「フーッ! フーッ! んぁッ!」
「あっあっ!」
私立N高校サッカー部に新しいコーチが赴任してから、2週間が経過していた。
そしてそれは、部員たちの乳首の性感帯の開発が始まってから、2週間が経過したことをも意味していた。
(や、やっぱなんか……おかしくねえか!?)
2年生の杉浦篤史は、甘い吐息を漏らしつつ疑問を感じていた。コーチから【サッカー部員は練習後、寮で乳首のトレーニングに励むこと】【寮内では互いの乳首トレーニングを見せあい、切磋琢磨すること】という指示が出ている。そのため、部長である3年生の澤野裕毅の部屋に部員たちは集まり、集団での乳首トレーニング──という名目の、乳首オナニーを敢行し続けていた。部屋の中はサッカー部員たちの吐息と熱気で、むわりとした空気が満ちていた。
「おい1年! 恥ずかしがってんじゃねえ! もっと声出してけ!」
部長の澤野が、日焼けした精悍な顔で指示を飛ばす。その表情は一瞬だけ凛々しいものになったが、しかしすぐに乳首がもたらす甘い快楽に瞳が潤んでいった。鼻の穴を広げ、眉根を寄せて快楽を享受する。汗臭いユニフォームをたくし上げて乳首を弄り、下半身も膝下までユニフォームをずり降ろし、勃起した陰茎を露出する。涎を垂らしながら、恥ずかしげもなく堂々と喘ぎ声を漏らす部長の姿は【快楽を貪るさまを隠さずに見せ合うことで、部員の結束を高める】というコーチの提唱する理念を体現していた。部長の乳首は、開発し始めてまだ2週間に過ぎないというのに、ぷっくりと膨らみ始めていた。
(部長、すっげ、エロっ……!)
2年の杉浦は、あまりにも変態的な部長の姿に、うっとりと見惚れた。【サッカー選手は変態であるほど格好いい】というコーチの理念は、杉浦の脳に芽吹いており、違和感よりも憧れが膨らんでいく。杉浦も部長に追いつけるよう、自身の乳首の開発に耽り始めた。
(終)
「サークル」はいつの間にか駅前広場に設置されていた。
(まだ時間あるし、あの漫画の新刊でも買ってくかな)
高校球児である笠松雄二は、帰宅途中に駅ビルの本屋に立ち寄ろうかと考えていた。そのとき、不意に駅前広場に出来ている行列に気づいた。広場のタイルに白い丸が2つ描かれており、それぞれに人が並んでいる。それを認識した途端、笠松の常識は書き換えられた。
(……まだ時間あるし【性格を入れ替えておく】かな)
【駅前広場の2つのサークルに入ると、性格が入れ替わる】のはごく当たり前のことであり、それは【気分転換に最適】であるという認識になっていた。まるで服を試着するような気軽さで、人々が性格を入れ替えていく。OLが自分の胸を揉みながらガニ股で出てきたり、サラリーマンが恥ずかしそうに内股でもじもじしていたり。やがて笠松の順番がやってきた。性格を交換する相手は、派手な柄物のシャツと金のネックレスを付けた、パンチパーマの中年男だった。
(うわっ! こんなヤクザっぽいオッサンと性格を替えるのかよ! 【マジで興奮するッ!】)
「おう、坊主。よろしくな」
「うっす! お願いします!」
互いに「サークル」に入ると、速やかに性格が入れ替わった。
「ん゛あっ!」
「ヴオ゛ッ!?」
笠松は野卑な笑みを浮かべ、ガニ股でサークルから出てきて、中年ヤクザへと話しかけた。
「うへへ……生まれ変わった気分だぜ。おう、オッサン! 豪快な性格をありがとよ!」
それに対して中年ヤクザは、強面な顔にはにかんだ笑みを浮かべて答えた。
「うっす。なんか、変な感じっすね。おれ、ガキっぽくなった気がして……交換、ありがとうございました!」
爽やかな高校球児と、下品なヤクザが互いに性格を入れ替え合う。他人の性格で今後の人生を過ごす異常さを認識しないまま、二人はそれぞれ雑踏へと消えていった。
(終)
「お? なんだこれ」
野球部の田村賢也が化学準備室の掃除中に見つけたのは、金属製の玉が両端に付いている、30cm程度の棒だった。棒の部分は、けばけばしいピンクと黄色の樹脂で出来ているようだ。田村は一緒に掃除していた飯島高志を呼んで、棒を見せた。
「飯島、見ろよこれ。何に使うやつだと思う?」
「うーん……なんかおもちゃっぽいよね。授業じゃ使わなさそう」
帰宅部である飯島は田村と幼馴染だ。飯島は運動とは無縁であり、肉付きがよく色白な肥満体型で、オッサンぽい老け顔であるのに対し、田村は浅黒く日焼けした筋肉質な体躯をして、顔も精悍な男前だ。
田村が飯島に棒を手渡した時に、異変が起きた。
「んい?」
「あっ!」
二人が上擦った声を上げた。その瞬間、二人の肉体の様々な箇所が入れ替わった。まず「髪」が──田村の坊主頭と、飯島の天然パーマの脂ぎった髪が入れ替わった。さらに、モンタージュ写真のように「目元」だけが入れ替わる。田村の精悍な眼差しと、飯島の芋臭くタレ目がちな眼差しが、長方形のカーソルでコピー&ペーストしたかのように、目を中心に横一直線に、日焼けした肌と色白な肌も含めて入れ替わった。
さらに「胸板」と、そして「股間」と「腰」に変化が起きた。野球で鍛えた逞しい胸板と、乳輪のデカいデブ特有の胸板が。デカチンと包茎チンポが。引き締まった腰とでっぷりとした腰が──次々に入れ替わる。二人の体型は筋肉質と脂肪質な体がチグハグに入れ替わった状態になってしまった。
「──なんか、変な感じしたけど……別になんもないな」
「うん……そうだね」
「元からそうだった」ことに記憶が改変された二人は変化を認識できず、首を傾げた。田村と飯島は、互いに入れ替わった目で視線を交わし合う。なぜか鏡を見ているような奇妙な感覚があったが、それがなぜなのか、二人にはわからなかった。
(終)
──おめでとうございます! 貴方は”マンキニ人間1号”に選ばれました! これより地球侵略の尖兵として……
「なんだこりゃ」
営業先から会社に戻る途中、横断歩道の信号待ちをしていた猪股拓也は、スマホの通知を見て苦笑した。アメフト経験がある26歳のサラリーマンである猪股は、首も太く胸板も分厚く、屈強な体躯をしている。
(なんだよ、マンキニって。それに地球侵略とか……変なウイルスとか広告とかか?)
信号が青に変わり、歩き出そうとした猪股。しかし、股に食い込む生地の感触に違和感を覚え、自分の体を見て素っ頓狂な声を上げた。
「ま……マンキニッ!?」
着ていたはずのスーツやスラックスが消え去り、派手な金色のマンキニ水着のみになっていた。太ましいチンポは勃起しつつあり、亀頭がはみ出していた。
猪股は「ガニ股になって、股間のところで手をVの字にしなければならない」という義務感を唐突に感じた。懸命に抗おうとしたが、しかし1秒でも早くそのポーズをしたくてたまらない。周囲の人々がギョッとして遠巻きにするなか、猪股は脳内に浮かんだそのポーズを──マンキニポーズを実行した。
「マンキニッ❤ マンキニッ❤ んくっ!」
日焼けした精悍な顔の表情筋が緩む。マンキニと叫び、マンキニポーズをするたびに、鋭い快感が背筋を走った。
「おい! 何やってるんだ!!」
誰かが通報したのか、30代くらいの警察官が駆けつけてきた。猪股は喜悦に潤んだ瞳で警察官を見ると、自身の股間を擦りつけた。
「マンキニぃ❤」
「うおっ!?」
警察官の表情が、デレっと緩んだ。警察官は猪股から手を離すと、小鼻の穴を広げながらガニ股になり、猪股を真似てマンキニポーズを始めた。
「マンキニッ❤」
警察官の制服が溶けるように消えて、股間に警察マークのある紺色のマンキニへと変化していった。
(終)
──────────
お題を元に800字で小説を書いていくチャレンジ。今回は、
①「サッカー部寮」+「集団乳首オナニー」
②「ヤクザと野球部」+「性格交換」
③「部分交換」+「幼馴染二人(野球部と帰宅部)」
④「連鎖堕ちホモ洗脳」+「最初の一人目と二人目」
の4本でした。
800字小説のお題のリクエストは、基本的には「2つの単語」までOKです。具体的には「洗脳」+「警察官」などですね。ただ、入れ替わりや立場交換の場合は、単語2つだけだとリクエストの幅が狭くなってしまうので、交換したい組み合わせまで書いて大丈夫ですよ。例:「立場交換」+「露出狂と警察官」
簡易的なリクエストとして、思いついたものがあればコメントしてみてください。リクエストしたいお題は、今まで通り800字小説のコメント欄にどうぞ。
それと、どんなリクエストしたのか他の人に知られたくないときは、どうしたらいいですか?という問い合わせも頂きました。その場合は、TwitterのDMやpixivのメッセージでリクエストを下さい。それ以外の通常のリクエストは、今まで通り800字小説のコメント欄にコメントを下さい。
※リクエストする際のお題を「2つの単語」に絞っているのは、複雑な内容を文章でリクエストされても、800字という文字数では対応できないためです。ご了承下さい。
くろねこ@9605
2023-12-04 12:35:52 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-12-04 11:00:01 +0000 UTCkoh
2023-12-01 00:08:01 +0000 UTCのすけ
2023-12-01 00:01:08 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-11-28 13:51:24 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-11-28 13:43:40 +0000 UTC樹
2023-11-27 15:52:48 +0000 UTC樹
2023-11-26 22:05:12 +0000 UTC思兼
2023-11-26 14:37:19 +0000 UTCくろねこ@9605
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2023-11-26 10:11:33 +0000 UTC