妻子持ちでこの地方都市に転勤してきた堂坂哲宏は、町内会の神輿担ぎに駆り出されていた。町内会の神宮寺という世話焼きな男が、慣れない手付きの哲宏を見かねて、褌を締めてくれた。細マッチョな体型の哲宏と違い、神宮寺は実に日本男児然とした体型だった。
「うーむ……悪かねえが、ちょいと貧相だな……こっち来いや」
「えっ、あっ、はい」
神宮寺は、厳つい顔を哲宏に近づけると、ぶちゅりと、無遠慮に唇を重ねた。
──蜴ウ縺、縺?クュ蟷エ逕キ縺ォ螟峨o繧
理解できない文字列が哲宏の脳内に流れ込む。哲宏が白目を剥くと共に、細マッチョで色白な肉体が、メキメキと骨太になっていった。胸板も厚く逆三角形になり、ケツも筋肉質で引き締まっていく。顔も爽やかな若パパといった風貌から、眉が濃く、鼻っ柱の太い、強面で男臭いものに変わった。
変化はそこで終わらなかった。今度は逆三角形だった肉体が、みるみるうちに固太っていく。ソフトモヒカンが白髪交じりの角刈りに変わると、額や目尻に深いシワが刻まれ、顔が脂ぎって日焼けしていく。全身からムワリと濃い加齢臭が立ち上り、胸毛や腹毛も生え揃うと、ようやく変化が終わった。
「んあっ……ど、どうなってんだこりゃあ!」
哲宏は神宮寺から唇を離すと、胴間声を上げた。一方の神宮寺は若返り、さきほどまでの哲宏と同じ、三十過ぎに見える。神宮寺は哲宏の股間を掴んだ。
「俺の年齢を堂坂さんにあげたんですよ。ほら、余計な記憶抜くんで、じっとしててください」
「おい馬鹿っ! やめろっ! んおぉ……!」
手際よく哲宏の褌から中身を取り出し、扱き上げる神宮寺。やがて哲宏が絶頂に達すると共に、大卒会社員としての31年間の記憶は抜け落ち、代わりに土建屋の中年男としての61年間の記憶が脳内に定着した。
「おうっ! 一発抜いたし、気合いれて神輿担いでくっか! ガハハ!」
(終)
(また迷惑メールか。今朝から三通目だぞ)
昼休みに会社のトイレでスマホを弄っていた寺西嘉雄は、通知から内容を開いて、うんざりした気分になった。いま届いたメールには、こう書かれていた。
──このメールを12:00までに4人に転送しないと、あなたは「まんこ男」になります。
(なんだよ、まんこ男って)
寺西は苦笑した。いたずらというには下品で、他愛もない。時計はあと5分ほどで12:00になるが、42歳にもなってこんなものを信じるほど、寺西も幼稚ではない。
(そういや、一通目と二通目って、どんな内容だっけ?)
寺西はふと気になって、メールフォルダを見た。一通目と二通目には、それぞれ違う内容が書いてあった。
──このメールを9:00までに4人に転送しないと、あなたは「同性愛者」になります。
──このメールを10:00までに4人に転送しないと、あなたは「オナニー中毒」になります。
寺西はメールフォルダを閉じて、先ほど見ていた写真フォルダに戻った。筋肉質で、むさ苦しい……男の裸の数々。寺西の厳つい顔が、興奮で赤らんだ。
「ンッ……ああっ……イクっ……!」
寺西は押し殺した声で、絶頂に達した。太短いチンポがドクドクと精液を吐き出す。これらのメールが来る前から自分は【同性愛者】で【オナニー中毒】だと……そう寺西は認識していた。否──認識させられていた。
(あれ? そういや俺──ホモなのに、なんでカミさんがいるんだっけ?)
絶頂後の気怠さのなかで、寺西の脳に違和感がよぎったが……しかし深く考える前に、再び指が股間に向かった。くちゅり、と粘っこい水音と共に、毛深いまんこが彼の指を出迎えた。寺西の濃い眉が歪む。
(はうぅ……おまんこ、気持ちよすぎるぅ……)
隣の個室からも、押し殺した男の喘ぎが聞こえた。メールは寺西の想像以上に、広がっているようだった。
(終)
「おーし、それじゃ、まずは準備運動から始めるぞー」
体育教師の稲田哲司は、競パン姿でプールサイドに立っていた。こんがりと日焼けした哲司の体躯は、40代半ばとはいえ逞しい。整列した生徒たちが、哲司の掛け声と共に準備運動をしていく。しかしすぐに、哲司は異変に気づいた。
「おい。田島……なんだその妙な動きは」
野球部の田島という男子生徒が、ふざけた動きを繰り返していた。ガニ股になり、両手を股間の前でV字に交差させる動き──それだけでなく、競パンを穿いている田島の体には、女性用のハイレグ水着のような日焼け跡があった。
「ふざけてないっすよ。これ、れっきとしたハイグレポーズっす」
(ん?)
急に周囲の光景が、ぼやけた気がした。哲司はめまいを覚えながらも、田島への注意を続けた。
「とにかく、準備運動中に勝手なことをするなよ。いいな?」
(ったく、田島のハイレグ水着跡、エロすぎだろう……ハァン……たまらん……)
哲司は鼻息を荒くしながら、田島のハイレグ水着跡を視姦した。いつの間にか、哲司や他の生徒の体にも、ハイレグ水着の日焼け跡が出来ていた。哲司は自身の性的嗜好の変化に気づかぬまま、準備運動を続けていった。
「うーし、これで最後だ。ガニ股になって、腰を落として……両手は股でVの字! ハイグレのポーズ! ハイグレ! ハイグレッ!」
ぐひっ、と哲司の精悍な顔が、情けなく歪んだ。怒張したチンポを包んでいた競パンが、蛍光ピンクのハイレグ水着へと変化していった。
「ハイグレッ!」
「んぉぉ……ハイグレっ!」
他の生徒たちも、カラフルなハイレグ水着姿に変化していく。全員の変化を見届けると、哲司は口を開いた。
「おーし、全員、ハイグレ人間への転向は終わったな。普段は田島のように擬態して、徐々に人間どもに洗脳を広げて行けよー。ハイグレッ! ハイグレッ!」
(終)
体育教師の松崎昭男は、アパートに帰宅すると、授業後の汗臭い体のまま万年床にドカッと座り込んだ。買ってきたオナホのパッケージを開封する。
「しかし……最近のオナホっつうのは、ずいぶんと洒落てんな」
白を基調としたデザインは、まるで工芸品のようで、一見するとオナホには見えない。内部にローションが充填されており、封を開ければすぐにでも使える。淫水焼けした中年チンポに、オナホをあてがう。亀頭にひんやりしたローションを感じながらも、オナホを根元まで挿入した──異常はそこで発生した。
(んあ? なんだぁっ?!)
挿入した瞬間、松崎の頭部とオナホが、入れ替わった──松崎の肉体が、オナホに盗まれたのだ。松崎の肉体は、首から上ににょっきりとオナホが生えている。その肉体が、松崎の意識の入った頭部に、男根を挿入していた。松崎の視点では、眼の前にいきなり男の股間が現れ、口腔内に男根が突っ込まれている状態だった。理解が追いつかないまま、太短い肉棒が、松崎の口腔内で前後に激しく動かされた。
(んほぉっ! ち、チンポだとぉっ!)
松崎の表情筋が、デレッと緩んだ。男としての本能が、オナホとしての本能へ──男性器を挿入され、射精されることが喜びになった。歯や舌や粘膜は、シリコンへ。唾液はローションへ。骨格や脳はウレタン素材へ。松崎の頭部が、徐々に竿型のオナホに変わっていく。代わりに、松崎の肉体を盗んだオナホは、徐々に松崎の頭部に変化していった。
やがて松崎のチンポがピクピクと痙攣し、噎せ返るような濃い精液を、オナホの中に吐き出した。
(んくっ……んくっ……たまらん……精液たまらんぅ……)
「ハァン……なかなかいい体じゃねえか。ありがとよ、松崎さん」
擬態を終えた「松崎昭男」が、オナホから男根を引き抜いた。オナホはまるで生き物のように痙攣し、精液とローションを垂れ流した。
(終)
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というわけで今回は「年齢進行」「まんこ男」「ハイグレ」「オナホ化」の4本でした。書き終わってから気づいたのですが「年齢進行」はもっと幼い子どもを主人公にした方がよかったかな……? 主人公を変えて、また別なシチュエーションの年齢進行も書いてみたいですね。
くろねこ@9605
2020-10-13 08:50:15 +0000 UTC黒竜Leo
2020-10-13 08:00:35 +0000 UTC