コラム「乗っ取り&誘導、2つの寄生について」
Added 2018-09-30 13:13:54 +0000 UTC皆さんこんにちは。あなたの街の怪人、くろねこです。今回は「寄生」をテーマにコラムを進めたいと思います。 寄生といえば、僕が初めて投稿した小説が、寄生モノの『寄生キャンプ』だったので、なかなか思い入れがあります。寄生は大きく分けて2つのパターンがあると思うのですが、皆さんはどちらが好きでしょうか。 ①乗っ取り型:寄生生物そのものに自我があり「ククク……これでこの人間の身体は俺のものだ」というパターン ②誘導型:寄生生物は自我を持たず、宿主になった人間の行動を、寄生を広めやすいように変化させるパターン ①の乗っ取り型はエイリアンが寄生する話でよく見かけますね。この乗っ取り型だと、寄生生物が宿主の記憶を読み取って、それを利用して人間社会に潜伏したり、宿主そっくりに振る舞ったりする様子が僕は大好きです。宿主の脳みそや記憶を、より寄生を広げるための道具として使う感じが、宿主本人を辱める結果になっています。 この乗っ取り型、寄生に対処しようとした人間が、さらに寄生を広げることになる構図がエロいんですよね。さっきまで寄生を防ごう、としていた同じ脳みそで、今度は寄生を広げようとしてしまう。僕がこれから書くとしたら、何らかの捜査官やヒーローが最初に寄生されて、優秀な肉体と脳みその全てを、寄生を広げることに全力を尽くすようになってしまう話が書きたいですね。 ②の誘導型は現実に存在する寄生虫と似たパターンです。この誘導型、小説として書こうとするとなかなか難しいのですが、徐々に行動がおかしくなっていく様子はかなり興奮します。 商業作品だと浅暮三文という作家の『針』という小説が、この誘導型の寄生を徹底して描いていて、かなり良いです。その作品の寄生虫に感染すると、皮膚の感覚が鋭敏になり、何かに触れると快感を感じるようになってしまいます(おそらく、他者と触れ合ったときに快感を感じさせ、寄生を広げやすくするため)。主人公は都会で暮らす一般人なのですが、感染したあとは粘土に指を突っ込んで快感を覚えたり、女性用のストッキングを履いて、その皮膚感覚でオナニーしたりと、徐々におかしくなっていきます。 寄生虫の発生源であるジャングルも描写されるのですが、そちらは筋肉質な男が感染しており、同僚の男に触れたときに快感を感じたり、木の幹に勃起した股間を擦りつけて気持ちよくなったりと、こちらも変態的な男になっていきます。 絶版になっているので入手しづらいですが、ぜひ図書館や古本屋、ネット古書店で探して見てください。寄生モノを語る上で、外せない一冊です。 それでは、今回のコラムはこのあたりで。こんな寄生が好きというコメント、ぜひお待ちしています。