※この小説は、FANBOX運営の要請により、一部の表現を削除・変更しています。
2024年6月30日 くろねこ
「イーッ! 適性検査を終えたら、指定されたベルトコンベアの列に乗れッ!」
銃を構えた全身タイツの戦闘員たちが、戦闘員改造工場に拉致された男たちに呼びかけている。ヤンキー上がりの鳶職人である坂下竜哉も、その中にいた。金髪のウルフモヒカンで強面の顔つきであるが、既に簡易催眠波を浴びせられており、その表情は弛緩していた。
(あー……なんか……やっべ、気持ちいい……)
──おい坂下ッ! しっかりしろッ!
不意に耳元で野太い声の囁きが聴こえて、尻を強い力でつねられた。
「〜〜〜ッ!」
──声を出すな。俺だ。
(お、親方っすか)
坂下の職場の親方である岩元和雄だ。40歳過ぎで固太った頑健な肉体を持つこの親方も、坂下と共に拉致されていた。簡易洗◯波が効きづらかったらしく、正気である岩元が続けた。
──隙をみて逃げるぞ。いいな?
(うっす)
岩元と坂下の位置からはベルトコンベアの先は見えなかった。ベルトコンベアに乗った男たちは、全身を洗浄、剃毛されると、身体の向きを変えられ、両側からプレス機で挟み込まれた──そしてプレスが終わると、全身タイツの戦闘員として完成していた。岩元と坂下は、戦闘員の指示に従い、ベルトコンベアの列に並んだ──
※
「おいッ! 貴様何をしているッ!」
「うおっ!」
ベルトコンベアに乗ってからは監視が甘くなっていたため、坂下はこっそり降りて出口を探していたのだが、運悪く戦闘員に見つかってしまった。だが、その声と厳つい体型には既視感があった。
「も、もしかして……岩元親方っすか?」
「イーッ! 私は戦闘員番号D-0832だッ! 確かに改造前の素体名は岩元だがッ! 二度とくだらない素体名で呼ぶんじゃないッ! イーッ!」
身も心もすっかり戦闘員に改造された岩元親方は、組織のために働く悦びに肉棒を勃起させながら、坂下に迫ってきた。
(終)
「岩永先生……あぁ……」
「た、高木ッ! 待てっ! なんだよこれッ……!」
熱く、固いものが体内に入ってくる──岩永健治は肩で息をしながら感じていた。
「俺、卒業しても……ずっと先生と一緒にいたいんです」
そう呟いたのは、野球部の男子生徒である高木雄一だった。高木はイモ臭い顔を恍惚とさせながら、岩永の厚い胸板に坊主頭をコトンと預けた。坊主頭と胸板の境界線が溶け合い、曖昧になっていく。
融合チケット──それを体育倉庫で岩永が受け取った途端、二人の着ていた服は消え去り、融合が始まった。
「んっ、あっ……! や、やめろっ!」
高木の坊主頭は岩永の肉体に沈み込みながら、徐々に喉元へと上がってきている。恍惚とした高木の瞳と視線が合う。岩永は恐怖で叫びそうになりながら「岩永健治」としての32年間の人生の最後を迎えた。
「えひっ」
精悍な岩永の表情が歪む。ノンケ体育教師の脳みそと、教師にガチ恋する高校球児の脳みそが融合し、価値観が混ざり合う。それは岩永にとっては陵辱であり、高木にとっては征服であった。
「あぁ……」
岩永の肉体が痙攣し、融合が完了した。ソフトモヒカンだった岩永の髪型は五厘刈りの坊主頭になり、鼻っ柱は太く、唇も分厚い、イモ臭い顔になっていた。だが目元には、岩永の精悍な眼差しの面影があった。首から下は岩永の肉体に近いものの、高木の影響で胴長短足になっている。岩永は、三十路男と高校球児の体臭が混じり合った自分の体臭を嗅ぐと、興奮気味に呟いた。
「ウオッ……いい……俺……岩永先生だったのに、高木で……あぁ……」
岩永の足元には、岩永が着ていたジャージと、高木が着ていた野球部のユニフォームが置かれていた。どちらを着るかで、岩永と高木のどちらの人生の続きを過ごすのかが決まる。岩永は皮余りになったチンポを弄りながら、鼻息荒く思案を始めた。
(終)
「みなさ~ん! 入れ替わるペアは決まりましたか?」
公民館の特設ステージで、司会者が呼びかけた。これは「親子同士で他の親子と身体を入れ替えるイベント」なのだが、違和感は興奮で塗りつぶされていた。
「いれかわるの、たのしみだね!」
「いやあ、よろしくお願いします」
「おう。しかし悪いな。こんな汗臭い親父とバカ息子で」
「バカ親父の息子なんだから、俺がバカなのはしょうがないだろ〜」
「こんにゃろっ!」
談笑している二組の親子がいた。
N町商店街で魚屋を営む磯村昭義、55歳。角刈りの厳つい中年オヤジ。
その息子の磯村鉄平、18歳。坊主頭で真っ黒に日焼けした水泳部員。
サラリーマンの山本隆一、34歳。学生時代はラグビー部だった体育会系営業マン。
その息子の山本賢輔、10歳。読書好きなおとなしい小学生。
彼らは日曜の朝に突然流れた町内放送──「町の親子イベントのお知らせ」を聞くと、無性にイベントに行きたくなってしまい、会場である公民館へと集まった。山本隆一と賢輔の親子は普段着だったが、磯村昭義は慌てて来たため、ねじり鉢巻にゴムエプロンとゴム長靴の、魚屋の格好のままである。息子の鉄平も部活中だったため、競パンとスニーカーだけの姿であった。
※
「鉄平……じゃねえ。その……ぱ、パパ……? んっ! なんか、パパって呼ぶと、気持ちいい……」
「あ、あぁ……親父、じゃなかった、賢輔? うおっ! はぁっ、け、賢輔っ!……手、繋ぐぞ……!」
イベントを終えて帰宅する若パパと小学生の息子に見えるが、若パパの中身は男子高校生である磯村鉄平であり、男子小学生の中身は魚屋のオヤジである磯村昭義であった。「入れ替わった相手らしい言動をすると気持ちよくなる」というルールのせいで、鉄平は若パパらしく、昭義は男子小学生らしく振る舞いながら、それぞれのチンポを固くしていた。
(終)
「キャンプ場の七不思議だぁ〜? 去年はそんなのなかっただろ」
「ホントなんですって。SNSでも噂になってて、夜になるとUFOが来るとか、謎の軍隊が軍事演習してるとか……」
キャンプに来たN大学ラグビー部三年生の酒井武明は、後輩の加藤正信の話を胡散臭げに聞いていた。毎年、ラグビー部内で希望者を募って馴染みのキャンプ場に来ているのだが、いつの間にか怪奇スポットになっていたらしい。既に日は沈み、ラグビー部員たちはBBQと酒盛りを楽しんでいた。
「ん? なんだあれ」
酒井は訝しげに視線を動かした。発光する巨大な飛行物体──UFOが、ゆっくりとキャンプ場の上空を通過していった。強い光がキャンプ場を照らす。ラグビー部員たちも、他のキャンプ客たちも、UFOの発する光に魅入られていた。
※
「ンあっ……やっべ……すげえいい現地生物を乗っ取れたぜ。こいつら、ラグビー? とかいう遊びで身体を鍛えてるらしいな。あっ、こ、ここもやべえっ!」
UFOが去った後、酒井は、まるで中身に別な「何か」が入ったかのように、自分の逞しい肉体をあちこち触って感動していた。そのゴツい手は、ハーフパンツの中の男根を不器用に弄り始めていた。
「ちょっと、駄目ですよ。えーっと……酒井先輩? でしたっけ。現地生物間での序列はそちらが上ですけど、軍としては僕の方が上官なんで、従ってくださいね」
二年生の加藤が坂井に呼びかけた。半年前からこのキャンプ場は、地球侵略を目論む宇宙生物たちが人間の肉体を乗っ取り、軍事演習を行う場所へと変わっていたのだ。
「あっあっあっ、すっげ、こ、このチンポっつー、繁殖用の突起! すげえ! ウオッ!」
「あーもう、仕方ないな。『坂井武明は即座に射精。演習の準備を開始せよ』」
「んいーッ!!!」
坂井は両手をぴしりと身体の両脇につけると、強制的に絶頂に達した。
(終)
──────────
お題を元に800字で小説を書いていくチャレンジ。今回は、
①「ヤンキー鳶と中年親方」+「全身タイツ戦闘員に◯脳化」
②「融合」+「高校球児・体育教師」
③「町の親子イベント」+「入れ替えパーティー」
④「キャンプ場の七不思議」+「軍事演習」
の4本でした。
800字小説のお題のリクエストは、基本的には「2つの単語」までOKです。具体的には「精神支配」+「体育教師」などですね。ただ、入れ替わりや立場交換の場合は、単語2つだけだとリクエストの幅が狭くなってしまうので、交換したい組み合わせまで書いて大丈夫ですよ。例:「立場交換」+「父親と小学生の息子」
簡易的なリクエストとして、思いついたものがあればコメントしてみてください。リクエストしたいお題は、今まで通り800字小説のコメント欄にどうぞ。
それと、どんなリクエストしたのか他の人に知られたくないときは、どうしたらいいですか?という問い合わせも頂きました。その場合は、TwitterのDMやpixivのメッセージでリクエストを下さい。それ以外の通常のリクエストは、今まで通り800字小説のコメント欄にコメントを下さい。
※リクエストする際のお題を「2つの単語」に絞っているのは、複雑な内容を文章でリクエストされても、800字という文字数では対応できないためです。ご了承下さい。
くろねこ@9605
2023-02-02 12:17:09 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-02-02 12:16:40 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-02-02 12:13:57 +0000 UTCタカムラ
2023-02-01 11:40:35 +0000 UTCレディM
2023-02-01 07:47:05 +0000 UTCゆきの
2023-02-01 03:13:37 +0000 UTCくろねこ@9605
2023-01-31 11:50:50 +0000 UTC黒竜Leo
2023-01-30 18:55:30 +0000 UTC