少年は紳士へと発展する
Added 2022-07-07 21:35:53 +0000 UTC小学生、全戸賢(ぜんと まさる)は本を読んでいた。賢は昼休み時間、図書室で本を読むのが大好きな少年だった。 賢は今日もいつものように図書室の本を借りて本を読んでいた。 「僕もこんな人に一度会ってみたいなぁ」 今日読んでいたのはとある絵本。どこにでもあるような児童書で、そこには簡素な文章と共にスーツ姿の太った男性が挿絵として描かれていた。 その絵本に描かれているのは、孤児の少年が、金はあるが時間を持て余している紳士のおじさんと出会う話。その出会いが二人の運命を変えていき、いつしか二人は共に暮らすようになり幸せな日々を過ごしていく。そして二人の欲しかったものが見つかる……といったものだった。 賢はもしそんなおじさんがいたらいいなとふと思った。そして、こう考えてもいた。 (僕も大人になったら、絵本のおじさんみたいな人になりたいな) 物語の中に没入していたのもあったのだが、やはり絵本の中の優しく威厳のある大人になりたい、といった願いもあったのだろう。賢がそんな考えに至ったのは。 「貸出しお願いします」 賢はその絵本を借りてランドセルの中に仕舞う。 「あっ、そろそろ行かなくちゃ」 間もなく予鈴の音が鳴って、賢は午後の授業のために教室へと慌てて移動する。その時、ランドセルの中が一瞬ピカッと光り出した。 「……あれ?」 当然賢は反応したが、気のせいだとその現象を特に気にする事なく図書室を出た。 その後はいつものようにクラスで授業を受け自分の家へと帰る、そんないつもの時間を過ごす。今日も何事も起こらない平和な一日のはずだった。 「……ん?」 彼が、ランドセルの中の光に気が付かなければ。 「さっき、ランドセルの中が……」 賢は市民公園の前で、自分のランドセルに光る何かがあるのに気が付いた。一瞬気のせいとも思ったが、先程とは違って断続的に眩い光を放っている。 「なんだろう……」 おそるおそるランドセルを開けてみる。中で光っていたものは、一冊の本。しかも、今日賢が学校の図書室で借りていた絵本がその正体だった。 「この絵本……なんで光って……」 そんな疑問を持つのも一瞬の出来事になった。何故なら、手に持った途端、絵本はさらに強い光を発し始めたからだ。 「うわっ!?」 あまりの眩しさに目を瞑る。その時風と共にパラパラと自然に捲られる絵本のページ。そのページが絵本の中の紳士を指し示した時、不意に賢の頭の中に声が響いた。低くも優しい、彼が心に描いた紳士のような声が。 『その望み、叶えてあげよう』 その瞬間、本から発せられていた光が、まるで吸い込まれるかのように賢の身体に入っていく。その光は本から賢に移り、彼自身が眩い光を発し出すようになる。 身体の中に光が入り込むたび、エネルギーが中から溢れて止まらなくなる。賢の口からはたまらず大きな声が漏れ出ていた。 「ああああああああああああぁ!」 それと共に、賢の肉体にある変化が起きていた。それは成長だった。子供らしい細身の小さい体が少しずつ大きくなっていった。 骨が太くなり、肉付きがよくなり、身長がぐんぐんと伸び始める。まるでこれから時間をかけて起きる彼の成長が早送りで行われているかのようだった。 「んんっ、んううううぅっ!」 賢の可愛らしかったボーイソプラノの声が少しずつ低くなっていく。成長とともに変声期も始まっているのだろう。そうとも知らずに彼は叫び続けていた。身体の中の未知の感覚に抗うかのように。 「うああっ、うああああああああ!」 身体の成長が十代後半程度の時点に差し掛かった時、着ていた衣服にも変化が起きる。風に飛ばされるかの如く服がなびくと、まるでルーレットのように様々な服が入れ替わりはじめた。普段着、学ラン、着物、レザーetc.――成長した賢に相応しい格好を見定めているかのように刹那のファッションショーが行われた。 その間もなお成長を続ける賢の身体は身長170cmにも達し、体つきもがっちりとした筋肉質になっていた。肉体年齢的にはもうすっかり立派な大人であった。 しかし、成長はまだ終わらない。いや、これからは成長というよりかは―― 体中に鬱蒼とした黒い毛が生え、白い肌も段々と張りを失っていき細かい皺ができはじめる。 スラっとしていたボディラインは体に付きだした脂肪により崩れていき、長かった足は縮んでいき短足になる。 「あああ、あっ、あ゛っ、お゛っ」 声は嗄れていき、毛も少しずく白く色を失っていく。 目元にも小学生とは思えないような皺があり、ふさふさと生えてきた口髭は威厳さえ感じられる程だ。 その間も次々と変えられていた衣服は、身体の変化が落ち着く頃には、艶のある黒の燕尾服と革靴で固定されて、それ以降彼の服が変化する事はなかった。 頭にはシルクハットを被らされ、胸元の真っ赤な蝶ネクタイがどうにも目立つ。 顎部分にも脂肪が付くと、皮が余ってダルダルになってしまった。 その変化は時間的には一瞬だったが、本人の中ではとても長く感じられた。 賢は、一瞬でものの見事に50〜60付近の中年男性へと変貌を遂げたのである。 「んっ、んん……」 意識を取り戻し咳払いをするが、あの可愛らしかった子供の声ではない。強制的に時を進められた彼の体では、恐らくもう昔の声は出せないだろう。 「ぼ、僕……どうなってんの……なんで、服が変わって……?」 見下ろすと真っ黒な燕尾服と真っ白なウィングシャツ、それに出っ張った丸い腹が見える。身長は170近くあるものの、体重もそれなりにあるようで、体を動かすたびに全身の脂肪が揺れ、動きもやけに重く感じる。 「とっ、とりあえず……鏡を見ないと……」 ふと公園のトイレに目をやる。あの中ならきっと鏡があるだろう。自分の姿を確認できる。そうと決まれば行動はすぐだった。 賢はランドセルもほっ放って、そそくさとトイレへと向かう。空は既に夕焼けで真っ赤に染まっていた。 ――トイレでは、自分の姿を確認して驚愕している中年男の姿があった。 「どうして僕、おじいさんになってるの……」 到底ありえない目の前の現実に愕然となる。当然だろう。自分の体がいきなりこんなにも老けてしまっているのだから。しかも服まで人生で一度も着たこともない燕尾服になっている始末。 「まっ、まるで絵本の中の紳士のおじいさんだ……声も、変わっている……」 賢はショックのあまり燕尾服が汚れるのも気にせずトイレの床に膝をつく。視界がグラグラと揺れて、考えが覚束なくなる。目には涙が溜まりはじめ、喉からは嗚咽を絞り出す。 「やっ、やだぁ……こんな体……誰か助けてよ、元に戻してよ……!」 しかしそんな事は誰も聞いてはくれない。それどころか、生きる時間が短い彼にとっては未知の感覚が下腹部から起こりだす。それは、歳を経た男性には当然の現象だった。 「んっ、なんか……おちんちんが……」 尿意を感じ慌てて便器に向かう。ズボンを下ろすと白の混じったふさふさの陰毛と、所々に黒い染みが混じった太々しい肉棒がそこにはあった。 賢はもう我慢できないと言わんばかりにえいやっと下半身に力を込める。するとチョロチョロと尿が勢いよく射出される。 「ふほぉ……」 気持ちよさのあまりつい声を出してしまう。しばらくして尿は出なくなった。ようやく落ち着いた。そう思った賢だったが、間髪入れず妙な感覚に襲われる。 「んん……? なんか、まだちんちんがムズムズする……」 何だろう、と好奇心の赴くまま肉棒を指で弄る賢。すると、ふにゃふにゃだった肉棒は少しずつ固さを取り戻し、さらに先端から尿とは違った、透明の汁が溢れ出るではないか。 「んんっ、な、なにこれぇ……これっ、きもちいい……頭の中が変な感じ……」 それは賢が弱冠10歳(60歳?)にして初めて味わう性的快感だった。幼い彼でも保健体育の授業で習い漠然と知識として知ってはいたが、体感するのはこれがはじめてだった。 性とは縁遠い生活を送っていたせいか精通もまだだったのだ。まるで新しいことを覚えた猿のように賢爺は自慰に勤しんだ。 「んっ!? 出る出る出る!? なんか出る!」 陰嚢の中の睾丸が張り詰めパンパンになる。中には彼が人生で出したであろう精が無数に泳いでいるはずだ。60にして初の精通になるのだ。その“一回の射精”は凄まじいものになるであろう。 脳からは脳内麻薬が迸り、悦楽のスイッチが股間の睾丸と陰茎に射精の合図として送られる。陰嚢の中の精子が待ってましたと言わんばかりに尿道を走り始める。 勢いよくせり上がったそれは、まるで火山の噴火のように勢いよく彼の肉棒から飛び出した。 「んほあああああああッ!?」 ビュルル、ピュルルルルと何度も何度も、しかも大量で濃厚な精液が中年男性の肉棒から飛び出す。量も濃さも60を超える男性のものとはとても思えない。 雨のように降り注いだ精液は燕尾服や白髪をも汚し、奇妙なマーブル紋様を醸し出していた。 「ふぅ、ふぅ……なんじゃこれは……とても気持ちが良いわい……」 快感に酔いしれる賢の口からはその外見に相応しい老成した口調が放たれる。しかし今の賢にとってはこれが普通なのだ。何故なら彼はとうの昔に成人を越えた老紳士なのだから。 「こ、この口調は、儂のものか……? 何故じゃ、この喋り方でしか喋れん……儂はどうなっておるのだ……!?」 すぐさま違和感に気がつき狼狽する賢だったが、その口調は既に魂に馴染んでしまっている。もう変えることは不可能なのだ。 噎せ返るような精の匂いの中、夢なら醒めろとただ祈り続ける賢。そんな時だった―― 「おっ、爺さん、もう歳ってのにお盛んなこって。俺も楽しみだぜ」 ふと声がして振り向くと、40代くらいの筋肉質な男性がいた。肌は浅黒く日焼けしタンクトップにジーンズというラフな格好をしている。 「お、お主もトイレか? すまんのう、汚してしまって、すぐに片付けるでの、だから……」 「何言ってんだ。こんなにシコっといてそりゃねえぜ。爺さんもそのためにここに来たんだろ?」 「???」 賢には、その男性の言葉の意味が理解できなかった。 そこが、この時間帯に、どう使われるかを、賢が知らないのもあっただろうが。 「ここはハッテン場だぜ爺さん。まさかそれも知らずにここに来てシコってたのか? とんだ変態ジジイだな。そんなコスプレまでして……そそるじゃねえか」 ニヤニヤと笑う男。ジーンズをよく見ると、大きな膨らみが見えていた。恐らくはその巨根を勃起させているのだろう。 「な、何をする気じゃ!」 「何って、ナニに決まってんだろ。チンポ勃たせといて、何を言ってるんだか……」 ジーンズのチャックを下ろすとポロリと音がするような勢いで男の黒い怪物が姿を見せる。 (ーーーーっっ!?) その時、賢はえも言われぬ興奮を覚える。一気に陰茎に血液が集まり、ビキビキとそれを勃たせてしまう。 使ったことのないはずの尻穴も肉棒に反応してヒクヒクと疼き出していた。 「おっ、やっぱ俺のモノに興奮してやがる。じゃ、さっそくはじめっか」 「い、いやじゃ……やめとくれ……」 ――その後の事は言うまでもないだろう。賢は男のされるがまま、ガツガツと尻を犯され続けた。 ズン、ズンと腹の奥に響く感覚。それが気持ちよくてたまらず、その度に甘い声をあげた。 開発などしていなかったはずの雄膣は、男のかなり大きなサイズの肉棒もすんなり受け入れていた。ローションとともにヌルヌルと擦れる感覚に賢は快楽の虜となってしまっていた。 「ほっ、ほおっ!」 「そろそろイクぜ! 受け止めな爺さん!」 (あぁ……儂の人生が、頭を過ぎる……儂は、あの絵本の紳士になってしまったというのか……? いや、そんな事は……しかし……ああ、もう、考えられぬ…… 儂は、儂は……) 「んぬぅ!」 力強い喘ぎとともに、賢の中に男の熱い精液が注がれる。その感覚に賢は不意に射精する。 短くも太い中年の肉棒から大量にトコロテンしたそれは、小学生としての賢の魂の一部も含まれていた。もう紳士として生きるには必要のないものが、精に溶け込んで吐き出されていく。賢、いや老紳士の男にはそれが寂しくもあり清々しくもあった。 「よかったぜ、爺さん。じゃあ次は俺の……」 「それもいいんだが……儂の、汚れてしまった陰茎を舐めてほしいのだ。儂は綺麗好きなのでな。それと……まだ、足りないのでな?」 老紳士は善がりながら媚びた目線で男にファラチオを乞う。男は「やっと素直になったな爺さん」と言いながら彼の肉棒を舐めた。 「あっ、やはりたまらん……そうだ、儂は今日も気持ちよくなるためにここに来たのだ……いつも満たされん毎日を送っているのでな……んっ!」 先程出したにも関わらずビュルビュルと勢いよく精液を噴射し、男の顔にもそれはかかる。しかし男は怒るどころか嬉しそうに老紳士の顔を見る。 「それにしても、結構な歳なのにお盛んだな爺さん。やっぱド変態だな!」 「いやはやお恥ずかしい限りで……儂の体はアナルもニップルも開発済みなのでな」 そんな事を恥ずかしげもなく自慢する老紳士。数時間前まではそんな記憶も知識も彼の頭の中には存在すらしていなかったのに。これも彼の望みのまま植え付けられた記憶なのだろう。 彼の望み、『紳士になりたい』、『幸せになりたい』、『気持ちよくなりたい』。それは一瞬にして叶えられた。自分の人生の半分以上、そして全戸賢としての魂全てを代償として。 「どうだね。続きは儂の家でするというのは。まあそこそこ大きい家だ。性具も一通り揃えてある。お主が良いならば……だがね?」 「そうだな……他のヤツと少しヤってからな? まだここには俺みたいなヤツがいっぱい来るしな」 「ほほう、それは楽しみじゃわい」 その後、老紳士はハッテン場で一通り快楽を貪った後、続きを彼とするため、彼と共に自分の住む豪邸へと向かうのだった。 これからの彼の人生は、短いながらも充実したものとなるはずだ。 実際、老紳士の頭の中は幸福感と快感でいっぱいだったのだから。 END