私は手枷と足枷の付いたイスに裸のまま座らせられ大きなガラスで仕切られた狭い部屋に閉じ込められている、何か主の気に障るようなことでもしてしまったのか…私はどうなってしまうのだろうかと不安と恐怖で体が震える
ガラス越しに見える主は何かの機械を操作してるみたいだけどあれはなんだろう?
無音の中でただ主を見てるしか無い時間が過ぎていく、すると
ブシュー!と音を立てて白い霧が部屋に充満していく、驚いた私を主が見て笑っている
もしかして毒?!と思った私は手足の枷を外そうと暴れるもガチャガチャと音を立てる事しかできない
…なんだか体が動かなくなってきた……私はこのまま…
あぁ霧が晴れてく…って私生きてる…?なんだ主は私のことを消そうとしたわけじゃなかったんだ…よかった、でも何で体が動かないんだろう?指も曲げられないしなんだか息も少しだけし難いし気もする、私の体は今どうなってるの?
あ、主がどっか行っちゃう…あれ?目も動かない?
「はーい見えるかしら?」
動かない私の視界に主の姿が現れる、反応しようとしたけど声はほとんど出なかった、まぁ口も動かないからまともに喋れないんだけど…
「ふふ、いい具合ね…口の中はもちろんその奥までしっかり行き渡ってるようね」
え?やっぱあの霧って麻痺毒とかそんな感じのものなの…?
動けない私をそのままにして主は外で何か操作してる、少しするとさっきと同じ様に音をたてて霧が吹き出されて部屋が真っ白になっていく…
そして霧が晴れると主が部屋に入ってきて私の体をチェックする、どうして動けない私の体を何回も確認するんだろう?
「これだけキレイに塗れてればもう大丈夫そうね、手と足の外すわよ」
外してくれるの?でも体が動かないから立てないしどうしよう、声も出な…あれ?私……
「ふふ、もう息なんてできないでしょう?」
私さっきから全然呼吸してない!?さっきまでの息苦しさが消えてて気づかなかったけどなんで!?
「何をするか言ってなかったわね、ここに連れてきたのはあなたをイスにするためよ」
カチャ…ガチャンッ
「ほら、これを外しても倒れない…もうあなたは立派なイスなのよ」
そんな…
「アクリルの霧で体をコーティングしたのよ、もちろん霧を吸い込んでたから肺の中までしっかりとね」
私は…
理解できない説明を聞いた私は必死に考えていたが主は淡々と作業を進めていく
今までよりも濃い霧が出てきたのか部屋は真っ白で目の前すら見えない、それに吹き出してる時間も倍以上は経ってる気がする
微かに感じる肌に水滴が垂れていくのがわかる、これが全て私を固めていくのかと思うと恐ろしい
「ふふふ、ここから見てもいい仕上がりになってるわ」
霧が晴れた…でも目を動かすことすらできなくなった私にとって視界は何も変わらない
それよりも全身が窮屈で頭に直接ミシミシと変な音が響いててしょうがない
「使ってて壊れないように少し厚めにしたから光沢がすごいわね、とてもキレイだわ」
私はやっとあの部屋から出された…私の体の動きと引き換えに、今は主が何か台に乗って私を頭の上から下まで細かくチェックしてる
「うんうん、しっかりと頑丈にできたわね」
私は主の望みの物になれたのかな…イスだったらずっと一緒に居られるのかな?
「あとは板を付けて少し調整で完成ってとこね」
主の嬉しそうな声が後ろから聞こえる、私からは見えないけどきっと笑顔で居てくれる
終