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くろねこ@9605
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ハイグレ依存患者たちのグループセラピー【未完成】

 戦いは終わった。ハイグレ魔王は倒された。洗脳された人々も元に戻り、街は日常を取り戻した────新しい性癖を抱えたままの、一部の男たちを除いては。


 街には雪がうっすらと積もっていた。二年前、突如として現れたハイグレ魔王により、世界中がハイグレ人間に洗脳された。そのままおよそ三ヶ月ほど、ハイグレ魔王の支配は続いた。ちょうど夏の頃合いであり、洗脳された人々は、汗だくになりながらハイグレポーズを続けたものだ。しかし、各地で生き残ったヒーローたちの反撃により、ハイグレ魔王は倒された。ハイグレ人間へ洗脳された人々も元に戻り、街は元通りになった──ように見えた……表向きは。

 

「時間になりましたね。それでは、グループセラピーを始めましょう」


 精神科医である河崎省吾は、時計が午前10時になったのを確認すると、個室に集まった参加者たちを見渡した。体格のよいスポーツマン然とした河崎の風貌は、患者に安心感を与える。彼の精神科医としての長所のひとつだった。河崎もそれを自覚しており、彫りの深い精悍な顔で、患者たちに語りかけた。

  

「当クリニックでは三人をひとつのグループとし、固定のメンバーで、全8回のセラピーを行っていきます」 

 

 確かに、ハイグレ魔王の洗脳は解けた。しかし全ての人間に、影響が残っていないわけではなかった。ハイグレ洗脳光線という、人類が初めて出会ったテクノロジーの仕組みは、未だ完全に明らかになっていない。洗脳の後遺症が残っている者もおり、現代医学はそれに対する治療を試み始めていた。大病院では「ハイグレ外来」が新設されたところもある。河崎メンタルクリニックで行っているグループセラピーも、その流れのひとつだ。

 

「初回である今回は、それぞれの自己紹介から始めましょう。皆さん、名札は付けていますね?」


 河崎は三人の男たちの胸元を見た。「武藤」と書かれた名札を付けた、ごつい顔つきの大学生ぐらいの青年。「村田」という名札と付けた、日焼けして快活そうな三十代の男性。「根本」という名札を付けた、角刈りで目つきの鋭い50代男性。

 

「当セラピーの内容上、本名を明かしたくない方もいます。そのため、名札に書く名前は皆さんにお任せしています。仮名でも構いませんし、本名を書いても問題ありません。ここで話したことは、この部屋の中だけでのお話です。皆さんも、他の方の素性を、クリニックの外で詮索しないようにお願い致します」


 三人の男たちは頷いた。河崎は一番左に座っている、「武藤」という青年に声を掛けた。ソフトモヒカンの髪型に、サイドには剃り込みもある。厳つい風貌の青年だった。

 

「それでは、まずは武藤さんから。自己紹介と、ハイグレ人間になったときのことを教えてください」


「うっす。あー、その……武藤と言います」


 武藤は、緊張した面持ちで喋り始めた。

 

   ※


 ……なんか、変な感じっすね。その……武藤っての、仮名なんで。こういう風に仮名で話すの、あんまないじゃないっすか。

 

 俺が洗脳されたのは、アメフト部で試合してる最中でした。俺、大学でアメフトやってるんです。公式戦で、結構大きな大会だったんで……観客も大勢いましたね。

 

 ハーフタイムが終わって、後半が始まった頃でした。俺、ポジションがラインなんで……あ、ラインってのは……え? 河崎先生もアメフトやってたんすか? あー、道理でガタイがいいんすね。ええ、そうっすね。図で書いた方がいいかも。あ、このホワイトボード借りていいっすか?

 

 アメフトって、攻撃側と防御側に分かれるんすけど、そのときは俺らのチームが攻撃側だったんすよ。で、俺がいたのはこの辺り……相手チームのディフェンスラインと直接ぶつかる、オフェンスラインのポジションっすね。俺は右側のここら辺でした。ボールには直接触らないんすけど、味方の攻撃を通すために、敵をグイグイ押し返すんすよ。

 

 で、ちょうどそんときも俺……相手のラインと取っ組み合いしてたんすよ。そうしたら、なんか……悲鳴が聞こえたんすよね。ぎゃーっとか、うわーって悲鳴が周りから聞こえて。そんで、ハイグレ!って変な掛け声が聞こえて。それがだんだん増えていくんすよ。俺の隣の奴も、相手チームの奴も、ん?って感じで。審判のホイッスルが何度も鳴って、そしたら……今度は審判のおっさんの声でハイグレ!って聞こえたんで、俺らもなんだろうな、って思いながら、顔を上げたんすよ。

 

 最初見た時、笑っちゃいました。だって、あいつら……パンスト兵って、空飛ぶおまるに乗ってるじゃないっすか。ドローンに人形でも載せてんのかなーとか、その割にはデカくね? とか思ってました。

 

 で、すぐにヤバイなってことがわかりました。撃たれたんすよ、俺と取っ組み合いしてた相手選手が。ズビビビッって、ピンク色の光がパンスト兵の光線銃から出て、ぐわーってそいつが悲鳴あげながら、ちょっと宙に浮いたんです。

 

 そいつが地面に降りたときには、もうすっかり服装が変わってました。アメフトのメットとソックス、スパイクはそのままなのに……白のユニフォームが、蛍光イエローのハイグレになってました。チンポの形まで、くっきり浮いてて、すげー変態っぽくて。「お前、どうしたんだ?」って俺声掛けたんすよ。そしたらそいつ、ガニ股になって、ニカッと笑って「ハイグレ!」って。ええ、それが、俺が初めて見たハイグレ人間でした。

 

 もう試合どころじゃありませんでしたね。観客席でも、フィールドでも、あっちこっちで光線が飛んできて、当たった奴がハイグレ人間になっちまって。「逃げろ!」って誰かが叫んで、みんな一斉に逃げ出しました。

 

 けど俺……当たっちまったんすよね。ハイグレ光線に。俺を撃ったパンスト兵は、見てないんすよ。たぶん、背後から撃たれたんだと思います。フィールドを走っていた足が、急に空振って、身体がふわ~って浮く感じがして、あっやべ、って思ったら、俺の腕や足が勝手に開いて、空中で大の字になってました。眼の前がピンク色の光で一色になって、頭の奥の方が、ジンジン痺れる感じがして。たぶんなんか叫んだと思うんすけど、よく覚えてないです。

 

 一瞬でした。

 

 スパイクが人工芝を踏むあの感触が、すぐに戻ってきました。俺、最初は自分はまともだと思ってたんすよ。なんだよ、俺は平気じゃんって。さっきと何も変わってないって思いました。そんで、自分の身体を見たんすよ。そうしたら、俺が着てた青のユニフォームが、派手なピンク色のハイレグ水着になっているのが見えました。

 

 それ見た瞬間、俺……すげー嬉しくなっちまって。俺の日焼けしたぶっとい手足や、チンポが……すげー「ハイグレ映え」するなーってのが、めちゃめちゃ嬉しかったんですよね。アメフトで体鍛えてて、ほんと良かったなって思いました。そういう風に、俺の脳みそが弄くられてるってことに、ようやく気づきたんすけど、でも……ハイグレ人間に転向すると、そんなのどうでもよくなっちまうじゃないっすか。自分がハイグレ人間に転向したことが、たまらなく誇らしくて。俺はハイグレ魔王様の、地球侵略の尖兵に選ばれたんだぞ、どうだ俺のハイレグ姿はって、周りの連中に自慢したくなって。俺もすぐにガニ股になって、ポーズ取りました。「ハイグレ!」って。

 

 ハイグレポーズ、マジで気持ちよかったっす……。あれ、手の角度や速さで、気持ちよさが変わるんすよね。何度か角度や速さを変えて、より鋭くなるようにして。足も出来るだけガニ股になって、金玉の膨らみを強調するようにして。7回目か8回目辺りでコツ掴んだ頃、触ってないのにチンポから、精液がぶびびって、押し出されるように出てきました。

 

 周りで逃げてる連中が、馬鹿みたいに見えました。ハイグレポーズを取りもしないで、ぎゃあぎゃあ騒いで逃げるなんて、すげー馬鹿なんだなって。いっぺんやってみりゃ、ハイグレ人間になるのがどんなにいいことか、すぐに分かるのにって。

 

 ある程度ハイグレ人間が増えたころ、パンスト兵様が命令を下したんすよ。ハイグレ人間は未洗脳者を捕らえるようにって。そりゃ、俺もずっとハイグレポーズ取りたかったんすけど、パンスト兵様の命令は絶対ですし。なにより、俺みたいなただのハイグレ人間が、ハイグレ魔王様の地球侵略の力になれるのが、マジで嬉しかったんで。俺は他の連中と一緒に、笑顔で未洗脳者を探しに行きました。何度も射精しちまって、股間は精液が糸引いてましたけど、全然気にならなかったっす。

 

 俺、洗脳される前に、たまたまキャプテンがベンチ裏に隠れるところを見てたんすよ。なのでまっすぐベンチ裏に行きました。キャプテンは、フィールドから死角になるところに隠れてました。俺と目が合うと、すげー怯えた顔をしてましたね。俺、キャプテンを心配させたくなくて、笑顔で宣言しました。

 

「ハイグレ! ハイグレ! 未洗脳者を発見! 洗脳お願いします!」


「おいバカ! やめろ!」


 キャプテンはメットを外していて、泣きそうな顔をしてました。でも俺、キャプテンの強面な顔や、顎髭を見てると、キャプテンもすげーハイグレポーズ似合いそうじゃん、って思うようになってて。これほどの逸材がハイグレ人間に転向しないのは、ハイグレ魔王軍にとって、かなりの損失だなってその時は思ってました。

 

 すぐに光線が飛んできて、キャプテンを包みました。キャプテンは悲鳴を上げながら大の字になったんすけど、すぐに洗脳は終わりました。キャプテンが着たのは、蛍光オレンジのハイレグ水着でした。着地した後、キャプテンは自分の身体を見てデレッと笑ってましたね。鼻の穴がムフーって膨らんで、目尻が嬉しそうに垂れて。俺もあんなスケベな顔になってたのかなーって、なんだか照れ臭かったです。キャプテンもガニ股になると、すぐにハイグレポーズを始めました。

 

「ハイグレ! ハイグレ! 洗脳ありがとうございます! M大アメフト部キャプテン、■■■■はハイグレ人間への転向を完了致しました! ハイグレ!」

 

 その手があったか!と俺は悔しくなりました。責任感の強いキャプテンらしい、見事な転向宣言でした。俺もやればよかったなーって、すげー悔しくて。実際泣きそうでしたけど。そこはほら、ハイグレ人間として、泣くよりも前に命令をこなさないと、ってぐっと涙を堪えて。

 

「ハイグレ! ハイグレ! キャプテン、一緒に未洗脳者を探しに行きましょう!」


「ハイグレ! おうっ! 洗脳ありがとうな! 俺もハイグレ魔王様の尖兵として、地球侵略に協力するぜ! ハイグレッ!」


 俺たちは勃起した股間を、ぐりっと擦りつけあいながらハイグレポーズをしました。キャプテンも射精したのがわかりました。ヌルついたハイレグ水着の生地の中で、俺らのチンポがずれるのが感じたんで。そんで俺、さっきキャプテンに嫉妬しかけたことを反省しました。信頼できるキャプテンと一緒に、地球侵略の尖兵になれたのが……すげー嬉しくて……俺の頬を、熱いものが流れるのを感じました。俺……キャプテンがハイグレ人間になって、嬉し泣きしちまってたんです。

 

 そこからは、他のハイグレ人間と同じですね。俺たちは、ヒーローがハイグレ魔王を倒すまでの三ヶ月間……街中で未洗脳者を探してパトロールしたり、ひたすらにハイグレポーズをしたりしました。

 


 話し終えた武藤は、顔を赤らめていた。そわそわと落ち着きなく、ズボンの上から自分の太腿を抑えている。話している間に、武藤の足は大股になり、いまにもハイグレポーズをしたくてたまらないかのように、ビクビクと痙攣していた。


(未完)



──────────


 結構前から温めていた、ハイグレものです。ハイグレ魔王を倒したとはいえ、完全に世の中が元通りにはならないだろうな、と僕は考えています。こういう風にハイグレ洗脳の後遺症が残ることもあるんじゃないかな? まだまだハイグレ洗脳の体験談のボリュームが足りないので、未完となっています。

ハイグレ依存患者たちのグループセラピー【未完成】

Comments

うわ。めっちゃ興奮する。是非とも書いて頂きたいです。 よろしくお願いします🤲

コメントありがとうございます。 根本は今のところ、警官という設定です。市民の安全を守る警官が、ハイグレ洗脳で価値観が反転すると、どうなってしまうのか……じっくり描写したいところです。

くろねこ@9605

根本の洗脳話みてみたいですw

ありがとうございます。現実のセラピーについても勉強して、その知識も反映させたいですね。

くろねこ@9605

やっぱり続きは期待してます このセラピーの結局も楽しみです

黒竜Leo


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