皆さんこんにちは。くろねこです。
おかげさまで、2018年5月に開始したFANBOXも、一年以上継続することが出来ました。
(この記事を書いているのは2020年1月ですが)2019年12月分のコラムとして、僕の小説の原点である『寄生キャンプ』と、僕自身が小説を書き始めたきっかけについて、今回は語りたいと思います。
寄生キャンプのURLはこちらですね。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=345411
この小説を書いたのは今から10年以上前、大学生の頃です。当時、大学のパソコン室で催眠術の部屋というサイトを見つけて、そこに投稿されているMCホモ小説を読んだ僕は驚きました。僕自身は同性愛者だということは中学生ぐらいに自覚していましたが、MCという性癖にはそれまで気づいていませんでした。「男が男を洗脳する」「寄生生物によって操られた男が、別な男にも寄生を広げる」……僕が読みたかったのはこれだ! と興奮しながら、そこに投稿されていた小説を夢中で読み漁りました。
次第に、自分でも何か書きたい……!という気持ちがムクムク湧いてきました。具体的に言うと「寄生モノの父子連鎖堕ちが読みたい」という気持ちです。当時の催眠術の部屋では、僕の欲望をピンポイントで満たしてくれる作品を見つけることが、出来なかったのです。大学生までほとんどネットをしたことがなかったので「半年ROMれ」という言葉を律儀に守って、催眠術の部屋を見つけてから半年後に「寄生キャンプ」を投稿しました。
その一回の投稿だけで終わりにするつもりだったので、ハンドルネームは特に深く考えずに「こんな性癖を持っていることが周りにバレたらヤバいな……」「周りに公言できるような性癖じゃないから、明るい名前じゃなくて、不吉な名前にしよう」と、なんとなく「くろねこ」と決めました。
寄生キャンプを今読み返すと明らかなのですが、僕はかなりのファザコンです。お父さんが大好き。小さい頃のお父さんは、僕にとってヒーローでした。でも僕が成長するにつれて、お父さんにも欠点や醜いところがあることがわかってきました。僕のお父さんは、自分の言葉で僕を叱らずに「誰が飯を食わせてやっているんだ」と言うのが口癖でした。そんな風にお金の力を借りないと、子どもを叱れないお父さん。お父さんが大好きだからこそ……僕の理想と違うお父さんが、次第に許せなくなりました。
現実のお父さんと僕の関係は険悪なものです。だから僕は「自分のことを肯定してくれるお父さん」が欲しかった。おそらくそれが、僕がMCというジャンルにドハマリした理由です。今のお父さんの人格を塗りつぶして、僕のことを否定しないお父さんに、作り変えたかった。
とはいえ、寄生キャンプを書いたばかりの僕は、そこまで深く自分のことを考えていませんでした。ただなんとなく、父子の寄生連鎖堕ちが読みたかっただけ──自分ではそう思っていました。僕自身の、歳上の男性への対人欲求は「僕のお父さんになって欲しい」なので、寄生キャンプに出てくるお父さんは、自分の理想のお父さん像を重ねていますね。そして幸い、催眠術の部屋で感想を幾つももらうことが出来ました。そこから小説を書くことが楽しくなってきて、今に至ります。
FANBOXの仕組みは、いまだに不思議な感じがしますね。自分の空想にお金を払ってもらえる……それは僕が溜め込んでいた、父親との関係でぐちゃぐちゃした感情を誰かに肯定して貰えたような──そんな感覚です。うーん! なんかすっかりシリアスで重い感じの文章になっちゃいましたが、支援者の皆さんにはすごくすごく、僕は感謝しています。これまでも、これからも……本当にありがとうございます。
今回はこの辺で。次回の更新からは通常通りに戻ります。ではでは!