NokiMo
隊長
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欲求不満は蜜の味〜前編〜

ハチ娘。それはハチのような人にも、人のようなハチにも思える不思議な存在。 お尻に大きな針を持ち、飛ぶことこそできないもののハチのそれとそっくりな羽を背中に生やす少女たち。 しかしそれ以外は基本的に人間の少女と大して変わらない彼女たちを、人々は様々に噂した。 曰く異種族交配の結果、曰くどこかの施設から脱走したキメラ生物、曰く神様の気まぐれ…… 出自に不明は多いものの、おおむね人懐っこく愛嬌のある彼女たちが社会に馴染むのに、そう時間はかからなかった。 だが人間の欲望とは救いがたいもので、このハチ娘を利用して金儲けをしようという輩は後を絶たない。 お尻の毒針を用いた暗殺、希少性ゆえの人身売買などが、法の網を掻い潜って行われている。 そして今日もまた1人のハチ娘が、悪意ある人間の毒牙にかかろうとしていた。 「ふん、名前は日ノ本初美(ひのもとはつみ)……ニホンミツバチのハチ娘で、家族を養うため上京してきた、と」 「あ、あなたはなんなんですか!?急に私を連れ去ったりして……!」 「なに、単なるビジネスマンさ。家族を養いたいって健気な田舎者に、割りのいい仕事を紹介してあげようってことだ」 「割りのいい……仕事……?」 「察しがつかないか?お前もハチ娘ならば」 「……っ!蜜……ですね……?」 ハチ娘の蜜。それはハチ娘登場以後、世界を席巻する歴史的甘味飲料として流通していた。 従来の蜂蜜よりさらに深いコクとまろやかな甘みを有しながら、糖分含有量はその半分以下と極めて健康的なそれは、幅広い世代の支持を集めているのだ。 「その通り。これからお前には我が社のハチ蜜生産工房となって働いてもらう。下手なバイトなぞよりよほど儲かるぞ?」 「い、いやです!あんな……っ、あんなはしたないこと、私いやです!」 しかし、それには世間一般の人間が知らない裏の事情があった。ハチ娘と、それを売りさばいている人間しか知らない裏の事情が。 「まあ年頃の娘なら嫌だろうな、自分のマ〇コから出た汁が甘くて美味しいハチ蜜として出回るなんてのは」 「……~~~っっっ!!」 男が発した言葉に、顔を真っ赤にして俯く初美。ハチ娘の蜜とはつまり、ハチ娘が分泌する愛液のことなのだ。 このような製法で作られているなど、普通は思いもよらないだろう。大半の人間たちは「ハチ娘だからおいしい蜜の作り方くらい知ってるだろう」と軽く考えているに過ぎない。 さらにハチ娘自身も、こんなことを自分から言いふらしたくはない。だからこそハチ蜜の作り方は一部を除き誰にも知られずにいたのだ。 「真っ赤になるような初心さは嫌いじゃないが、これからはそれだと困るな。常に発情した、メス蜂でいてもらわないと」 「だ、だから嫌だって言ってるじゃないですか……!」 「それは困るなあ……ハチ蜜部門の利益が出ないと、製薬部門の赤字を賄えなくなってしまう……」 「せ、製薬部門……?」 「そう。女しか生まれないハチ娘の、年がら年中子どもを作りたがる身体を抑制するお薬はウチが作ってるものでねぇ……」 「政府がケチくさいから雀の涙みたいな助成金で従業員が血ヘド吐きながら作った薬を格安で売らされて、他の部門で補わなきゃ潰れちまうってのに……」 ハチ娘の生態。それは未だもって謎が多いが、一つだけはっきりわかっていることがある。 ハチ娘はその名の通り、女性しか生まれない。ハチ娘と人間の男が交配し、生まれてきた子供のうち女性はハチ娘に、男はそのまま人間として産まれてくる。 オスが存在しないため、種を保つためには人間の男とまぐわう他になく、それでもハチ娘が生まれる確率は5割である。 だからだろうか、ハチ娘は子孫を残すため生殖欲求の強い個体が非常に多いのだ。 かといって彼女たちも思春期の少女。その生殖欲求を持て余すことは多く、その悩みをなんとかしたいという声は多かった。 そこで開発されたのが、ハチ娘のホルモンを抑制し性欲を抑える薬。通称「抑制剤」である。 この薬を政府がハチ娘たちに無償で提供することにより、彼女たちの悩みは解決を見たのだ。 「それは、その……ありがとうございます……」 「感謝の言葉は嬉しいが、このままじゃあ商売あがったりだ……感謝の言葉だけで飯が食えりゃあ誰も困らない」 「もう会社も潰れそうだし、いっそ抑制剤作りから撤退しちまうってのもありかな……?ウチが特許持ってるから他はどこも作れないが、このままじゃみんな過労死まっしぐらだし」 「そ、それじゃみんなが……!」 「ハチ娘の抱える性のお悩みはまた蘇るだろうが、こちとら生死に関わるお悩みなんでねえ……ここの赤字を補えるようなボロい金儲けがあれば、新規従業員も雇えてみんなハッピーなんだがねえ……」 しかし、このままでは抑制剤を作っているというこの男の会社は潰れ、抑制剤の作り手がいなくなる。 抑制剤を作ることによる赤字を、他のことで補わない限り。 そしてその鍵は、初美が握っているのだ。現在大流行中のハチ蜜ドリンク、原価無料のそれを作ることのできる彼女が。 「なんで……私なんですか……?」 「ニホンミツバチ娘のハチ蜜は質が良く高値で取引されるが、個体数が非常に少ない。名前の通り国内にしかいないうえ、その数もお前含めて数百人程度だろう。さらに適齢の娘となると……って具合に、色々考えた結果だ」 「私がハチ蜜を作ったら……変わらずに抑制剤を作ってくれますか……?」 「まあウチとしては赤字部門は減らしたいが、お前らを哀れに思う気持ちもある。当面は潰さずにおいてやるさ」 「……っ、わかり……ました……」 「やってくれるかね?日ノ本初美」 「やります……やるしかないんでしょう……!」 「そうか。ではこの契約書にサインを。そして……これからお前の過ごす部屋に案内しよう」 給与などの書かれた契約書に男の言うがままサインし、連れられていく初美。 ここから彼女の恥辱に満ちた日々が始まるのだ。 『お願いしますぅぅ……!さわって、さわってぇぇ……!』 『おマ〇コ!おマ〇コほじってェェ!おマ〇コしてェェェ!!』 「こ、これは……!?」 「ここが我が社のハチ蜜生産工場だ。これからお前にはここで生活してもらう」 初美が連れられてきたのは、電子ロックで区切られた無数の個室が並ぶ場所、彼女と同様に雇われたハチ娘たちの収容所だった。 廊下から見えるハチ娘たちはみなまともな服を身にまとっておらず、下半身を覆うチューブ付きの下着のみを着けていた。 その下着も硬質の素材でできており、外部からの刺激は通さないような造りになっている。 そのせいか部屋の中のハチ娘は、みな刺激を求めて泣き叫んでいた。 「こ、この人たちになにをしたんですか!?」 「心外だな。何もしちゃいないさ。ただ……それがお前ら淫乱なハチ娘には耐えられないってだけのことだ」 「ど、どういうこと……?」 「ま、いずれわかるさ。ともかくお前さんもこれに着替えてもらうぞ」 男は初美を部屋まで案内すると、さっそくチューブ付きの貞操帯を差し出してきた。 そのチューブは部屋の壁に繋がっていて、彼女の膣から分泌されたハチ蜜を採取する目的なのはすぐにわかった。 しかしこれが仕事なのだとしても、年頃の少女が男の前で服を脱ぐことには強い抵抗があった。 「……あの、出てってくれませんか」 「そうはいかんね。これを着けてもらわないと蜜が無駄になる」 「じゃあ、5分経ったら確認しに来てください。それならいいでしょう?」 「……はあ、わかったわかった。ったく、そんなに見られたくないもんかねぇ、服を脱ぐところなんて」 「……当たり前です……っ!早く出てってくださいっ!」 男はため息をつきながら、それでも大人しく外へ出ていった。 部屋の中に1人の残った初美は、外と中との様子の違いに気がついた。 外から見た時には中が丸見えだったし、中の声は外に筒抜けだった。しかし中に入るととても静かで、外の様子も見えない。 恐らく部屋全体がマジックミラーで、どこかにスピーカーでも付いているのだろう。 中のハチ娘に無用なストレスを与えず、中の様子を逐一監視するために、外からしか中の様子がわからないようにしているのだ。 確かにさっきのような悲鳴をずっと聴いていたら気が滅入る。そんなことを思いながら初美は服を脱ぎ、この場所における正装へと着替えていく。 「……嫌だな、こんなかっこ……」 「だが、慣れていかなくちゃな」 「……っ!きゃあああ!!?」 「おいおい、ちゃんと5分待ってやったのに悲鳴を挙げるこたぁないだろ」 「え!?も、もう!?」 「まあ、時計もないから無理ないがね……しかしお前さん、胸を見られたくらいでそこまで恥ずかしがるか?普通」 いきなり現れた男に悲鳴を挙げる初美。その初心さは男のこれまで見てきた中でも随一だった。 「だ、だってわたし、いま、はだかっ……で……!」 「大丈夫かねぇこんな調子で……お前さん、これからマ〇汁を人に飲んだり舐めてもらったりするんだぞ?」 「いっ、言わないでください!この変態っ!!」 「……ま、それはそれで需要もあるか。まあいい。それじゃあこれから職場案内といこうか」 男が手元の端末を操作すると、壁の一部がスライドして小窓が開いた。 男がさらに端末を操作すると、そこからいかにも美味しそうなケーキが姿を現した。 「これからはここがお前さんの家となる訳だが、基本的な生活は全てここでこなせるようになっている」 「毎日決まった時間になるとこうやって食事を出してやるし、身体を洗浄もしてやる。寝るためのベッドもそこにある」 「あの、トイレは……?」 「なんのためにソイツを着けてると思ってる?蜜と排泄物とはちゃんと分離器にかけて別にしてやるから、気にせず垂れ流せ」 「ああ、でかい方に関しては一日一回腸内洗浄をするからそん時に全部ほじくり出すことになるな。まあ……いずれ慣れるさ。他に質問は?」 「………………」 ある程度予想はしていたものの、それを上回る人間みの無さに言葉を失う初美。 だが、これが今から彼女の過ごす毎日となるのだ。 人間味なく、蜜を絞り出されるだけの日々が。 「ま、契約満了となる半年後までせいぜい頑張ることだな。お前さんがいい蜜を出せば出すほど、故郷への仕送りも多くなろうってもんだ」 「じゃあな、頑張れよ孝行娘」 男が去り、電子ロックのかけられた部屋に残された初美は、1人で途方に暮れるのだった。 そして部屋を出た男は、いきなり現れたもう1人の別の男と並んで歩いていた。 「おや、新人ですか社長?かわいそうに……まーた騙される子が出てきちゃいましたねえ」 「証拠もないのを信じる方が悪いのさ」 「ま、そりゃあそうですね。今日初めて会ったような人間からいきなり抑制剤の製作者だと言われて、簡単に信じるってのはねえ」 「世間知らずにはいい授業になったろうさ。大人はウソをつくもんだからな」 「普通にしてたら契約してくれないから、作ってもない抑制剤を盾に契約を迫る……こんな悪人そうそういませんよ、脱法上等のハチ娘ハンターさん?」 「それに取り入るお前も相当だろ。元男優の調教師さんよ」 「フフフ……」 「ははははっ……」 和やかに笑い合いながら、男たちは去っていく。 騙されているなど露知らず、同族のため身体を捧げた少女たちを置いて。 そして残された初美は1人、娯楽の何もない部屋で時間を持て余していた。 なにしろハチ蜜採取といえばおおむね、何らかの刺激を与えて蜜の分泌を促すのが常套手段だ。なのに今のところ何もされていないのはやや拍子抜けだった。 (まあ何もされないならそれが1番だけど……) とはいえそれに越したことはないと、自分を落ち着けようとしたその時だった。 とくん…… 「んっ……」 仄かに感じた胸の高鳴り。まださほど大きくはないものの、自分の中で高まりつつある「それ」を伝える鼓動が体内で鳴り響く。 それはハチ娘に特有の、ウサギにも匹敵する繁殖欲の現れだった。 (そうだ、私今日……抑制剤、飲んでないんだった……!) ハチ娘の欲求を抑える抑制剤は一日三回の接種を要するが、初美は今日1度もそれを接種していない。 それも仕方なく、朝起きる前の彼女を寝たまま連れ去ってきたからである。 現在時刻は正午。そろそろ2度目の接種をすべき時間である。 昨日飲んだ分の効果がいよいよ完全に切れ、ハチ娘の本能が剥き出されようとしていた。 (やだ、やだ……!あふれ、ちゃう……!) 初美がそれを自覚してから鼓動はどんどん速くなり続け、下腹部の熱は高まり続けている。 採取具の取り付けられた秘所からは、芳醇な蜜が今にも溢れ出そうなほど溜まっていた。そしてそれから間もなくして、チューブの中にこぽりと蜜が垂れ落ちていく。 種族としての本能が、抗いがたい欲求が初心な初美の心を焦がしていく。 (こんなのやだ……!やだよぉ……!) 少女の理性を以ても抗えない欲望の高まりに、嘆きを隠せない初美。 ハチ娘として生まれたが故の苦悩。これまで抑制剤で抑え込まれていた悩みの現出に、暫し身悶えするのだった。 _________ 『あーハチ娘の諸君、今日も一日ご苦労だった。定時が来たから今日の勤務は終了。飯食って風呂入って寝ろ、以上』 初美がここに来てから6時間。18時になると部屋のスピーカーから初美をここに連れてきた男の声が聞こえてきた。 これまで懸命に蜜を出し続けてきたハチ娘に、ようやく安息の時が訪れるのだと。まだ何も知らない初美はそう思った。 (やっと……っ、やっとこれ、はずせる……!) あれから数時間、ズクズクと身を焦がす熱に耐え続けてきた初美は股間を覆う貞操帯が外れてくれると大いに歓喜した。 初美のこれまでの人生でも、幾度か抑制剤を飲み忘れた時があった。出かけていたりしてどうしても飲めない時があった。 そういう時いつもしていた「あれ」を、したくて仕方がなかった。 (あ、あそこ、おもいっきり、ぐちゅぐちゅって……!うえのかたいの、ぐりぐりしてぇ……!き、きもちよくなるのぉぉ……!) そう、それは未だ口にするのを憚る「あれ」。初心な彼女にはとても言えない欲望の発露。 淫乱な身体を鎮めるためのいっそ痛々しくさえある必死の自慰を、今の彼女は心から求めていた。 あの時のように思い切り股間を引っ掻き回して、狂ったように肉豆を押し潰し転がして、狂喜の声を上げながら絶頂にその身を委ねたい。 しかしそんな初美の願いなど知る由もなく、無機質な機械は淡々と初美の身体のメンテナンスを開始した。 部屋に搭載された多機能AIが起動し、初美を「休ませる」プログラムを始めたのだ。 差し当たり1番初めのプログラムは、初美に食事を与えることだった。 男が来た時と同様に、壁の一部がスライドして現れた小窓からいくつもの料理が差し出されてきた。 それは主菜副菜のバランスが取れた理想的メニューに、それとほぼ同量のスイーツを加えたハチ娘専用の献立だった。 「ごく……」 それを見た瞬間、思わず初美は喉を鳴らしてしまう。 ハチ娘にとって甘味は、性欲処理にも匹敵するほど強く求めるものなのだ。 身体の半分がハチであり、蜜も出す彼女たちにとって、糖分の補給は不可欠である。そのためか彼女たちは普通の人間の食事に加えて、それと同量の甘味を摂ることが推奨されているのだ。 目の前に差し出された色とりどりのケーキ、タルト、パフェ。それらにまるで貪るように食らいつき、ぺこぺこのお腹を満たしていく。 ひとときばかり性欲も忘れて食事を楽しんだ初美に、次のお休みプログラムが始められる。 壁から現れた無数のマシンアームと筋弛緩ガスを前にあっさり四肢を拘束された彼女は、これから何をされるのかと恐々とする。 かぱ…… そんな彼女をよそにマシンアームは、初美の股間に取り付けられた電子貞操帯を取り外した。 すっかり赤く熟し、とろとろの蜜を零す無毛の割れ目が顕になり、初美は微かな期待に胸を高鳴らせる。 もしかしたら一日の最後に、しっかり「絞る」のではないかと、そんな淡い期待を抱いて。 だがそんな彼女の期待と裏腹に、機械が狙いを定めたのは期待にヒクつく前の穴ではなく後ろの穴だった。 潤滑剤に浸されたチューブが、後ろの穴に無遠慮に入り込んできたのだ。 「ひぃぃぃぃんっっ!?」 いきなりの刺激に悲鳴を上げるが、発情によって無意識のうちに緩んでいた肛門はあっさりチューブを受け入れてしまう。 その事実に顔を真っ赤にする初美だが、本当の恥辱はまだ始まってさえいない。 腸内にしっかり入り込んだチューブから、冷たい薬液が注入されてきたのだ。 それは直腸を遡り、大腸、小腸までをもぎっしり埋めつくした。そして…… じゅじゅじゅじゅじゅぞぞぞぞぞぉぉおおおお!!!! 「きひぃいいいいいいいい!?!?」 これからの日課である、一日一回の腸内洗浄が始まった。 じゅるじゅると下品な音を立てて少女の排泄物を吸い込んでいく無機質なチューブ。 透明なそれの中を流れていく、薬液に混ざった茶色のモノが、初美の心を恥辱に染め上げていく。 数分かけて腸内の排泄物すべてを吸い出すとチューブはずるりと引き抜かれ、ぽっかりと開いた菊穴が無惨な姿を晒す。 「お、終わった……の……?」 屈辱の腸内洗浄も終わり、一息つく初美。 だが、まだ最後の大仕事が残っていた。腸内を洗浄したなら、次は全身の洗浄が待っている。 食事が出てくる時のように壁がスライドし、壁の中から人ひとりが入れる程度の小さな部屋が姿を現した。 縦長のそれは小さなシャワーブースであり、そこで初美の一糸まとわぬ身体を洗浄するのだ。 シャワーブース内で待ち構える、スポンジを手にした無数のマシンアーム。そこに向かって初美は引きずられていく。 (わ、私の身体……機械なんかに……!) (こんなことしなくても、自分で洗うのに……) 無機質な機械に身体をまさぐられることへの本能的な嫌悪感を示す初美。 初美はまだ知らない。身体を洗うために、なぜこのように大がかりな設備を作らなくてはならないのか、その理由を。 (あ、でも……けっこう上手、かも。意外と優しくしてくれるし……身体中いっぺんに洗われるのって、なんだか新鮮……) マシンアームの意外なテクニシャンぶりに、少し心を許してしまう初美。 そんな彼女の1番大切なところに、マシンアームが向かっていく。 全身洗浄ということで、そこも例外ではない。 今も蜜を垂れ流す、欲情した乙女の秘裂に。 「あっ……そこも……あらうの……?」 (こ、こんなこと思っちゃだめだけど……でも……) 「あ、あのね……そこはその、ちゃんと……きちんと洗ってほしいかなって……」 マシンアームで、あるいはブラシで、欲情した膣の奥の奥まで、きれいにして欲しい。 ぐちゃぐちゃと蜜を掻き出して、激しく「洗浄」して欲しい。口には出せないそんな想いを乗せた、精一杯のおねだり。 無機質なアームに向けられたそれは、少女の肉欲を何よりも顕著に示していた。 しかしそんな初美の願いが届くことは、なかった。 性器担当マシンアームが手にしているのは、石鹸をまぶした小さな綿棒。 別のアームがくちゅりと秘裂を広げ、膣ヒダのひとつひとつを優しく綿棒で捲りあげてきれいにしていく。 こそばゆい感覚こそあれど、求めていたものとまるで異なる刺激に、初美は大いに嘆いた。 「そ、そんな……!そんなのじゃぜんぜん……!」 もっとごしごし擦られると思っていた。無数のアームに群がられて、抵抗も虚しく何度も何度もソコを掻き回されて、洗浄完了までに何度もイキ散らかしてしまうと思っていた。 だが実際は綿棒で、触れられている感覚さえ微かにしか感じないほどの力加減で触れられたところで、燃えるようなこの欲求はとても満たされない。 もう何時間も欲情に耐えてきた初美に、このもどかしさに耐えることはできず…… 「は、離して!離してよおおお!!自分でやるっ!自分でやるからああ!!」 じたばた手足を動かして抵抗するも、機械の力に叶うはずもない。 これこそハチ娘の身体を洗浄するため、わざわざ専用設備を作った理由なのだ。 自分で身体を、性器を洗うということは自分で慰めてしまうチャンスを与えることになる。 かといって不潔なままにしていては蜜の品質に影響を与えかねない。ハチ娘の自由を奪い、絶頂を与えない絶妙の力加減で洗浄する設備が必要だった。だからこれを作ったのだ。 どんなに暴れても全身をしっかり掴まれている状態では大した抵抗もできず、せいぜい洗浄中の膣穴をもどかしげにヒクつかせるだけで、間もなく初美の全身洗浄は終わった。 洗浄が終わるとすぐさまチューブ付き貞操帯をつけられ、ここでようやく初美の拘束は外れた。しかしもう、ソコを掻き回すことは出来ない。 (ひ……どいよ……こんなの……なまごろしだよ……) ズクズクと疼く身体を抱えて悶える初美の首筋に、ぷすりと何かが突き刺さった。 それは注射器型マシンアームであり、薬液を注入するなりすぐ引っ込んでいった。 いったい何をされたのか、初美がそれを考える前にその意識は猛烈な眠気に襲われた。 その眠気に抗うことはできず、ぱたりと初美は眠りに落ちていった。 初美が寝たのを確認すると、マシンアームがその身を抱え上げてベッドに横たえた。こうして初美の長い一日は終わりを迎えたのだった。 _________ 翌朝、目を覚ました初美の目の前にはできたての朝食が置かれていた。 彼女のバイタルは完全に管理されていて、脳波を読み取って起きる時間の測定もできる。それに合わせて朝食を用意することは、この施設にとっては容易なのだ。 ある意味現代技術の粋を集めた完全バリアフリーの部屋に、何はなくとも軽く感心してしまう。 ここまでするか、と。そしてここまでする価値がハチ蜜にはあるのだと。 「そんなにまでして、欲しいのかな……蜜……」 『欲しいな、欲しいとも。なにしろ利益率が他と比較にならないのだから』 「ひゃあああぁぁっ!!!いっ、いきなり出てこないで……って、映像……?」 『相変わらず元気のいいことだ。初日の勤務を終えて2日目を迎えた気分はどうだ?』 「どうって、まあ……意外と快適ですけど……」 食事を終えた初美の前に、壁がスライドして現れたモニターの映像が出力される。 映像越しに話す初美を攫ってきた男、社長はどうやら新人である彼女の様子を見るため現れたようだった。 『そいつは何よりだ。他になにか思うところはないか?お前はまだ入って日が浅いから、色々と聞きたいこともあるだろう』 『……と、そうだ。昨日は渡し忘れたので、今渡そう。このモニターを使って色々と遊べる端末だ』 男がそう言うと、壁からスマートスピーカーのようなものが現れた。 初美がそれに話しかけると、電子音声がそれに応え、モニター操作の説明をしてくれた。 「あの、これは……?」 『こんな狭苦しいところに娯楽もなく閉じ込められてはストレスが溜まるだろうからな。大抵のサブスクはそれで楽しむことができるし、なんならゲームもできるぞ』 「い、意外と親切なんですね……」 『なに、ストレスは蜜の出や質に関わるからな。この程度で改善できるなら安いものだ。運動不足が気になるならトレーニング器具も出してやるぞ』 「至れり尽くせりですね……」 『その分頑張ってはもらうがな。ああそうそう、一日のうち2時間だけはこちらでモニターをジャックするからそのつもりでな』 『今日のところはもう行くが、最初の1週間くらいはこうして様子を見に来てやるから何かあったら言うといい。それじゃあな』 男との通信が終わると初美はさっそく、このモニターで映画を楽しむことにした。 満たされない悶々とした気持ちを少しでも忘れ、この密室での暮らしを少しでも楽しむために。 _________ 「やっぱり映画はサメに限るなあ……とうとう惑星と1つになって宇宙の海を泳ぐんだからサメってすごいよ……」 趣味のサメ映画を鑑賞し、すっかりくつろぎ始めた初美。 1晩空けたことと大好きなサメ映画のおかげで暫し疼きを忘れられた彼女だが、突然その画面が乱れ始めた。 新しく始まった映画をぷつりと打ち切って、別の映像が流れ始めた。その流れ始めた映像は…… 「これ……は……!」 美しい夜景をバックに、舌と舌とを絡め合い身体を寄せ合う男女の姿。 優しくベッドに押し倒し、濡れた秘部に指を這わせる男性とそれを満足げに受け入れる女性の姿。 いわゆるところのアダルトビデオ、それも修正のない特別製が4Kの高画質で、さらに壁一面の超大画面で放映され始めたのだ。 眼前で繰り広げられる、男女のまぐわい。それはどうにか忘れようとしていたハチ娘の本能を思い出させてくる。 ぬちぬちと秘部をかき混ぜる指の動き。それは初美自身にとってこの上なく欲しくてしようのない刺激なのだから。 (こ、こんな……こんなふうに、やさしく……) こんなものを見せられて我慢出来るはずもなく、自分の秘所に向かって両手を伸ばしていく。 しかしその手が欲しいところに届くことはなかった。それも当然で、蜜の採取器でもある貞操帯がそれを阻むのだから。 カリカリとそれを引っ掻きながら、初美はつらい疼きにその身を焦がされる。 (さ、さわりたい……!さわらせてよぉっ……!) (こ、このことだったんだ……!さっきあの人が言ってたことは……) 一日2時間のモニタージャック。その持つ意味を知った時にはもう遅く、初美の身体は蜜をしとどに溢れさせていた。 どんなに期待を高まらせても、それが満たされることはなく無制限に欲求が高まり続ける。 終わりのない欲情が、若い身体に燃え上がる。そんな苦しみの中、初美は長い2時間を過ごすのだった。 _________ 「あ……あぁあ……!」 モニターがアダルトビデオにジャックされてから数時間後、初美は惚けた顔で差し出された食事を眺めていた。 モニターに映されたものを見たくないがため耳と目を塞いだのはいいが、その代わり自分自身の身体の疼きをより鮮明に感じてしまい、結局2時間の間悶々とし続けた。 そしてその後は端末に言ってトレーニング器具を出してもらい、欲求不満をぶつけるようにひたすら運動に精を出した。 だがそれでも気は晴れず、今に至る。 チューブに絶え間なく蜜を垂れ流して発情しきった初美にはもはや、食の喜びでさえも色褪せて感じられた。 欲するのはただ、このつらい疼きを満たすもの。理性が全て吹き飛ぶような、激しい激しい性の快楽。 そんな期待に花開く初美の秘所が、一日ぶりに空気に触れた。 むわりとした熱気を放つそれがひんやりとした空気に触れるだけで、背筋がゾクゾクと悦びにわななく。 だが彼女がそこに触れることは叶わない。なぜなら彼女の四肢は完全にアームによって拘束されているから。 それが耐え難くて暴れる初美の尻穴に、毎日一回の腸内洗浄用チューブが挿し込まれる。 じゅるじゅると音を立てて排泄物を吸い取られると、次は全身の洗浄が始まる。 ぼとぼとと蜜を床に垂れ落としながら、初美は浴室へと連れていかれる。 「あぁ……!お、おねがい……!そのまま、そのまま指で、なか……!なか、洗ってほしいのぉ……!」 身体をごしごし洗われながら初美が願うのは、パクパクと刺激を欲して蠢くソコへの激しい「洗浄」。 しかし今日も彼女の願いが叶うことはなく、細い綿棒でヒダを優しく擦るだけのもどかしい刺激に留まった。 「なんで……っ、なんでっ!なんでなんでぇぇぇっ!!つよくして……!もっとつよくしてよぉぉぉ!!」 ぐいぐいと腰を押し付けるように動かして、少しでも強い刺激を得ようとしても既にアームは届かないところに移動してしまっていた。 そして次にアームが近づいてくる頃には、初美は腰までがっちりとホールドされて一切の身動きが取れなくされていた。 唯一自由に動かせる頭をぶんぶん振り回して感情表現しても意味はなく、満たされないまま今日の洗浄も終わりを迎えた。 その後は薬液を打ち込まれ、無理矢理眠りに落とされる。こうして初美の二日目の勤務が終わるのだった。 _________ 『やあ新人おはよう。気分はどうだ?』 「……あんまり良くありません」 『ほう、何かあったのか?ストレスは蜜の質に関わるからぜひ聞いておきたい』 「それは…………っ、あなたには関係ありません!」 三日目の朝、初美の元に映像で姿を現した社長に、初美はうっかり本心を話してしまいそうになる。 彼女の気分が優れないのは他でもなく、身を焦がす熱い肉欲だ。そんなものを相手に知られるわけにはいかないと、慌ててそれを隠し通した。 『ふん、そうか。まあ蜜の質に関わりないならいいだろう』 『それと昨日からお前さんの蜜の量が飛躍的に伸びていてな、素晴らしいと褒めてやろうと思ってたんだ。この調子で頑張れよ』 「〜〜〜〜〜っっっ!!?」 男の発言は、初美がどれだけ発情しているかを端的に表していた。 なんの刺激もされていないのに蜜が溢れる。それは自分が今どれだけいやらしい存在になっているのかを突きつけるこの上ない証拠となる。 恥ずかしさに顔を真っ赤にして俯く初美をよそに、男は放送を打ち切った。 今はまだ男に発情を隠すだけの理性を維持できているが、これから先は自分がどうなってしまうのかわからない。初美の心に不安がよぎり…… そして、それは的中した。 この日以降も男とモニター越しに会話することはあったが、その度に自分の偽らざる本心をぶつけてしまいそうになる。 四日目はなんとか口にする前に黙り、五日目は喋り始めてすぐ黙り、六日目は途中まで言いかけ、そして一週間が過ぎる頃には…… 『よう、新人。そろそろ研修期間も終わって俺がこうして様子を見にくることもなくなるが、なにか言っておきたいことなどはあるか?』 「……で……ですか」 『……ん?すまん、声が小さくて聞こえなかったな。もう一度言ってくれ』 「なんで……なにもしないんですか……!」 『要領を得ないな。何もしないどころか、何から何までしてやってると思うが』 「違います!だって、ハチ蜜採取と言ったら……」 とうとう初美は欲望を抑えきれず、男にそれとなく願望を伝えるまでになっていた。 ハチ蜜の採取とは一般に、ハチ娘の性器に刺激を与えて溢れた蜜を採るものであり、基本的には絶え間なく絶頂を与えるものなのだ。 しかしここでの生活はと言うとそれとは逆に、徹底してそこへの刺激を許して貰えない。 むしろその状態でAVを見せるなど、いわゆる生殺しや焦らしを目的としているように感じられる。 それはなぜなのかと、初美は疑問を男にぶつけた。その背後に、今すぐ疼くところを虐めてほしい本心を隠して。 そんな初美の本心を知っているのかいないのか、男の返答は至って事務的なものだった。 『ああ、確かにウチのやり方はよそとは少し違うな。というよりよそが非効率過ぎるんだ』 『触ったりなんぞしなくても放っておけば自分から発情して蜜を垂れ流す生き物だぞ?おまえらハチ娘は。妙に絶頂なんぞさせて体力を奪ったり蜜の出を悪くする必要がどこにある』 「な……」 『まあ発情しすぎて辛いというのはよく言われるがね、俺から言わせればそういう契約の下、よその倍くらい高い報酬をくれてやるんだから我慢してもらいたいもんだな。お前たちにまともな理性というものがあるのなら』 男の言い分は、初美らに何もしないのはそういうやり方だからということだった。そしてその言い分は、理屈上の正当性を持ってもいた。 ハチ蜜採取の上で過剰な絶頂を与えたり、違法薬物の投与が為されたりというケースはかなり見られ、人権上の問題になっているのだ。 元々がその有名さに反してセンシティブな採取法の代物である。その方法に関して、まだ議論の余地が多いのは間違いない。 男のやり方もまた、違法にならない範囲で効率を求めた結果なのだ。 むしろ通常の採取法が一日中性的絶頂を与え続けるだけのものだということを鑑みれば、こちらの方がまだ人権に配慮していると言えるだろう。 絶頂させてもらえないことを除けば、娯楽には事欠かないのだから。 『まあそうだな、成績優秀者のみひと月に一度だけ例外的に褒美をくれてやったりもしているから、どうしても絶頂したいならせいぜい頑張ることだな。それじゃあしばらく会うこともないだろうが、健闘を祈るよ』 しかしそれがどれだけ正当性を持っていようと、初美にとって辛いものであることに変わりはない。 発情に発情を重ねて一週間。彼女が男と交わした契約の期限は半年。 炎のような欲望に理性を炙られ続ける地獄のような日々が幕を開けた。 _________ 「う゛ぁ……ぁぁあ……!」 最後に社長と話してから一週間。初美がここで働いてから二週間目の午後。 初美は血走った目でモニターを眺めていた。そこに映っていたのは男女まぐわうアダルトビデオだが、会社全体でモニターをジャックしてAVを見せつける時間からは少しずれている。 まだ自分の好きなものを見ていられるはずの時間に、初美のモニターにはAVが流れていた。 「あぁ、あああ……!」 亡者のような呻き声をあげながら、初美はAVを食い入るように見つめていた。 映像の中の女性が喘ぐ度心臓を高鳴らせながら、女性がビクンと身体を揺らす度子宮を煮えたぎらせながら。 見れば見るほど疼きが酷くなるのはわかっていながら、それでも彼女はそれから目を離さない。離せない。 もっと辛くなるのはわかっていても、それでも欲求が高まりすぎて見ずにはいられない。そんな歪な感情を抱くようになるほど、今の初美は狂っていた。 「フーーーー……っ!ふぅぅぅーーーー……!」 そして初美は、両手を自分の薄い胸へと持っていった。 黒い髪を束ねたお下げ髪に低い背丈と決して華やかではない彼女の身体つきにおいて、最大のコンプレックスであるなだらかな胸。 緩やかなカーブを描く平原の中に、ピクピクと震えながらその存在を主張する硬い突起。 そこに指が触れた時、初美は僅かではあるがようやく得られた甘美な感覚に身震いした。 性器と比べれば格段にその能力は劣るし、ここを触ったとしても股間の疼きが消えるわけではない。 それでも彼女はまるで遭難者が朝露を啜るように、与えられた僅かな恵に貪りついた。 かりかりと両手で突起を弾き転がして、まだ開発もされていない未熟な乳首を責め立てる。 いかに性欲が滾っていても、その未熟さから絶頂には程遠く、ただ満たされない不満をぶつけるだけの乳首オナニー。 続けるほど欲望が高まるそれを、夕食まで延々と続けるのだった。 _________ 「たす……け……!たす……けて……これとってえぇ……とってくださいぃ……!」 初美がここで働き始めてから三週間。初めての乳首オナニーから一週間が経つ頃、初美は誰もいない空間に向かって助けを求めていた。 彼女の乳首は来た当初と比べて1割ほど肥大化し、感度もまるで別物のように膨れ上がり、軽く触れるだけでびりびりとした快感を伝えてくる立派な性感帯と化していた。 昨日にはとうとう乳首での絶頂を極めることもできるようになっていたが、しかしそれは新たな問題を生み出した。 乳首で絶頂すればする程、股間の熱は際限なく高まり続けていたのだ。 それでも快楽を欲するのを止められず、四六時中乳首を弄り続けるが、疼きが消えることはなくさらに燃え上がっていく。 だらだらと蜜を垂れ流す秘所が、絶頂を欲して止まないそこが、乳首だけずるいと駄々をこねるかのように。 日がな一日乳首を弄びながら、助けてとうわ言のように繰り返し、身体を洗う際にはもどかしさに発狂する。そんな地獄のような日々を続けてきた初美の精神はいよいよ限界に達しつつあった。 そしてそれから三日が経過すると、初美のもどかしさはついに爆発した。 トレーニング器具の一つとして差し出された、水を入れるタイプのダンベル。それを思い切り振りかぶり、雄叫びと共に貞操帯へ叩きつけた。 「っっっがああぁぁぁぁぁぁ!!!!っ……触らせて……!触らせて触らせて触らせてよぉぉ!!!このっ、このぉぉぉっ!!」 あらん限りの力を以て叩きつけるが、柔らかい材質と水でできたそれをいくらぶつけても貞操帯はびくともしない。 ならばと渾身の力で外そうともがいても、当然ながら何の意味もなさない。その判断さえつかない程、今の彼女は性欲に狂っていた。 「触らせて……、触らせろって言ってるでしょおぉ!!!この変態!ブラック企業!何が赤字よ!なにが二倍の給料よ!!」 「この犯罪者!にやにや笑い!髪の毛薄いクセにぃぃぃぃ!!」 そして満たされない欲求は怒りとなって、居もしない諸悪の根源に向けられる。 つらいつらい疼きを少しでもましにしたいがための、涙ぐましいまでの悲痛な叫び。 ひたすら社長への罵倒を繰り広げていた初美の叫びは、翌日にはまた違う内容になっていた。 叫びの悲壮さはそのままに、罵倒の言葉から行為をねだる言葉へと変わっていたのだ。 それは普段の彼女なら決して口にしないであろう、性欲が限界を超えた今しか言えない卑猥な単語だった。 「……なにー……おなにー、オナニー、オナニーしたいの!あそこ……おまんこ、指でぐちゅぐちゅほじくって、オナニーしたいのぉぉ!!!」 「えへ、えへへ、おなにー……おまんこ、ぐちゅぐちゅ、おなにー、おなにー、オナニー……!」 普段なら絶対に言わない淫語を口にする。そんな行為がなにかの琴線に触れたのか、必死の懇願の後にはどこか夢見ごこちでその単語を繰り返していた。 蕩けた表情と声音で、何度も何度も卑猥な言葉を繰り返し。 脳が茹だるような熱情を秘めて、初美の長い一日は過ぎていった。 _________ 『おはよう諸君。今日はみんな待ちに待った月末査定の日だな。さあて今月のMVPは……』 『雇ってから1ヶ月で20リットルもの蜜を拵えてくれた期待の新人、日ノ本初美だ。頑張ってくれた君には褒美として……』 「な、なに……?なんなの……?」 必死の懇願から三日。毎日毎日うわ言のように淫語を繰り返していた初美の前に突然、三週間ぶりに映像とはいえ社長が姿を表したのだ。 そして立て続けに意味不明な言葉を発する社長に、元々から頭が茹だっている初美はついていけずに困惑を口にしてしまう。 『おっと、そういえば説明がまだだったな。ウチではひと月に一度、成績優秀者に褒美を与えてやるのさ。お前らハチ娘のつらーいつらい疼きを解消してやろうってな』 「うずき……かいしょう……?え、うずき……!?」 『そうさ。みんなの前でセックスをする機会を与えてやろうってんだ。我が社から選りすぐった絶倫巨根をあてがってな』 「せっ……、え……?は、はずしてくれるんじゃ……!」 『もちろんする時には外してやるが、それはセックスのためだな。悪いがオナニーは認めてやれん。まぐわう様子をカメラに収めて売りさばくんでね』 『まあお前らにしてもする相手は選びたいってのはあるだろう。だから選ばせてやる。ここでコイツとセックスをして欲望を吐き出すか、しないで発情を溜め込むかだ。まあ好きな方を選べ』 突然突きつけられた重大な選択に、初美は戸惑っていた。 初美はまだ誰ともまぐわったことのない、セックス未経験の処女である。そんな彼女が見ず知らずの男と、それも公開セックスをするというのはありえないことだ。 せめてはじめては大好きな人に、それなりの雰囲気の中で捧げたい。まだ付き合う相手もいないけれど、いつかは。 年相応のそんな願望をこんなかたちで捨てることになるのはどうしても嫌だった。 だが、かといってこれを受け入れずにいたらオナニーも許されずまた1ヶ月間地獄の苦しみを味わうことになる。その板挟みの中で迷い、考え、少女の出した結論は…… 「し、しません……!私、せっ……そ、そんなこと、絶対にしません!」 『そうか。まあこれは褒美に過ぎないんでね、お前が嫌だというならそれで構わんよ。ウチとしてもエロ配信よりかは蜜の方が利益になるしな』 『まあせいぜい発情しまくっていい蜜を出してくれ、期待の新人くん』 ここで映像はぷつりと途切れ、初美はまた一人になった。 初美との会話を終えた後、社長は傍らにいるもう一人の男に話しかける。 「ふられましたね、社長?」 「なに、むしろ断ってくれた方がいいさ。性欲を発散して蜜の出が悪くなるよりはな」 「確かにそうかもしれませんねえ。特にこの新人に関しては」 「何かわかったのか?こいつのパーソナルデータから」 「いや、僕はその辺素人ですけどね……品質管理部が面白いこと言ってたんですよ。なんでもこの子の蜜、栄養価と甘味成分の含有量が通常の4倍くらいだとか」 「ほお……!それは凄い。その水準を満たすものとなれば……」 「ロイヤルハニーシロップ……でしたっけ、王族やらにも需要があるって噂のやつ。それかもしれないですね」 「ただでさえ数が少ないハチ娘の、さらに数万人に一人しかいない女王の素質を持つ者しか出せないと言われる最高級品……まさか俺が手にしようとはな」 「もしそうなら、大事にしてあげた方がいいですね。体感ですけど焦らすほど濃くなる気がするんで」 「なるほどな。それならこいつは焦らしに焦らした方がいいか……」 「ま、発狂しない程度にですね」 「そのさじ加減、任せていいな?」 「了解です。よーやく僕の出番ってわけっすね」 切られたモニターの向こう側で、悪意が蠢く。 初美に更なる地獄を与えるべく、社長は計画を練り始めた。


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