えー、皆さんこんにちは、くろねこです。今月はコラムを書き上げるのがどうしても間に合わず、申し訳ないです。そこで、本来は公開する予定のなかった、関西弁で書いたMC小説を、この場を借りて公開したいと思います。以前友人に頼まれて書いたのですが、どうしても読み返すと恥ずかしくて、未公開となっていました。それでは、どうぞ。 ────────── 「……お? なんや? もう着いたんか」 「まだみたいですよ」 バスの座先で寝こけとった俺がそう言うと、隣の席のおっちゃんから返事があった。バスはまだ山道を走っとる。新商品のテストモニター。期間は二泊三日。報酬は20万。次の現場までちーとの間暇になると親方に言われた俺は、迷わずこのバイトに申し込んだんや。 (せやけどガタイのいいおっちゃんやなあ) 俺は隣の席のおっちゃんを横目で見た。歳は40近いやろうか。日焼けした浅黒い肌に、髭の剃り跡に混じり始めた白い粒。青いTシャツをパンパンに押し上げとる厚い胸板と、太い腕。俺も現場仕事で身体は鍛えられとる方やけど、こうも分厚い鋼のようなガタイを見せつけられると、男同士やけど見惚れちまう。そないな俺の視線に気づいたのか、おっちゃんはザリザリと坊主頭を掻きながら言った。 「ああ、狭苦しくてスマン。仕事柄、どうしても図体がでかくなってしまうんだよ……おっと、自己紹介がまだだった。私はジムでインストラクターをしている、清原敏浩だ」 「へえ、おっちゃんかなりガタイええもんなあ。ああ、俺は寺西龍吾や。ほんま、俺が女やったら、即清原さんにハメられとるわ」 俺がふざけ半分におっちゃんの腕に抱きつくと、おっちゃんはフン!と鼻息を荒くしてガチガチに力瘤を盛り上げた。なかなかノリのええおっちゃんや。これなら、三日間楽しくやれそうや。 ※ 「えー。皆様、長時間のバス移動お疲れ様でした。今回は我がセクロスホールディングスの新商品モニターにご応募頂き、誠にありがとうございます」 バスが山奥の保養施設に着くと、さっそく会議室のような部屋にパイプ椅子が並べられ、今回のバイトの説明会が始まった。本社の企画開発部の部長っちゅう、バーコード禿げのおっちゃんが壇上に出てきて、汗をハンカチで拭きながら説明をしていく。 「あー。ご応募の段階では、何をモニターするのかは伏せさせて頂きました。これはひとえに今回の商品が、我が社の社運を掛けた、非常に画期的な製品であるがゆえに! どうしても機密保持に気を配らねばならなかったためです」 禿げ上がったおっちゃんは、どこぞ興奮したような顔でしゃべり続けとる。よっぽど「新商品」に自信があるのやろうわ。うっとりしたような顔で、さらに説明を続けた。 「そのため、今回のモニター期間が終了するまで、一時的に外部との通信も制限させて頂きます。携帯電話等の通信機器は係員に預けていただき、お帰りになる際に返却致します。それと既に、モニター期間が終了した後も機密を守るという誓約書にもご記入頂いているかと思います。誓約書に反する行動を取られた場合、当社から法的な対応を行う場合もございますので、ご留意頂ければ幸いです」 ほんでおっちゃんが話を区切ると、大きく息を吸って宣言した。 「それでは、只今から新商品をお配りします!これは皆さんの、人生を、価値観を、ライフスタイルを一変させるでしょう!お近くの係員が伺いますので、順番に受け取って下さい」 ※ 「なんや? これ」 受け取った「新商品」は、ぐにゃりとした塊やった。大きさは拳くらい。モチモチとしていて、白っぽく濁っとる、半透明の塊。スライムほどドロドロしておらへん。触るとシリコンのような弾力があった。 「受け取られた方は、こちらの着用スペースにどうぞ。実際に商品を使用して頂きます」 会議室の奥には、カーテンで区切られたスペースがあった。中に入った男たちが、うおお!だとか、ああ…だとか、妙な声を漏らしとる。商品を受け取った俺と清原のおっちゃんは、首をかしげながらその列に並んだ。 「なんでわざわざあないなトコで使うんやろ? それに使うっちゅうても、こないなものどう使えばええんや」 「うーん……何かの健康器具なんじゃないかな? 美顔ローラーとかあるだろう。ああいった類の」 「おっちゃんなあ、ここにいるのは全員男やろ」 俺はそう言って周りを見渡した。モニターに選ばれたのは、逞しい男たちばかりやった。夏休み中の高校生や、ラグビーでもしていそうな大学生。俺のような土方っぽい奴や、明らかに格闘技をやっていそうな厳つい奴もいた。 そうこうしとる内に、俺の番になりよった。前に並んでいた、顎髭を蓄えた30過ぎの強面の男が、でれぇっと顔をにやけさせながらカーテンの向こうから出てきた。なんや?あいつ勃起しとるんやないか! 「次の方、どうぞ」 「お、おう」 カーテンの中に入ると、中には白衣を着た若い男が椅子に座っとった。ほんで、俺にとんでもないことを言った。 「では、ズボンと下着を脱いで下さい」 「は? 何でそないなことをせんとあかんのや!」 「それは、この商品が下半身に着用するものだからです。もしお気に召さないようでしたら、バスで町までお送りします。その場合、報酬はお支払いできませんので、ご了承下さい」 淡々とそう言われ、俺はしぶしぶ迷彩柄のハーフパンツを降ろした。派手なオレンジ色のボクサーブリーフも。ぼろん、と太い俺のモノが揺れとる。すると、白衣の男はさっき配った商品を股間に当てるように言った。 「実際に使用して頂かない限り、報酬はお支払いできませんので」 「使うっちゅうても、いったいどうすれば……んほおぉ!!?」 信じられんことに、手に持っとったはずの白い塊が突然動いて、にゅるん、と股間を包み込んだんや。ひんやりとしとったそれは、すぐに熱を持ったかのように温かく、じんわりと俺のチンポを扱き始めた。俺が下半身マッパのまんま、ガニ股になって声を殺しとると、白衣の男が言った。 「こちらがあなたに三日間使用して頂く当社の新商品『生オナホ』です。最新の生物工学とナノテクノロジーで作られたこのオナホは生きており、使用者の精液や尿などの分泌物を分解して活動します。詳しい説明はまた全体で行いますので、服を着て外に出て下さい」 激しくチンポを扱き立てるような動きが収まると、俺は荒い息を吐きながらハーフパンツを履き直し、外に出た。その間も生オナホはゆっくりと、焦らすような動きで俺の股間を揉み続けとる。射精しそうになると寸止めし、萎えそうになるとまた扱く。絶妙な手加減に、俺はうっとりとしながらカーテンの外に出た。 「あぁ…寺西くん」 隣のカーテンから、清原のおっちゃんがとろんとした顔で出てきた。日に焼けた精悍な顔は、助平そうに鼻の下が伸びとる。厚い胸板は荒く息を吸うたびに大きく膨らんでいた。 「こんなのは初めてだよ。まるでオナニーを覚えたての、中学生になったかのような……頭の中がいやらしいことでいっぱいになってるんだ」 「俺もや。こないなんがずった続いたら、どうにかなってしまいそうや」 口の端に溜まった涎をすすりながら、俺は締りのなくなった顔で笑った。 ※ 「えー、当社の生オナホがどういった製品か、お分かり頂けたかと思います」 壇上に上がった開発部長が、自信満々に口を開いた。俺らモニター組は、うっとりとした顔で頷いた。坊主頭の高校生も、ラグビー部員風の厳つい大学生も、角刈りの中年オヤジも、格闘家のようなタフガイも、みんなでれぇっと助平な笑みを浮かべて部長の話に聞き入っとった。もちろん、俺もや。 「常に快楽のある生活、それがこの生オナホのコンセプトです。もちろん通常のオナホのように、一気に扱いて射精することもできます。それは後ほど行いますので、しばらくはそのままお寛ぎ下さい……そしてこの生オナホ。使用者の尿や精液、果ては大便までも分解して活動します。今の『オナホモード』では尻まで覆えませんので、形を変えましょう。管理コマンド『インナーモード』」 「んおぉぉ!?」 「おひっ!ひぃぃん!!?」 あちこちで情けない声が上がった。生オナホが下着の中で形を変え、股間から尻までを覆い尽くしたんや。肩で息をしながらハーパンと下着をすとんと膝まで落とすと、半透明のいやらしいボクサーブリーフのような形に変わった生オナホが、ピクピクと俺のチンポを撫で続けとった。それだけやない。太腿の付け根を、固いケツタブまでもやんわりと揉み解ほぐすように絡みつき、じんわりとした快感が渋みのように広がっとった。周りの男達も恥ずかしがりながら、そのやらしい形を確認した。 「これで大丈夫です。皆様が尿意や便意を覚えた際には、そのまま用を足して頂ければ、生オナホが全て分解します。どうしてもそれに抵抗がある方は、スタッフにお声掛けください。 それでは、夕食まで解散と致します。当施設内にある本や雑誌、DVDは自由に閲覧して頂いて構いません。二階にはビリヤードやダーツ、卓球などの遊戯スペースもあります。宿泊部屋の鍵を出口で担当から受け取って下さい」 ※ 午後はそのまんま談話室で漫画を読んでいたが、正直まるっきし内容が頭に入ってこんかった。他の男達も同じようで、もぞもぞ腰を動かしとったり、人目を気にせんとズボンに手を突っ込んで激しく動かしとったりした。 「んくぅ……これじゃ生殺しみたいなものだな」 清原のおっちゃんが、グラビア雑誌を読みながらそう言った。涎が角ばった顎を伝ってつう、と垂れとったが、まるで気にする様子はなかった。 「なあ、寺西くん。君はもう、大きい方は済ませたか?」 「なんやおっちゃん。藪から棒に」 「スタッフの人が言ってたじゃないか。生オナホを付けていると、尿も便もオナホが分解してくれるって。さっき私も試してみたんだが……すごいぞ」 むふり、と鼻の穴を広げ、清原のおっちゃんが囁いた。精悍な眼はどんよりと濁り、男らしい顔には下品な笑顔が張り付いとった。最初に会った爽やかなおっちゃんの雰囲気とは、まるで別人や。そないなおっちゃんの顔を見て、それまで頭がぼけーっとしてた俺も、なんや怖くなってきた。周りでは興奮した奴がやらしい声をあげたりしとるが、どいつもこいつもそれを気にした様子もなく、むしろギラギラした眼で見つめとった。ここは、何ぞおかしい。おっちゃんにもそう言ったが、なんやニヤニヤしとるばかりで、俺の言うことなんぞちーとも聞いてくれへんかった。その時、アナウンスが流れた。 「モニターの皆様、夕食のご用意が整いましたので、食堂までお集まりください」 ※ 気持ちええ。気持ちええ。気持ちええ。 夕食も旨かった。居心地もええ。なのに、なんで俺はこないなに不安になっとるんやろうわ。 夕食を食べ終わった俺は、皿が片付けられとるのをぼやっと見とった。相変わらず生オナホは絶妙な加減でチンポを扱いていて、それでいてまるで射精する気配がない。かと言っておのれで扱いても、生オナホがその刺激を弾いてまるで気持ちよくならへん。俺達は射精するかどうかの決定権を、おのれではなく生オナホに握られとった。 「さて、夕食はいかがでしたでしょうか?それでは皆様おまたせしました。たっぷりと召し上がったことですし『出すものを出して』気持ちよくなって頂きましょう!」 開発部長の言葉に、ギラついた男達の眼が集まった。いよいよイク。イケる。 その期待感は、確かに部長の言葉で実現したんや…別な形で。 「管理コマンド『ディルドモード』!」 「んおおぉぉぉ!!!?」 「ぐおっ!ぐおおぉぉぅ!!!」 椅子に座っとった男たちの腰が、跳ね上がった。生オナホが尻の穴に入り込んで、敏感なトコを責め始めたんや。俺のように初めての感覚に叫んでる奴もいれば、清原のおっちゃんのようにニヤニヤしながらよがっとる奴もいる。 「どうです?このディルドモード。アナルの開発と同時に、中に溜まった便も掃除してくれる優れものでしてね。直にアナルセックスをする際の前戯としても優秀なのですよ。これから皆さんも男同士でするんだし、ちょうどいいでしょう?」 「なんっ…やとぉ……!」 ビ クビクと腰を跳ね上げながら、俺は必死に部長を睨みつけた。 コイツ、まさか男同士でヤラせるつもりなのか? 「…っ、そないなことは絶対にせんぞ!何さらしてケツ噛んどんねん、ボケェ!!」 「おやおや、元気のいいモニター様だ。チンピラ臭くてたまらないね。彼は?」 部長が隣にいた白衣の男に尋ねた。白衣の男がそれに答えた。 「寺西龍吾。年齢は28歳で、職業は土木作業員ですね」 「そうか。なかなかの上玉だね。でもね寺西さん。これでもまだ耐えられるのかな?管理コマンド『スウツモード』」 「うおぉぉ!!?ひぉぉおおん!!」 生オナホが、一気に身体の上に広がっていった。上半身の大半、胸から首までを覆い、下は両足の指先まで包み込んだんや。かなり薄くなって、まるで全身タイツを着込んだ上に普段着を着とるようや。 「あくっ…!ふぬぅおぉぉ……!!!」 俺の口から、上擦った声が漏れる。全身に吸い付き、やらしく撫で回す生オナホ。太腿に、腰に、背筋に、首筋に快感が走って、あかんのに声が漏れてまう。そのたびに部長を睨みつけとる俺の顔は、とろりと緩んでいった。 「さて、あとはモニター様同士で楽しんでくれたまえ。明日の朝には、チンポのことしか考えられない変態モニター様に変わっているだろうからね」 「まっ、待てぇ! あひっ!」 「ぐひひぃ……寺西くぅん」 「おっちゃん! 離してくれ! このまんまだとアカンやろが!!」 「はぁン……もうな、全身がチンポになったみたいじゃないか……あっ! ケツ! ケツん中、また来るぅ!」 清原のおっちゃんはにへにへと下品な笑みを浮かべながら、俺に抱きついて引き締まったケツを振っとった。そのゴツゴツした手が、俺のタンクトップの裾を掴んだ。 「おっちゃん! アカン! アカンて!」 押し倒されるのに抵抗したが、土方仕事で鍛えられた俺よりも、よっぽどマッチョな清原のおっちゃんのガタイに押さえつけられ、手も足もでなかった。ハーパンも脱がされ、生オナホに覆われた身体をさらけ出してもうた。 「そうら、いくぞぉ」 清原のおっちゃんの浅黒い顔は、興奮してほんのりと赤みを帯びとった。ちびっと加齢臭の混じった体臭が鼻をムズムズさせる。俺は清原のおっちゃんに床に押さえつけられ、両足を持ち上げられた。おっちゃんの太短く、黒ずんだチンポがギンギンに勃起して俺のケツに迫ってくる。 「やめーや! おっちゃん! こんなんせんと、逃げ…! ひあぁっ…!!! なんやぁっ!!?」 必死に抵抗してた俺の口から、恥ずかしい声が漏れた。おっちゃんのチンポが俺の尻に入った途端、とろけるような快感がケツから背筋に広がったんや。その甘く、どこぞ渋みのあるような快感に、胸がいっぱいになってもうた。俺は顔をくしゃくしゃに歪め、背筋を仰け反らせた。 「あっあっあっ! なんや!? なんでやぁっ!!」 生オナホが、とっくに俺の処女ケツを変えとった。男のチンポをずっぷりと受け入れ、よがるだけの変態のケツに。昼間の時から、快感に混じってケツがむずむずするような感覚があった。ひょっとしたら、アレがそうやったのかもしれへん。やけど、もう遅かった。 「どうだ寺西くん! 男同士! チンポで繋がるのは気持ちいい! そうだろう!」 「あ゛あっ! う゛ぁ゛ぁぁっ!」 俺の口から、濁った喘ぎ声が漏れる。 清原のおっちゃんにチンポで突かれる度、俺の中にあった「ここから逃げんとあかん」「あの変態部長どもをぶん殴ったるわ」そないな気持ちが、どんどん溶けていってしまうわ。どろどろに溶けて……俺が、変態になってまうわ。生オナホが全身を舐めまわすように蠢いて、おっちゃんに触られてないところも感じてまう。 「ほら、そろそろ出すぞ!」 「あっ、うああっ!!」 あかん。あかんあかん。あかんあかんあかん。 俺ももう限界や。ケツの奥の、切なくなる場所をゴリゴリ突かれると、太腿の辺りがぴくーっとなって、何ぞが漏れそうになる。それでもって、それを漏らしたら、なんもかんも変わってしまう気がする。 「さあ寺西くんも! 男同士で一緒に気持ちよくなろうじゃないか! んあっ! イクイクイクぅーーーッ!!!」 「くぁっ! か、堪忍してつかぁさい! おっちゃん! ほんま無理、もうほんま無理や! ひおっ!! ぐぅおおおぉお!!?」 ケツの突き上げが来た途端、びくびくびくーっと俺の太腿が激しく痙攣し、チンポから精液ともちゃう何ぞがぷしゃぁと噴き上がった。生オナホが湯だったようにぶくぶくと蠢いて、もうなーんも考えられなくなり、俺は頭を激しく振って、その快感に悶え狂った。正直、二、三回はいったんとちゃうやろか。 「どうだい…気持ちよかったろう」 そないな快感が終わって気が付くと、清原のおっちゃんが俺を抱いてにかっと笑っとった。その男らしい顔を見つめていると、何ぞ胸がきゅうんと切なくなり、俺も思わず抱きついとった。 「なあおっちゃん……俺んこと、むちゃくちゃにして……欲しいんやぁ」 生オナホがじゅぷじゅぷと蠢き、俺とおっちゃんは互いに身体を重ねながら何度も精液を吐き出した。 ※ 「モニターの皆様、おはようございます。本日が最終日となります」 アナウンスに叩き起こされると、俺はベットから身体を起こした。隣では、生オナホだけを着たマッパの清原のおっちゃんがぐーすか寝とる。結局、俺は気持ちよすぎてもうどうでもよくなってしもた。朝にはすっかり野郎の筋肉や臭いに興奮する変態になっとったし、むしろそないなおのれに興奮する始末やった。モニター二日目は他の参加者ともヤりまくり、夜は清原のおっちゃんと二人で過ごした。既婚者で娘もいた清原のおっちゃんもすっかりホモになっとってて、40過ぎのオヤジとは思えへん体力で俺を求めてきた。 「さて、皆さん。モニターお疲れ様でした。こちらに来た時はノンケだった皆様も、すっかり淫乱なホモ野郎になっていただけたことかと存じます」 朝食を終えてロビーに集合すると、開発部長が待っとった。その言葉に、みんなが顔を見合わせてにんまりした。自分がホモになったことが嬉しくてたまらんのや。こないな男臭く、気持ちいい世界を知れたことが嬉しくてたまらんのや。そして、着ているだけでずっと射精寸前の気持ちよさが続く生オナホも心底気に入っとった。 「では、生オナホを返却して頂きます」 やからその言葉に、空気が凍りついた。返す?こないに気持ちええもんを?着とるだけで性感帯を、アナルを開発し、クソの処理までしてくれるホモ御用達のこれを?そないな空気を察したのか、部長はにこにことした顔で提案してきた。 「ですが生オナホの利用を継続して頂くこともできます。その場合は機密保持のため、当社の社員として入社して頂くことになりますが、いかがなさいますか?」 「おう!こんないいもん返せるか!」 「そうだそうだ!」 全員が賛成した。すると、部長はにんまりと笑って呟いた。 「管理コマンド『パラサイトモード』」 「ぐひ?」 じゅぷう、と生オナホが俺の肌に染みこんでいった。そのなんとも言えへん感覚に、顔がでれぇっと崩れる。清原のおっちゃんも、他の男達もみんな同じように、にへにへと間抜け面でチンポをおっ勃てとった。 ……今、何かが変わった。変えられた。ホモになる以上の、何かが。けど、それが何なのか、全然わからへん。頭がぼけーっとして、前よりもずっと気持ちええ。まるで天国や。 「整列」 その言葉に、全員がキビキビと動いて横一列になった。 部長はそれまでとは打って変わった冷たい調子で続けた。 「貴様らはなんだ? 答えてみろ。そうだな…そこのチンピラ。お前だよ、金髪」 俺のことや。ぞんざいな言葉で呼ばれても、ぜんぜんムカつきもせんかった。だってそやろ?俺は… 「はい!俺は製造番号153番!『生オナホ:寺西龍吾』や!これからは御社のため、男のチンポを咥えていきまんねん。よろしゅう頼むで!」 胸を張って、そう言い放つ。そや、俺はオナホや。『寺西龍吾』っつう、土方のあんちゃんを原材料にして作られた生オナホ、それが俺や。生オナホっちうのは、あないなただの全身タイツやない。使った人間の肉体と精神を乗っ取ることで『生きたオナホール=生オナホ』にしてまうんや。 「ずいぶんと従順になったものだな」 「うす! ホンマに部長はんには感謝していまんねんわ。こないなにガタイのええ野郎を原料に俺を作ってくれて、嬉しいんや。おおきに!」 そう、俺はホンマに嬉しかった。オナホとして生まれた以上『商品価値のある』製品でありたいと思うのは当然のことや。ほんで俺は、金髪にちゃらい顎髭、土方仕事で鍛えられた分厚い肉体っちゅう、最高のパッケージを手に入れたんや。あとはニッカポッカでも履いてタオルを頭に巻けば『包装』も完璧やろ?売り切れ間違いなしや! ※ オナホとして生きていくための諸々の処理は、会社がみなやってくれるらしい。 それぞれにあった『包装』を施された俺達は、保養施設の控室へと並べられた。今夜にでも大々的なオークションがあるらしいんや。 「あひ…俺のタッパをもっと見て欲しいっす。高校球児っつったらひとつのブランドっすよ?」 ユニフォームを着せられた坊主頭の高校球児が、おのれの胸板を揉みながらにやけとった。野球に打ち込んできたその人格は『オナホ』として組み替えられ、俺のように生まれ変わっとる。 「ぐへへ…こんなにマッチョな格闘家がオナホになっちまったんだぜ。たまんねえよなあ。せっかく身体鍛えてきたのに、残念だったなあ、俺! チャンピオンじゃなくてオナホになっちまったんだもんなあ!」 こちらでは、道着をきりりと締めた厳つい30過ぎの男が、下品な笑顔で下履きに両手を突っ込み、股間を揉んでいた。ラウンド髭を蓄えた男らしい顔は、口ぶりとは裏腹に、オナホとしてのこれからの人生を想像して幸福そうに歪んどった。 「ふぬう…この芳醇な加齢臭! 固太った胸板! ガニ股の短足!ガハハ! こんな助平なオヤジで儂を作ってくれるとは、まったく堪らんわい! これからどんなご主人様が儂にチンポを突っ込むのか心躍るわ!」 向こうでは、ゴルフウェアに身を包んだ脂ぎった中年オヤジが、腕組みをしてチンポをおっ勃てとった。赤銅色に日焼けした肌と、M字に禿げ上がった頭髪は脂で艶光りしとった。そして俺の隣では…… 「なあ、『153番』。私の原材料になったこの男、大層な愛妻家で娘もいたんだぞ。たまらないよなあ……ノンケのマッチョなパパが、オナホになったんだ。おまけのこの鍛えられた肉体……それが最後はオナホになるなんて……私の原材料はまったく想像もしていなかったようだ」 製造番号『154番』、かつて清原敏浩っちゅうスポーツインストラクターやったオナホが、アンダーアーマーを着込んでポージングをしとった。オナホとはいえ、原材料が人間である俺達は、人間やった時の記憶もちゃんと残っとる。俺も親方にどやされながら現場仕事をしとった事を思い出しながら、黒のニッカポッカに右手突っ込んでチンポ弄っとった。 「んあっ!楽しみだよな!どないなご主人様が俺らを買うんやろ」 俺は想像した。俺を買ったご主人様に、この土方の『包装』を脱がされ、初めて使われる瞬間を。 そのことを考えただけで俺はイッちまった……オナホが勝手に射精することは出来へんので、ドライオーガーズムやったんやけど、それでも幸せだった。 俺らは生オナホ。なあ、あんさんも使ってみいひんか?製品になりよった俺らでもええ。 それとも……あんさんも材料になってみるか? (終)
くろねこ@9605
2019-02-03 03:19:02 +0000 UTC黒竜Leo
2019-02-01 16:07:26 +0000 UTC