛撫によって快感に翻弄される様子に、俺も妙な気分になってくる。初めて味わう男の官能に酔いしれる渉くんを見ていると、汗臭くて、太っていて気持ち悪いと感じていたはずの自分の体が、男らしく成熟した肉体に思えてきてしまう。快感に対して全く耐性のない渉くんはほどなく、絶頂に登りつめていった。


「あっあっ! なんかすごい! なにこれッ! んあぁぁ〜〜〜〜っっ!!!!」


 金玉がぐりんぐりんと玉袋の中で激しく上下し、亀頭から勢いよく精液が噴き出した。渉くんの無精髭が生えた童顔が、へろんと弛緩し、ヒクヒクと肩を震わせながら、ゆっくりとその場に座り込む。


 俺もまた「父親にオナニーのやり方を教えた」という倒錯的な状況に鼻息が荒くなってしまう。あんなにでっぷりと貫禄がある、男らしい体で気持ちよさそうに射精できて、羨ましい……まだ精通もしていないし、やせっぽちな俺の体が、とたんに恥ずかしいものに思えてきてしまう。


「気持ち……よかったか? それじゃ、シャワー浴びて出るぞ」


「うん……」


 渉くんは恥ずかしそうに頬を染めながら頷いた。立ち上がったとき、巨根からは粘っこい汁がまだ垂れていた。



 その日から、渉くんはオナニーにドハマリした。


「ただいま〜」


 俺は学校から帰ってくると、ランドセルを降ろして寝室のゴミ箱を覗き込んだ。ゴミ箱には、こんもりとティッシュの山ができている。ひとつ掴んで匂いを嗅ぐと、ムワッと濃いザーメン臭がした。どうやら俺が寝たあと、昨日も渉くんはたっぷりとオナニーに励んだらしい。


「ちょっとは隠せよな〜……ふふっ」


 渉くんは肉体こそ36歳の成人男性なのに、つい先日、オナニーを覚えたばかりなのだ。俺という息子がいるのだから、セックスやオナニーの記憶も一応はあるのだろうとは思うのだが……記憶にあるのと実際にやるのはまた別なのだろう。その濃厚な男臭い匂いを嗅ぐと、俺も妙な気分になってきた。


「んっ……渉……くんっ」


 嗅ぎ慣れた俺の精液の匂い。俺の遺伝情報が染み込んだティッシュ。なのに、その精液を作る金玉も、金玉がぶら下がる貫禄のある肉体も、この間まで他人同士だった渉くんのモノになってしまっているのだ。俺もまた、この倒錯的な状況にすっかり溺れてしまっていた。悔しさや情けなさを感じるたびに、いつの間にかそれが多幸感や陶酔感にすり替わってしまう──いつしか俺は、自分からそういったものを感じたがる気質になってきていた。ザーメンティッシュだけでなく、渉くんが穿いているトランクス──これも、改変前は俺が穿いていたものだ──を、洗濯かごの中から抜きとる。汗とザーメン臭が染み込んだトランクスと、濃厚なザーメンが染み込んだオナティッシュ……その2つを持って、短パンを膝下までずり降ろすと、俺は布団の上に横になった。


 まずは左手で渉くんのトランクスを顔に押し当てながら、右手で真性包茎のチンポを弄る。大人の男の濃い体臭が、ムワッと俺の鼻腔を刺激する。首が挿げ変わる前は、デブった三十路男の体臭なんて、単に汗臭いだけだと思っていたのに、今は大人っぽくてカッコいいって思ってしまう。


「ハァン……お父さん……」


 お父さん。自分の口から野太い声でその言葉を発してしまった途端、ビクンと体が痙攣した。そう。首が挿げ代わり、しかも「元からそうだった」ことにされてしまったせいで、渉くんが俺の「お父さん」で、俺は渉くんの「息子」なのだ。自分のだったチンポから出た、自分の精子で卵子を受精させた結果、俺が生まれたことになってしまった──そう考えると、なんだか元の俺の体が──今の渉くんの体がエロく思えてきてしまう。元は自分の体だったのに、今はもう俺の「お父さん」の体なのだ。渉くんを「お父さん」と呼ぶことに、最初は抵抗があったが……だんだんそれも薄れてきていた。今はむしろ、あんなにデカくて肉付きのいい男が、俺の「お父さん」なのだと考えるだけで、なんだか誇らしい気分さえしてきてしまう。面と向かってお父さんと呼ぶのは、まだちょっと恥ずかしいが……こうしてオナニーするときには、渉くんを「お父さん」と呼んで、興奮を高めるようになっていた。


「んっ……お父さんッ……お、俺っ……!」


 野太い声で喘ぎ、ハアハアと荒い息を吐きながら、今度は昨夜お父さんが出した精液が染み込んだ、オナティッシュを手に取る。お父さんの濃い精液の匂いがムワッと匂ってきて……俺の胸ははキュンとしてしまう。こんなに男臭い精液が、ちょっと前までは俺の体から出てたのだ。でも、もうこの精液は俺の精液じゃなくて、お父さんの精液なのだ。俺はもじもじと体をくねらせながら、真性包茎チンポの皮を手で弄る。そのとき、真性包茎だった俺のチンポの皮が、ずりゅっと剥けた。


「んっ! 痛っ!」


 しょんべん臭さと恥垢が混じったツンとする匂いが辺りに漂う。俺は目尻に涙を浮かべながら、お父さんのオナティッシュで、恥垢を拭う。俺の恥垢と、お父さんの精液が混じり合ったオナティッシュを鼻に押し当てながら、ヒリヒリする亀頭を優しく皮で包み、再び弄り始める。


「んっ、んくっ……な、なんか、あっ、ああぁあっ!!」


 つい加減を間違えてしまい、ずりゅっと皮を剥いてしまう。初めて外の空気に触れたばかりの、敏感な亀頭は、俺の我慢汁でテラテラと濡れている。俺は野太い喘ぎ声を漏らしながら、オナニーで使われるのが初めての、敏感な亀頭を優しく愛撫し始めた。


「おっ、俺の! チンポ! 渉くんのじゃなくて、俺の! 俺のチンポ! お父さんから貰った……チンポ! おっ! おっ! おおぉおおっ!!」


 ビクンビクン! と激しく体が痙攣し、俺はドライオーガズムに達した。まだ精通する年齢じゃない渉くんの肉体からは、当然精液はでない。ヒクヒクと金玉が空打ちし、俺は野太い喘ぎ声を響かせながら、ぐったりと布団の上で横になる。力が抜けた俺の手から、お父さんの精液と俺の恥垢の匂いがムワッと香るティッシュが、ポトンと顔の上に落ちた。



 どうやら前の生活を覚えているのは、俺と渉くんだけのようだった。


 通学班が一緒の須崎健市さんは、前に俺が聞いたときそうであったように、自分が娘の肉体になってしまったことに無自覚なようであった。休みの日には、健市さんはママとパパと──頭部は三つ編みの髪型の女の子で、首から下は逞しい四十路男である須崎姫香ちゃんと──手を繋いで嬉しそうにお出かけする場面も見かけたし、あるいは学校の休み時間にグラウンドで、他の女の子たちと縄跳びや鉄棒の逆上がりの練習をしている場面も見かけた。


「うーん……俺、逆上がりぐらいはできたはずなんだけどな……?」


 健市さんは浅黒く男臭い顔に疑問を浮かべながら、姫香ちゃんの細い腕で逆上がりの練習を続けていた。どうやら姫香ちゃんは運動が苦手らしい。健市さんは運動が得意そうな雰囲気だから、記憶がないとはいえ、違和感ぐらいは感じているのだろう。


 ガキ大将っぽい男の子と挿げ替わってしまった、三十代前半くらいのお巡りさん──小幡巡査も、俺の小◯校で見かけた。昼休みの終わり、グラウンドから戻ってきた高学年の男の子たちの中にいたのだ。名札には「河井 哲也」と書いてあった。河井が体の男の子の名字で、哲也がお巡りさんの下の名前なのだろう。つまりお巡りさんは元々、小幡哲也という名前だったということだ。


 哲也さんはグラウンドでサッカーをしてきたばかりらしく、サッカーボールを抱えている。哲也さんが着ている黄色のTシャツは、汗でぐっしょりと濡れており、日に焼けてムチムチとした肉体の全身から、妙にションベン臭い太った子特有の匂いがした。そのくせ、首から上は精悍な風貌の三十代前半のお巡りさんの頭なのだ。図書室から階段を降りて戻るときに、哲也さんとたまたま顔を合わせた。向こうも俺のことを覚えていたらしく、ムチッと肉付きのいい腕をあげて気軽に挨拶してきた。


「お! 君、このあいだカツアゲされてた子だよな」


「は、はい……うわっ!」


「なあ、今度一緒にサッカーやらないか?」


 ツンと酸っぱい汗臭さを漂わせながら、哲也さんは俺の肩を汲んできた。そして、俺の名札を見ると「ふーん、一年だったんだ」と呟いた。


「雄平くんって言うんだ。なんだ、お前も俺みたいに、妙におっさん臭い顔だからさ。もっと高学年だと思ってたよ」


 そう言って、哲也さんは俺のハゲた頭を軽く撫でて来た。元は年下だったであろうお巡りさんが、今は俺よりも年上のガキ大将として振る舞っているのだ。カツアゲから助けて貰ったときと同じく、倒錯的な状況に俺は顔を真っ赤にした。


「で、でも俺、運動苦手で……」


「いいって、俺が教えるからさ。じゃ、またな!」


 そう言って、他の高学年の男の子たちと共に、教室へ行ってしまった。


 気になったので、お巡りさんの方──小幡巡査の体の様子も、学校の帰りに見に行ってみた。交番の近くまで行って、通りに面したガラス窓から中の様子を伺う。


「お、いた……」


 交番の中で机に向かい、パソコンとにらめっこしている警察官──30代のがっしりした体つきで、青い制服と紺のベストを着た、逞しい警察官──であるにも関わらず、首から上は坊主頭で、日焼けしてむっちりとした、童顔の太った男の子になっていた。男の子は暇そうにあくびをすると、ゴツい指を無造作に鼻の穴に突っ込んで、鼻くそをほじり始めた。


「おっ、でっけーの取れた」


「あ! ダメじゃないですか、小幡先輩。鼻くそほじらないでください」


「えー、だって、鼻つまったんだもん! しょーがねーじゃん!」


「つまったんだもんじゃないですよ。先輩、30にもなって恥ずかしくないんですか? そんな小◯生みたいなことして」


「え〜? なんかおれ、こないだまで、小◯生だった気がすんだけどなぁ」


 後輩らしい若手の警察官から注意されて、頭部が男の子になっている小幡巡査は──小幡巡査になってしまったガキ大将は、唇を尖らせた。当然のように、その声も声変わり前の高い男の子の声だ。だが、二人とも30歳過ぎの警察官の頭部がガキ大将っぽい少年になっていても、変だとは思っていないようだった。


「Hey! トゥデイはアジがヤスイよ〜!」


「おじさん、こちら捌いてもらってもいい?」


「OK! ギブミー ア ミニット!」


 魚屋のオヤジと挿げ替わってしまったアメリカ人留学生は、毛深くて太い腕で丁寧に魚を捌くと、お客さんに渡していた。金髪をポニーテールにまとめた頭には、ねじり鉢巻をしている。首から下は魚屋のオヤジの固太った肉体で、ゴムエプロンとゴム長靴がよく似合っていた。そこに、挿げ代わり相手である魚屋のオヤジが──首から下はアメリカ人留学生の、悩ましい肢体になってしまった中年男が、威勢よくやってきた。


「おうっ! 今日も繁盛してるみてぇだな!」


「ワオ! ゴーゾーさん! イラッシャイ! トゥデイは何にシマスか?」


「う〜〜〜む、そうだなァ……」


 魚屋のオヤジは──首から下はアメリカ人女性になってしまった中年男は、鋭い眼光で魚の入った発泡スチロールを一瞥すると、いくつか指でさして、魚を買い求めていった。それに対して元留学生の女性は、感嘆の声を上げた。


「Excellent! ゴーゾーさんのメキキ、プロフェッショナルデス! うちのムスコにヨメイリして、魚政、継ぎマセンか?」


「よせやい! オイラみてえな娘っ子褒めたって、何も出ねえぞ」


 元魚屋のオヤジは……剛造というらしいその男は、照れくさそうに白髪交じりの角刈り頭を掻いていた。そして、スマホを取り出すと、画像を元留学生の女性に見せ始めた。


「オイラにもアメリカにボーイフレンドがいてな。ブランドンっつうんだ。なかなか男前だろ? へへへ……あっちの方もすげえんだぜ。だから、アメリカに戻んのが待ち遠しいんだ」


 にんまりと助平な笑みを浮かべる元魚屋のオヤジ。それに対して元留学生の女性は、ブランドンの写真を見て首を傾げ、太い腕を組んでいたが、はっきりとは覚えていないようだった。


「ん〜〜〜ブランドン、ドコかで見たような……」


「そんじゃ、キャサリンのおっちゃん、またな!」


「ウッ〜プス! 毎度アリ〜〜!」



「えっと……雄平くん、お風呂入ろっ!」


「あ、あぁ……そうだな。お父さん」


 あの挿げ替えマジックから1ヶ月後。俺たちはすっかり親子になっていた。渉くんは……お父さんは俺のことを雄平くんと呼ぶし、俺も渉くんのことを、お父さんと呼ぶようになっていた。脱衣所でお父さんと一緒に服を脱いでいると、トランクスを脱いだお父さんの下半身で、ブルンとチンポが跳ね上がるのが見えた。


(で、デカっ……)


 いつものことながら、俺はお父さんのチンポに見惚れてしまう。これが先月まで俺の股に生えていたなんて、なんだか夢だったみたいだ。ちょうど俺の鼻先にある半勃起したチンポをまじまじと見ていると、お父さんはその童顔な顔に笑みを浮かべて、ふざけてチンポを俺の鼻先に近づけてきた。


「も〜、雄平くんったら、ぼくのチンポ、すごい好きだよね」


「うわっ、臭いって!」


 一日中働いた36歳サラリーマンの男臭いチンポが近づいてきて、俺の鼻に押し当てられた。俺がよけると、お父さんは腰を突き出してぶるんぶるんチンポを振っていた。でっぷりと貫禄のある巨漢なのに、そういう子どもっぽい仕草をするお父さんに、俺は胸がキュンとなってしまう。


 そのまま浴室に入り、体を洗いっこする。まずは俺がお父さんの体を──先月まで俺のだった巨漢の肉体を洗っていく。骨太な肉体に、でっぷりとついた贅肉──その男として成熟した肉体に、俺は惚れ惚れとしてしまう。ズル剥けの巨根。濃く生い茂る陰毛。太ましい腹回りを抱きしめるように洗っていると、俺はもうなんだかたまらなくなってしまった。固くなっている自分の包茎チンポを、思わず擦り付けてしまう。俺は野太い声でうっとりと呟いてしまった。


「はぁぁ……お父さんの体、カッコいいなぁ……」


「でしょ〜! ぼく、ずっとこういう体になりたかったんだもん! いいでしょ!」


 えへんと子どもっぽい仕草で胸を張るお父さん。首から下が36歳の男性に変わったせいで、童顔な顔に無精ひげが生えている。一ヶ月前と比べると、だいぶ無精髭が馴染んできた気がする。だが、やはり顔だちは小◯生のままだ。首から上は童顔で、首から下は巨漢であるお父さんのギャップに、俺はドギマギしていた。


「じゃ、雄平くん。交代しよっ!」


「そ、そうだな。お願いするよ、お父さん」


 お父さんは俺を膝の上に乗せて、体を洗い始めた。華奢な少年になってしまった体を──それを、ゴツゴツと骨ばった大人の男の手で洗われるのは、一ヶ月たっても奇妙な感じがした。上半身が終わり、下半身に移るところで、お父さんが優しく俺の大事なところを人差し指と親指でつまんだ。


「あっ! そこは……」


「ここもきれいにしないとね。ムキムキしないと、チンカス? だっけ? あれが溜まっちゃうんでしょ?」


 この間剥けて、真性包茎から仮性包茎になった包皮を剥き、恥垢を丁寧に泡のついた指でこそげ取っていく。俺は恥ずかしくてお父さんの膝の上から降りようとしたが、ガッチリと太い腕で体を固定されており、全く抜け出せなかった。


「あっあっあっ! お、お父さんッ!」


 俺は野太い声を漏らすと、体がビクリと震えた。空打ちしてヒクヒク痙攣するアレを、お父さんは丁寧にお湯で泡を流して綺麗にしてくれた。


「それじゃ、お風呂入ろっ! 雄平くん、今日は学校でどんなことしたの?」


「そ、そうだな。今日は学校で、算数のテストがあったんだけど──」


 湯船に入った俺とお父さんは、学校であった出来事の話を始めた。子どものいなかった俺が、まさか子どもになってお父さんと一緒に風呂に入ってしまうなんて──


(あぁ……幸せだ)


「なあ、お父さん、明日は土曜日だし、今日は風呂出たら、ゲームで対戦しないか?」


「えー? いいよ! じゃあ、100数えたらお風呂でよっか!」


 俺とお父さんの日常は、こうして過ぎていくのだった。


(終)



──────────


 というわけで、コミッション第二弾の挿げ替えマジックの話でした。依頼文では雄平と渉くんの組み合わせのみの依頼だったのですが、オリジナルの挿げ替えをくろねこの方で追加したため、かなりのボリュームになりましたね。僕自身が書きたかったのもありますが、この追加は依頼人にも好評だったため、入れて良かったです。

挿げ替え×改変マジックショー【後編・10,300字】

Comments

感想ありがとうございます。警察官と男の子の組み合わせもいいですよね。今回の話の中では書きませんでしたが、警察官の肉体になった男の子が初めて射精する場面、かなり面白いことになりそうです。

くろねこ@9605

個人的に警察官と男の子の挿げ替えが刺さりました 挿げ替えマジックショー、別の場所でも開催されていそうで面白いですね

感想ありがとうございます。体格差がある挿げ替え、かなりいいですよね。いろんな組み合わせの挿げ替えを書けて、とても楽しかったです!

くろねこ@9605

更新お疲れ様でした! 最初に抵抗してた気分も既に挿げ替えた体と立場に馴染んでいたんだ。 元の体格と立場の差でうまかったって好きです!

黒竜Leo


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