「だから! みんな騙されているんです! あの佐久間って人に! 河野先生も、自分が何をされたのかわからないんですか?!」
「お、落ち着いてくれ、本田」
生徒指導室で、俺は女子生徒を宥めていた。彼女の名前は本田真澄。俺の担任する三年一組で学級委員長をしている真面目な女子生徒なのだが……先ほどから、本田の言っていることは要領を得なかった。俺は本田を落ち着かせるために、彼女の主張を口にした。
「つまり、佐久間先生によって、教師も生徒も体を入れ替えられている。だが、誰もそれを変だとは思っていない……ってことなのか?」
「そうです! それにあの人、先生でもなんでもないんです! 昨日いきなり全校集会に乱入して、みんなの体を入れ替えて……私と河野先生の体も、そのとき入れ替えられたんです!」
「つまり、いまの俺は本田の体になっていて、本田は俺の体になっている……と言いたいのか?」
「その通りです」
「そうは言ってもなぁ……確かに俺は昔から女顔だけど、れっきとした男だぞ。ほら、胸板だって結構厚いだろ? フンッ!」
俺は両腕に力こぶを作り、ぐっと胸を張った。白いポロシャツを盛り上げる胸板──やけにむっちりと肉感的で、肥大化した乳首の輪郭もわかるほどではあるが──分厚いことに変わりはない。うん、どこからどう見ても、ラグビーで鍛えた俺自身の胸板だ。俺がそう言うと、本田は反論してきた。
「んもう! どう見ても女の子の胸じゃないですか! それに腕も細いし。ほら、私の方が太いでしょう!」
「ん? そう言えば……そうだな」
本田は半袖のセーラー服から伸びた日焼けした腕を、こちらに突き出してきた。筋肉質で毛深く、太い腕だ。とても女子高生とは思えない。
(本田、やけにボーイッシュっというか……こんな男っぽい顔だったか?)
俺は本田の顔をまじまじと見た。顎の角張った、彫りの深い顔立ちには、髭の剃り跡まである。髪型もソフトモヒカンだ。精悍な中年男性に見えなくもない……気がする。本田は男のように低い声で続けた。
「いいですか? 河野先生は、男性ですよね」
「もちろんだ」
「すごく言いづらいんですけど……その……男性器、体についてますか?」
「は? そりゃあもちろん……あれっ! な、ない!? 嘘だろ?!」
苦笑いしつつ口を開きかけた俺は、自分の股ぐらに何もないことに、ようやく気がついた。昨日、トイレや風呂に行った時に、いくらでも気づく機会はあったはずなのに。言われるまで全く意識することができなかった。慌ててジャージの股間を抑えている俺の姿を見て、本田がふうとため息を吐いた。
「とりあえず、河野先生は男性のはずなのに、体は女性になっている……ここまでは、認めてくださいますよね?」
「あ、ああ。信じられん話だが、俺の体は、いつの間にか女の子になっているようだ。ちょっと、鏡を見てきてもいいか?」
「ええ、どうぞ」
席を立った俺は、生徒指導室の壁に掛かっている鏡を覗き込んだ。男にしてはやけに長い髪をした、自分の姿が映っている。日焼けなどしていない肌と、小顔で女の子のような顔立ち。さっきまでこれが自分の顔だと思いこんでいたが、今はやけに違和感を覚える。分厚い胸板だと思いこんでいた胸も、今見ると、女性の乳房にしか見えなかった。俺は振り返って、椅子に座っている本田を見た。女子生徒にしてはやけに体格がいい──というか、どう見ても男じゃないか! 今見ると、筋肉質な中年男が、セーラー服を着て女装しているようにしか見えない。その男臭い顔を見ていると、なんだか昔の自分に似ているような気がしてきた。いや、待て。そもそもやけに見慣れたこの顔は──
「うおっ! お、俺の顔だ……! 本田が、俺になっている!」
「よかった……河野先生、ちゃんと思い出せたんですね」
「あ、ああ……すまん。今の今まで、俺は本田と入れ替わっていることに気づいていなかった。なんで別人の体になっているのに、わからなかったんだろう?」
「たぶんそれが、あの佐久間って人の力なんだと思います」
「佐久間……確かに、そんな教師は昨日までいなかった。さっきまで俺も、佐久間のことを教師だと思いこんでいたが……」
「ええ。私も昨日の夜までは、自分が河野先生の体になっているってわからなくて……お風呂場でようやく気づいたんです。まずは佐久間を捕まえて、みんなを元に戻させましょう」
「そ、そうだな……その、本田。疑って本当にすまなかった」
「いえ、いいんです。それよりその……私の胸、ひとまず隠して貰っていいですか? せめて……乳首だけでも」
「うおっ! すまんっ!」
俺は慌てて両手で胸を抑えた。女子生徒の肉体と入れ替わった挙げ句、無防備にノーブラのまま、ポロシャツに乳首の形を浮かび上がらせていたのだ。周りからも俺は男だと思われているので、さすがにブラジャーを付けるわけにはいかないが……後でサラシか包帯を巻いて、隠すことにするか。
「それじゃ、しばらくは入れ替わりに気づいたことは、佐久間にバレないようにしましょう。私たちが気づいたことがバレると、何か手を打ってくるかも……でもそうなると、外で胸はまだ隠さない方がいいかもしれないですね……」
「そうだね。例えば、本田さんを監視下に置いて、他の人の洗脳を解いた現場を抑えてくるかも」
いつの間にか俺の隣の椅子に座っていた佐久間が、にっこりと微笑んだ。
※
「な、なんで?! 嘘でしょ!? さっきまでいなかったのに!」
俺の肉体になった本田が立ち上がった。……女装した俺が、女の口調で喋っているのを見ると、結構キツイな。本田も俺の姿を見て、同じような気分になったのだろうか。俺はバツの悪さを感じながらも、佐久間を避けて本田の側に回った。佐久間は柔和な態度を崩さずに言った。
「いやあ、本田さんが自力で洗脳を解いたのはびっくりだけど……でも、洗脳が解けたら僕にも伝わるようになっていてね。今日はずっと朝から様子を見ていたんだ」
「ちょっと! 私達の体、元に戻しなさいよ!」
「それは駄目。しばらくはこの学校で遊ぼうと思っているからね。本田さんは精神改変に対する耐性があるようだけど、肉体に対する改変は有効だよ。今だって【常に僕の姿を死角に入れ続ける】ように眼球の動きを弄ったけど、有効だっただろう? そして【動くな】」
「くっ……!」
今にも俺の太い腕で掴みかかろうとしていた本田の動きが止まった。俺の顔で脂汗を垂れ流しながら、悔しそうに歯噛みしている。俺も本田同様、動きを封じられ、何もできなかった。
「勝手に洗脳を解かれるのは困るんだよね。だから、洗脳が解けた君たちには、自発的に僕の味方になって貰おうかな。まずは、河野先生からだね」
「お、俺に何をする気だ! 俺はお前の味方になんてならないぞ!」
俺は本田の可愛らしい声で精一杯凄んだ。佐久間は俺の前まで来ると、俺の顎をくいっと持ち上げて、意地の悪い笑みを浮かべた。
「河野先生。テセウスの船、という話をご存知ですか? 木製の船を少しずつ修理して、木材を入れ替えていったときに、全部の木材を入れ替えても元の船と同じと言えるのか──という同一性に関するパラドックスなんですけれど」
「そ、それがどうした」
「今から少しずつ、河野先生の価値観を、僕の都合のいいように入れ替えていきます。それでも河野先生は、今の河野先生と同じでいられるんですかね? 元の体に戻りたいと、そう言えるんですかね?」
「なんだとっ! そんなの当たり前だろう! 俺は何があっても、元の体に戻る。本田や他の生徒たちも、必ず元に戻してもらう。お前が俺に何をしようと、俺はそう言い続けるからな!」
「……わかりました。では、河野先生の意見が変わらなかったときは、皆さんの体を元に戻すと約束しましょう」
※
「ええ、楽にしてもらっていいですよ。体の自由は効くでしょう? 僕への攻撃、逃走、及び大声を出すことは禁じてありますけれどね」
「ああ」
俺と本田は生徒指導室の椅子に隣り合って腰掛けた。向かいには佐久間が座っている。これから佐久間に負けを認めさせれば、元の体に戻れる可能性が出てくる。それは、俺の意思の強さに掛かっている。気合を入れるために俺が自分の顔をピシャっと勢いよく叩くと、本田が俺の顔で苦々しげな表情をした。
「ちょっと、河野先生……それ、私の顔なので、優しく扱ってください」
「うおっ! す、すまん……」
「おやおや。さて、それでは始めましょうか。これから僕が3つ、河野先生の価値観を変えます。その後で元に戻りたいか尋ねます。その返事がどんなものであれ、僕はその通りにしますよ」
「望むところだ」
「ではまずひとつ目。そうですね……【河野先生は重度の入れ替わりフェチであり、女子生徒との入れ替わりに性的に興奮する】……というのはどうでしょう」
「──ッ!?」
その言葉を聞いた途端、パチンと頭の中でスイッチが切り替わった。俺が見聞きするモノの、あらゆる意味合いが一変した。白いポロシャツの生地に擦れて不快な乳首の感触。俺のポロシャツに押し込まれた、本田の乳房。本田の思春期女子の甘やかな体臭が、俺の肉体から立ち上ってくる。それをヒクヒクと小鼻の穴を広げて吸い込んだ。そして、俺が穿いている男物のボクサーブリーフの中にある……まんこ。俺は、きゅうんと胸の奥が切なくなり、乳首がぷっくりと勃ち始めるのを感じていた。股ぐらの奥が熱い。勃起とはまた違う、濡れてくる感触。これが、女の……。
「ンッ……」
「河野先生……?」
「だ、大丈夫だ」
俺は本田を安心させようと、彼女の顔を見て──雷に撃たれたかのような衝撃を受けた。骨太で男臭い俺の体が、セーラー服とスカートを穿いた姿。先ほどまで見苦しいと思っていたその姿を見ると、改めて俺と本田が入れ替わったことを実感してしまう。犬のように浅く息を吐きながら、俺は佐久間を睨みつけた。悔しいことに、俺はこの男に植え付けられた性癖によって、猛烈に興奮していた。俺と本田の肉体が入れ替わっていることに、感動さえ覚えてしまう。入れ替わりも悪くないんじゃないか? と思いそうになる。い、いかん。はうう……このまま本田のおっぱいを揉んで、女の気持ちよさを味わってみたら、それはどんなに──
「いかがです? 河野先生。新しい価値観になったご感想は」
「…………いや、俺の考えは変わらないな。元の体に戻してもらう」
「おやおや。かなり性的に興奮しているはずなんですけれどね。公平なジャッジのためです。【河野先生は包み隠さず、ご自身の気持ちを話してください】これは、3つの改変には含みませんからね」
「……わかった」
俺は渋々頷いた。本当は嫌で嫌で仕方がないのだが、この男に【包み隠さず自分の気持ちを話せ】と命令されてしまうと、それ以外の選択肢が頭に浮かばなくなってしまう。俺は熱に浮かされたまま、感じたことを口走り始めた。
「生徒の体ということもあり、さっきまで俺は、本田の体を異性として見ていなかったのだが……佐久間先生に言われてから、急にこの体がエロく思えてきて仕方がない。見てくれ、この乳首を。ポロシャツの生地に、ツンと固く勃ちあがった本田の乳首が浮かび上がって……ンッ。エロすぎだろう。お、俺は男なのに、女の子のおっぱいがあって……さっきまでそれに気づかないまま、昨日は普通に柔道の授業をして……ぶるんぶるんとおっぱいを揺らして……はうぅ……!」
喋っているうちにより興奮が高まってきた俺は、思わず胸を抑えた。男の筋肉質で固い胸板と違って、柔らかな女の子の乳房。そのまま胸を揉みしだきたい衝動を懸命に抑える。唇から漏れる喘ぎ声は、俺自身の低い声ではなく、本田の透き通った高い声だ。その全てが、俺を興奮させる材料にしかならない。俺が俺ではないことに、たまらなく興奮する性癖になっている。それが植え付けられた性癖だと理解していてもなお、抗いがたい衝動だった。悶々と胸を抑えている俺を、佐久間はニヤニヤと眺めていた。
「なるほど。では、改めてお尋ねします。元の体に戻りたいですか?」
「それは…………も、戻りたい。確かに俺は、本田の体に興奮しちまっているし、何なら、このままオナニーをしてみたいと思って……い、いや、何を言っているんだ、俺は。だが、この体は元々本田のものだ。俺が勝手に弄っていい体じゃないからな」
俺は震える声でそう言い終えた。こんな浅ましい姿を、佐久間に汚されてしまった俺の性癖を本田に見られるのは、恥ずかしくてたまらなかった。本田の方を見ると、興奮している俺を見て気まずそうな表情を浮かべていたが、やがて真っ直ぐに俺の眼を見て、口を開いた。
「大丈夫です。河野先生。悪いのは佐久間です。河野先生がどんなことを言ったとしても、それは先生の責任じゃないです。あの男に考え方を歪められているだけだって、私はわかっていますから」
「本田……本当にすまない」
「いやあ、感動しちゃいますねえ。入れ替わりフェチにされてもなお、生徒のために自分の性欲を抑え込むその姿、さすがは教師ですね。それがいつまで続くか楽しみです。それじゃ、ふたつ目の改変は……【河野先生はナルシストで、元の自分の体も今の自分の体も大好き】です」
「ぐっ、んあぁっ……!」
「先生!」
俺は頭を抑えながら、ずるずると椅子から床に滑り落ちた。心配した本田が、太い腕で俺を抱え起こす。男の汗臭い匂いが鼻孔を刺激する。俺の頭の中では、新しい価値観が炭酸のようにパチパチと弾けて、脳みそを洗い流そうとしていた。俺は薄い唇を噛み締め、ヒクヒクとそれに抗おうと……した。それはほんの数秒、俺が変わるのを遅らせただけで、無駄だったが。
「はうん……んっ♥」
「先生……?」
本田が濃い眉根を寄せ、心配そうに俺を見ている。ああ、そんなに見られると、俺……。見慣れていたはずの元の自分の顔が、たまらなく俺好みの男の顔になっていることを、俺は自覚した。こんな男とセックスしたい……そんな情欲がとめどなく湧き上がってくる。それを堪えようと、俺は胸を両手で押さえた。しかしそれは、逆効果だった。ポロシャツの内側で痛いほどに勃ちあがった女の子の乳首が、手のひらで圧迫されてポロシャツの生地と擦れる。改めて、俺が他人の体になっていることを実感する。俺のものになった本田の体が、愛おしくてたまらない。俺はこんな女の子になりたかったんだという──本来の俺にはなかったはずの歓喜が、俺の脳みそを沸騰させていく。ああ! 違う! 俺にはそんな性癖はなかったはずなのに! 俺は肩で息をしながら、夢中で本田に抱きついていた。
「ほ、本田ぁっ♥」
「ちょっ、先生……離れてっ……!」
俺は、ポロシャツの中に収められた女の子の乳房を、ぐいぐいと元の俺の体に擦りつけた。俺の体になった本田が、一瞬、男の本能に突き動かされ、ムフリと小鼻の穴を広げるのが見えた。俺は、元の自分の体のムッと男臭い体臭を、鼻いっぱいに吸い込みながら、セーラー服を着た筋肉質な男の胸板に顔を埋めた。そんな俺の体を、本田が太い腕で強引に引き剥がし、頬をビンタした。頬に残るじんじんとした痛みが、発情した俺の精神を現実に引き戻した。
「先生! いい加減に目を醒ましてください!」
「ハァ……ハァ……す、すまん、本田っ……♥ 俺の体、こんなに魅力的だったのかと思うと、我を忘れちまって……♥ ま、また俺がおかしくなったら、何度でもビンタしてくれ」
俺は頭を下げて本田に侘びた。その間にも、キュンキュンと体の奥底から、愛情が湧き上がってくる。俺の元の体と、新しい体。逞しい肉体と、華奢な肉体。そのどちらもが好きで好きでたまらない。俺は本田の薄い唇を噛み締めながら、情欲に飲み込まれそうな自分を抑えていた。そんな俺に対して、佐久間が軽薄そうな笑い声を上げた。
「いやはや、熱血教師って感じでいいですね、河野先生。入れ替わりフェチのナルシストになっても、まだ生徒を守ろうとしている。僕もすっかり感動しちゃいました。それでは、これが最後の改変です。【河野先生は下品でスケベなセクハラ教師です】」
「お゛ひっ♥」
俺の心が汚される。俺が俺でなくなる。そのことを理解しつつも、俺はなんの抵抗もできず、自分の教師としての矜持が、別な価値観で塗りつぶされるのを──呆けた顔で受け入れた。涎が唇から垂れ、ビクンビクンと体が勝手に跳ね上がった。
「せ、先生……?」
「さあ、河野先生。3つの改変が終わりました。改めて伺います。元の体に戻りたいですか?」
「う、うーん……俺は……」
体の痙攣は収まったが、脳みそがシェイクされたかのように、まだ頭の中がぐちゃぐちゃだ。だが、俺がするべき答えは決まっていた。俺は口元の涎を拭おうともせず、恍惚とした気持ちのまま口を開いた。
「戻りたいわけないだろう。もうこの体は、おっぱいもまんこも俺のモノだ。あー……おっぱい気持ちいい……」
俺はポロシャツをたくし上げ、両手で女子高生の乳房を揉み始めた。おほぉっ♥ 女子高生のおっぱいが俺の胸に……! 先ほどまで抱いていたはずの抵抗感がきれいに拭い去られ、俺はにんまりと笑みを浮かべながら、乳房の愛撫を楽しみ始めた。んぁぁ……たまんねえぜ。すると本田が、俺の顔を真っ赤にしながら怒鳴りつけてきた。
「ちょっと河野先生! 何やってるんですか! 正気に戻ってください!」
「あぁ? まだそんなこと言ってるのか、本田。お前の体はもう、先生のものだ。悪いが、返すつもりはない。お前も男の体を楽しんだらどうだ?」
「キャッ! ちょっと! どこ触ってるんですか!」
俺は乳房の愛撫を中断すると、本田のスカートを捲って、パンティに収まりきっていないチンポをぐりっと揉んでやった。本田は悲鳴を上げながら俺の頬をビンタしてきた。威勢のいい音が響き、ジンジンと俺の頬が痛んだが、俺の表情筋は緩んだままだった。
「ってぇな……へへへ。まあ、こういうのも悪くないんじゃないか? 先生とSMがしたいんなら、俺も付き合ってやるぞ?」
「やだ……河野先生は、そんな人じゃないはずです! 元に戻ってください!」
「うっせえなぁ……興が醒めるだろうが。んっ……ふぅっ……クリトリスもビンビンだな……本田、真面目そうな顔してやらしい体してたんだな。先生驚いたぞ?」
俺はジャージの中に右手を突っ込んで、愛液で濡れるまんこに指を出し入れし始めた。ヌルついた膣内の襞が、俺の指先に絡みつく。男のものとはまた違う性感に、思わず身をくねらせる。あっあっと上擦った声を漏らしてオナニーを始めた俺から目を逸らし、セーラー服を着た筋肉質な中年男のガタイになった本田は、悔しそうに歯噛みして肩を震わせていた。そんな俺たちに、佐久間が楽しげに声を掛けてきた。
「いやあ。河野先生もずいぶん素直になりましたね。どうです? 僕に心を弄られて、セクハラ大好きな変態教師に生まれ変わった感想は」
「あっあっ、んあっ……まあ、思っていたほど……悪い気分じゃないな。んっ、それどころか、本田の体を弄る罪悪感もなくなったし……んあっ……む、むしろありがたいぐらい……だ。んくっ……これで思う存分、生徒の体を……あー、イクイクッ! 俺、生徒のまんこ弄ってイッちまうッ!」
女子生徒の肉体と入れ替わってのオナニー。指の出し入れが自然と早くなり、何度も固く勃ったクリトリスを愛撫した。やがてヒクヒクと膣が痙攣し、生まれて始めて味わう、女としてのオルガスムスが、俺の体を甘く包み込んだ。愛液が溢れ出し、男物のボクサーブリーフに染み込んでいった。俺は可愛らしい声で喘ぎながら、ぶるんぶるんと乳房を揺らし、唇からも涎を垂れ流した。
「はうぅ……いい……これが女の快感……うへへ……」
「さて! 河野先生もすっかり新しい体を気に入ってくれたようなので、次は本田さんですね」
「私に……何をするつもり!? 言っておくけど、私は河野先生みたいには絶対にならないからね!」
俺が快感の余韻に浸っている横で、本田が語気荒く立ち上がった。しかし、佐久間は余裕を崩さなかった。
「ええ。そうなんですよね〜。あなたは精神改変に耐性があるようなので、肉体の方から切り崩しましょうか。まず【精力絶倫】……具体的には、その年代の成人男性の10倍程度にしておきましょうか。十日分の精子を一日で作ってしまう強靭な睾丸の持ち主なんです。当然、性欲もすごいですよ」
「じゅ、10倍……!?」
「続いて【女性フェロモンに対する耐性ゼロ】……あなたは女の子が相手なら、誰にでも発情してチンポを勃ててしまう、スケベなオジサンの肉体なんです。さて、精神的な改変は効きづらいですが、これでどうでしょうね? 本田さん。あなたは性欲を持て余す体育教師の肉体で、いつまで理性を保てますかね?」
「あっ、んっ……!」
本田は、浅黒く日焼けした俺の顔で、濃い眉を歪めて呻いた。苦しげな表情が、次第に別なものに変わっていく。発情した犬のように、舌を出してハッハッと浅い呼吸をしながら、俺の胸を……昨日までは本田のモノだった乳房を食い入るように見つめていた。小鼻が膨らみ、瞳にギラギラとした男の情欲の色が浮かび始めた。俺は床から立ち上がり、本田の前に立った。そしてポロシャツをたくし上げて晒したままの乳房を、本田に見せつけた。
「どうだ? 本田。綺麗なおっぱいだろう。先生のおっぱい、触ってもいいんだぞ?」
「そ、それは、もともと私の……」
「今はもう、俺のおっぱいだ。だがまあ、触っても減るもんじゃないからな。先生のおっぱい、触って気持ちよくしてくれたら……先生も、お前にご褒美をやれるんだがなぁ」
俺は本田のゴツい右手を取ると、持ち上げて俺の乳房に触れさせた。ビクッと本田の太い腕が、ためらうように一瞬引いたが、しかし次の瞬間には、ためらいがちに乳房を揉み始めていた。手のひらを使って乳房を揉みながら、親指の腹で乳首を転がしている。俺の顔をした本田が、ゴクリと生唾を飲み込み、徐々に鼻の下を伸ばした顔に変わっていく。真面目な本田が男の性欲に飲み込まれ始めた姿を見て、俺も大いに興奮していた。
「んっ、だめっ、私の、なのにっ……!」
「おー、こっちもすっかりビンビンじゃないか」
「せ、先生! あんっ!」
俺は本田のスカートの中をまさぐると、勃起したチンポを軽く撫でてやった。本田はそれだけの仕草で、ぶるっと体を震わせて涙目になってしまった。二、三歩後ずさると、どすんと床に座り込んだ。本田のスカートを捲ると、処理していない陰毛と勃起したチンポがはみ出たパンティを、乱雑に脱がせた。ぶるんとチンポが跳ね上がり、触れて欲しいと言わんばかりにヒクヒクと痙攣して先走りを垂れ流していた。俺は舌なめずりをしながら、ジャージと下着を脱ぎ捨て、仁王立ちで本田を見下ろした。
「本田。お前が新しい体を楽しめるように、先生がひと肌脱いでやる。ありがたく思えよ」
「あぁ……先生、やめてください……!」
「そういえばお前は、女に対する免疫がまるでないんだったな。なら、これでも被ってろ」
「もがっ!?」
俺は、脱いだばかりの灰色のボクサーブリーフを本田の頭に被らせてやった。先ほどまで俺が分泌していた愛液がたっぷりと染み込んだ、メスの匂いがぷんぷん香るそれを被った本田は、大きく肩を震わせた。呼吸が荒くなり、チンポがヒクヒクと切なげに痙攣した。雄の本能に飲み込まれた本田は、野太い悲鳴を上げながらチンポを揺らしていた。
「あ゛っ! あ゛ぁああ〜っ! ダメッ! こんなのぉ……!」
「なあに。お前もすぐに男の良さに気づくさ。たっぷりと先生の中に出すんだぞ」
愛液染みのあるボクサーブリーフを被った頭を両手で押さえながら、イヤイヤをするように首を横に振る本田。しかしその手が下着を引き剥がすことはなく──そして俺は、濡れまくってチンポを待ちかねたまんこをぱっくりと開いて、本田の股ぐらに腰を降ろしていった。亀頭が俺のまんこに触れ、逃げるようにヌルリと滑ったので、女子高生の華奢な手で押さえつける。そして、再び狙いを定めて腰を落とす。
「あっ、あっあっ! ダメダメっ! あーっ! あぁ……!」
「むっ……うお゛っ!」
熱く、固くそそり立つチンポが、俺の膣内に侵入してくる。ぶちん、と音を立ててチンポが膣内に入りきった。処女膜が破れたのだ。俺は痛みに眉をしかめながらも、最後まで腰を落としきった。奥まで膣内の襞をかき分け、絡み合いながら進んでくる。本田は上擦った声を漏らしながら、いつの間にか野太い声で泣き出していた。教え子と入れ替わった女体で元の自分のチンポを咥え込む、という倒錯したセックスの興奮と、破瓜の痛みで、血流がぐるんぐるんと俺の華奢な体を巡る。俺は荒い息を吐きながら、ゆっくりと腰を動かし始めた。
※
一週間が経った。異常が日常にすり替えられたことに気づいているのは、佐久間を除けば俺と本田だけのようだった。
「おはよー」
「おはよ。やっば、昨日忙しくてヌキ忘れてた〜。ちょームラムラする!」
「え〜? 授業始まる前にヌイちゃおうよ〜。ほら……うっわ、美佐さあ、チン毛濃すぎじゃない?」
「しょーがないじゃん。すぐ生えちゃうんだもん」
朝の教室の片隅では、柔道部と野球部の男子生徒と入れ替わった女子生徒たちが、セーラー服のスカートを捲りあげ、下着も膝下までずり降ろし、ブルンと半勃ちチンポを晒しながらキャキャと騒いでいた。そのままコツンと亀頭同士を重ね合わせ、兜合わせで扱き始める。芋臭い男子生徒たちの顔が、切なげなものに変わり、鼻息が荒くなっていく。
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