↓part4
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カーンッ!
最終ラウンド。ボロボロになったオレはファイティングポーズを取りながら、宮鷹をキッと睨み付ける。
「行くぜ、宮鷹ッ!最後に絶対ェぶっ倒してやるよッ!」
オレは声高々に宣言をする。だが、宮鷹は相変わらず澄ました様子だ。
「…アホ面が面倒くせぇ…遊びは終わりにしてやるよ」
宮鷹は一言そういうと、先程までと動きを一気に変えた!
「なっ…!?」
「バカみてぇに突っ立ってんじゃねえよ」
宮鷹は先ほどとは比べ物にならないスピードでステップを踏むと、一気にオレに肉薄し顔面に右ストレートを叩き込む!
「がはッ…!?くッ…こんのッ!」
オレは先程と同様に宮鷹と距離を詰めようとする、が――—
「しつけーんだよ」
バンバンッ!
「ぐうッ…!」
オレが動き出すよりもさらに早く、宮鷹はオレの顔面をワンツーで迎え撃つ。
「バカの一つ覚えがいつまでも通用するかよ…ッ!」
そして、宮鷹はそう叫ぶと、目にも追えないようなステップと体捌きでオレをかく乱した。
(嘘…だろ…まだ早くなるのかよ…ッ!?)
そして、
「とっととブッ潰れろ…ッ!」
バァンッ!
宮鷹の左フックがオレの顔面を叩いた!
「ぶはッ…!」
オレはその直撃を受け、瞬間に鼻血が吹き出す。だが。
「ぐッ…ざっけんな…こんなんで潰れる程、オレはヤワじゃねぇんだよッ!」
オレは気合でそれを堪えると、そのまま宮鷹に詰め寄り左ボディーフックを入れる!
ボスウウッ!
「…ぐゥッ…!」
宮鷹が表情を歪める。
(効いてるッ!このまま…ッ!)
オレがそのまま追撃を入れようとした瞬間!
「―――—ッ!」
いつの間に切っていたのか、額から流れていた血がオレの目に入り、一瞬オレは怯んでしまう。その隙を見逃す宮鷹ではなかった。
「いい加減終わりにしてやるよ…」
ズムウウウウウッ!!
「ぐ…ぶッ…!!」
オレの鳩尾に、宮鷹の黒いグローブが突き刺さる!オレは唾液を吐き散らし、両腕を落としてしまう。
スパァン!
「あがッ…!」
宮鷹のストレートが無防備になったオレの頬を叩く。オレはそのまま、後ろへとバランスを崩し、ロープにもたれかかる。
「うっ…!」
ロープの反動がオレの体を押し返す。その瞬間だった。
「一生ぶっ潰れてろ…ッ!」
ズグゥゥゥゥッ!!!
「があああああッ!」
宮鷹の右の拳が、オレの顎を再びぶち抜いた。オレはマウスピースを吐き出し、全身から力を失っていく。そして。
ドタアアッ!
オレは再びリングへと沈んだ。
(ぐ…くそ…が…ッ)
オレは必死に立ち上がろうとする。だが、宮鷹の強打に何度も打ち据えられた体はとっくに限界を迎えていた。視界がどんどん暗くなっていく。
(まだ……まだなん…だよ…!まだ…負けたく……ねぇ…ッ!)
オレは何かを掴むように、赤いグローブを伸ばす。
(ダセェまま…負けたく…ねぇ……ッ!)
だが。
「10!」
カンカンカーンッ!!
レフェリーのカウントとゴングの音が無情にも、オレの敗北を決定づけた。
『うおおおおおおお!』
観客たちが大きな歓声を上げる。その瞬間、オレは腕の力をくたっと失くし、そっと目を閉じる。
(クソッ…全然通用しなかった…ッ!格が…違いすぎた…ッ!)
その目からは悔し涙がこぼれていた…。
そんな中、宮鷹は倒れたままのオレに近づいてくる。
「…なんだよ……負け犬の顔でも見に来たのかよ…」
「…誰がテメェのアホ面なんか見たがるかよ」
宮鷹はそんなオレを一瞥すると、いきなり、自分のグローブを外し脱ぎ捨て、辺りへと投げ捨てる。
「おい…宮鷹……お前…一体何して…」
だが、宮鷹はオレの言葉を無視してオレに近づきしゃがみ込むと――
ガバッ!
「なッ…!?な、ななな…ッ!?!?」
――オレのボクサートランクスを一気にズリ降ろした!
突然自分の下半身を剥き出しにされる。オレは何が起きてるかもわからず顔を赤くしながら驚きの声を上げる。
「な、何してんだよッ!?!?」
「…そりゃテメェみてぇなバカ相手に事前説明なんざあるワケねぇだろうな」
宮鷹はそういうと、オレの腰をガシッと掴む。そして、いつの間にか、その……勃起していたチンコを取り出すと、オレのケツの穴にグッと当てた。
「ひっ…!」
オレは一瞬で汗が引くのがわかった。つまり、これって――
「恨むんなら、こんなクソ溜めにノコノコやって来たテメェを恨んでろ」
宮鷹はそういうと、たじろぐオレなど一切気にせず――
「があああああああああっ!」
真正面から、オレを貫いたのだった。
パンッ!パンッ!パンッ!
「ぐッ!がああッ!あはァッ!」
肌と肌のぶつかり合う音とオレの悲鳴が辺りに響く。
「うあああっ!いっ…てえェ…ッ!!」
「…面倒くせぇ…黙ってヤられてろ」
そこには気遣いや優しさなんてまるで無かった。宮鷹が容赦なくオレを突く度に、殴られ続けた身体中の痛みが、そしてそれを上回るケツの痛みが、今オレがレイプされているという現実を突き付けてくる。…オレはその苦痛に耐えながら、声を出すことしかできなかった。
『いいぞー!宮鷹―ッ!』
『生意気なガキをやっちまえーッ!』
『もっとだー!もっとやれーッ!』
耳に入る観客たちの信じられないヤジに、オレはますます青ざめる。
(まさか…観客の奴らも最初っからオレがヤられるのを…ッ!?)
オレは悲鳴を上げながら、今、この場所のどこにも味方がいないことに気が付いた。
(クソッ…宮鷹の言ってた「何も知らずに」って…このことだったのかよ…!)
…宮鷹はそんなオレの考えを見透かしたようだった。
「…テメェみたいなバカでもようやく気づけたか?ここがどんだけクソみてぇな場所かってことにな」
「うっ…!ぐあああっ…!」
「金持ちのクズどもはオレたちがこんなザマになるのに喜んで大金を払うんだとよ」
宮鷹はそういうと、オレのチンコを手荒に握りしめる。
「んあああああっ!?」
「ま、そんなクズどもに媚びへつらわなきゃ飯も食えねぇオレらが一番のクズか」
宮鷹はそう言って鼻で笑うと、乱暴にオレのチンコを上下にしこりだす。
「あぁッ!…んっ…!?あぁっ…!」
ケツを突かれ、チンコを刺激され。オレの頭の中では痛みと恐怖――そして快感が混ざり合っていく。
(くッ…いてえ…のに…!気持ち…い…い…!)
パン、パンと肉のぶつかり合う音。観客たちの罵詈雑言。そして、自分の体に襲い掛かる痛みと快感。そして、負けた男に犯されている屈辱。円さんとの喫茶店での契約、日向先輩との特訓、控室での会話、そして初めてのボクシング。いろんな感情が、記憶が、頭ンの中でぐちゃぐちゃに混ざり合って…
(…もう…もう何が何だかわかんねぇよ…ッ!)
宮鷹に試合で負けて、観客の面前でこんな目に合わされて、それでもチンコをしごかれて感じてしまっているオレが情けなくって、虚しくって、どうしようもなかった。だが、だが、どれだけ悔しがったとしても、体はその快感には抗えなかった。
「うぁっ…く…くそっ…こんな…あぁっ…!」
オレの声が変わったのを見ると同時に、宮鷹も腰を振るのを早くし、そして、手の動きを大きくする。そして――
「イ、イく…くっ…あっ!あああああああぁぁぁぁぁっ!」
ドピュウウウウッ!ビュルウッ!ビクッ!…ビクッ…ビクッ…
オレはついに限界を迎え、自分の身体に白い精液を吐き散らした。そして、その瞬間!
ドクッ…!ドクドクドクッ…!
「う、あ、ああああああっ!」
何か熱いものがオレの中に注ぎ込まれる。…それが何なのかは、オレでもわかった。
「…ふっ…」
宮鷹は、表情も変えずに短く息を吐くとオレの中から自分のものを抜き出す。そして立ち上がり、オレを見下ろしながら言った。
「…ったく、無駄に手間かけさせやがって。クソ面倒くせぇんだよ、アホ面」
「う…あ…」
言い返すどころか、まともに声を出すこともできない。全身の痛みが、疲れが…残り香のような快感が、オレの視界を狭めていく。
(……んだよここ…地獄…かよ……)
…そしてそのまま、オレは意識を手放した…。
「ッ!?」
オレは目が覚めると、ガバッと起き上がる。
「あ…あれ…?」
辺りを見回す。ベッドの上に、白い布団。あたりには誰もいないが、器具や設備を見るに医務室のようだった。
「…夢…だったのか…?」
オレがそう思った瞬間。
ビシィッ!
(!身体中が…痛ぇ…ッ!)
…オレは気を失う前、改めて何が起こったのかを思い返す。
(…こんなヤベぇこと…現実にあるのかよ…!)
オレはリングで一方的にボコされ、そして、ヤられたことを実感し、全身に震えが起きる。
「お、目、覚めたんだ…良いデビュー戦だったね、天ヶ瀬くん」
「!!」
オレが横を見ると、そこにはにやにやした表情を浮かべた円さんが立っていた。
「円さん…アンタ、ここの試合のこと、知ってたんスよね…ッ!?」
「当たり前じゃん」
「なんで…なんで教えてくれなかったんスかッ!?」
「そりゃ教えたら君はここに来なかったでしょ?」
拳を握ってわなわなと震えながら大声を上げるオレを全く気にせず円さん…いや、円が近づいてくる。
「でも良かったじゃん?俺が黙ってたお陰で天ケ瀬くんはたった一晩で10万も稼げたワケだ。お客様も大満足。Win-Winの最高のビジネスだと思わない?」
「ふざけんなッ…!」
オレがベッドから飛び掛かろうとした。だが。
「ぐッ!?」
身体中に痛みが走り、オレは立ち上がることさえできなかった。
「…あんなくだらない話に騙された時点で、君がこうなることは決まってたんだよ。良いお勉強になってよかったね」
「…っるせぇ…!」
「ついでに良いこと教えてあげるよ。天ケ瀬くんに追加の費用請求だよ。ここまで交通代で片道プラス5万。グローブ代、トランクス代、シューズ代でプラス10万。そして、君を応急手当した治療費でプラス15万。今日のファイトマネーの10万を差し引いて、残り40万。さっさと支払ってもらえるかな?」
「なっ…!ふざけんなッ!こんなん詐欺じゃねえかッ!」
「失礼だなぁ。立派な契約だよ」
円はニヤっと笑って、オレに1枚の紙を突きつける。
「…なんだよこれ…!?」
「天ヶ瀬くんが『ご熟読の上』、サインしてくれた『ディザイア』の出場に関する誓約書だよ。書いてあるでしょ?『試合に参加する上で追加で発生する諸費用は選手側がその一切を負担する』って」
「はぁ!?そんなん通用するわけ…!」
その瞬間。円がオレの目の前に顔を近づけた。
口元はさっきまでと同じ様にニヤついていたが、目つきは初めて見る様な鋭いものだった。
「いい加減気づきなよ?どんな奴らを相手にしたと思ってんの?その気になれば天ヶ瀬くんみたいな子供1人、いつでも消せるんだよ?」
「……ッ!」
その円の言葉に、その目つきに、オレは今更ながらに、とんでもない世界に飛び込んじまったことを実感ひ、うつむく。オレはもう…何も言うことはできなかった。
「ま、まずは『ディザイア』デビュー戦お疲れ様。そして今後とも、お互いWin-Winな良いビジネスをしようね、天ケ瀬 彗翔くん」
円はそう言って笑みを浮かべると、医務室から去っていった。
「…クソ……クソ…ッ!」
オレはグッと拳を握る。その拳に落ちる涙をオレは止めることができなかった。
【fin】
5週に渡ってお届けしたFace out Facing out. 2ついに今回で完結しました!
改めてSS作成にご協力いただいたミケ空さん、本当にありがとうございました…!!🙇♂️🙇♂️🙇♂️
そして最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました!
もしよろしければコメントで感想など聞かせていただけたらとっても嬉しいです!
うらき
2021-02-26 17:40:55 +0000 UTCディラン
2021-02-26 16:52:08 +0000 UTCjin
2021-02-13 07:06:46 +0000 UTCguyryona
2021-02-09 06:29:17 +0000 UTCうらき
2020-11-02 21:48:13 +0000 UTCjin
2020-11-02 18:06:38 +0000 UTCうらき
2020-11-02 00:40:42 +0000 UTCゆーと
2020-11-01 22:46:56 +0000 UTCうらき
2020-11-01 14:35:19 +0000 UTCうらき
2020-11-01 14:35:10 +0000 UTCうらき
2020-11-01 14:34:26 +0000 UTCエージ
2020-10-31 01:39:29 +0000 UTCミケ空
2020-10-30 20:57:56 +0000 UTCArchangel
2020-10-30 15:11:18 +0000 UTC