※この小説は、FANBOX運営の要請により、一部の表現を削除・変更しています。
2024年8月10日 くろねこ
「おいアンタ! どこから入って来たんだ!」
ショッピングモールで警備員のバイトをしている大学生、柏倉健太郎は懐中電灯で不審な人影を照らした。閉店時間を過ぎ、照明の落ちたモールの宝石店の前で、中年男が中に入ろうとしていたのだ。
「へへへ……スミマセンねえ……トイレに残ってたら、閉店時間過ぎちゃって」
無精髭の濃い中年男がそう言った。健太郎は嘘だと直感した。トイレに残っている客がいないかは、真っ先に警備員がチェックしているからだ。
「ともかく、そこを動かないでください」
健太郎はトランシーバーで、共に夜勤に入っている先輩の警備員を呼ぼうとした。そのときだった。
「おおっとっと!」
中年男がよろけた風を装って、健太郎に抱きついてきた。
「ちょっ! 離れて──うっ」
健太郎は不意にめまいを感じた。何かを失ったかのような虚脱感がある。
(何だったんだ、今の。あれっ!?)
「困りますよぉ、お客さん。こんな時間まで残ってちゃあ」
中年男が、警備員の制服を着てニヤついていた。代わりに健太郎は大学に行くときの普段着になっていた。
「なんでアンタがそれを……! 俺が着てたやつはどこに?!」
「へへっ。『盗んだ』のさぁ。『警備員』っつう立場をな。さて、次は……」
「んあぁ……」
健太郎の精悍な「顔」が盗まれ、代わりにむさ苦しい中年男の顔になっていく。さらに「若さ」が盗まれ、逞しい体つきが加齢臭が強い固太り体型に変わっていく。さらに「経歴」も盗まれ、難関大のラグビー部員としての学歴や運動能力ごと盗まれてしまった。
(おほっ♥ な、なんか変な気もするけど……この警備員の兄ちゃん好みだし……まいっか)
「違和感」も「性的なモラル」も盗まれた柏倉健太郎は、鼻毛の密生したオヤジ顔をデレッと緩ませて、新しい人生を受け入れてしまった。
(終)
スマホの「憑依アプリ」の画面から、俺は坊主頭の男子高◯生を選んだ。眉が濃くて芋臭い顔立ちだ。
「中嶋雄真、18歳。部活は野球部。平均オナニー回数は一日2回。ノンケで、彼女はなし……コイツにするか」
俺はベッドに横になると「憑依開始」のボタンをタップした。
※
「〜〜〜っ!」
ビクン! と肩が跳ねた。おれは学習机に座って宿題をしていた。自分の頭を触ると、ザリザリとした坊主頭の感触があった。机に備え付けの小さな鏡には、芋臭い高◯球児の顔が写っていた。
「あぁ……ノンケ高◯球児の体……エロすぎだろ」
おれはジュルリと涎を垂らしながら──中嶋雄真の芋臭い顔で小鼻を膨らませた。野球で鍛えた胸板や腹筋を確認するように触る。今のおれは中嶋雄真の記憶を思い出せるし、逆に憑依中におれがしたことは「雄真自身の意思でしたこと」として雄真の記憶に残る。
おれは雄真のスマホで、元の「俺」の──平田淳平のSNSを検索すると、ジムで鍛えたマッチョなガタイの自撮り写真を表示した。そしてわざとらしく独り言をつぶやいた。
「うへへ……やっべ。【こんな雄臭いマッチョに抱かれてぇ〜っ!】」
そう言いながら、スマホを片手に太短いチンポを扱き始める。ノンケの雄真が男をオカズにしているため勃ちが悪いが、それでも次第にチンポが固くなっていく。やがておれは中嶋雄真の肉体で絶頂に達し、下着の中にたっぷり精液を放った。荒い息を吐きながら、それを顔に塗りたくって自撮りする。ついでに射精直後のチンポもパチリ。
──淳平さんの体、すっげーエロくて、俺、ノンケだったのに初めて男で抜いちゃいました!証拠写真コレです!
これを何度か繰り返せば、おれが憑依していなくても、中嶋雄真は「俺」に興奮するようになる。すっかり俺に惚れきったら、喰ってやるよ。おれはさっきの写真を添付して「俺」にメッセージを送った。
(終)
「フーッ♡ フーッ♡ ま、また出るッ♡」
ぼくの手の中で、バナナみたいに太いおちんちんがビクンビクンッ! と震えた。そのまま、毛むくじゃらなぼくの腹筋に、たっぷりと精液を吐き出した。今日で三回目なのに、ぷるぷるしてゼリーみたいに濃い。
ぼく、吉田智也はベッドの上でハアハアと荒い息をしていた。胸毛の生えた分厚い胸板が大きく動いている。精液の匂いと、大人の男の人の濃い体臭がする。先週まで小◯生だったのに、今のぼくは、41歳のマッチョなおじさんの体に──同じクラスの西村里美ちゃんのパパ──西村正浩さんの体になっているのだ。確かに神社で「里美ちゃんとずっと一緒にいたい」ってお願いしたけど、こうなるなんて思わなかった。
(里美ちゃんのママとのセックス、気持ちよかったなぁ……)
射精したばかりのぼくのおちんちんが、ピクッと動いた。妻のことを考えると、だんだんぼくは「俺」の──西村正浩の気持ちになってきていた。西村正浩の脳みそになっているせいか、ぼくと俺の境界は曖昧だった。
昨日は「俺」として、入れ替わってから初めて妻の沙織を抱いた。だが記憶は読めても男子小◯生のようにウブな中年男になっている俺は、あまりの快感に途中で妻にリードを奪われ、快感で泣きじゃくりながら妻に授乳プレイをされ、最後には手コキでイかされた。思い出すだけで倒錯感でうっとりとしてしまう。そして……
「里美……」
西村里美。ぼくの初恋の人であり、俺の娘でもある。里美といると、俺の毛深い胸板の奥が、キュンと甘酸っぱく疼く。父親として、絶対に里美に手を出すことがないよう、絶倫の金玉の中身を空っぽにしておかなければ。
「里美っ♡ んあぁっ♡ 里美ちゃんっ♡ ぼ、ぼくっ、パパになっちゃったけどっ♡ 里美ちゃんが好きっ♡」
俺は愛しい娘の/初恋の女の子の名前を呼びながら、今日四度目のオナニーを始めた。
(終)
──────────
お題を元に800字で小説を書いていくチャレンジ。タイトルの表記を今回から新しくして、番号を振ってみました。今回は、
①「泥棒と警備員」+「盗み盗まれて」
②「マッチョ+野球部」+「憑依」
③「入れ替わり」+「小◯生男子と、その好きな女の子の絶倫父親」
の3本でした。
普段なら4本投稿するところですが、僕が右肩を粉砕骨折して、小説を書ける状態ではなくなってしまったため、今回は3本とさせてください(詳細は支援者へのお知らせのページにあります)
800字小説のお題のリクエストは、基本的には「2つの単語」までOKです。具体的には「精神支配」+「ヒーロー」などですね。ただ、入れ替わりや立場交換の場合は、単語2つだけだとリクエストの幅が狭くなってしまうので、交換したい組み合わせまで書いて大丈夫ですよ。例:「入れ替わり」+「水泳部と野球部」
簡易的なリクエストとして、思いついたものがあればコメントしてみてください。リクエストしたいお題は、今まで通り800字小説のコメント欄にどうぞ。
それと、どんなリクエストしたのか他の人に知られたくないときは、どうしたらいいですか?という問い合わせも頂きました。その場合は、TwitterのDMやpixivのメッセージでリクエストを下さい。それ以外の通常のリクエストは、今まで通り800字小説のコメント欄にコメントを下さい。
※リクエストする際のお題を「2つの単語」に絞っているのは、複雑な内容を文章でリクエストされても、800字という文字数では対応できないためです。ご了承下さい。
Naeliarc
2023-05-18 13:26:23 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-05-18 10:05:24 +0000 UTCNaeliarc
2023-05-18 03:57:23 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-05-03 21:58:50 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-05-03 21:50:31 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-05-03 21:46:25 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-05-03 21:43:46 +0000 UTCゆきの
2023-04-29 16:47:01 +0000 UTC黒竜Leo
2023-04-29 16:18:55 +0000 UTCalexdel22161963
2023-04-29 12:00:51 +0000 UTCkoh
2023-04-29 10:46:51 +0000 UTC