「ハァ……ハァ……んチュッ♥」
「お、おい! やめろ! ビルドマッスル! 貴様とオレは、敵同士だろうが!」
「は……はヒッ、た、確かにそうなんだが……はうぅ♥」
(クソッ! 洗脳光線銃のせいだな!)
世界征服を目論む悪の組織、ネオ・デスペラードの幹部、ワニ獣人のナイル。彼は今回、試作機の洗脳光線銃の実地試験を任されていた。対象は、青いヒーロースウツで逆三角形の肉体を包み込んだヒーロー、ビルドマッスル。組織の野望をいつも阻む難敵である。洗脳光線は確かにビルドマッスルを直撃したのだが、どうにも様子がおかしかった。彼は組織への忠誠を誓うのではなく、ナイルに対する愛を囁き始めたのだ。
「ハァぁん♥ ナイル……なんと逞しい体躯なのだ。先ほどの戦闘で傷ついていないか……私に確かめさせてくれ♥」
「やめろやめろ! オレにそんな趣味はないぞっ!」
ナイルは抵抗しようとしたが、パワー系ヒーローであるビルドマッスルに組み敷かれては、もはやどうすることも出来なかった。ビルドマッスルは虹彩にハート型の光を浮かべながら、とろんとした顔で、ザリザリとナイルのワニ肌に頬ずりした。彼はナイルの鎧を外し、その股間──スリットとその奥の陰茎を、指先で愛撫し始めていた。
「ヒーローと怪人、正義と悪など関係ない……私達二人で愛を育み、それを平和の礎としようではないかっ♥」
「おっ、おい! あんっ♥ ビルドマッスル! 眼を覚ませ! うわっ! やめっ……♥」
ビルドマッスルも下半身のヒーロースウツを解除し、その猛々しいイチモツをナイルのスリットにあてがった。
「挿れるぞ、ナイルッ♥」
「ひあっ♥」
ずぷっ♥ グチュっ♥ グチュっ♥
いやらしい粘液の音と共に、ヒーローが腰を振り始める。嫌がっていたナイルが逞しい四肢でヒーローに抱きついて喘ぎ始めるのに、そう長い時間は掛からなかった。
(終)
岸井省吾は大学から自宅アパートに帰ると、ラグビーの練習着が詰まったスポーツバッグを、無造作に床に置いた。ザーメンの染み込んだティッシュが乱雑にゴミ箱に押し込まれ、濃厚なイカ臭さを放っていた。
──チリッ
「んっ……?」
太い首筋に何か刺すような視線を省吾は感じた。まただ。最近、誰かに視られているような気がする。大学でも、自宅でも感じる。まさか、盗撮されている?
「おい、誰なんだ。毎日毎日……気づいているんだぞ」
無駄だとわかっていても、思わず威圧的な声が出た。省吾は肩を怒らせながらハーフパンツを脱ぐと、男根を扱き始めた。自分が何をするつもりなのか、今日も省吾は理解できていなかった。
「フーッ、フーッ……!」
荒い鼻息が、学生向けの安アパートに響く。省吾は右手でチンポを扱きながら、左手でスマホのカメラを起動した。太短い童貞チンポが、血管を浮き上がらせてゴツい男の手で扱かれているが──
「チッ」
省吾は舌打ちした。こんなんじゃ足りない。省吾は勃起したチンポを揺らしながら四つん這いになり、スポーツバッグの中を漁った。汗が染み込んだラグシャツを手に取ると、それを布団の上に敷いた。チンポとラグシャツが画面内に収まるように、スマホを上から構える。完璧だ。省吾の頬がニヤけ、再び男根を扱き始めた。
「んっんっんっんっ……!」
思考が拡散する。視野が狭くなる。知能が下がる。チンポのことしか考えられない。何か大切なことを見落としている気がする。
「ん゛い゛っ♥」
省吾は絶頂に達するのと同時に、スマホの撮影ボタンを押した。バシャシャシャシャと連続でシャッター音が鳴り響く。スマホだけでなく、24時間体制で彼の部屋を録画しているビデオカメラもまた、その様子を余す所なく捉えていた。
今日も省吾は、盗撮犯の共犯者が自分であるということに、気づくことはなかった。
(終)
S美術館で行われている特別展の警備員の佐山大悟は、立入禁止エリアに入ろうとしている男子小学生を見かけたため、声を掛けた。
「キミ、どうしたんだい。そこは立入禁止だよ」
「あっ、えっと……すみません」
小学校高学年くらいのその男の子は、何かを佐山に差し出した。
「これ……そこで落ちていて……誰かに届けたくて」
「ん? これは……」
金属製の、万年筆のようなモノだった。佐山が受け取ろうとすると、男の子は急にそれを、佐山の手のひらに突き刺した。
「あっ! くっ……」
ぷしゅう、と間の抜けた音がした。佐山の体から、空気が抜けていく。体のバランスが崩れて床に倒れたが、大柄なはずの佐山が倒れたのに、何の音もしなかった。佐山はまるでラバースウツのように、ぺらっぺらな皮になってしまっていた。
(な、なんだこれは?!)
「よっこらしょ……ぷはっ!」
信じられないことに、男の子の背中から「中身」が出てきた。無精髭を生やした、四十代くらいの男だった。男は、小学生の皮を脱ぎ捨てると、今度は手早く佐山を着ていった。自分の中に他人が入り込む感触は、吐きそうなほどの違和感があった。
(おっ、俺が……俺じゃなくなっちまうっ!)
「んあ?」
急に意識が明瞭になった。佐山は自分の体を触って確かめた。
(うーん、特に変なところはないよな。チンポもデカいし、なかなかいい体してるよな……ん? 何を考えてるんだ? 俺は)
佐山は自分自身の思考に違和感を覚えたが、その正体はわからなかった。先ほど、何か異常な事態が起きたような気がするが、急速にそれが記憶から消えていく。眼の前にある男子小学生の皮を手早く畳んでポケットに突っ込んだ。
(まずは警備状況を把握。盗みの計画はそれからだな……)
佐山自身の思考ではない、美術品の盗難計画を頭の中で組み立てながら、彼は仕事に戻った。
(終)
「はヒッ……んぐっ……んッ!!!」
「ん〜! こってりして野性的♥ ごちそうさまでした♥」
俺は、淫魔に何度も搾り取られていた。魔族の襲撃を受けた城から、皇子を連れて脱出するさなか、高位の淫魔に見つかってしまったのだ。俺は先祖伝来の指輪のおかげで、魅了には掛からなかったが、皇子の目の前で辱めを受け、死にかけていた──そのとき、指輪が猛烈な熱を発した。
──体の中に、甘い果実が詰め込まれたような感覚。同時に、淫魔の悲鳴が聞こえた。いや、叫んでいるのは俺だった。
「いやよ……いやっ! アタシを……俺にしないでぇっ!」
男が女に精を注ぐように、俺の魂がアタシの肉体に注ぎ込まれる。大勢の男を性的に食い物にしてきた記憶と、近衛騎士としての勤めの記憶が混ざり合う。俺の喉からは可愛らしい声が漏れ、乳房が揺れた。
「あぁ……」
「おのれ……淫魔! よくもガーシュを!」
皇子が震えながら、短剣を俺に向けた。俺は皇子に膝を就き、臣下の礼を取った。
「皇子。私です。近衛騎士、ガーシュでございます」
「え……?」
※
これはどうやら指輪に秘された力のようだが、指輪は既に砕けていた。淫魔の肉体を得た俺は、皇子を連れて城を脱出。南の森へと逃げ延びた。
「本当に……ガーシュなのだな?」
「はい。このような姿になりましたが……皇子への忠誠は変わりませぬ」
淫魔の肉体に騎士の魂。奇妙な感覚だった。俺は近衛騎士ガーシュであると同時に、淫魔ムバドゥリアでもあった。しかし指輪のおかげか、俺の自我の方が強いのは幸いだった。
※
後の歴史書にはル・ベイン王国を再興したテオシュバラ皇太子の側には、優秀な淫魔の騎士がいたとの記載がある。しかし彼女は王国の再興を見届けて姿を消したとも、後宮で皇子の夜伽をしたとも伝えられており、彼女の行く末は杳として知れないのであった──
(終)
──────────
というわけで、様々なお題で800字小説を書いていくシリーズ。今回の更新は、
「怪人」+「逆レイプ」
「盗撮」+「自撮り」
「警備員」+「皮モノ」
「憑依」+「善堕ち」
の4本でした。
今回からお題のリクエストを「2つの単語」までOKとしています。書いてみると前よりも難易度は上がりましたけど、面白い組み合わせで、書いていて楽しいですね。とりわけ難しかったのは善堕ちですね。あまり読んだ経験自体がないので、webで読めるオススメの善堕ち小説があったら、ぜひコメント欄で教えて欲しいです。
今後も、800字小説のお題のリクエストは「2つの単語」までOKとします。例えば「中出し」「若パパ」とリクエストすると、若パパが中出しする(される)小説になりますし、「柔道」「常識改変」とリクエストすると、柔道の常識改変モノになります。
簡易的なリクエストとして、どうぞ気軽にコメントしてみてください。リクエストしたいお題は、今まで通り800字小説のコメント欄にどうぞ。
くろねこ@9605
2021-02-06 05:38:02 +0000 UTCフカヒロ
2021-02-06 01:29:41 +0000 UTCくろねこ@9605
2021-02-04 04:47:21 +0000 UTCTon爆To
2021-02-03 18:15:18 +0000 UTCくろねこ@9605
2021-02-03 16:21:20 +0000 UTC黒竜Leo
2021-02-03 16:09:22 +0000 UTCくろねこ@9605
2021-02-03 15:16:34 +0000 UTC黒竜Leo
2021-02-03 14:48:45 +0000 UTCくろねこ@9605
2021-02-03 12:53:03 +0000 UTCみっくん
2021-02-03 12:20:11 +0000 UTC