【Prev】

【Prev】 【6】 剴「ロックアップはイヤってんならコイツはどうよッ!!」 剴は体勢を低くすると同時に、彗翔の腹をめがけタックルを仕掛けた! ドンッ!! 彗翔「うぉ…ッ!?」 彗翔はMMAのタックル対策の定石通り足を後ろに下げ、上半身で剴を押しつぶす、バーピーの姿勢で剴を止めようとしたがーー 彗翔(これ...
ゴッ!ゴッ!
剴「ぐぉッ!がはッ!」
彗翔はマウントポジションを取ったまま一方的にグラウンドパンチを放ち続ける。剴の鼻や口からは出血が始まっている。
試合の流れは完全に彗翔に傾いたように見えたーーだが、彗翔は強烈な違和感を感じていた。
剴「オラオラどうしたァッッ!?こんなもんいくらでも受けられんぞッッ!もっと打ってこいやァッッ!!」
彗翔「な…!?ざ、ざけんなッ!気が済むまで殴ってやんよッ!」
ドゴッ!
剴「ッ!…効かねェなァッッ!!」
彗翔の拳は剴へ確実にダメージを与えていた。だが、剴の表情は全く陰らず、ずっと不敵に笑みを浮かべたままだったのだ。
彗翔(なんだコイツ…!?いくら殴っても余裕そうじゃねぇかッ!?)
剴「んだよッ!もう終めぇかァッ!?ならこっちの番だなァッッ!!」
剴はそう叫ぶと両足をマットにバンッ!と叩きつけて一気にブリッジする。
彗翔「うおっ!?と…そう簡単に逃がすワケ…」
彗翔は前屈みになったもののマウントポジションは維持できるーーはずだった。
ガシッ!
彗翔「なッ!?」
体勢が崩れて下がった彗翔の頭を、剴は両手で掴んだのである。
そして剴は掴んだ彗翔の頭目掛けてーー
剴「オオォォォラアァァッ!!」
ゴッッ!!!
ーー全力でヘッドバットを放った。
彗翔「がッ…!?」
彗翔の額から血が吹き出る。
剴「何もう血出してんだよッ!?頭突き地獄はこっからだぜェッッ!!」
ゴッ!!ゴッ!!
彗翔「ぐッ!がッ!!」
剴は彗翔の額に何度も何度も頭を打ち付け続ける。何ともない顔でヘッドバッドを放つ剴に対し、彗翔の顔面はどんどん紅に染まっていく。
剴「良い面になったじゃねぇかッッ!!オラッッッ!!!」
彗翔「ぐっ…!」
剴は体から力が抜け切った彗翔を跳ね除ける。そしてそのまま、コーナーロープに足を掛け一気にトップロープまで駆け登る。
剴「ッシャアアアアッッ!!!コレで決めんぞオォォォッッッ!!!」
剴の決着宣言に観客は歓声を上げ、手拍子を鳴らし始める。
一方、彗翔は頭を朦朧とさせ、リング中央で仰向けに倒れたまま動けずにいた。
彗翔(…何だこの音と振動…?オレの頭、頭突きされすぎておかしくなっちまったか…?てかなんでオレ、こんなボロボロになってまで戦ってんだ…?プロレスラーなんかに負けたくねぇから?これ以上借金を増やしたくねぇから?…いや違ぇ…ッ!)
彗翔は拳に力を込め、握り直す。
彗翔(オレはもう一度アイツに会って、聞き出さなきゃいけねぇことがあるんだ…!あんなすげぇ強さを持ったアイツに…!宮鷹涼冴に…ッ!)
剴「アマガセ ケイトォォォッッッ!!!!」
バッ!!
彗翔が戦意を取り戻すと同時に、剴がコーナートップから跳んだ。
彗翔(ムーンサルト・プレス!?んな大技…)
彗翔「…食らってたまるかよッッ!!」
彗翔はマットを弾くように叩き、剴の着地地点から転がって回避する。
剴「何ィッ!?!?」
剴は空中で器用に体を丸めて回転速度を上げると、両足でマットに着地する。今までのファイトスタイルからは想像もつかない器用な動きで、大技の隙を最小限に抑えた剴。
だが、隙は隙。確かに生じたそれを彗翔は捉えたのだ。
彗翔「オラァッッッ!!!」
バンッ!!!
剴「ぐぶッッッ!!?」
剴の顔面に彗翔の左フックが炸裂し、剴の身体が弾き飛ばされる。
彗翔「コイツも!持ってけッッ!!!」
ドゴォッ!!!
剴「ぐっふォッッッッ!!!!!」
左フックの反動を利用し、彗翔の右ストレートを剴の腹に叩き込む。その後も打撃を加え続けるが、剴がダウンをする気配は全くない。
彗翔(どんだけタフなんだよコイツ!?スタンドでもグラウンドでも散々殴ってんだぞ…!?どうする!?どうすりゃ勝てる!?)
その時、彗翔の脳裏に蒼惟の言葉が蘇った。
蒼惟「プロレスラーの倒し方?んなの絞めちまえば終わりだろ。どんなゴリマッチョでも首って名前ついてるとこに大した筋肉は付けらんねーんだから」
彗翔(そっか…!チョークなら…ッ!!)
彗翔は剴のバックへと回りこむと、首と身体に巻き付きリア・ネイキッド・チョークを仕掛ける。
剴「ッッ!?」
彗翔と剴はコーナーに座り込むように倒れ込む。
だが肝心の彗翔の腕は、完全には剴の首を圧迫できていなかった。剴がとっさに顎を引いて防いだのだ。
彗翔(ほんとコイツしぶてぇ…ッ!さっきの着地もそうだけど、力押しのバカなクセに器用な動きもしやがる…ッ!)
剴は片手で首周りの腕を外そうとしつつ、もう片手で彗翔の脇腹に何度も肘を入れる。
ゴッ!ゴッ!
彗翔「ぐっ!ぅぐッ!!」
無防備な脇腹に何度も突き刺さる肘。既にダメージの貯まっている彗翔には長くは耐えられるものではなかった。
彗翔(もう仕切り直す余裕はねぇ…あと一撃、何かでコイツの気を逸らせれば…ならッ!)
腕は首に。足は胴体に。全身を既に使い切ってる彗翔に残された最後の武器、それは血の滴る頭だった。
彗翔は頭を後ろに大きく逸らすと剴の頭に思いっきり叩きつける。
彗翔「いい加減大人しく、しやがれッ!!」
ガンッ!!
剴「んがッッ!!!」
突然後頭部を襲った衝撃に剴の全身から一瞬力が抜ける。
彗翔(今ッッ!!!)
グッ!!
僅かに生じた隙を逃さず、彗翔は一気に腕を締め上げる。
凱「ぁぐァ…ッッ!!ガッ…ァッ!!」
彗翔「ぐぉッ!くっ…落ちろぉおおおおおおッ!!」
剴は必死に彗翔の脇腹にエルボーを入れ続ける。
脇腹の痛みを、額の痛みを、全身の痛みを耐えながら、彗翔はチョークを絞め続ける。
やがて、剴の力はどんどん弱まっていきーー落ちた。
カンカンカーンッ!!
『稲叢 剴、失神KOッ!!勝者ッ、天ヶ瀬 彗翔ォッ!!!』
ゴングが響き渡り、観客が一気に歓声を上げる。
彗翔「…勝った…オレ、勝った…。…しゃあああああぁ…ッ!!!」
彗翔はコーナーポストにもたれ掛かったまま、勝利の雄叫びをあげるのであった。
【Next】
【おまけ】
ないです…。楽しみにしていた方いたらすみません…。(いるのか???)
もしいたらコメントとかマシュマロとかで怒ってください…。
うらき
2022-02-19 05:44:53 +0000 UTCジェリク@バトルスタジオ (プロレス小説メーカー)
2022-02-18 21:33:41 +0000 UTCうらき
2022-02-06 15:24:29 +0000 UTCやぬす
2022-02-06 14:45:08 +0000 UTCうらき
2022-01-30 15:04:14 +0000 UTCうらき
2022-01-30 15:03:26 +0000 UTC具志川葛巳Kuzumin
2022-01-29 04:03:26 +0000 UTCAnthony
2022-01-29 00:43:08 +0000 UTC