宗教の都合でトイレに行ってはいけないシスターさんががんばるお話
Added 2022-04-24 11:10:31 +0000 UTC信仰。 それは洋の東西を問わず、時代を問わず、あまねく人間たちの生活の規範となるもの。 時として争いの原因にもなりうるこの概念は、人類の歴史とともに在り続けてきた。 時は17世紀初頭。欧州のとある小国には、一風変わった宗教があった。 聖水信仰。その国にある湖や川などを神の遣いとして崇め、その聖なる水を以て人の生み出す穢れを浄化することで繁栄しようというもの。 当時の世界を席巻していたものとはまるで異なる、捉えようによっては異端とも言える宗教である。 この宗教が弾圧を受けることなくいられたのは、ひとえにこの国が山に囲まれた非常に攻めにくい地形をしているからに他ならない。 山を超えてまで攻め込むほどの価値がないからこそ、この国と宗教は他からの弾圧とは無縁でいられたのだ。 しかし他宗教からの弾圧や影響を受けないがゆえ、その戒律の中には常人の理解が及ばないものも存在する。 その代表とも言えるものが、この宗教の根幹である水による穢れの浄化である。 穢れとはすなわち疫病であり、人の心の闇であり、人が犯す数々の罪である。 これらを教会で懺悔して償う。ここまでは通常の宗教と変わりない。 だが問題はこの後、懺悔を聞いた人間の執る行動にある。 懺悔を聞いた人間は人々の持つ穢れを体内に引き受け、それを水源の近くにある聖地で清めなくてはならないのだ。 その溜め込まれた穢れをそこ以外で放つことは、疫病の蔓延や人々の堕落を招くとされ、厳重に禁止されている。 そしてこの宗教における穢れを溜め込むものとはこれまた水。人体における水とはすなわち、排泄物。 そしてその任を担うのは、若く清らかな乙女のみ。 懺悔を聞いたうら若きシスターは清めの水を口にし、体内に蓄積された「穢れ」を聖地で放って浄化するのである。 それはどんな場所の教会であっても例外はない。 新人しかいないところであっても、聖地たる特別なトイレから遠いところであっても。 そして、教会に1人しかシスターがいないところであっても。 _________ 山に囲まれた自然豊かな小国。 その中にあってもひときわ小さな村の小さな教会。 そこで働く1人の若いシスターがいた。 『ちょっと聞いてもらえるかな、ローラちゃん……ちょっと今日やっちまったことがあって……』 「はい〜、なんでもおっしゃってくださいね〜」 薄い幕越しに人々の懺悔に耳を傾ける、穏やかな雰囲気の少女。 ローラと呼ばれた少女は、懺悔にやってきた男性の話に親身に耳を傾けていた。 その幕の向こうで、気づかれないようにそっと服の裾を掴みながら。 (これは、ちょっとよろしくありませんね〜……) 心の中で、ぽつりと悩みを漏らすローラ。 彼女を悩ませる原因は、ひとえにこの教会の人手不足にあった。 信心深いこの国では2、3日に1度懺悔をすることは珍しくない。だからこそ教会には一日を通して多くの人が出入りするため、たいていの教会では2人以上のシスターが勤務している。 そうでないと交代で「お清め」しに行くことができないためだ。 しかし今、この教会にはシスターが1人しかいない。神父はいるが、この国で懺悔を聞く資格があるのは清らかな乙女だけである。 なぜ彼女1人だけなのか。それは彼女と共に勤務していたシスターが、25歳の定年を迎えたためである。 中央教会から送られてくるはずの新人もまだ到着せず、彼女1人のまま正午過ぎまで来てしまった。 朝に済ませて以後、懺悔の度に清めの水を飲み続けてきた彼女の穢れはもう、無視できないほどの脅威となりつつあった。 『……と、そういうわけなんだ。聞いてくれてありがとな、ローラちゃん』 「いいえ〜、それでは私があなたの罪を代わりに清めて参りますね〜」 『よろしく頼むな……』 男性から聖杯に注がれた水を受け取り、ひと息に飲み干す。 この水に男性の犯した罪が宿っていて、これをシスターが飲むことによって穢れを引き受けるのだ。 それを然るべきところに放出することで、浄化が為される。それがこの宗教の教義である。 この教義において一番大変な目に遭うのは、他でもなく穢れを一身に請け負うシスターである。 交代要員がいてなお、場合によっては間に合うかの瀬戸際になることもある過酷な仕事。それに1人で挑むのは無謀とさえ言える。 (人が途切れてくれれば、なんとか行くこともできるのですけど〜……) ちらと教会に設けられた懺悔のための窓口を見ると、そこには外まで伸びるほどの大行列があった。 この村の人口はさして多くなく、教会と人々との距離はかなり近い。そのため、教会の懺悔も少し形を変えて行われていた。 本来は犯した罪を償うためのものが、どちらかといえば悩み相談に近いようなものに形を変えていたのだ。 それゆえか人々も気軽に教会を利用しており、その数は規模の大きな町と比べても遜色ない。 それが今、最悪の形で少女を苦しめていた。 (……それには、期待できなさそうですねぇ……) 人波が途切れることに期待が持てないのなら、できることは限られる。 真正面からこの行列に向き合うか、あるいは交代要員が来ることに賭けるか。 ローラの長い一日が始まった。 _________ 14:00 「はぁい……つ、次の方どうぞ〜……!」 昼過ぎからさらに時を重ねて、ローラの尿意はいよいよ切迫したものとなっていた。 幕の向こうでとんとんと足で床を小突き、服の裾をぎゅう、と握りしめる。 修道服に隠された少女のお腹には今、ぎっしりと恥ずかしい熱湯が詰まっているのだ。 それは今にも吹きこぼれんばかりに内圧を高め、小さな出口をじくじくと苛む。 (ま、まだ……終わらないのかしらぁ……?) 朝からもう数十杯もの水を懺悔とともに飲み干してきたローラのお腹は過剰な水分で波打つほどで、それがこれから膀胱にやって来ると想うと寒気すら覚える。 列さえ捌けば「お清め」に行けると信じて彼女は必死の思いで懺悔に耳を傾ける。 それが、大きな間違いだと気づくこともなく。 15:00 「つ、つぎの、かた〜……!」 (な、なんで、なんでっ……おわらないのぉぉ……!) それからまた1時間が経過した。まだ列が解消される気配はない。 だがそれも当然のことである。彼女が確認したのはあくまでその時点での数に過ぎず、時間が経てばまた新しい懺悔客が来るのは当たり前のことだからだ。 ましてや悩み相談に近いことまで聞いているなら、さらに人はやって来やすいだろう。 人が一日暮らせば、一つや二つ悩ましい出来事は起こるものだから。 しかしもうローラにそこまで気を回していられる余裕はなくなっており、どうして列が消えてくれないのか恨みがましく思っていた。 (お、おし……おトイレ、ずっと行きたいのに……!も、もう我慢がぁ……!) 『ローラちゃん、大丈夫?なんだかさっきから様子がおかしいけど』 「ひゃぅ!?……っい、いぃえ〜?なんでも……っ、ありませんよ〜?」 『そうかい?それならいいけど……何かあったら言ってくれよな。大事なこの村のシスターさんなんだから』 思わず口をついて出た「なんでもない」。 もしもここで尿意を口にしていたならどうなっていただろうか。もしかしたら何事もなく、お清めに行けていたかもしれない。 だが、彼女は言わなかった。言えなかった。 神に仕えるシスターとしての務めももちろんある。だがそれ以上に彼女の口を噤ませるのは、少女として当然持つ恥じらい。 女の子として、親しくとも他人に尿意を告げることは、やはり簡単なことではない。 それがゆえに彼女は耐える。懺悔が終わる17時まで、その身体を震わせながら。 15:30 「わ、わたっ……わた、しが……かわりに、おきよめ……してきますね〜……!」 (で、ちゃう……でちゃう、でちゃう、でちゃうぅ……!) ローラが深刻な尿意を自覚してから、さらに30分が過ぎた。 懺悔を聞いたあとの決まり文句すらまともに言えなくなり、幕の向こうで絶え間なく身体を揺らすその様は、懺悔をしに来た人々から逆に心配されてしまうほどの惨状だった。 それでも先ほど「大丈夫」と言った手前、何も言わず耐え忍ぶローラ。 だがもう、状況は予断を許さないところにまで来てしまっていた。 「きょうは、どんな、ごようけ……っ!?」 きゅううぅん……! 満杯の膀胱が収縮し、少女に早くの排泄を促してくる。 もう我慢することはできないという肉体からの警鐘を、無視し続けてきた彼女への報い。 痛みすら覚える尿意が背筋を貫くと同時、熱いものが少女の聖域から溢れてしまう。 下着に滲む温かく不快な感触。徐々に冷えて張り付くその感触が、少女に失敗を突きつけてくる。 『ローラちゃん……どうかしたの?具合悪いの?』 高まった尿意に硬直し、身動き取れなくなるローラ。 下手に動けば出てしまう。彼女がそんな状態にあることを知ってか知らずか、懺悔しに来た婦人が心配そうに覗き込んでくる。 「ぁ、う……ええ、っと……」 それに対してローラは言葉を詰まらせる。 シスター本来の使命を思うなら、ここは耐えるべきだろう。 しかしそれでも、どんなに彼女が使命を果たそうとしても、もう無理なのだ。我慢できない。 シスターの使命も、少女としての恥じらいも、すべてを尿意が吹き飛ばした。そして…… 「ごっ……ご、ごめん、なさいっ……!わたし、ずっと……!ずっと、おトイレ、いきたくて……!」 「ご、ごめんなさいぃっ……!おし……オシッコ、もうがまんできないのぉっ……!」 ついに、これまで言わずにいたものを言ってしまった。 人々を救い導くシスターが、懺悔の場を離れるなど本来はあってはならないこと。けれど彼女はもう限界で、今ここで言わなければ遠からず「穢れ」を撒き散らしてしまうのは避けられなかっただろう。 そして彼女の必死のお願いは、聞き届けられた。 それを聞いた中年の女性が列の後ろに事情を説明し、ローラを送り出してくれたのだ。 ようやく懺悔から逃れることができたが、しかし状況は予断を許さない。 教会から一番近い「聖域」までは馬車でも1時間ほどかかるのだから。 くねくねと腰を揺すりながら、ローラは教会所有の馬に馬具を取り付ける。 荷車を曳かない身軽な馬であれば、馬車よりは早く着く。 だがデメリットもまた大きい。馬を翔ばすことによる振動は、馬車の荷台に乗っている時よりも直接的に彼女の容れ物を揺らすことだろう。 もう限界ギリギリの彼女に、果たして耐えられるだろうか。 不安を抱えながら、ローラは馬に乗って駆け出していった。 _________ 16:00 ドカドカと蹄の音が夕暮れの森に響き渡る。 ローラが村を出てから半刻。彼女は鞍にぐいぐいと出口を押し付けながらひたすらに鞭を振るう。 玉の汗を浮かべながら前を目指す少女の望みはただひとつ。 (お、オシッコ……!オシッコ、はやく、はやくうぅ……!) 何時間もの間耐え続けた尿意の解放。聖域に入って、扉を閉めて、我慢してきたものを思い切り全部出したい。 それだけのために少女は走る。朱に染まる夕暮れの森を。 16:20 文字通りに早馬を飛ばし、走ることおよそ1時間弱。 尿意に霞む少女の視界が、開けた。 森を抜け、その先にある「聖域」にようやくたどり着けたのだ。 「ああ、やっと……!やっとぉ……っ」 湖のほとりにある、白く小さな建物。 それこそ彼女が夢にまで見た、してもいいところ。 この国におけるシスターが唯一放尿を許される、聖なるおトイレである。 しかしそこへ近づくにつれ、絶望的な事実が目に飛び込んできた。 「え……」 そこにあったのは、列を為すシスターたち。 1人しか入れない聖域に対して、およそ10人程度の少女たち。 それは他の村からやって来た、浄化待ちのシスターたちである。 「そ……んな……っ」 この期に及んで、まだ待たなければならない。その事実に蒼白となるローラ。 だがそれでも、待つしかない。それがシスターの責務だから。 (お……シッコ……!オシッコ、オシッコ、オシッコぉ……!) 歯を食いしばり、両手をきつく股の間に挟み込んで、ローラは列の最後尾へと並んだ。 丸いお尻を左右に振り乱し、ぶるぶると震わせて、今にも溢れそうな尿意に抗う。 『聖なる水に宿りし神よ、どうぞ我らの罪を洗い清め、永遠の恵みをくださいますよう……』 列の1番前の少女が、聖書に記された清めの言葉を口にしながら聖域に入っていく。 これもまたこの国における浄化の作法なのだ。 穢れを溜め込んだ少女たちは扉の前でこの言葉を読み上げ、一礼してから入るのが作法である。 これがあるため、一人一人にかかる時間もまた長くなってしまう。さらにこの後、それぞれが溜め込んだ穢れを放出するとなれば、普通にするより遥かに長くなってしまうだろう。 それが、限界のローラの前に10人。 彼女の最後の闘いが始まった。 16:25 残り7人 「ふーっ……!ふぅぅっ……!!」 (でちゃ、う……!オシッコ、でちゃうぅ……!) ローラが列に並んでから5分。列の進みは遅々としていて、まだ終わる気配を見せない。 それも仕方なく、ここにいる少女たちもみな各々がつらい我慢を重ねてここにいるのだ。ローラほどではないにしろ、相応の時間がかかってしまうのはやむを得ない。 しかしそんなことに気を回している余裕はもはや無く、ローラは列の前を恨めしげに見つめながら暴発寸前の尿意を抑えつける。 吹きこぼれそうに沸き立つ下腹部の水風船をいたわりながら。 16:30 残り3人 「……ッコ……オシッコ……オシッコ……!」 前髪を額に張り付かせて、くの字に身体を折り曲げて必死の形相で耐えるローラ。 もはや言葉となってさえ溢れ出す尿意を抱えた彼女に、周囲も流石に同情を抱き始めたとき、それは起こった。 「…………ぁ」 ぴりりと脳を震わせる、寒気にも似たある種の予感。 汗だくの顔から一瞬にして血の気が引くほどの、絶望的な予感。あるいは確信。 「もうだめだ」という、肉体からの最後のSOS。 お腹の中のオシッコをすべて押し出さんと、膀胱が最後の収縮を始める前の、最終通告。 「……ぁ、お、おねがっ……!おねがい、しますっ……!」 もうなりふり構ってはいられない。最悪の事態を回避するために、ローラは最前列の少女に縋りついた。 「おねがいしますっ!まえにっ、まえにいれてぇぇ!!もうでちゃうのっ!!がまんできないのぉぉぉ!!!だからおねがいしますっ!さきにオシッコさせてェェェ!!!」 髪を振り乱し、血走った瞳で尿意を叫ぶローラのあまりの剣幕に、最前列の少女は前を譲り渡した。 ぎゅうぎゅうと股間を抑えつけ、足元に点々と失敗の証を刻みながら、ローラは中に入っている人が出てくるのを待つ。 体感としては数時間にも等しい数十秒が過ぎ、ようやく聖域の扉が開かれた。 「オシッコ!オシッコぉぉぉっ!!」 もはや聖書を唱える余裕もなく、悲鳴と似た声を挙げながらローラは乱暴に扉を閉め、湖に直接繋がる便座に向けて下半身を剥き出した。 修道服の裾をまくり、下着を横にずらして顕になる少女の湿った秘裂。仄かに赤らむそこを割り広げて、耐えに耐えた少女のオシッコが放たれた。 ぶしゅうううぅぅいいいぃぃぃいいいいいーーーーー!!!! 「……っは……!はぁっ……!!」 狭い部屋中に響き渡る少女の放尿音。極太の尿線がトイレと直結した湖の水面に向かって伸びていく。 ばちゃばちゃと水面を叩く音がここにまで聞こえてくるような壮絶な勢い。半日の間水を飲み続けて溜め込まれた穢れとオシッコが、聖なる湖に注ぎ込まれていく。 みるみる軽くなっていくお腹。無事に間に合った安堵感がびりびりと脳を痺れさす至福の時。 シスターとして抑制している性の営みですら、この快楽には遠く及ばないだろう、病みつきになりそうな心地良さ。 (オシッコ、きもちいい……) 天を仰ぎながら、ローラは夢中になってお腹のオシッコを放ち続けるのだった。 _________ 事を終えたローラは、それからゆっくりと村に戻って行った。 懺悔を受け付けるのは17:00まで。どんなに急いで帰っても間に合わないためだ。 帰ってきた彼女を出迎えたのは村の人々と、新しくやって来たシスター。 道中で馬車が事故に遭い、遅れたという新人をローラは暖かく迎え入れた。 かくしてローラに降りかかった修羅場は幕を閉じ、これから新たな仲間と共に歩む日常が始まるのだ。 なお、この日からローラがお清めに行くのは遅い時間が多くなったが、その理由は誰も知らない。