変態たちの捜査会議【未完成】
Added 2018-05-05 02:44:59 +0000 UTC「あ、豪徳寺さん。ここにいたんですか。もう会議始まりますよ」 「・・・・・・ああ、いま行く」 俺は吸いかけの煙草を灰皿に捻り込むと、喫煙室を後にした。刑事部が紫煙で煙っていたのも昔の話だ。最近はやれ禁煙だの分煙だのうるさくなり、自分の席で一服も出来やしねえ。俺を呼びにきた海野とエレベーターに乗り込むと、奴がのんきそうに口を開いた。 「しかし、ブレイブマンすごいっすね。また怪人倒したらしいじゃないっすか」 「おい、海野」 「いいじゃないっすか。ここならお偉いさんたちにも聞こえないし。豪徳寺さんだってファンでしょ?」 「そんなんじゃねえよ」 ほんの数ヶ月前に突然現れた「悪の組織」は、これより我々が世界を統一する、即刻降伏せよと世界各国のテレビの電波をジャックし宣戦布告した。最初はたちの悪い悪戯かと思われたそれは、実際に日本でもテロ活動が行われ始めたことで大変な騒ぎになった。 善良な市民が洗脳され「戦闘員」となり、怪人とともにテロ活動に従事する。特撮番組から抜き出てきたようなこの犯罪は、しかし警察の手に余るものだった。戦闘員も怪人も、人間の身体能力を超えている。とても取り押さえられるものではない。警察はどうにか市民が避難する時間を身を挺して稼ぐので精一杯だった。 それを解決して回っているのが──ヒーローだ。名をブレイブマンというらしい。 真っ赤なヒーロースウツにヒーローマスクを付けたそいつは、俺らがガキの頃想像していたヒーローそのまんまだった。怪人を倒し、洗脳された市民を元に戻し、どこかへ去っていく。正体も分からない。市民はブレイブマンに熱狂し、マスコミは警察は無能だと叩いている。上層部はそれが面白くないらしい。 だが現場の人間の間では、ブレイブマンは密かに株を上げていた。奴には市民だけでなく、現場の警察官も何度となく救われている。正直言って俺も最初は、いつも美味しいところだけかっさらいやがって、と腐る気持ちもあった。だが身を挺して現場の人間を救う姿を幾度となく見せつけられては、考えを曲げざるを得なかった。奴は確かにヒーローだ。市民にとっても、俺たち警察官にとっても。今は無理でも、いつかブレイブマンを助ける側に立ちたいーーその思いを胸に秘め、俺は組織への捜査を続けていた。 ※ 「えー、それではこれより、連続広域洗脳組織犯罪対策会議を始めたいと思います。えー、どうぞ静粛に願います。皆さんお聞き及びのことと存じますが──」 今日の会議は始まる前から熱気が違った。捜査一課は朝からこの話題で持ちきりだ。昨日ブレイブマンが壊滅させた組織のアジトから、いくばくかの証拠物件を押収できたのだ。これで組織の全容解明に一歩つながる。今まで謎に包まれていた戦闘員や怪人を作り出す方法も判明すれば、ブレイブマンに頼らずとも被害者を元に戻すことが出来るかもしれない。 「えー、今回の証拠物件が非常に特殊な物件であることを鑑み、鑑識課課長の堂平課長にお越しいただいております。それでは堂平課長、お願いいたします」 「はい。鑑識課の堂平です。今回押収した証拠は非常に特殊であるため、私から説明させていただきます。まず皆様にごらん頂きたいものがこちら・・・・・・組織が入会者向けのオリエンテーションで使用していると思われるDVDです」 堂平課長の口髭を蓄えた厳つい顔が、興奮のあまり赤らんでいた。確かに組織のオリエンテーションで使われているDVDともなれば、その捜査資料としての価値は計り知れない。堂平課長は勢いよく唾を飛ばしながら続けた。 「私も既に拝見しましたが、このDVDこそが組織の全容解明の鍵を握っていると言っていいでしょう。まずはこちらを視聴していただき、その後、補足説明をさせて頂きたいと思います」 俺は何だか堂平課長の様子に引っかかるものを感じた。俺たちを見つめる眼つきが・・・・・・ひどくねっとりしたものに思えたのだ。だがそうこうしているうちに、ホワイトボードの手前にスクリーンが降ろされ、部屋の電気が暗くなった。 ※ DVDの再生が始まると、スクリーンに赤と白の渦巻き模様が映し出された。やがて聞き心地のいい低い男の声で、ナレーションが始まった。 「ようこそ、組織へ」 「我々は常に新しい同志を歓迎しています」 何だか頭がぼうっとしてきやがる。俺はとろーんとしたいい気持ちで、スクリーンを見つめ続けた。 「組織は、あなたを既存の価値観から自由にします」 「我々は、仲間です」 「性別も、年齢も、人種も超えた・・・・・・仲間」 「性的なことは秘密にすべき。誰がそう決めたのでしょう」 「ここにいるのは、みな仲間です。気兼ねなく、オナニーをしてみましょう」 「ふ、んっ!」 俺は鼻息荒く、右手をスラックスに突っ込んだ。カミさんともご無沙汰のナニをブリーフの中でまさぐり、指先で弄り出す。俺だけではない。暗くなった捜査本部の部屋中から、男の低い喘ぎ声が聞こえる。隣の席の海野も、あっあっと情けない声を上げていた。 「性欲を滾らせた変態であること。それはとても男らしい姿です」 「今の皆さんは、とても男らしく、素敵な姿ですよ」 「もっと、もっと枷を外していきましょう」 「あなたの内側から、仲間への愛が溢れてきます」 「愛する仲間と気持ち良いことをするのは、とても素晴らしい」 「ですから、我々は仲間を増やさねばなりません」 俺は隣に座っている海野を見た。その途端、きゅぅんと胸に熱いものが込み上がってきた。青臭さが抜けねえ新米だと思っていた。なのに・・・・・・。海野も俺の視線に気づくと、熱っぽい眼つきで見つめ返してきた。 「豪徳寺さん、俺・・・・・・」 「みなまで言うんじゃねえ、海野」 俺はにちゃにちゃとチンポを弄っていた右手を抜き取り、両手で海野の肩を掴むと顔を近づけて口づけした。男同士の分厚い舌が絡み合い、ヤニ臭い唾を交換しあう。息子ほども歳の離れた若造なのに、俺は海野にカミさんよりもよっぽど・・・・・・惚れちまっていた。海野の芋みてえにゴツゴツした面構えが、とろんとトロけそうになっていた。 「んっ」 「はぁっ」 ひとしきり接吻を終えると、俺は熱っぽい頭で捜査本部を見渡した。暗がりの中で他の連中もよろしくやっているようだ。そこいらで互いに抱き合い、接吻を交わしあっている。切なそうなため息や、かちゃかちゃとベルトを外す音さえ聞こえる。俺が陶然とした気持ちに浸っていると、ナレーションの声が再び聞こえた。 「これで、あなたたちにも組織の理念がおわかりいただけたかと思います」 「組織が望むのは人類の統一、争いのない世界」 「お疲れさまでした。これにて第一洗脳シークエンスは終了です」 「現在の皆さんの階級は『協力者』」 「市井に潜み、組織の理念を草の根で広げて行く尖兵です」 「組織へ貢献できる者は、さらに戦闘員や怪人への昇格も可能です」 「肉体を鍛え、知性を磨き、ともに世界を統一しましょう」 「そして、組織の理念をあなたの友人や職場に広げていきましょう」 ※ 「んっ、ふんっ!堂平君・・・・・・説明してもらえるかな? なぜこのような映像を、我々に見せたのか・・・・・・・おおぅ!」 渡邊刑事部長が立ち上がり、堂平課長に詰め寄った。厳めしい表情だが、下半身の制服をとっくに脱ぎ捨てており、がに股になりながら右手でチンポを扱き続けている。濃い眉根を寄せながら手を動かす度に、金玉が玉袋の中で、ぐりっぐりっと上下していた。 「無論、捜査上必要であると鑑みた為です。我々はあまりにも組織に対して無知です。ですがどうでしょう。このDVDを見ただけで、組織の理念や被洗脳者の心理について資料をただ読む以上に、実際に体験することができました。さらに職員同士もより親密になり、捜査の質が向上できると考えたためです」 熱い息を吐きながら堂平課長はそう言うと、渡邊部長に詰め寄り、肩を抱き寄せねっとりとしたディープキスをした。とたんに渡邊部長の厳つい眼差しがとろんと潤み、幸せそうに眼を閉じて堂平課長と抱き合って腰を振り始めた。 「た、確かに堂平君の言うとおりだ・・・・・・はぁん・・・・・・幸い我々が見たDVDは、そこまで有害なものではないようだ。多少、男好きの変態になる程度で、捜査に影響を及ぼすようなものでは・・・・・・あぁ、いかん。いかんぞ、そんなところは・・・・・・」 渡邊部長が涎を垂らしそうな顔で、堅太った体をくねらせている。堂平課長がしゃがみこみ、渡邊部長の淫水焼けしたチンポをじゅぽじゅぽとしゃぶっていた。 (未完) ────────── というわけで、ここまで書いたところで未完になっている小説です。この後、さらにDVDを観続けることで、捜査一課の面々の変態化、戦闘員化が進み、捜査会議は「地域住民に効率的に洗脳を広げるための会議」に成り果てる予定なのですが、どう書いたものかなーと書きあぐねています。
Comments
おおっ!戦闘員スーツの調査!それいいですね!そうやってどんどん戦闘員に近づいているのに、本人たちは「あくまでもこれは捜査のため」だという認識で、どんどんド変態戦闘員化させて行きたいですね
くろねこ@9605
2018-10-19 14:46:24 +0000 UTC別の方も書いておられましたが、知性や人格はそのまま、価値観だけが変質していってしまう様に興奮してしまいました 洗脳を拡大するためには効率的な方法に思えます笑 洗脳の過程で、戦闘員スーツの調査という名目で試しに着用してしまう警察官達……なんてシチュエーションを妄想してしまいました笑 完成を楽しみにしております
2018-10-19 11:21:13 +0000 UTCありがとうございます! 一気に変態化させちゃうと面白くないので、徐々に変態化させていこうと思うのですが、その匙加減でちょっと迷っています。いずれ方針が決まったら、最後まで書き上げたいです。
くろねこ@9605
2018-07-22 10:55:38 +0000 UTC捜査一課の変態化、いいですね。ぜひ続きを読めるのを楽しみにしてます。
JJ
2018-07-22 08:14:10 +0000 UTCありがとうございます! 「知的能力を保ったまま変質していく」という文章に、むしろ僕が興奮しました。確かにその点を強調していくと、面白くなりそうですね。いずれは完結させたいです
くろねこ@9605
2018-06-17 02:02:20 +0000 UTC知的能力を保ったまま変質していくのに興奮します。いつの日か続きが読みたいです。
Takubon
2018-06-16 22:24:47 +0000 UTC