Face out Facing out. 外伝 ~ダサいオレには、なりたくないから~
SS:ミケ空さん(https://www.fanbox.cc/@kaminagisora)、うらき
挿絵:うらき
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終わらせたくないこの最高の時間。だけど、オレ達の身体はもう限界を迎えようとしていた。
「だけど…お互いボロボロだな。天ヶ瀬」
「…ッスね。次で最後っスね」
「ま、勝つのは俺だけどな」
「何言ってんスか。勝つのはオレっスよ」
「なら…決着にしようか…!」
「上等ッス!うおおおおおッ!」
オレは水瀬さんへと踏み込むとカッと目を見開き、右フックを仕掛けた!そして、その瞬間に水瀬さんも動き――――
バキィィィィィッ!
オレは腹にものすごい衝撃を受ける。―――オレの右フックをダッキングでかわした水瀬さんは、カウンターに青いグローブをオレの腹筋をえぐるようにめり込ませていた。
「ぐっっ…あっ…ッ!」
オレはその衝撃にそのまま前屈みに倒れ込む。その瞬間!
スパァァァァァァンッッ!!
水瀬さんの右のアッパーカットがオレの顎を突き上げた!
「…かはっ…!」
オレは、それを受けるとそのまま、仰向けにリングへと倒れ込む。
(…やっぱ、水瀬さん強ぇ…)
ドタン…!
リングに叩きつけられる衝撃が全身を走る。頭が朦朧とし、カウントダウンの声がすごく遠くに聞こえる。
オレは、体を動かそうと拳に力を入れる。だが。
「…ぐ…ぁっ…!」
全身を走り回る痛みと疲労で、オレは拳1つ動かすこともできなかった。そしてーー
「10!」
カウントが終わり、会場が大きな歓声に包まれた。
(あーあ…勝ちたかったな……)
オレはただ横たわりながら、天井からぶら下がるスポットライトの光を見上げ続けることしかできなかった。
その後。
「天ヶ瀬…」
水瀬さんはそう言うと、リングに倒れたままのオレをゆっくりと抱え起こす。
「う…水瀬さん…」
「大丈夫か、天ヶ瀬?」
「めっちゃ痛ぇっすけど…なんとか平気ッス…へへ…」
オレはそう言って笑って見せると、水瀬さんはふう、と一息、安堵のため息をついた。
スポットライトの光りでチカチカした目が慣れてくると、オレは改めて水瀬さんにアッパーでノックダウンされたことを意識する。…だが、どこかすがすがしい気分でもあった。
「よかった…天ヶ瀬、強かったよ。後一瞬遅れてたら俺が負けてた。お前、すごいよ」
オレは水瀬さんの言葉に目を丸くした。
「へへ…マジすか…めっちゃ嬉しいっス」
「ああ。…でもな、観客たちはそれじゃ許してくれなさそうだ」
「…えっ…」
辺りを見渡すと観客は皆立ち上がり、怒声を上げていた。
『おい!今日は天ヶ瀬が勝つって話じゃねえのかよ!?』
『また見世物はお預けかよ!!大金払わせといてよ!!』
『薬はどうなったんだよクソ運営!!』
「な、なんで観客の奴らこんなにキレてんだ…?」
「…この様子だと上の連中、薬のことを観客に伝えて煽ったな」
「なっ…マジすか!?」
オレは背筋が冷えるような感覚に包まれ始めていた。
(水瀬さんが媚薬を飲まされていることを客が知っていた…?ってことは、オレの金を賭けていた客も多いはずで…確かに今日はオレへの声援が変に多かったような…オレこのままじゃ…)
「…このままじゃ、タダでは済まされない」
水瀬さんがオレの考えていること代弁するかのようにボソっと呟いた。深刻な顔をする水瀬さんに申し訳なくて、オレは無理に笑ってみせる。
「仕方ないっすよ、オレ、負けたんスから。水瀬さんもその、なんだっけ?反逆?……とにかく、リングじゃヤりたくないんスよね。…この後どうなるかわからねぇっスけど、オレ、とにかく頑張るっす」
だが。水瀬さんはオレの顔をじっと見ると、少しだけ目を外す。
「天ケ瀬…いや、それはだめだ」
「え?」
「あいつらのことだ。観客たちに詫び金を出すために、天ヶ瀬の借金を更に増やすかもしれない」
「うっ…でも…」
「それにな、天ヶ瀬?…薬のせいかもしれないけど、俺は、天ヶ瀬が相手ならーーーしてみたい」
「…え?んっ!?」
水瀬さんはそう言うと、いきなり、オレにそっと唇を重ねたのだった。
突然の水瀬さんの行動に、会場中が静寂に包まれる。今まで、一度もリングで色恋沙汰をしたことのない水瀬さんがオレをリングで抱いているのだ。そりゃ観客も驚くだろう。だが、一番驚いていたのはオレだった。
「んっ…はっ…水瀬……さん……!?」
水瀬さんは何も言わずにオレの口の中に舌を入れ、舌と舌と絡めあう。…初めてのディープキスの感触に、オレは体をビクビクと震わせていた。
「んんっ…!水瀬…さん…!」
くちゅくちゅとお互いの舌が絡み合う音がすると、オレはどんどんと体が熱く火照りだすのがわかる。そして、
ギュッ
「んあっ!?」
水瀬さんはオレが出来上がってきているのを感じると、今度はトランクス越しにオレの息子をグローブで掴んだ。
「ごめん…天ヶ瀬…!俺…も…余裕がなくて…!」
水瀬さんはそう言うと、今度は俺のチンポをグローブで刺激し―――再び、オレの唇へとキスをした。
「ごめん、天ヶ瀬…俺…天ヶ瀬としたい…」
そして、水瀬さんはそう言いながらオレのトランクスをずり降ろした。
(あ…オレ、本当に水瀬さんと…ヤるんだ…でも…水瀬さんなら…いいかな…)
オレは力を抜き、水瀬さんの言うとおりに体を動かす。水瀬さんのその顔は、薬のせいか、それとも、リングで自分からやるのは初めてなせいか。どこか余裕がないように見えた。
それから。
オレと水瀬さんはリングの上で色んなことをした。キスもしたし、お互いにフェラチオってやつもした。乳首もいじられた。…童貞のオレにはどれもがめっちゃ気持ちが良くて、何度もイきそうになるところを堪えていた。そして、
「…はあ…はあ…」
水瀬さんはあらかたの行為をオレとすると荒かった息を益々荒くし。…ついにオレをリングの上で押し倒し―――正常位っていうやつになった。そして。
「天ヶ瀬…いくよ…」
水瀬さんはそう言うとオレのケツにガッチガチになったチンポを当てる。そして―――
ズ、ズズズズズズズッ…!
それをオレの中へと挿入させた!
「ぐっ…あっ……いっ…て…!」
「…大丈夫か?」
「う…ぐ……!」
「痛いかもしれないけど…少しずつ良くなるからな?」
水瀬さんはそう言うと、オレの返事も待たずに、まるでがっつくような腰を動かしだす。
(い…てえ…!でも…なんだ…これ…!)
…最初は少しつらかった。だが、パンパンと肌がぶつかる音と響くと、それと一緒にオレの奥から何か「痛い」ではない不思議な感覚が芽生えてくるのがわかる。…オレは目をうっすらと開けると、そこには、綺麗な顔や体を赤く腫らした水瀬さんが、オレを必死に突いている姿が見えた。その瞬間だった。
「ん…んあっ…!あ、んっ…!」
オレの口から喘ぎ声が漏れ、その時気づいた。……セックスって…気持ちいいな、と。
「…天ヶ瀬……気持ち…い…い…?」
「…んっ…!気持ち…いッス…うあっ…!」
オレと水瀬さんは、互いに汗と喘ぎ声を漏らしながら余裕なくそう答える。正直、突かれる度に熱くなる感覚がたまらないし、水瀬さんもオレを突くたびに髪の毛が乱れて、顔が歪む。きっと、気持ちいいんだろうな。オレがそんなことを考えていたその時だった。
「んっ…うあっ!?」
水瀬さんはオレを突きながら、無防備に勃っていたオレのチンポを手でぎゅっと握りしめた。
「天ヶ瀬…すげえ…勃ってるね…」
突然のその刺激に、オレはビクッと体を震わせると同時に、自分のチンポが快感で爆発しそうに感じるのがわかる
「…んっ…可愛いな…、天…ヶ瀬…!」
水瀬さんは、その反応を気に入ったのか、ゆるゆるとオレの息子を扱き出す。…突かれる快感と触られる快感に挟まれてオレは喘ぎ声がますます大きくなる。
「うあっ!…あっ!ああああっ…!?」
(…これ…!やべえ…って…!突かれるだけでも…なのに…!)
体がびくびくと震え、オレは声が止まらなくなる。水瀬さんがオレのチンポをその手で擦り、奥を突くたびに俺のチンポはビクビクと震えあがり、爆発しそうになっていき、俺の頭は今までに味わったことのないほどの快感にぐちゃぐちゃになっていく感じがした。そして。
「天ケ瀬…そろ…そろ…!」
水瀬さんはそういうと、俺の返事も待たずに、腰を叩きつけるようにオレにぶつけながら、オレのチンポを上下に強くしごいた!
「うあ!あっ!ああああっ!?…や、べ…でちまう…あ、あああああっ!」
「はあっ!はあっ!いい…!す…ご…!イく…イく……天ケ瀬―――!」
ドクッ!ドクドクドクッ!ビュクッ!ドピュウウウウッ!
オレ達は互いにそう叫びあうと。…オレの中に熱いものが注ぎ込まれ、オレは自分の精液を盛大にリングへとぶっ放したのだった…。
「…はあ…はあ…天ヶ瀬…大丈夫だったか?」
オレとのセックスを終えると、水瀬さんは心配しそうに言いながら、オレにそっとキスをする。
「…う、うす…いろいろとヤバかったんスけど…大丈夫っす…」
オレは自分の顔と、腹と、ケツと、腰と。…あらゆる場所が痛むのを感じる。だが、痛みだけでない何かも色々と感じていた。
「…あの、水瀬さん…すみませんっした。リングで今まで相手をその…ヤらなかったってのって、何か理由があったんスよね。それをオレのせいで、その…」
「ん、ああ。俺なりのプライドっていうのかな。でも…そんなことよりも、大事なものがあるってわかったし…」
水瀬さんはそう言うとオレをぎゅうっとハグする。
「…水瀬さん…」
「天ヶ瀬、その水瀬さんってのやめないか?」
「え?」
「これからは、慧って呼んで欲しいな?」
「慧さん…っすか?」
「そうそう。他人行儀すぎる」
「でも水瀬さん、オレの1つ先輩ッスよね…?それに…」
「じゃあ、先輩命令だな?俺も天ヶ瀬のこと、彗翔って呼ぶよ」
そういうと、みな…じゃなくて慧さんはにっこりと笑う。そして。
「…ありがとう、彗翔。オレに付き合ってくれて。…薬はあったけど、天ケ瀬との試合、すごく楽しかった。またやろうな」
「…!は、はいッス!次はオレが勝つッスから!」
オレは元気良く返事をした。…こんなふざけた世界だけれど、こんなかっけぇ人もいる。こんな世界でも、ダセぇオレには、なりたくない。
( よし、次こそはオレが勝とう。そして…慧さんに…)
オレはそう心に強く思うと、改めてリングの上でオレを抱きかかえる慧さんの顔を見た。そして、ゆっくりと目を閉じると、意識を手放したのだった…。
【Aルート(慧勝利ルート) 完】
↓Bルート(彗翔勝利ルート)はこちら
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うらき
2021-07-17 04:23:45 +0000 UTCjin
2021-06-12 13:41:56 +0000 UTC