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【Skeb】魔法使い少年魔物化

Skebの依頼です。

ストーリーは最下部にあります。

ご依頼ありがとうございました!







神の信託を受けた勇者に倒され続けて十数回。

前回の勇者に倒されてから666年が経ち、魔王は復活しました。


魔王はいつものように、初期復活のボーナスポイントを使って四天王を復活させようとします。

しかし、魔王はその手を止めました。

「俺は何度同じことを繰り返すのだ……。」

魔王は自己嫌悪でちょっと鬱が入りました。

「もういいや。今回は捨てシーズンにしてサボっちまおう。」

そう思いつくと、魔王は四天王ではなく、その配下にいた下っ端の悪魔をボーナスポイント全振りで復活させました。


復活した手下の名前はベルフェといい、人間を魔物に変えたり、ダンジョンを生成したりすることが得意な悪魔でした。

「ベルフェよ。人間どもの自業自得によって奴らを魔物に変えよ。地上の人間が全て魔物になれば実質我の勝利。」

「ははっ。で、どのようにすれば?」

「それは貴様が考えろ。我は寝て待つ。」

魔王は度重なる失敗によって、すっかりクソ上司になっていました。

「ええーっ……。」

ベルフェは途方に暮れてしまいました。



それから300年が経ちました。

人々は伝承通り魔王復活に備えていましたが、一向に現れない魔王軍に肩透かしを喰らい、平和に暮らしていました。

今では魔王の存在すら、信じようとする人が少なくなりました。


場所は変わり、ここはオルメリア公国。

大陸の東南の端にある、主要産業が農業と遺跡観光だけの小さな国でした。

「遺跡」というのは、かつてここに魔王の居城と洞窟があり、その跡地だと言われているものでした。

しかし、100年ほど前から下級の魔物が棲むようになり討伐隊が出されました。

そこで討伐隊が遭遇したのは、財宝と「姿が魔物になってしまう呪い」でした。

人々は恐れましたが、命知らずの冒険者たちが一攫千金を狙って世界中からオルメリア公国に集まるようになりました。

「魔物になる」とはいっても、姿かたちが魔物になるだけだったので人間の意識はあります。

それに、一度魔物になってしまえば、あとは雑魚モンスターがいるくらいでトラップを恐れる必要はありません。

人間の姿を犠牲にするだけなので、人間を辞めてもいい冒険者たちはどんどんダンジョンに挑んでいきました。


そうこうしているうちに、オルメリア公国は、魔物化した冒険者たちが持ち帰る財宝やギルドによって裕福になりました。

オルメリア公国では人間と魔物が行き交う街になり、初めてそこを訪れた人はその異様な光景に驚いたといいます。

しかし、一見融和しているように見えても、魔物になった冒険者には酷い偏見と差別がありました。

特に見た目が不気味な魔物、悪臭を放つ魔物、毒を持った魔物に変化した冒険者は、たとえお金を持っていても悲惨な生活を送ることになります。

また、魔物化によって魔物特有のスキルが得られることもありましたが、同時にデバフとして「癖(へき)」を植え付けられます。


魔物化した冒険者の中に、ロパタという少年が居ました。

彼は病気の母の薬代を稼ぐために、駆け出しシーフとしてパーティに参加していました。

魔物がドロップした宝箱の解錠に失敗し、なんとローパーの姿になってしまったのです。

ヌメヌメした軟体の体に毒を持っているということで、誰からも相手にされなくなってしまいました。

それだけではなく、宝箱に魅了されていたことが災いして、「宝箱を見ると発情してしまう」というとんでもない癖を持つとになったのです。

それでもロパタは、シーフとしての腕を上げて一目置かれるようになりました。


そんなある日、ダンジョンの浅い階層に、不自然に置かれていた宝箱を目にします――。

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