体育教師である嘉納耕造が校門をくぐったときにはもう、その高校の常識は書き換えられていた。
「しっかし朝っぱらから暑ちぃなぁ……ンアッ!??」
ガツンと後頭部に衝撃が走った。殴られたわけではない。だが、それまでの自分を、常識を否定され──新しく作り直されたような違和感を覚えた。しかし、嘉納はその正体に気づけなかった。
「何だったんだ……今のは」
太い首を傾げながら昇降口を通り、職員室へと向かう。その廊下に、嘉納の常識を書き換えた物体は鎮座していた。
──性器回収箱。あなたの性器を回収して、異性の性器をお配りしています。あたらしい自分になりましょう。
そういった文章が筆で書かれた、木製の拙い箱だった。鳥の巣箱のように穴が開いたそれは、廊下の壁に針金で固定され揺れていた。屋根まであり、白いペンキで塗られている。その箱を認識した瞬間、嘉納は自身の違和感の正体に気付き、慌てて自身のジャージの股間を抑えた。
「なっ、なんで俺……この歳までチンポぶら下げてやがんだぁっ!?」
嘉納は顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。健全な日本男児たるもの、まんこ男たるべし。いつまでもチンポをぶら下げているのは、うわべだけの男らしさに執着した軟弱者である──物心付いた頃から、そんな古風な価値観で育ってきたはずだ。なのに自分は不惑を迎えてもなおチンポをぶら下げている。嘉納は自分の情けなさに下唇を噛み締めながら、あずき色のジャージを下着ごと摺り下ろしていた。今はまだ早朝で、人も少ない。一刻も早くチンポを捨てて、まんこ男にならなければ。
嘉納のチンポは、既に興奮して固くなり始めていた。節くれだった指でそれを扱く。四十年以上慣れ親しんだ、淫水焼けした太短いチンポ。それを捨て去る悦びに嘉納は涎を垂らしそうな顔になりながら、嘉納はガニ股になって腰を落とし、性器回収箱に挿入した。
──ぼとり。
嘉納が男でなくなった瞬間は、あっけないものだった。特に何の衝撃も感覚もなく、ポストに手紙を投函した時のように、ぼろりとチンポが玉袋ごと外れて、穴の中に転がり落ちていった。そして替わりに、箱の中から生温かい塊が飛び出し、嘉納の股ぐらにへばりついた。
「うおぉぉ……おぉ」
股間から内側に何かが広がっていく。脂ぎった中年男の股間に筋が走り、二つに割れる。自分の内側に子宮や卵巣が作られていく感覚に打ち震え、ようやく嘉納が腰を回収箱から離すと、つう、と粘っこい糸が回収箱と毛むくじゃらな股間の間に引いていた。嘉納がゴツい指先で陰毛の中を弄ると、そこにはしとどに濡れたまんこがしっかりと出来上がっていた。
「はァン…しっかし助平なまんこじゃねえか…」
嘉納は鼻の下をでれぇっと伸ばしながら、まんこの中に毛深い指を突っ込んでいた。チンポが回収されるのと同時に嘉納の性的な記憶も全て奪われ、妻とのセックスや普段のせんずりの記憶も思い出せなくなっていた。代わりに与えられたのは、このまんこの持ち主であった女子生徒の記憶──男遊びの激しい女子生徒の奔放な性経験であった。チャラチャラしたギャル男たちに抱かれ、激しくよがり狂った記憶を自分のものとして思い出しながら、嘉納はふんすと鼻息荒く指を動かし続け、まんこ男として初めてのアクメに達した。
ジャージを履き直すと、ビール腹気味の腹にジャージのゴムが食い込んだ。嘉納はガニ股でドカドカと職員室に入りながら、今朝の職員会議で生徒の性器検査を提案しようと考えていた。
(未完)
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性器交換ネタです。交換の範囲を学校内に限定しちゃったので、このあと、どういう風に話を広げようかな……と検討しています。いっそ社会全体にして、娘との交換とかにしても面白いのかも?と悩み中。
くろねこ@9605
2020-08-21 04:07:20 +0000 UTCくろねこ@9605
2020-08-21 04:05:52 +0000 UTC羊谷 日辻(ひつじたにひつじ)
2020-08-21 00:22:27 +0000 UTC黒竜Leo
2020-08-20 15:27:49 +0000 UTC