魔法使い同士の戦闘において、一般的な甲冑は意味をなさない。
魔法あるいは魔法で強化された剣戟はいとも容易く装甲を貫くからだ。
そのためそれは一瞬の勝負に決する。
そうなると鎧はただのデッドウェイトとなり邪魔なだけだ。
おれはセラ・フライト。
王立魔法戦術学園で教官を務める24歳。ヒューマンの男だ。
そして我が教え子のダークエルフ、キリィ・アナトミカも一撃にかける速攻の魔法剣士タイプだ。
誉れ高いことに彼女は学生にしてその高い素質から帝国特殊魔法遊撃部隊に試験配属されすでに実践も幾度か経験している。
そんな彼女の新しい特注戦闘装束が完成した。
「しかしながら…だからと言ってそんな露出の高いアーマーにしなくてもいいだろう…」
「いいじゃないですか先生。私の戦闘スタイルは軽さが信条なんですよ?」
「それにこの格好だと有利なこともあるんです…。」
「有利なこと???」
そういうと彼女は前かがみになり胸元を意味ありげに見せつける。
「うっ……!!!」
「クスクス…。そうやって…こないだのザコも隙だらけだったなぁ~」
「お…おまえなぁ…。大人をからかうのもいい加減に…。」
そうニヤつく彼女のマナフォンが着信音を奏でる。
「あ、センパイからの呼び出しだ。校舎裏にこいだって💕じゃあね、先生。」
そういうとキリィは踵を返す。
「おい!まさかお前その格好で行くんじゃないだろうな!!」
「え~、だって先輩が見たいっていうんだもん」
「ふ…不純異性交遊だ!!」
「キッモ…セクハラですよ?それ。」
「それとも先生…こういうの…『ケイケン』ないんですかぁ~???」
「クッ…おい…!待てお前!!」
そういうと彼女は蠱惑的な微笑みをたたえながら去っていった。
悔しいが確かに効果は抜群なようだ…。
TENYU
2023-02-04 11:38:00 +0000 UTCエックス
2023-02-04 09:42:46 +0000 UTC